2026年版・3-11

性質:気体の毒物・劇物(半導体材料ガスなど)の一問一答

毒物劇物取扱者試験「毒物及び劇物の性質及び貯蔵その他取扱方法」から、性質:気体の毒物・劇物(半導体材料ガスなど)に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。本試験の出題形式は都道府県によって異なりますが、ここでは4択で出題しています。

問13-11

水素化ヒ素(アルシン)に関する次の記述a〜cの正誤の組合せとして、正しいものはどれか。
a 無色でニンニクのようなにおいのある気体で、空気より重い。
b 少量の吸入であっても、強い溶血作用がある。
c 中毒の解毒剤として、PAMが用いられる。

  • ①a正 b誤 c正
  • ②a誤 b正 c誤
  • ③a正 b正 c誤
  • ④a誤 b誤 c正
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正解 ③a正 b正 c誤
解説
水素化ヒ素(AsH3、アルシン)は、ヒ素化合物(法令上の表記は砒素化合物)として毒物に指定されています(指定令第1条)。応急措置の基準(広島県掲載)では、無色でニンニク臭のある気体、比重2.7(空気を1として)とされ、少量の吸入でも強い溶血作用(赤血球を壊す作用)があるので危険と注意されています。吸入した場合には医師による交換輸血が有効で、ヒ素の解毒剤としてはジメルカプロール(BAL)が知られています。

各記述の正誤
・a 正しい:無色・ニンニク臭の気体で、比重2.7と空気より重いため、漏れると低い所にたまりやすくなります。
・b 正しい:アルシンの最大の特徴が溶血作用です。血色素尿(赤い尿)がみられることがあります。
・c 誤り:PAMは有機燐系農薬の中毒に用いる解毒剤です。ヒ素の解毒剤として知られているのはジメルカプロール(BAL)です。

覚え方のポイント
ヒ素化合物の解毒剤は「BAL」、有機燐は「PAM・硫酸アトロピン」、シアン化合物は「亜硝酸アミル・チオ硫酸ナトリウム」と、毒の種類と解毒剤を対にして覚えます。アルシンは「ニンニク臭・溶血」の2語をセットで押さえましょう。
問23-11

燐化水素(ホスフィン)に関する記述として、誤っているものはどれか。

  • ①腐った魚のようなにおいのある無色の気体
  • ②毒物で、半導体の製造用ガスに用いられる
  • ③空気中で自然発火することがある気体
  • ④粘膜への刺激が強く、吸えばすぐに気付く
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正解 ④粘膜への刺激が強く、吸えばすぐに気付く
解説
燐化水素(PH3、ホスフィン)について、応急措置の基準(広島県掲載)は「このガスは粘膜刺激性がないので急性中毒を起こしやすく、致死することが多い」と注意しています。刺激を感じにくいことが、かえって急性中毒を起こしやすい点として注意されています。したがって「粘膜への刺激が強く、すぐに気付く」という記述が誤りです。

他の選択肢が不適切な理由
(いずれも正しい記述です)
・腐った魚のようなにおい:同基準で「無色、腐魚臭の気体」とされています。
・毒物で、半導体の製造用ガス:燐化水素及びこれを含有する製剤は毒物です(指定令第1条)。職場のあんぜんサイトのモデルSDSでは、半導体用ガス・半導体中の不純物拡散用ガスなどが用途に挙げられています。
・空気中で自然発火することがある:同基準で「気体は自然発火性がある」とされ、酸素と混ざると爆発的に反応するとも注意されています。

覚え方のポイント
半導体材料ガスのにおいは、応急措置の基準では「アルシン・セレン化水素=ニンニク臭」「ホスフィン=腐魚臭」とされています。なお、国際化学物質安全性カード(ICSC)では、純粋な燐化水素はほとんどにおいがなく、不純物を含む工業品などがニンニクや腐った魚のようなにおいを持つとされています。燐化亜鉛や燐化アルミニウム製剤が湿気や酸と反応して発生するのもこのホスフィンで、農業用品目の問題ともつながる重要な気体です。
問33-11

ジボラン(B2H6)に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①水と反応して、水素のガスと硼酸を生じる
  • ②水と反応して、塩化水素のガスと硼酸を生じる
  • ③無色無臭で、化学的にきわめて安定である
  • ④黄色の液体で、常温ではほとんど揮発しない
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正解 ①水と反応して、水素のガスと硼酸を生じる
解説
ジボランは毒物に指定されている気体です(指定令第1条)。応急措置の基準(広島県掲載)では、「無色の特異な不快臭のある気体」で、「水により加水分解し、水素のガス及び硼酸を生成する」とされています。さらに、40〜50℃に加熱すると自然発火し、アルコール類やハロゲンと接触すると発火することがあり、同じ注意事項でハロン系消火剤を使用してはならないとされています。

他の選択肢が不適切な理由
・塩化水素と硼酸を生じる:これは三塩化硼素(BCl3)が水と反応したときの生成物です。ジボランには塩素が含まれないので、塩化水素は生じません。
・無色無臭で、きわめて安定:ジボランは特異な不快臭があり、加熱で自然発火するなど不安定で反応しやすい気体です。
・黄色の液体で揮発しない:ジボランは常温で無色の気体です(沸点約−92.5℃)。

覚え方のポイント
硼素の化合物は、水と反応したときの生成物で区別します。ジボラン(硼素+水素)→水素+硼酸、三塩化硼素(硼素+塩素)→塩化水素+硼酸。分子に含まれる元素がそのまま生成物に出てくる、と考えると覚えやすくなります。
問43-11

セレン化水素に関する次の記述a〜dのうち、正しいものはいくつあるか。
a セレン化合物として毒物に指定されている。
b 無色でニンニクのようなにおいのある気体である。
c 引火性があり、燃焼すると有毒な酸化セレン(IV)の煙霧を生じる。
d 空気より軽く、漏れると速やかに上方へ拡散する。

  • ①1つ
  • ②3つ
  • ③2つ
  • ④4つ
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正解 ②3つ
解説
セレン化水素(H2Se)は、セレン化合物として毒物に指定されています(指定令第1条)。応急措置の基準(広島県掲載)では、無色でニンニク臭の気体、比重2.81(空気を1として)、有毒で引火性の気体で、燃焼すると有毒な酸化セレン(IV)の煙霧を発生するとされています。少量の吸入でも危険なので、漏えい時には空気呼吸器を着用します。正しいのはa・b・cの3つです。

各記述の正誤
・a 正しい:セレン化合物及びこれを含有する製剤は、一部の例外を除き毒物です。
・b 正しい:無色でニンニク臭のある気体です。
・c 正しい:引火性があり、燃えると酸化セレン(IV)の有毒な煙霧が出ます。
・d 誤り:比重は2.81で空気よりかなり重く、漏れると低い所に滞留しやすくなります。

覚え方のポイント
気体が空気より重いかどうかは、分子量を空気の平均(約29)と比べるとおおよそ判断できます。H2Seは約81なので空気の約2.8倍の重さです。半導体材料ガスの多くは空気より重く、低い所にたまる、と覚えておくと応急措置の問題にも対応できます。
問53-11

無色で刺激性があり、水と反応して塩化水素と硼酸を生じる。それ自体は不燃性で、半導体・液晶のドライエッチング用ガスなどに用いられる毒物はどれか。

  • ①三塩化硼素
  • ②三塩化燐
  • ③ジボラン
  • ④塩化ホスホリル
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正解 ①三塩化硼素
解説
三塩化硼素(BCl3)は毒物に指定されています(指定令第1条)。応急措置の基準(広島県掲載)では、刺激性があり、水により加水分解して塩化水素のガスと硼酸を生成し、不燃性で腐食性が強いとされています。職場のあんぜんサイトのモデルSDSでは、半導体・液晶等のドライエッチングガスなどが用途に挙げられています。「塩素を含むので塩化水素」「硼素を含むので硼酸」と、生成物から物質を特定するのがこの問題の着眼点です。

他の選択肢が不適切な理由
・三塩化燐:水と反応して塩化水素を生じますが、もう一方の生成物は硼酸ではなく亜燐酸です。また常温では無色の液体です。
・ジボラン:水と反応して生じるのは水素と硼酸で、塩化水素は生じません。また加熱で自然発火する可燃性の気体です。
・塩化ホスホリル:水と反応して塩化水素と燐酸を生じます。硼酸は生じません。

覚え方のポイント
「塩化〇〇」が水と反応すると、ほぼ必ず塩化水素が出ます。見分けの決め手は、もう一方の生成物です。硼素→硼酸、燐(三塩化燐)→亜燐酸、燐(塩化ホスホリル)→燐酸、硫黄(塩化チオニル)→二酸化硫黄、と対応させて覚えましょう。
問63-11

六弗化セレンに関する記述として、誤っているものはどれか。

  • ①セレン化合物として毒物に指定されている
  • ②空気より重く、空気中で発煙する気体である
  • ③水にも有機溶剤にも、よく溶ける気体である
  • ④強熱されると、弗化水素のガスを発生する
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正解 ③水にも有機溶剤にも、よく溶ける気体である
解説
六弗化セレン(SeF6)について、応急措置の基準(広島県掲載)は「無色の気体」「水及び有機溶剤にほとんど溶けない」「空気中で発煙する」としています。したがって「水や有機溶剤によく溶ける」という記述が誤りです。

他の選択肢が不適切な理由
(いずれも正しい記述です)
・毒物に指定:セレン化合物及びこれを含有する製剤として毒物です(指定令第1条)。
・空気より重く、空気中で発煙:比重は6.7(空気を1として)とされ、非常に重い気体です。空気中で発煙します。
・強熱で弗化水素を発生:同基準では、強熱されると有毒な酸化セレン(IV)の煙霧と弗化水素ガスが発生すると注意されています。同基準では、火災時の消火作業の際には必ず空気呼吸器その他の保護具を着用するとされています。

覚え方のポイント
名前を分解すると性質が見えてきます。「セレン」を含むので毒物(セレン化合物)で、燃えると酸化セレン(IV)、「弗化」なので分解すると弗化水素、と考えます。漏えい時は、ボンベごと多量の水酸化ナトリウム水溶液に投入してガスを吸収させる、という措置もあわせて覚えておきましょう。
問73-11

水素化ヒ素(アルシン)のボンベからガスが漏えいしたときの措置として、「毒物及び劇物の運搬事故時における応急措置に関する基準」に照らして最も適当なものはどれか。

  • ①ボンベごと希硫酸に投入し、ガスを中和して流す
  • ②水酸化ナトリウムと酸化剤の液にボンベごと投入
  • ③おが屑をかぶせてガスを吸わせ、その場で焼却する
  • ④消石灰を散布してガスを吸わせ、そのまま放置する
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正解 ②水酸化ナトリウムと酸化剤の液にボンベごと投入
解説
応急措置の基準(広島県掲載)では、水素化ヒ素が漏えいしたときは、風下の人を退避させ、周辺にロープを張って立入りを禁止し、空気呼吸器などの保護具を着用して風下で作業をしないこととしたうえで、「漏えいしたボンベ等を多量の水酸化ナトリウム水溶液と酸化剤(次亜塩素酸ナトリウム、さらし粉等)の水溶液の混合溶液に容器ごと投入してガスを吸収させ、酸化処理」するとしています。その処理液は処理設備に持ち込み、廃棄の基準に従って処理します。引火性の気体なので、付近の着火源も速やかに取り除きます。

他の選択肢が不適切な理由
・希硫酸に投入:アルカリ性の液でガスを吸収させるのが基準の方法で、酸に投入する方法は示されていません。
・おが屑で吸わせて焼却:気体をおが屑に吸わせることはできず、燃やすと有毒な酸化ヒ素(III)の煙霧が発生します。
・消石灰を散布して放置:ボンベから漏れる気体には散布では対応できず、放置すれば拡散が続きます。

覚え方のポイント
アルシン・セレン化水素のような還元性の有毒ガスは「アルカリ+酸化剤(次亜塩素酸ナトリウムなど)の液に、ボンベごと投入」と覚えます。一方、六弗化セレンや五弗化ヒ素は「多量の水酸化ナトリウム水溶液に、ボンベごと投入」です。
問83-11

セレン化水素や水素化ヒ素(アルシン)の高圧ボンベに着火した場合の措置として、応急措置の基準で示されているものはどれか。

  • ①直ちに多量の水をかけて、炎を消し止める
  • ②二酸化炭素消火器で、炎を消し止める
  • ③乾燥砂をかけて、炎を窒息させて消す
  • ④消火をせずに、そのまま燃焼させておく
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正解 ④消火をせずに、そのまま燃焼させておく
解説
応急措置の基準(広島県掲載)では、セレン化水素・水素化ヒ素・燐化水素のいずれについても、「高圧ボンベに着火した場合には消火せずに燃焼させる」としています。同じ基準の周辺火災の項では、容器を速やかに安全な場所に移し、移せない場合は容器と周囲に散水して冷却し、容器が炎に包まれたら爆発の危険があるので近寄らない、とされています。消火作業の際は空気呼吸器などの保護具を着用します。

他の選択肢が不適切な理由
・多量の水で炎を消す:基準は高圧ボンベに着火した場合は消火しないとしています。水は、周辺火災のときに容器や周囲を冷却する目的で散水するものです。
・二酸化炭素消火器で消す:消火剤の種類を問わず、着火したボンベは消火せずに燃焼させるのが基準の措置です。
・乾燥砂で窒息消火:乾燥砂はナトリウムの火災などに用いられる消火剤ですが、着火した高圧ボンベに対する基準の措置ではありません。

覚え方のポイント
「噴き出す可燃性の有毒ガスは、火を消すより燃やしておく」と覚えます。なお、ジボラン・メチルアミン・エチレンオキシドの基準では、噴出したガスに着火し、かつ、容易に噴出を止められない場合には消火せずに燃焼させる、と条件付きで書かれている点も区別しておきましょう(エチレンオキシドはさらに「周囲に影響がない場合」に限られます)。
問93-11

次の気体の毒物のうち、空気より軽いもの(空気を1としたときの比重が1より小さいもの)はどれか。

  • ①六弗化セレン
  • ②水素化ヒ素
  • ③セレン化水素
  • ④ジボラン
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正解 ④ジボラン
解説
応急措置の基準(広島県掲載)では、ジボランの比重は0.95(空気を1として)とされ、空気よりわずかに軽い気体です。分子量で考えても、B2H6は約28で、空気の平均分子量(約29)よりわずかに小さくなります。ただし、ほぼ空気と同じ重さなので、漏れると周囲に広がりやすい点に注意が必要です。

他の選択肢が不適切な理由
・水素化ヒ素:比重2.7(空気を1として)で、空気より重い気体です。分子量は約78です。
・セレン化水素:比重2.81(空気を1として)で、空気より重い気体です。分子量は約81です。
・六弗化セレン:比重6.7(空気を1として)で、空気よりずっと重い気体です。分子量は約193です。

覚え方のポイント
気体の重さは「分子量が29より大きいか小さいか」で見当がつきます。ヒ素・セレンなどの重い元素を含む気体は空気より重く、低い所にたまります。軽い気体の代表はアンモニア(分子量17)で、ジボランは空気とほぼ同じ重さ(わずかに軽い)という点が、ほかの半導体材料ガスとの違いです。
問103-11

液化塩化水素が漏えいしたときの措置として、応急措置の基準で示されているものはどれか。

  • ①漏えいしたガスは、水を用いて十分に吸収させる
  • ②漏れているボンベに直接散水して、冷やし続ける
  • ③ガスは空気より軽いので、低い場所で作業する
  • ④可燃性の気体なので、着火源の除去を最優先する
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正解 ①漏えいしたガスは、水を用いて十分に吸収させる
解説
塩化水素は劇物です(法別表第二)。応急措置の基準(広島県掲載)では、液化塩化水素は不燃性の液化ガスで激しい刺激臭があり、そのガスは空気より重く、空気中の水分と作用して塩酸のミストとなり強い腐食性を示すとされています。漏えい時は、少量なら漏えいしたガスを水で十分に吸収させ、多量なら多量の水をかけて吸収させます(噴出が多いときは遠くから霧状の水)。塩化水素は水に非常によく溶けるので、水で吸収させるのが基本です。

他の選択肢が不適切な理由
・ボンベに直接散水:少量の漏えいについて、基準は「漏えい容器に散水しない」としています。容器と周囲に散水して冷却するのは、周辺火災の場合の措置です。
・空気より軽いので低い場所で作業:ガスは空気より重く、低い所にたまります。低い場所での作業はかえって危険です。
・可燃性の気体:塩化水素は爆発性でも引火性でもありません。ただし、吸湿すると金属を腐食して水素を発生し、それが引火爆発することがあると注意されています。

覚え方のポイント
塩化水素のように水によく溶ける気体は「水で吸収させる」が基本です。一方、液化塩素の漏えいでは、漏えい箇所や漏れた液に消石灰を十分に散布して吸収させるとされています。塩化水素は「不燃性・空気より重い・水によく溶ける」の3点をセットで覚えましょう。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。

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