2026年版・4-6

実地:総合問題(性状から物質を特定する)の一問一答

毒物劇物取扱者試験「実地(毒物及び劇物の識別及び取扱方法)」から、実地:総合問題(性状から物質を特定する)に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。本試験の出題形式は都道府県によって異なりますが、ここでは4択で出題しています。

問14-6

次の性状・取扱いをすべて満たす物質はどれか。「無色透明の液体で芳香がある。水にはほとんど溶けず、水に浮く。引火しやすい。蒸気を吸うと短い興奮期を経て麻酔状態になることがあり、法第3条の3に基づき、興奮・幻覚・麻酔の作用を有する物として政令で定められている。」

  • ①メタノール
  • ②クロロホルム
  • ③ニトロベンゼン
  • ④トルエン
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正解 ④トルエン
解説
手がかりを1つずつ当てはめると、トルエンに絞り込めます。トルエンは芳香のある無色透明の液体で、比重約0.87と水より軽く、水にはほとんど溶けません。引火点は約4℃で非常に引火しやすく、蒸気を吸うと短い興奮期を経て深い麻酔状態に陥ることがあります。このため、施行令第32条の2で興奮・幻覚・麻酔の作用を有する物に定められ、みだりに摂取・吸入したり、その目的で所持したりすることが禁止されています(法第3条の3)。

他の選択肢が不適切な理由
・メタノール:水と任意の割合で混ざるので「水にほとんど溶けない」に当てはまりません。
・クロロホルム:麻酔作用はありますが、水より重く、燃えにくい液体です。
・ニトロベンゼン:淡黄色の油状の液体で、水より重く、苦扁桃に似たにおいがあります。

覚え方のポイント
総合問題は「状態→におい→水への溶け方と重さ→燃えやすさ→法令上の位置づけ」の順に候補を消していくと確実です。法第3条の3の対象は、トルエンのほか、酢酸エチル・トルエン・メタノールを含むシンナーや接着剤などであることもあわせて覚えましょう。
問24-6

次の性状・取扱いをすべて満たす物質はどれか。「白色の固体で、空気中の水分や二酸化炭素を吸収して潮解する。水溶液は強いアルカリ性を示し、炎色反応は黄色である。廃棄するときは水を加えて希薄な水溶液とし、酸で中和する。」

  • ①水酸化ナトリウム
  • ②水酸化カリウム
  • ③塩素酸カリウム
  • ④蓚酸
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正解 ①水酸化ナトリウム
解説
白色の固体で潮解性があり、水溶液が強いアルカリ性という条件には、水酸化ナトリウムと水酸化カリウムの両方が当てはまります。そこで決め手になるのが炎色反応で、黄色はナトリウムの色です。したがって水酸化ナトリウムです。廃棄の方法に関する基準では、水を加えて希薄な水溶液とし、希塩酸や希硫酸などの酸で中和した後、多量の水で希釈して処理する中和法が示されています。水酸化ナトリウムを5%を超えて含む製剤は劇物です。

他の選択肢が不適切な理由
・水酸化カリウム:性質はよく似ていますが、炎色反応は赤紫色で、黄色ではありません。
・塩素酸カリウム:無色の結晶で強い酸化剤です。水溶液は強いアルカリ性を示しません。
・蓚酸:無色の結晶で、水溶液は酸性です。潮解ではなく風解性を示します。

覚え方のポイント
総合問題では、複数の物質に共通する手がかりと、1つにしか当てはまらない手がかりを区別することが大切です。水酸化ナトリウムと水酸化カリウムの見分けは「炎の色」、と決め手をはっきりさせておきましょう。
問34-6

次の性状・取扱いをすべて満たす物質はどれか。「無色の液体で、鼻を刺す刺激臭がある。水溶液はアルカリ性を示す。濃塩酸を浸したガラス棒を近づけると白煙を生じる。温度が上がると、空気より軽い気体を発生する。」

  • ①塩酸
  • ②ホルマリン
  • ③アンモニア水
  • ④酢酸エチル
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正解 ③アンモニア水
解説
刺激臭のある無色の液体で、アルカリ性を示し、濃塩酸との間で白煙(塩化アンモニウムの細かい粒)を生じるのはアンモニア水です。アンモニア水は温度が上がると、溶けていたアンモニアガスを放出します。アンモニアの分子量は17で空気(約29)より軽いため、ガスは上方へ広がります。アンモニアを10%を超えて含む製剤は劇物です。廃棄の方法に関する基準では、水で希薄な水溶液とし、希塩酸や希硫酸などで中和する中和法が示されています。

他の選択肢が不適切な理由
・塩酸:刺激臭のある液体で、アンモニアとの間で白煙を生じますが、水溶液は酸性です。また、発生する塩化水素は空気より重い気体です。
・ホルマリン:刺激臭がありますが、アルカリ性ではなく、濃塩酸で白煙も生じません。
・酢酸エチル:果実のような芳香がある液体で、刺激臭やアルカリ性はありません。

覚え方のポイント
「白煙を生じる」という手がかりは塩酸とアンモニア水の両方に当てはまるので、酸性かアルカリ性か、どちらを近づけたか、で区別します。1つの手がかりだけで決めつけず、必ず他の手がかりと組み合わせましょう。
問44-6

次の性状をすべて満たす物質はどれか。「黒紫色で金属光沢のある結晶で、加熱すると液体を経ずに紫色の気体になる。水には溶けにくいが、ヨウ化カリウム水溶液にはよく溶ける。デンプン液を加えると青紫色になる。」

  • ①臭素
  • ②ヨウ素
  • ③重クロム酸カリウム
  • ④黄燐
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正解 ②ヨウ素
解説
ヨウ素(I2)は黒紫色(黒灰色)で金属光沢のある結晶です。固体から液体を経ずに直接気体になる昇華性があり、その蒸気は紫色です。水にはわずかしか溶けませんが、ヨウ化カリウム水溶液には、ヨウ化物イオンと結びついてよく溶け、褐色の溶液になります。デンプンと反応して青紫色になるヨウ素デンプン反応は、ごく少量でも鋭敏に現れる識別法です。ヨウ素は劇物(法令上の表記は沃素)です。昇華しやすいので密栓して冷所に保管します。

他の選択肢が不適切な理由
・臭素:赤褐色の液体で、固体の結晶ではありません。
・重クロム酸カリウム:橙赤色の結晶で、昇華性はなく、デンプンで青紫色にもなりません。
・黄燐:白色〜淡黄色のろう状の固体で、空気中で自然発火する毒物です。

覚え方のポイント
ヨウ素の手がかりは「黒紫色の結晶・昇華性・ヨウ化カリウム水溶液に溶ける・デンプンで青紫」の4点セットです。問題にこのうち2つ以上が出てくれば、ほぼヨウ素と判断できます。
問54-6

次の性状・取扱いをすべて満たす物質はどれか。「白色の固体で水によく溶け、水溶液は強いアルカリ性を示す。酸と反応して有毒な気体を発生し、空気中の湿気と二酸化炭素によっても徐々に同じ気体を出す。廃棄するときは、アルカリ性にしてから次亜塩素酸塩などで酸化分解する。」

  • ①シアン化カリウム
  • ②水酸化カリウム
  • ③塩素酸カリウム
  • ④重クロム酸カリウム
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正解 ①シアン化カリウム
解説
酸と反応して有毒な気体を発生し、廃棄の際に「アルカリ性にしてから酸化分解」するのは、シアン化合物の特徴です。シアン化カリウム(青酸カリ、KCN)は白色の固体で水によく溶け、弱い酸と強い塩基からなる塩なので、水溶液は加水分解して強いアルカリ性を示します。酸を加えると猛毒のシアン化水素が発生し、空気中の二酸化炭素(弱い酸)と湿気でも少しずつ発生します。無機シアン化合物は毒物です。

他の選択肢が不適切な理由
・水酸化カリウム:白色の固体で水溶液は強いアルカリ性ですが、酸と反応しても有毒な気体は発生しません(中和するだけです)。
・塩素酸カリウム:無色の結晶で強い酸化剤です。水溶液は強いアルカリ性を示しません。
・重クロム酸カリウム:橙赤色の結晶で、白色ではありません。廃棄は、還元剤で3価のクロムに変えてから沈殿させる還元沈殿法です。

覚え方のポイント
シアン化合物は「アルカリ性で安定、酸性で危険」の一言でまとめられます。貯蔵(酸と離す)、漏えい時の措置(アルカリ性にして酸化処理)、廃棄(酸化法)がすべてこの性質から導けるので、理由で覚えましょう。
問64-6

次の性状・取扱いをすべて満たす物質はどれか。「無色の液体でエーテルに似たにおいがあり、燃えにくい。水より重く、水に溶けにくい。空気や光により徐々に分解して塩化水素やホスゲンを生じるため、少量のアルコールを加え、冷暗所に貯蔵する。蒸気には強い麻酔作用がある。」

  • ①トルエン
  • ②メタノール
  • ③アクリルニトリル
  • ④クロロホルム
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正解 ④クロロホルム
解説
エーテルに似たにおい、燃えにくい、水より重い、分解してホスゲンを生じる、という手がかりから、クロロホルム(CHCl3)と特定できます。クロロホルムは比重約1.49の無色の液体で、空気や光、湿気によって常温でも徐々に分解し、塩化水素や猛毒のホスゲンを生じます。そのため、分解を防ぐ安定剤として少量のアルコールを加え、冷暗所に貯蔵します。蒸気には強い麻酔作用があり、かつては麻酔薬としても使われていました。劇物です。

他の選択肢が不適切な理由
・トルエン:芳香のある液体ですが、水より軽く、引火しやすい物質です。
・メタノール:水と任意の割合で混ざり、引火しやすい液体です。
・アクリルニトリル:弱い刺激臭のある極めて引火しやすい液体(引火点約0℃)で、水より軽い物質です。

覚え方のポイント
クロロホルムは「燃えない・重い・エーテル臭・ホスゲン・アルコールを加えて保存」の5点セットで覚えます。漏えい時は回収後に中性洗剤などの分散剤を使って洗い流す、という応急措置も独特なので、あわせて押さえておきましょう。
問74-6

物質と、その識別・取扱いの手がかりに関する次の記述a〜dのうち、正しいものの組合せを選びなさい。
a 過酸化水素水は、ヨウ化カリウムとデンプンを含む液を青色(藍色)に変える。
b 蓚酸は、空気中の水分を吸って潮解する。
c トルエンは、水によく溶けるので、漏えい時は多量の水で希釈して洗い流す。
d 臭素は赤褐色の液体で、漏えい時は消石灰を十分に散布して吸収させる。

  • ①a、b
  • ②a、d
  • ③b、c
  • ④c、d
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正解 ②a、d
解説
識別方法と取扱方法は、物質の性質から一続きで理解すると忘れにくくなります。過酸化水素水は酸化剤としてヨウ化物イオンからヨウ素を遊離させ、デンプンで青色になります。臭素は赤褐色の揮発しやすい液体で、漏えい時には消石灰を十分に散布して吸収させます。一方、蓚酸とトルエンの記述は誤りです。正しいのは a と d です。

各記述の正誤
・a 正しい:過酸化水素の酸化作用による反応で、識別に用いられます。
・b 誤り:蓚酸は乾燥した空気中で結晶水を失う風解性を示します。潮解ではありません。
・c 誤り:トルエンは水にほとんど溶けません。漏えい時は土砂等に吸着させるか、流れを止めて表面を泡で覆い、空容器に回収します。
・d 正しい:応急措置の基準のとおりです。多量のときは消石灰を散布した上をムシロやシートで覆い、さらに消石灰を散布します。

覚え方のポイント
「潮解か風解か」「水に溶けるか溶けないか」は、多くの問題で正誤の分かれ目になります。代表的な物質について、この2点を一覧にしておくと、総合問題の選択肢を素早く絞り込めます。
問84-6

物質と、その性状・取扱いの説明の組合せとして、誤っているものはどれか。

  • ①ナトリウム:石油中に保存し、火災には乾燥砂を用いる
  • ②黄燐:水中に保存し、漏出時は水や土砂で覆う
  • ③メタノール:水に溶けないため、漏えい時は泡で覆う
  • ④硝酸銀:光で黒く変わるため、遮光して保管する
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正解 ③メタノール:水に溶けないため、漏えい時は泡で覆う
解説
メタノールは水と任意の割合で混ざり合う液体です。応急措置の基準では、少量の漏えいは多量の水で十分に希釈して洗い流し、多量の場合は土砂等で流れを止めて安全な場所に導き、多量の水で十分に希釈して洗い流すとされています。「水に溶けない」は誤りで、泡で覆って回収する措置は、水に溶けないトルエンなどに用いるものです。したがって、これが誤りです。

他の選択肢が不適切な理由
(いずれも正しい組合せです)
・ナトリウム:水と激しく反応するため石油中に保存し、火災には乾燥砂、乾燥したソーダ灰、金属火災用の粉末を用います。
・黄燐:空気中で自然発火するため水中に保存し、漏出時は表面を土砂または多量の水で覆って、水を満たした容器に回収します。
・硝酸銀:光で分解して黒く変わるため、褐色のびんなどで遮光して保管します。

覚え方のポイント
保存方法と漏えい時の措置は、どちらも「その物質が何を嫌うか」から決まります。空気を嫌う黄燐は水中、水を嫌うナトリウムは石油中、光を嫌う硝酸銀は遮光、と理由をつけて整理しましょう。
問94-6

次の性状・取扱いをすべて満たす物質はどれか。「銀白色の液体の金属で、比重は約13.5と非常に重い。常温でも少しずつ蒸発し、その蒸気を長期間吸い込むと手のふるえなどの神経症状を起こす。漏えいしたときは空容器にできるだけ回収し、さらに土砂等に混ぜて全量を回収する。」

  • ①水銀
  • ②臭素
  • ③四アルキル鉛
  • ④ニトロベンゼン
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正解 ①水銀
解説
常温で液体の金属は水銀だけで、銀白色、比重約13.5という手がかりから水銀と特定できます。水銀は常温でもわずかずつ蒸発し、その蒸気を長く吸い込むと、手のふるえや精神症状などの神経障害を起こします。応急措置の基準では、漏えいした水銀は空容器にできるだけ回収し、さらに土砂等に混ぜて空容器に全量を回収し、そのあとを多量の水で洗い流すとされています。水銀は法の別表第一に掲げられた毒物です。

他の選択肢が不適切な理由
・臭素:比重約3.1の重い液体ですが、赤褐色の非金属で、金属ではありません。
・四アルキル鉛:無色の油状の液体で、金属光沢はありません。漏えい時は過マンガン酸カリウム水溶液などで処理します。
・ニトロベンゼン:淡黄色の油状の液体で、比重は約1.2です。

覚え方のポイント
「常温で液体の単体」は、金属では水銀、非金属では臭素の2つだけです。どちらも重い液体ですが、色(銀白色と赤褐色)ではっきり区別できます。水銀は「回収」が措置のキーワードです。
問104-6

毒物・劇物の取扱いに関する次の記述a〜dのうち、正しいものはいくつあるか。
a 過酸化水素水が漏えいしたときは、多量の水で十分に希釈して洗い流す。
b ナトリウムの火災には、二酸化炭素消火器が有効である。
c 重クロム酸カリウムは、可燃物と混合しないように注意する。
d 塩素は空気より軽いので、漏えいすると上空へ速やかに拡散する。

  • ①1つ
  • ②3つ
  • ③4つ
  • ④2つ
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正解 ④2つ
解説
正しいのは a と c の2つです。過酸化水素水は水と任意の割合で混ざり、不純物の混入で分解が進むため、多量の水で十分に希釈します。重クロム酸カリウムは強い酸化剤なので、可燃物と混合しないよう注意が必要です。一方、ナトリウムの火災に二酸化炭素は使えず、塩素は空気より重い気体です。

各記述の正誤
・a 正しい:応急措置の基準のとおりです。多量のときは土砂等で流れを止め、安全な場所に導いてから希釈します。
・b 誤り:ナトリウムは二酸化炭素とも激しく反応するため使えません。乾燥砂、乾燥したソーダ灰、金属火災用の粉末で覆って消火します。
・c 正しい:応急措置の基準の注意事項にも「可燃物と混合しないように注意する」とあります。
・d 誤り:塩素は空気の約2.5倍の重さがあり、低い所にたまります。風下の人を退避させ、作業者は風下に入らないようにします。

覚え方のポイント
「正しいものの数」を問う問題は、1つでも判断を誤ると正解できません。「ナトリウム火災は水・二酸化炭素・ハロゲン禁止」「毒劇物の気体はアンモニアを除いて多くが空気より重い」といった、例外まで含めた知識で1つずつ確実に判定しましょう。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。

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