2026年版・4-3

実地:化学的な識別方法(呈色・沈殿・炎色反応)の一問一答

毒物劇物取扱者試験「実地(毒物及び劇物の識別及び取扱方法)」から、実地:化学的な識別方法(呈色・沈殿・炎色反応)に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。本試験の出題形式は都道府県によって異なりますが、ここでは4択で出題しています。

問14-3

ある劇物の水溶液に塩化鉄(III)水溶液を加えたところ、紫色を呈した。この劇物として最も適当なものはどれか。

  • ①メタノール
  • ②ホルマリン
  • ③フェノール
  • ④アニリン
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正解 ③フェノール
解説
フェノールのように、ベンゼン環に直接ヒドロキシ基(-OH)が結びついた化合物は、塩化鉄(III)(塩化第二鉄)水溶液を加えると紫色系に呈色します。この反応は、フェノール類を見分ける代表的な方法です。フェノールは無色〜白色の結晶で特有のにおいがあり、空気中で赤く変色し、皮膚につくと薬傷を起こす劇物です。実地試験では「塩化鉄(III)で紫色」とあれば、まずフェノール(またはクレゾールなどのフェノール類)を考えます。

他の選択肢が不適切な理由
・メタノール:ヒドロキシ基をもちますが、ベンゼン環に結びついていないアルコールなので、塩化鉄(III)で紫色にはなりません。
・ホルマリン:還元性があり、銀鏡反応やフェーリング液の還元で識別します。
・アニリン:さらし粉(次亜塩素酸カルシウム)の水溶液を加えると紫色を呈することで識別します。

覚え方のポイント
「紫色になる」反応は2つあるので区別が大切です。「塩化鉄(III)で紫=フェノール」「さらし粉で紫=アニリン」と、加える試薬と物質をペアで覚えましょう。
問24-3

ある劇物の水溶液にアンモニア性硝酸銀溶液を加えて温めたところ、容器の内壁に銀が析出して鏡のようになった。また、フェーリング液を加えて加熱すると赤色の沈殿を生じた。この劇物はどれか。

  • ①ホルマリン
  • ②メタノール
  • ③フェノール
  • ④クロロホルム
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正解 ①ホルマリン
解説
ホルマリン(ホルムアルデヒドの水溶液)は、分子中にアルデヒド基(-CHO)をもち、相手に電子を与える力(還元性)があります。そのため、アンモニア性硝酸銀溶液の銀イオンを還元して銀を析出させ(銀鏡反応)、フェーリング液の銅(II)イオンを還元して赤色の酸化銅(I)の沈殿を生じます。この2つの反応は、ホルマリンの識別に使われる代表的な方法です。ホルムアルデヒドを1%を超えて含む製剤は劇物です。

他の選択肢が不適切な理由
・メタノール:アルコールであり、そのままでは銀鏡反応もフェーリング液の還元も示しません(酸化するとホルムアルデヒドになります)。
・フェノール:塩化鉄(III)水溶液で紫色になることで識別します。
・クロロホルム:還元性はなく、銀鏡反応を示しません。

覚え方のポイント
「銀鏡・フェーリング=アルデヒド=ホルマリン」と一直線につなげて覚えます。メタノールを酸化するとホルムアルデヒドができる、という関係も、次のメタノールの識別で使うのでセットで理解しておきましょう。
問34-3

ある無色の液体の劇物について、硝酸銀水溶液を加えると白色の沈殿を生じ、アンモニア水を浸したガラス棒を近づけると白煙を生じた。この劇物はどれか。

  • ①硫酸
  • ②硝酸
  • ③アンモニア水
  • ④塩酸
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正解 ④塩酸
解説
塩酸は塩化水素(HCl)の水溶液です。硝酸銀水溶液を加えると、塩化物イオンと銀イオンが結びついて白色の塩化銀の沈殿を生じます。また、揮発した塩化水素がアンモニアと反応すると、塩化アンモニウムの細かい固体の粒ができ、白煙として見えます。この2つを満たすのは塩酸です。塩化水素を10%を超えて含む製剤は劇物です。

他の選択肢が不適切な理由
・硫酸:硝酸銀で塩化銀の白色沈殿は生じず、揮発しないのでアンモニアを近づけても白煙はほとんど出ません。硫酸は塩化バリウムで白色沈殿を生じることで識別します。
・硝酸:硝酸銀を加えても沈殿を生じません。銅くずを加えて加熱すると赤褐色の気体を出すことで識別します。
・アンモニア水:それ自身がアルカリで、アンモニア水を近づけても反応しません。濃塩酸を浸したガラス棒を近づけると白煙を生じます。

覚え方のポイント
「塩化物イオンは硝酸銀で白色沈殿」「塩酸とアンモニアで白煙」の2つが塩酸の決め手です。白煙の反応は、塩酸とアンモニア水のどちらの識別にも使える点を覚えておきましょう。
問44-3

ある劇物を水で薄めた液に塩化バリウム水溶液を加えると白色の沈殿を生じ、この沈殿は塩酸や硝酸を加えても溶けなかった。この劇物はどれか。

  • ①塩酸
  • ②硫酸
  • ③硝酸
  • ④蓚酸
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正解 ②硫酸
解説
硫酸を水で薄めた液に塩化バリウム水溶液を加えると、硫酸イオンとバリウムイオンが結びついて、白色の硫酸バリウムの沈殿を生じます。硫酸バリウムは非常に溶けにくく、塩酸や硝酸を加えても溶けないことが特徴です。これが硫酸を見分ける代表的な方法です。硫酸を10%を超えて含む製剤は劇物です。なお、濃硫酸を薄めるときは、水に少しずつ硫酸を加えます(逆にすると激しく発熱して飛び散ります)。

他の選択肢が不適切な理由
・塩酸:塩化バリウムを加えても沈殿を生じません。硝酸銀で白色の塩化銀の沈殿を生じることで識別します。
・硝酸:バリウムと沈殿をつくりません。銅くずと加熱して赤褐色の気体を出すことで識別します。
・蓚酸:塩化バリウムで白色の沈殿(蓚酸バリウム)を生じることがありますが、この沈殿は塩酸や硝酸に溶けます。問題文の「酸を加えても溶けない」に当てはまりません。

覚え方のポイント
「硫酸イオン+バリウム=酸にも溶けない白色沈殿」と覚えます。「酸に溶けない」という一言が、蓚酸や炭酸の塩との区別の決め手になります。
問54-3

ある無色の液体の劇物に、あらかじめ熱した酸化銅(II)を加えたところ、刺激臭のあるホルムアルデヒドを生じ、黒色の酸化銅(II)は赤色の銅に変わった。この劇物はどれか。

  • ①酢酸エチル
  • ②メタノール
  • ③トルエン
  • ④クロロホルム
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正解 ②メタノール
解説
メタノール(CH3OH)は、熱した酸化銅(II)によって酸化されてホルムアルデヒドになります。このとき、酸化銅(II)は酸素を奪われて(還元されて)赤色の銅に戻ります。ホルムアルデヒドは刺激臭があるので、においの変化で確かめられます。このほか、サリチル酸と濃硫酸を加えて熱すると、芳香のあるサリチル酸メチルができることでも識別できます。メタノールは劇物で、特定品目にも含まれます。

他の選択肢が不適切な理由
・酢酸エチル:エステルで、熱した酸化銅(II)と反応してホルムアルデヒドを生じることはありません。果実のような芳香が特徴です。
・トルエン:酸化銅(II)でホルムアルデヒドを生じません。芳香のある、水に溶けない液体です。
・クロロホルム:燃えにくい液体で、この反応でホルムアルデヒドを生じることはありません。

覚え方のポイント
「メタノール→(酸化)→ホルムアルデヒド→(酸化)→ぎ酸」という流れを覚えると、識別と中毒の両方に使えます。体内でもメタノールは同じ順に酸化され、生じた物質が視神経を傷つけます。
問64-3

毒物・劇物に含まれる金属元素の炎色反応に関して、物質と炎の色の組合せとして、誤っているものはどれか。

  • ①水酸化ナトリウム:黄色
  • ②水酸化カリウム:赤紫色
  • ③硫酸銅(II):青緑色
  • ④塩化バリウム:橙赤色
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正解 ④塩化バリウム:橙赤色
解説
炎色反応とは、金属元素を含む物質を白金線の先につけてガスバーナーの炎に入れると、元素ごとに決まった色の炎が見える現象です。水溶液のままでは見分けにくい物質も、炎の色で含まれる金属元素がわかります。バリウムの炎色反応は黄緑色で、橙赤色はカルシウムの色です。したがって「塩化バリウム:橙赤色」が誤りです。塩化バリウムはバリウム化合物として劇物(硫酸バリウム等は除かれる)です。

他の選択肢が不適切な理由
(いずれも正しい組合せです)
・水酸化ナトリウム:ナトリウムは黄色の炎を示します。
・水酸化カリウム:カリウムは赤紫色(淡い紫色)の炎を示します。ナトリウムの黄色に隠されやすいので、青いコバルトガラスを通して観察します。
・硫酸銅(II):銅は青緑色の炎を示します。

覚え方のポイント
水酸化ナトリウムと水酸化カリウムは、見た目も性質もよく似た白色の固体ですが、炎の色(黄色と赤紫色)で確実に区別できます。「ナトリウム黄、カリウム紫、銅は青緑、カルシウム橙赤、バリウム黄緑」をまとめて覚えましょう。
問74-3

過酸化水素水の識別に関する次の記述a〜dのうち、正しいものの組合せを選びなさい。
a ヨウ化カリウムとデンプンを含む液を加えると、青色(藍色)になる。
b 硫酸で酸性にした過マンガン酸カリウム水溶液の赤紫色を消す。
c 塩化バリウム水溶液を加えると、白色の沈殿を生じる。
d 硝酸銀水溶液を加えると、白色の沈殿を生じる。

  • ①a、b
  • ②a、c
  • ③b、d
  • ④c、d
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正解 ①a、b
解説
過酸化水素(H2O2)は、相手によって酸化剤としても還元剤としてもはたらくのが特徴です。ヨウ化カリウムに対しては酸化剤としてはたらいてヨウ素を遊離させ、そのヨウ素がデンプンと反応して青色(藍色)になります。一方、より強い酸化剤である過マンガン酸カリウムに対しては還元剤としてはたらき、赤紫色を消します。過酸化水素を6%を超えて含む製剤は劇物です。正しいのは a と b です。

各記述の正誤
・a 正しい:ヨウ化物イオンを酸化してヨウ素を生じ、デンプンで青色(ヨウ素デンプン反応)になります。
・b 正しい:過マンガン酸イオンを還元して、ほぼ無色のマンガン(II)イオンに変えるため、赤紫色が消えます。
・c 誤り:塩化バリウムで白色沈殿を生じるのは硫酸(硫酸イオン)の識別です。
・d 誤り:硝酸銀で白色沈殿を生じるのは塩酸など塩化物イオンを含むものの識別です。

覚え方のポイント
過酸化水素は「ヨウ化カリウムには酸化剤、過マンガン酸カリウムには還元剤」と、相手次第で役割が変わります。この二面性そのものが識別の手がかりになる、と理解しておきましょう。
問84-3

ある劇物の液体に銅くずを加えて加熱したところ、銅が溶けて液が青色を帯び、赤褐色の気体が発生した。この劇物はどれか。

  • ①硫酸
  • ②塩酸
  • ③硝酸
  • ④蓚酸
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正解 ③硝酸
解説
硝酸は強い酸化作用をもつ酸なので、水素よりイオンになりにくい銅でも溶かします。濃い硝酸と銅が反応すると、銅は銅(II)イオンとなって液が青色を帯び、同時に赤褐色の二酸化窒素(NO2)が発生します。この「銅が溶けて赤褐色の気体」が硝酸の識別の決め手です。また、硝酸が皮膚につくと、たんぱく質と反応して黄色になります(キサントプロテイン反応)。硝酸を10%を超えて含む製剤は劇物です。

他の選択肢が不適切な理由
・硫酸:熱い濃硫酸も銅を溶かしますが、発生するのは無色の二酸化硫黄で、赤褐色の気体ではありません。
・塩酸:酸化力がないので、銅を溶かしません。
・蓚酸:銅を溶かして赤褐色の気体を出すことはありません。還元性を示す酸です。

覚え方のポイント
「赤褐色の気体」が出てくる識別問題は、硝酸(二酸化窒素)か臭素(臭素の蒸気)をまず考えます。硝酸は無色〜淡黄色の液体、臭素は赤褐色の液体なので、もとの液体の色で区別できます。
問94-3

ある劇物の水溶液に塩酸を加えると白色の沈殿を生じ、この沈殿はアンモニア水を加えると溶けた。また、この物質の結晶は光に当たると黒く変わる。この劇物はどれか。

  • ①硝酸銀
  • ②塩化バリウム
  • ③硫酸銅(II)
  • ④酢酸鉛
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正解 ①硝酸銀
解説
硝酸銀(AgNO3)の水溶液に塩酸や食塩水を加えると、銀イオンと塩化物イオンが結びついて白色の塩化銀の沈殿を生じます。塩化銀はアンモニア水を加えると、銀イオンがアンモニアと結びついた錯イオンとなって溶けます。また、硝酸銀の結晶は光で分解して銀を生じ黒く変わるため、遮光して保管します。無機銀塩類(塩化銀などを除く)は劇物です。応急措置で食塩水をかけて塩化銀にするのも、この沈殿反応を利用したものです。

他の選択肢が不適切な理由
・塩化バリウム:塩酸を加えても沈殿を生じません。硫酸を加えると白色の硫酸バリウムの沈殿を生じます。
・硫酸銅(II):塩酸では沈殿を生じず、水溶液は青色です。
・酢酸鉛:塩酸で白色の塩化鉛の沈殿を生じることがありますが、この沈殿はアンモニア水には溶けず、光で黒く変わる性質もありません。

覚え方のポイント
「塩酸で白色沈殿、アンモニア水で溶ける」は銀イオンの決め手です。「光で黒くなる」とあわせて、硝酸銀の識別と遮光保管の理由をまとめて覚えましょう。
問104-3

毒物・劇物とその識別方法の組合せとして、誤っているものはどれか。

  • ①アニリン:さらし粉液で紫色になる
  • ②ヨウ素:デンプン液で青紫色になる
  • ③メタノール:塩化第二鉄で紫色になる
  • ④アンモニア水:濃塩酸で白煙を生じる
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正解 ③メタノール:塩化第二鉄で紫色になる
解説
塩化第二鉄(塩化鉄(III))で紫色になるのは、フェノールのようにベンゼン環に直接ヒドロキシ基がついた化合物です。メタノールはこの反応を示しません。メタノールは、熱した酸化銅(II)を加えるとホルムアルデヒドを生じることや、サリチル酸と濃硫酸で芳香のあるエステルを生じることで識別します。したがって、これが誤りです。

他の選択肢が不適切な理由
(いずれも正しい組合せです)
・アニリン:水溶液にさらし粉(次亜塩素酸カルシウム)の液を加えると紫色を呈します。アニリンの代表的な識別法です。
・ヨウ素:デンプン液を加えると青紫色になります(ヨウ素デンプン反応)。ごく少量のヨウ素でも鋭敏に反応します。
・アンモニア水:濃塩酸を浸したガラス棒を近づけると、塩化アンモニウムの白煙を生じます。

覚え方のポイント
識別の問題は「試薬→色」の対応表で整理するのが効率的です。塩化鉄(III)→フェノール、さらし粉→アニリン、デンプン→ヨウ素、硝酸銀→塩化物、塩化バリウム→硫酸、銀鏡→ホルマリン、と1対1で覚えましょう。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。

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