2026年版・2-9

化学:有機化合物の基礎の一問一答

毒物劇物取扱者試験「基礎化学」から、化学:有機化合物の基礎に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。本試験の出題形式は都道府県によって異なりますが、ここでは4択で出題しています。

問12-9

ホルムアルデヒド(HCHO)がもつ官能基はどれか。

  • ①カルボキシ基
  • ②アルデヒド基
  • ③ヒドロキシ基
  • ④ニトロ基
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正解 ②アルデヒド基
解説
官能基とは、有機化合物の性質を決める特定の原子の集まりのことです。ホルムアルデヒド(HCHO)は、炭素原子に水素原子と酸素原子が結びついた−CHOの構造(炭素と酸素は二重結合)をもつ、最も簡単なアルデヒドです。この−CHOをアルデヒド基(ホルミル基)といいます。アルデヒド基は還元性をもち、自身は酸化されてカルボキシ基に変わりやすいため、銀鏡反応やフェーリング液の還元を示します。ホルムアルデヒドの水溶液(ホルマリン)は劇物で、消毒や防腐に使われてきました。

他の選択肢が不適切な理由
・カルボキシ基(−COOH):酢酸やギ酸などのカルボン酸がもつ官能基で、水溶液は酸性を示します。ホルムアルデヒドが酸化されると、カルボキシ基をもつギ酸になります。
・ヒドロキシ基(−OH):メタノールやエタノールなどのアルコール、フェノール類がもつ官能基です。メタノールを酸化するとホルムアルデヒドになります。
・ニトロ基(−NO2):ニトロベンゼンなどがもつ官能基です。

覚え方のポイント
「メタノール(−OH)→ 酸化 → ホルムアルデヒド(−CHO)→ 酸化 → ギ酸(−COOH)」と、官能基が酸化によって順に変わる流れで覚えましょう。エタノールでも同じく「エタノール→アセトアルデヒド→酢酸」と変化します。
問22-9

化合物とその分子中に含まれる官能基(または結合)の対応として、誤っているものはどれか。

  • ①フェノール:ヒドロキシ基
  • ②アニリン:アミノ基
  • ③酢酸エチル:カルボキシ基
  • ④ニトロベンゼン:ニトロ基
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正解 ③酢酸エチル:カルボキシ基
解説
酢酸エチル(CH3COOC2H5)は、酢酸とエタノールが脱水縮合してできたエステルで、分子中にもつのはエステル結合(−COO−)です。カルボキシ基(−COOH)は酢酸などのカルボン酸がもつ官能基で、エステルになるとその水素がエチル基に置き換わるため、カルボキシ基としては残りません。したがってこの対応は誤りです。酢酸エチルは果実のような芳香をもつ無色の液体で、劇物に指定されている有機溶剤です。

他の選択肢が不適切な理由
・フェノール:正しい対応です。ベンゼン環に直接ヒドロキシ基が結合した化合物で、水溶液は弱い酸性を示します。
・アニリン:正しい対応です。ベンゼン環にアミノ基(−NH2)が結合した化合物で、弱い塩基性を示します。
・ニトロベンゼン:正しい対応です。ベンゼン環にニトロ基(−NO2)が結合した化合物で、淡黄色の油状の液体です。

覚え方のポイント
「−OH=ヒドロキシ基(アルコール・フェノール類)」「−CHO=アルデヒド基」「−COOH=カルボキシ基(カルボン酸)」「−COO−=エステル結合(エステル)」「−NH2=アミノ基(アミン)」「−NO2=ニトロ基」と、構造と名前を対にして覚えます。フェノール・アニリン・ニトロベンゼン・酢酸エチルはいずれも劇物で、毒物劇物取扱者試験でも官能基の知識がそのまま問われます。
問32-9

次のアルコールのうち、第二級アルコールに分類されるものはどれか。

  • ①2-プロパノール
  • ②1-プロパノール
  • ③エタノール
  • ④2-メチル-2-プロパノール
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正解 ①2-プロパノール
解説
アルコールは、ヒドロキシ基(−OH)が結合している炭素原子に、ほかの炭素原子がいくつ結合しているかで分類されます。1個なら第一級、2個なら第二級、3個なら第三級アルコールです。2-プロパノール(CH3CH(OH)CH3)は、ヒドロキシ基が結合した中央の炭素原子に2個のメチル基が結合しているので、第二級アルコールです。第二級アルコールを酸化するとケトンになり、2-プロパノールからはアセトンが得られます。

他の選択肢が不適切な理由
・1-プロパノール:ヒドロキシ基が端の炭素原子に結合し、その炭素に結合する炭素原子は1個なので第一級アルコールです。酸化するとアルデヒドを経てカルボン酸になります。
・エタノール:第一級アルコールです。
・2-メチル-2-プロパノール:ヒドロキシ基が結合した炭素原子に3個のメチル基が結合した第三級アルコールで、酸化されにくい性質があります。

覚え方のポイント
「第一級→酸化でアルデヒド→さらにカルボン酸」「第二級→酸化でケトン」「第三級→酸化されにくい」と、級数と酸化生成物をセットで覚えます。メタノールはヒドロキシ基が結合した炭素にほかの炭素原子が結合していませんが、酸化されてアルデヒド(ホルムアルデヒド)を生じるので、第一級アルコールと同じように扱います。ヒドロキシ基の数による1価・2価の分類(価数)と、級数を混同しないように注意しましょう。
問42-9

メタノールを酸化したときに、最初に生じる化合物はどれか。

  • ①アセトアルデヒド
  • ②アセトン
  • ③ホルムアルデヒド
  • ④ジメチルエーテル
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正解 ③ホルムアルデヒド
解説
第一級アルコールを酸化すると、まずアルデヒドが生じ、さらに酸化されるとカルボン酸になります。メタノール(CH3OH)を酸化すると、まずホルムアルデヒド(HCHO)が生じ、さらに酸化されるとギ酸(HCOOH)になります。実験では、加熱して表面を黒い酸化銅(II)にした銅線をメタノールの蒸気に触れさせると、銅線は還元されて赤色の銅に戻り、ホルムアルデヒドの刺激臭が生じます。工業的にもメタノールの酸化でホルムアルデヒドが製造されています。

他の選択肢が不適切な理由
・アセトアルデヒド:エタノール(C2H5OH)を酸化したときに生じるアルデヒドです。炭素数が1つ多くなります。
・アセトン:第二級アルコールの2-プロパノールを酸化すると生じるケトンです。
・ジメチルエーテル:メタノール2分子から水がとれて(脱水縮合して)生じるエーテルで、酸化による生成物ではありません。

覚え方のポイント
酸化によって炭素の数は変わらないので、「炭素1個のメタノール→炭素1個のホルムアルデヒド→炭素1個のギ酸」「炭素2個のエタノール→アセトアルデヒド→酢酸」と、炭素数をそろえて覚えると間違えません。メタノールは劇物に指定されており、体内でもホルムアルデヒドやギ酸に変わるため、視神経が侵されるなど重い中毒を起こすことが知られています。
問52-9

有機化合物の検出反応に関する記述として、誤っているものはどれか。

  • ①アセトアルデヒドは、銀鏡反応を示す
  • ②フェノールは、塩化鉄(III)水溶液で呈色する
  • ③アセトンは、ヨードホルム反応を示す
  • ④メタノールは、フェーリング液を還元する
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正解 ④メタノールは、フェーリング液を還元する
解説
フェーリング液の還元は、アルデヒド基(−CHO)をもつ化合物に特有の反応で、青色のフェーリング液に加えて加熱すると、酸化銅(I)の赤色沈殿が生じます。メタノールはヒドロキシ基をもつアルコールで、アルデヒド基をもたないため、フェーリング液を還元しません。したがってこの記述は誤りです。フェーリング液を還元するのは、ホルムアルデヒドやアセトアルデヒドなどのアルデヒドです。

他の選択肢が不適切な理由
・アセトアルデヒドの銀鏡反応:正しい記述です。アンモニア性硝酸銀水溶液に加えて温めると、銀イオンが還元されて試験管の内壁に銀が付着し、鏡のようになります。アルデヒド基の検出反応です。
・フェノールと塩化鉄(III):正しい記述です。ベンゼン環に直接ヒドロキシ基が結合したフェノール類は、塩化鉄(III)水溶液で青紫〜赤紫色に呈色します。アルコールは呈色しません。
・アセトンのヨードホルム反応:正しい記述です。CH3CO−の構造をもつアセトンは、ヨウ素と水酸化ナトリウム水溶液を加えて温めると、特有のにおいのあるヨードホルムの黄色沈殿を生じます。

覚え方のポイント
検出反応は「銀鏡反応・フェーリング液の還元=アルデヒド基」「ヨードホルム反応=CH3CO−またはCH3CH(OH)−の構造」「塩化鉄(III)で呈色=フェノール類」と、何を検出する反応なのかを対にして覚えます。メタノールはこのどれも示さない点が、エタノール(ヨードホルム反応を示す)との違いとしてよく問われます。
問62-9

次の化合物a〜dのうち、ヨードホルム反応を示すものの組合せを選びなさい。
a アセトン。
b ホルムアルデヒド。
c メタノール。
d エタノール。

  • ①a、b
  • ②a、d
  • ③b、c
  • ④c、d
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正解 ②a、d
解説
ヨードホルム反応は、化合物にヨウ素と水酸化ナトリウム水溶液を加えて温めると、特有のにおいをもつヨードホルム(CHI3)の黄色沈殿が生じる反応です。この反応を示すのは、CH3CO−R またはCH3CH(OH)−R の構造をもつ化合物(Rは水素原子または炭化水素基)です。a〜dのうちこの構造をもつのはアセトンとエタノールで、正解はaとdです。

各記述の正誤
・a 示す:アセトン(CH3COCH3)はCH3CO−の構造をもつので、ヨードホルム反応を示します。
・b 示さない:ホルムアルデヒド(HCHO)は炭素原子が1個しかなく、CH3CO−の構造をもちません。アルデヒド基をもつので、銀鏡反応やフェーリング液の還元は示します。
・c 示さない:メタノール(CH3OH)は炭素原子が1個で、CH3CH(OH)−の構造をもちません。
・d 示す:エタノール(CH3CH2OH)はCH3CH(OH)−の構造(Rが水素原子の場合)をもつので、ヨードホルム反応を示します。

覚え方のポイント
ヨードホルム反応を示す代表例は「エタノール・2-プロパノール・アセトアルデヒド・アセトン」の4つです。メタノールとエタノールの区別、ホルムアルデヒドとアセトアルデヒドの区別に使えるため、「炭素1個の化合物(メタノール・ホルムアルデヒド)は示さない」と覚えておくと判断が速くなります。
問72-9

分子式C5H12で表されるアルカンには、構造異性体が何種類あるか。

  • ①2種類
  • ②3種類
  • ③4種類
  • ④5種類
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正解 ②3種類
解説
構造異性体とは、分子式は同じでも、原子のつながり方(構造)が異なる化合物どうしのことです。分子式C5H12のアルカンには、炭素原子の骨格の違いにより3種類の構造異性体があります。炭素5個が一直線につながったペンタン、4個の直鎖の2番目の炭素にメチル基が1つ付いた2-メチルブタン、3個の直鎖の中央の炭素にメチル基が2つ付いた2,2-ジメチルプロパンです。沸点はこの順に低くなり、枝分かれが多いほど分子どうしの接触面積が小さく、分子間力が弱くなるためと説明されます。

他の選択肢が不適切な理由
・2種類:分子式C4H10の構造異性体の数です(ブタンと2-メチルプロパン)。
・4種類:同じ骨格を回転させたり向きを変えたりしただけのものを、別の異性体として数えると多くなります。例えば「3-メチルブタン」は2-メチルブタンと同じ化合物です。
・5種類:分子式C6H14(ヘキサン)の構造異性体の数です。

覚え方のポイント
アルカンの構造異性体の数は、C4H10が2種類、C5H12が3種類、C6H14が5種類です。数えるときは「最も長い炭素鎖」から順に考え、主鎖を1つずつ短くしながら枝の付け方を変えていくと、重複や数え漏れを防げます。
問82-9

芳香族化合物に関する記述として、誤っているものはどれか。

  • ①フェノールは水に少し溶け、弱い塩基性を示す
  • ②トルエンは、ベンゼン環にメチル基が付いている
  • ③アニリンは、ニトロベンゼンの還元で得られる
  • ④ベンゼンの6個の炭素原子は、同一平面上にある
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正解 ①フェノールは水に少し溶け、弱い塩基性を示す
解説
フェノール(C6H5OH)は水に少し溶け、ヒドロキシ基の水素がわずかに水素イオンとして電離するため、その水溶液は弱い酸性を示します。塩基性ではないので、この記述は誤りです。フェノールの酸性は炭酸より弱いものの、水酸化ナトリウム水溶液とは中和反応してナトリウムフェノキシドとなって溶けます。同じヒドロキシ基をもっていても、アルコールの水溶液は中性で、この点がフェノールとの大きな違いです。

他の選択肢が不適切な理由
・トルエン:正しい記述です。ベンゼンの水素原子1個がメチル基(−CH3)に置き換わった構造の無色の液体で、劇物に指定された有機溶剤です。
・アニリン:正しい記述です。ニトロベンゼンをスズ(または鉄)と塩酸で還元し、塩基を加えるとアニリンが得られます。アニリンは弱い塩基性を示し、さらし粉水溶液で赤紫色に呈色します。
・ベンゼンの炭素原子:正しい記述です。ベンゼンの6個の炭素原子は正六角形の環をつくり、水素原子も含めてすべての原子が同一平面上にあります。

覚え方のポイント
ベンゼン環に付く官能基で液性が決まり、「フェノール(−OH)=弱酸性」「安息香酸(−COOH)=酸性」「アニリン(−NH2)=弱塩基性」「ニトロベンゼン・トルエン=中性」です。フェノールとアニリンは酸と塩基が逆になっているので、ひっかけに注意しましょう。
問92-9

次の化合物のうち、臭素水に通じると付加反応によって臭素水の赤褐色を消すものはどれか。

  • ①エタン
  • ②メタン
  • ③ベンゼン
  • ④エチレン
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正解 ④エチレン
解説
エチレン(エテン、CH2=CH2)は、炭素原子間に二重結合をもつアルケンです。二重結合のうち1本は切れやすいため、臭素(Br2)がそこに付け加わる付加反応が起こり、無色の1,2-ジブロモエタンが生じます。そのため、赤褐色の臭素水にエチレンを通じると色が消えます。この反応は、二重結合や三重結合(不飽和結合)の存在を確かめる方法として使われます。

他の選択肢が不適切な理由
・エタン:単結合だけからなるアルカン(飽和炭化水素)で、付加反応を起こさないため、臭素水の色は消えません。アルカンは光を当てると臭素や塩素と置換反応を起こします。
・メタン:エタンと同じくアルカンで、付加反応を起こしません。
・ベンゼン:構造式では二重結合があるように書かれますが、ベンゼン環は特別に安定しているため付加反応は起こりにくく、臭素水の色を消しません。鉄を触媒にすると臭素と置換反応を起こしてブロモベンゼンになります。

覚え方のポイント
「アルカン=置換反応」「アルケン・アルキン=付加反応(臭素水の脱色)」「ベンゼン=置換反応が起こりやすく付加反応は起こりにくい」と、炭化水素の種類ごとに起こりやすい反応を整理します。臭素水の脱色は不飽和結合の検出法として頻出です。臭素は劇物に指定されているので、実験でも換気に注意して扱います。
問102-9

酢酸とエタノールの混合物に少量の濃硫酸を加えて加熱したときに生じるエステルはどれか。

  • ①酢酸エチル
  • ②酢酸メチル
  • ③ギ酸エチル
  • ④ジエチルエーテル
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正解 ①酢酸エチル
解説
カルボン酸とアルコールを、濃硫酸を触媒として加熱すると、カルボン酸のカルボキシ基とアルコールのヒドロキシ基の間から水がとれて結合し(脱水縮合)、エステルが生じます。この反応をエステル化といいます。酢酸(CH3COOH)とエタノール(C2H5OH)からは酢酸エチル(CH3COOC2H5)と水が生じます。濃硫酸は、反応を速める触媒と、生じた水を吸収するはたらきをしています。

他の選択肢が不適切な理由
・酢酸メチル:酢酸とメタノールからできるエステルです。エステルの名前は「カルボン酸の名前+アルコールの炭化水素基の名前」で付けます。
・ギ酸エチル:ギ酸とエタノールからできるエステルです。
・ジエチルエーテル:エタノールに濃硫酸を加えて約130〜140℃に加熱したときに、エタノール2分子から水がとれて生じるエーテルです。エステルではありません。

覚え方のポイント
エステルは果実のような芳香をもつものが多く、酢酸エチルは有機溶剤として広く使われ、劇物に指定されています。エステルに水酸化ナトリウム水溶液を加えて加熱すると、カルボン酸の塩とアルコールに分解されます(けん化)。「エステル化(酸+アルコール→エステル)」と「けん化(エステル+塩基→塩+アルコール)」を逆向きの反応として対にして覚えましょう。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。

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