2026年版・4-5

実地:取扱い上の注意(混触・火災・保護具)の一問一答

毒物劇物取扱者試験「実地(毒物及び劇物の識別及び取扱方法)」から、実地:取扱い上の注意(混触・火災・保護具)に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。本試験の出題形式は都道府県によって異なりますが、ここでは4択で出題しています。

問14-5

混ぜたり接触させたりしたときの危険に関する次の記述a〜dのうち、正しいものの組合せを選びなさい。
a 塩素酸ナトリウムは、水に溶かすと爆発的に水素を発生する。
b シアン化カリウムに酸が触れると、有毒なシアン化水素が発生する。
c 次亜塩素酸ナトリウムを含む液に塩酸を加えると、有毒な塩素が発生する。
d 濃硫酸を薄めるときは、濃硫酸に水を少しずつ注いでよい。

  • ①a、b
  • ②b、c
  • ③a、d
  • ④c、d
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正解 ②b、c
解説
混ぜると有毒ガスが発生する組合せは、現場で最も事故につながりやすい知識です。シアン化合物に酸が触れると、弱い酸であるシアン化水素が追い出されて発生します。次亜塩素酸塩(塩素系の漂白剤など)に塩酸などの酸を加えると、塩素ガスが発生します。一方、塩素酸ナトリウムは水に溶けても水素は出さず、濃硫酸は水に加えて薄めるのが正しい手順です。正しいのは b と c です。

各記述の正誤
・a 誤り:塩素酸ナトリウムは水に溶けやすい酸化剤です。危険なのは有機物や硫黄などの可燃物と混ざることで、発火や爆発のおそれがあります。
・b 正しい:シアン化物は酸類と離して保管します。空気中の二酸化炭素と湿気でも徐々にシアン化水素を生じます。
・c 正しい:塩素系の薬剤と酸性の薬剤を混ぜてはいけないのはこのためです。
・d 誤り:濃硫酸に水を注ぐと、水が一気に沸騰して酸が飛び散ります。必ず水に濃硫酸を少しずつ加えます。

覚え方のポイント
「弱い酸の塩+強い酸=弱い酸が追い出される」という原則で、シアン化物+酸→シアン化水素を理解できます。このほか、燐化亜鉛も酸と反応して有毒な燐化水素(ホスフィン)を発生するので、酸と混ぜてはいけない物質として一緒に覚えましょう。
問24-5

金属ナトリウムが燃えているときの消火方法として、最も適当なものはどれか。

  • ①多量の水を注いで冷やしながら消火する
  • ②二酸化炭素消火器を用いて消火する
  • ③乾燥した砂で完全に覆って消火する
  • ④ハロゲン化物消火剤で消火する
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正解 ③乾燥した砂で完全に覆って消火する
解説
ナトリウムは水と激しく反応して水素を発生し、その反応熱で水素が発火します。また、二酸化炭素やハロゲン化炭化水素とも激しく反応します。そのため応急措置の基準では、ナトリウムが着火した場合は、金属火災用の粉末、乾燥したソーダ灰または乾燥砂などで、ナトリウムが露出しないように完全に覆って消火するとされています。消火後は完全に冷えて固まったことを確認してから空容器に回収し、乾燥したソーダ灰や砂で覆います。

他の選択肢が不適切な理由
・多量の水を注ぐ:水と激しく反応して水素を発生し、かえって火災や爆発を大きくします。
・二酸化炭素消火器:ナトリウムは二酸化炭素とも反応するため、消火できません。
・ハロゲン化物消火剤:ハロゲン化炭化水素とも激しく反応するので使えません。

覚え方のポイント
ナトリウムやカリウムの火災は「水・二酸化炭素・ハロゲンの3つが禁止、乾燥砂で窒息消火」と覚えます。漏えい現場で「禁水」の表示をするのも同じ理由です。黄燐の火災では水が使える点と、正反対であることを対比させましょう。
問34-5

液化塩素が漏えいした現場で作業する際に、厚生労働省の応急措置の基準で示されている呼吸用の保護具として、最も適当なものはどれか。

  • ①ハロゲン用防毒マスク
  • ②有機ガス用防毒マスク
  • ③アンモニア用防毒マスク
  • ④防じんマスク
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正解 ①ハロゲン用防毒マスク
解説
防毒マスクは、吸収缶(ガスを吸い取る部品)の種類によって除去できるガスが決まっており、対象と違うものを使うと役に立ちません。塩素や臭素はハロゲンと呼ばれる元素の仲間で、応急措置の基準では「ハロゲン用防毒マスク又は空気呼吸器」を使うとされています。あわせて、保護手袋、保護長ぐつ、保護衣、保護眼鏡も着用します。塩素は空気より重い有毒ガスで、目や気道の粘膜を激しく刺激するため、呼吸用保護具の選択は特に重要です。

他の選択肢が不適切な理由
・有機ガス用防毒マスク:トルエン、メタノール、クロロホルムなどの有機溶剤の蒸気に用いるものです。
・アンモニア用防毒マスク:アンモニアやアンモニア水の漏えい時に用いるものです。
・防じんマスク:粉じん(細かい固体の粒)を防ぐもので、重クロム酸カリウムや三酸化二ヒ素などの固体の飛散時に用います。ガスは防げません。

覚え方のポイント
「酸性のガス(塩化水素・硝酸)→酸性ガス用」「ハロゲン(塩素・臭素)→ハロゲン用」「アンモニア→アンモニア用」「有機溶剤→有機ガス用」「粉末の固体→防じん」と、物質の分類で保護具を選ぶ習慣をつけましょう。なお、車両で運搬するときに備える保護具を定めた施行規則別表第五では、塩素の防毒マスクは「普通ガス用防毒マスク」と表記されています。応急措置の基準と法令とで表記が異なるので、問われている場面を確かめましょう。
問44-5

物質と、漏えい時などに用いる呼吸用保護具の組合せとして、誤っているものはどれか。

  • ①トルエン:有機ガス用防毒マスク
  • ②アンモニア水:アンモニア用防毒マスク
  • ③塩酸:酸性ガス用防毒マスク
  • ④重クロム酸カリウム:有機ガス用防毒マスク
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正解 ④重クロム酸カリウム:有機ガス用防毒マスク
解説
重クロム酸カリウムは橙赤色の結晶で、揮発してガスになる物質ではありません。飛散したときに問題になるのは細かい粉じんを吸い込むことなので、応急措置の基準では防じんマスクを用いるとされています。有機ガス用防毒マスクは有機溶剤の蒸気を除くもので、粉じんには適しません。したがって、これが誤りです。

他の選択肢が不適切な理由
(いずれも正しい組合せです)
・トルエン:揮発しやすい有機溶剤なので、有機ガス用防毒マスクを用います。蒸気には麻酔作用があります。
・アンモニア水:揮発したアンモニアガスを除くため、アンモニア用防毒マスクを用います。
・塩酸:揮発した塩化水素を除くため、酸性ガス用防毒マスクを用います。

覚え方のポイント
保護具は「その物質が空気中にどんな形で出てくるか」で選びます。気体・蒸気なら防毒マスク(種類はガスに合わせる)、粉末なら防じんマスク、有毒性が極めて強い場合や酸素が足りないおそれがある場合は空気呼吸器、と整理すると、初めて見る物質でも判断できます。
問54-5

毒物・劇物の火災時の注意に関する記述として、誤っているものはどれか。

  • ①クロロホルムは強熱されると、ホスゲンを生じるおそれがある
  • ②黄燐の火災に棒状の水をかけると、溶けた黄燐が飛び散る
  • ③メタノールの火災には、水や二酸化炭素などの消火剤が使える
  • ④硝酸は不燃性なので、有機物と接しても発火することはない
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正解 ④硝酸は不燃性なので、有機物と接しても発火することはない
解説
硝酸そのものは燃えない(不燃性の)液体ですが、強い酸化作用をもつため、高濃度のものが木くず・紙などの有機物に接触すると自然発火することがあります。応急措置の基準でも、有機物等に接触して発火した場合の消火方法や、火に包まれると有害な二酸化窒素が発生することが示されています。したがって「発火することはない」が誤りです。

他の選択肢が不適切な理由
(いずれも正しい記述です)
・クロロホルム:それ自体は燃えにくいですが、火災などで強熱されると猛毒のホスゲンを発生するおそれがあります。
・黄燐:棒状の水を注ぐと、溶けた黄燐が細かい粒となって飛び散り危険です。大規模な火災では霧状の水を多量に用います。
・メタノール:水と混ざるので水による消火が可能で、粉末、二酸化炭素、アルコール用の泡も使えます。

覚え方のポイント
「不燃性=安全」ではありません。硝酸・過酸化水素・塩素酸塩のような酸化剤は、自分は燃えなくても、周りの物を燃やす力があります。「燃えないが、燃やす」物質として覚えておきましょう。
問64-5

強い酸化剤で、木くず・紙・硫黄などの可燃物と混ざると発火や爆発のおそれがあるため、それらと離して保管しなければならない劇物はどれか。

  • ①トルエン
  • ②塩素酸ナトリウム
  • ③メタノール
  • ④アニリン
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正解 ②塩素酸ナトリウム
解説
塩素酸ナトリウム(NaClO3)は無色の結晶で潮解性があり、加熱すると分解して酸素を放出する強い酸化剤です。木くずや紙などの有機物、硫黄、金属粉などの燃えやすい物が混ざると、加熱、摩擦又は衝撃により発火・爆発するおそれがあります。このため塩素酸塩類は劇物であるとともに、35%以上を含有するものは、法第3条の4により業務その他正当な理由による場合を除いて所持してはならない発火性又は爆発性のある劇物(施行令第32条の3)に定められています。

他の選択肢が不適切な理由
・トルエン:それ自体が燃えやすい引火性の液体で、酸化剤ではありません。
・メタノール:引火性の液体で、可燃物の側に当たります。酸化剤と混ぜると危険な物質です。
・アニリン:可燃性の液体で、酸化剤ではありません。空気や光で褐色に変わります。

覚え方のポイント
混触危険は「酸化剤(燃やす側)+可燃物(燃える側)」の組合せで考えます。塩素酸塩・重クロム酸塩・硝酸・過酸化水素は燃やす側、トルエン・メタノール・有機物・硫黄は燃える側、と2つのグループに分けて覚えましょう。
問74-5

劇物である濃硫酸を水で薄めて希硫酸をつくるときの操作として、最も適当なものはどれか。

  • ①水の中へ、濃硫酸を少しずつ加えて混ぜる
  • ②濃硫酸の中へ、水を一度に加えて振り混ぜる
  • ③濃硫酸に水を少しずつ加えて、加熱する
  • ④濃硫酸と水を、同時に容器へ注ぎ入れる
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正解 ①水の中へ、濃硫酸を少しずつ加えて混ぜる
解説
濃硫酸は水と混ざるときに多量の熱を発生します。濃硫酸の中に水を加えると、加えた少量の水が一気に沸騰し、周りの濃硫酸ごと激しく飛び散って危険です。そこで、多量の水の中に濃硫酸を少しずつ、かき混ぜながら加えます。こうすると発生した熱が多量の水に分散され、温度の急上昇を防げます。応急措置の基準でも、濃硫酸は水と急激に接触すると多量の熱を発生して酸が飛散することがあるので、漏えい時は「徐々に」希釈するとされています。

他の選択肢が不適切な理由
・濃硫酸の中へ水を一度に加える:水が突沸(急激な沸騰)して、酸が飛び散ります。
・濃硫酸に水を加えて加熱する:発熱に加えてさらに加熱するので、飛散の危険が大きくなります。
・同時に注ぎ入れる:局所的に濃硫酸へ水が入る状態ができ、飛散のおそれがあります。

覚え方のポイント
「水に酸(みずにさん)」の順番で覚えます。逆にすると危ない、という理由とセットで覚えると本番で迷いません。漏えい時の措置で「遠くから徐々に注水」とされているのも同じ考え方です。
問84-5

保護具や換気に関する次の記述a〜cの正誤の組合せとして、正しいものはどれか。
a 弗化水素酸は、付着した直後に痛みがなければ、その後に障害が現れることはない。
b トルエンなどの有機溶剤を扱う場所では換気を行い、必要に応じて有機ガス用防毒マスクを用いる。
c 厚生労働省の応急措置の基準では、四アルキル鉛の漏えい時に用いる不浸透性の保護衣・保護手袋・保護長ぐつは、白色のものに限るとされている。

  • ①a正 b誤 c正
  • ②a正 b正 c誤
  • ③a誤 b正 c正
  • ④a誤 b誤 c正
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正解 ③a誤 b正 c正
解説
保護具は、物質の性質に合わせて選ぶことが大切です。弗化水素酸は、1〜2%の低濃度でも皮膚に付くと、その場では異常がなくても数時間後に痛み出し、皮膚の内部まで侵すことがあります。有機溶剤の蒸気は換気と有機ガス用防毒マスクで防ぎます。四アルキル鉛の保護具については、基準で白色のものに限ると定められています。したがって、a が誤、b と c が正です。

各記述の正誤
・a 誤り:弗化水素酸は、痛みが遅れて現れるのが特徴です。付着したら直ちに多量の水で洗い流し、医師の手当てを受けます。
・b 正しい:トルエンの蒸気は空気より重く、吸い込むと麻酔作用を示すので、換気と有機ガス用防毒マスクが基本です。
・c 正しい:四アルキル鉛の保護具は「不浸透性保護衣・保護手袋・保護長ぐつ(以上白色のものに限る)」とされ、呼吸用には有機ガス用防毒マスクを用います。

覚え方のポイント
「痛みが遅れて来る」物質として、弗化水素酸とフェノールを覚えておきます。どちらも「今痛くないから大丈夫」は誤りで、付着したら直ちに洗い流すことが原則です。
問94-5

劇物に当たる濃度の過酸化水素水の取扱いに関する記述として、誤っているものはどれか。

  • ①金属塩やじんあいが混ざると、分解が促進される
  • ②分解すると酸素を発生し、周りの物が燃えやすくなる
  • ③引火性が強く、火気から離すことが最も重要である
  • ④安定剤を加えた製品もあるが、冷暗所で保管する
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正解 ③引火性が強く、火気から離すことが最も重要である
解説
過酸化水素そのものは燃えない(不燃性の)物質で、引火性はありません。危険なのは分解しやすいことで、分解すると激しく酸素を発生し、周囲に燃えやすい物があると火災になるおそれがあります。応急措置の基準でも、製品には安定剤が加えてあるが、有機物、鉄や銅などの金属塩、じんあい等が混ざると分解が促進されると注意されています。したがって「引火性が強い」が誤りです。

他の選択肢が不適切な理由
(いずれも正しい記述です)
・金属塩やじんあい:分解を早める触媒のようにはたらくため、混入させないようにします。
・酸素の発生:過酸化水素は分解して水と酸素になり、発生した酸素が燃焼を助けます。
・冷暗所で保管:光や熱でも分解が進むため、冷暗所に置きます。

覚え方のポイント
過酸化水素は「自分は燃えないが、分解して酸素を出し、周りを燃やす」物質です。漏えい時に多量の水で十分に希釈するのも、分解の原因となる不純物を薄め、濃度を下げるためと理解しておきましょう。
問104-5

塩酸や薄めた硫酸などの酸が金属製の容器や設備を腐食したときに発生し、空気と混ざると引火爆発するおそれがある気体はどれか。

  • ①水素
  • ②酸素
  • ③塩素
  • ④二酸化炭素
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正解 ①水素
解説
塩酸や希硫酸は、鉄や亜鉛などの多くの金属を溶かし、そのときに水素を発生します。水素は非常に燃えやすい気体で、空気と混ざると小さな火花でも引火爆発するおそれがあります。応急措置の基準の注意事項でも、塩酸は爆発性でも引火性でもないが、各種の金属を腐食して水素ガスを発生し、これが空気と混合して引火爆発することがある、とされています。水酸化ナトリウム水溶液も、アルミニウムや亜鉛などを腐食して水素を発生します。

他の選択肢が不適切な理由
・酸素:酸と金属の反応では発生しません。酸素を発生するのは過酸化水素の分解などです。
・塩素:塩酸と金属の反応では発生しません。塩素は、次亜塩素酸塩に酸を加えたときなどに発生します。
・二酸化炭素:炭酸塩に酸を加えたときに発生する気体で、燃えません。

覚え方のポイント
「酸(または強いアルカリ)+金属=水素」と覚えます。酸やアルカリそのものは燃えなくても、容器を腐食して燃える気体を生み出す、という点が取扱いの落とし穴です。貯蔵容器の材質選びが大切な理由もここにあります。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。

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