2026年10月版・1-5

依存症・認知症・器質性精神障害の一問一答

精神保健福祉士国家試験「精神医学と精神医療」から、依存症・認知症・器質性精神障害に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。本試験は五肢択一を基本とする多肢選択形式で、5つの選択肢から2つを選ぶ問題もあります。ここでは全て4択(正解は1つ)で出題し、2つを選ぶ問題は記述a〜dの組合せを選ぶ形で再現しています。

問11-5

物質への依存に関する用語の「耐性」の説明として、正しいものはどれか。

  • ①同じ効果を得るために、以前より多くの量が必要になること
  • ②使用をやめたときに、ふるえや不眠などの不快な症状が出ること
  • ③使用をやめた後も、使いたいという強い欲求が続くこと
  • ④少量の使用でも、急に強い中毒症状が出るようになること
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正解 ①同じ効果を得るために、以前より多くの量が必要になること
解説
耐性は、アルコールや薬物を繰り返し使ううちに体が慣れて、同じ効果を得るためにより多くの量が必要になる状態です。
耐性と離脱症状は「身体依存」の目安で、使いたいという強い欲求(渇望)やコントロールの喪失は「精神依存」の中心です。

他の選択肢が誤りの理由
・やめたときの不快な症状:離脱症状の説明です。
・使いたい強い欲求:渇望(精神依存)の説明です。
・少量で急に強い中毒症状:耐性とは逆の現象で、「逆耐性」(覚醒剤などで症状が出やすくなる現象)に近い説明です。

覚え方のポイント
耐性=「量が増える」、離脱=「やめると苦しい」、渇望=「使いたい」。
問21-5

日本で生まれ、断酒を目指す人やその家族が参加する自助グループとして、正しいものはどれか。

  • ①GA
  • ②AA
  • ③NA
  • ④断酒会
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正解 ④断酒会
解説
断酒会は、アメリカで生まれたAAを参考にしながら、日本の風土に合わせて1950年代に日本で生まれた自助グループです。会員は実名で参加し、会費を納め、家族も一緒に例会に参加できるのが特徴です。
例会では、自分の飲酒の体験を語り、ほかの人の体験を聴くことで断酒を続けていきます。

他の選択肢が誤りの理由
・AA(アルコホーリクス・アノニマス):1935年にアメリカで始まったアルコール依存症の自助グループで、匿名(アノニマス)で参加し、「12のステップ」を回復の指針にします。
・NA(ナルコティクス・アノニマス):薬物依存症の自助グループです。
・GA(ギャンブラーズ・アノニマス):ギャンブル依存症の自助グループです。

覚え方のポイント
AA=アメリカ生まれ・匿名、断酒会=日本生まれ・実名・家族も参加。
問31-5

アルコール依存症の人にみられることがあるウェルニッケ脳症の原因として、正しいものはどれか。

  • ①鉄分の不足
  • ②ビタミンCの不足
  • ③ビタミンDの不足
  • ④ビタミンB1の不足
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正解 ④ビタミンB1の不足
解説
ウェルニッケ脳症は、ビタミンB1(チアミン)の不足によって起こる脳の障害で、眼球運動の障害、歩行時のふらつき(運動失調)、意識障害が代表的な症状です。
アルコール依存症の人は、食事が偏り、アルコールの影響で吸収も妨げられるため、ビタミンB1が不足しやすくなります。治療が遅れると、健忘と作話を特徴とするコルサコフ症候群に移行することがあります。

他の選択肢が誤りの理由
・ビタミンC:不足すると壊血病などを起こします。
・ビタミンD:不足すると骨軟化症(子どもではくる病)などを起こします。
・鉄分:不足すると鉄欠乏性貧血を起こします。

覚え方のポイント
ウェルニッケ脳症(急性:目・ふらつき・意識)→コルサコフ症候群(慢性:健忘・作話)。原因はどちらもビタミンB1不足です。
問41-5

アルコール依存症で通院中のAさん(50歳)は、断酒を続けるための薬について、B精神保健福祉士に質問した。アルコール依存症の治療薬について、正しいものはどれか。

  • ①ナルメフェンは、断酒した後にだけ使い、飲酒量を減らす目的には使わない
  • ②アカンプロサートは、飲酒すると強い吐き気が起こる作用を持つ抗酒薬である
  • ③ジスルフィラムやシアナミドは、飲酒すると不快な反応が起こる抗酒薬である
  • ④治療薬はどれも、使い始めれば飲酒の問題が完全になくなるとされている
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正解 ③ジスルフィラムやシアナミドは、飲酒すると不快な反応が起こる抗酒薬である
解説
ジスルフィラムとシアナミドは、アルコールの分解を途中で止めることで、飲酒するとアセトアルデヒドがたまり、顔の紅潮、動悸、吐き気などの不快な反応を起こす「抗酒薬」です。断酒の意志を支える目的で使われます。
アカンプロサートは、飲酒したいという欲求を抑える断酒補助薬、ナルメフェンは、飲酒量を減らす(減酒)治療に使われる薬です。

他の選択肢が誤りの理由
・アカンプロサートが抗酒薬:アカンプロサートは飲酒欲求を抑える薬で、飲酒時に不快な反応を起こす作用はありません。
・ナルメフェンは減酒に使わない:ナルメフェンは飲酒量の低減に使われる薬です。
・完全になくなる:薬は回復を助ける手段の一つで、心理社会的な治療や自助グループと組み合わせます。

覚え方のポイント
抗酒薬=ジスルフィラム・シアナミド(飲むと苦しい)、断酒補助=アカンプロサート(飲みたい気持ちを抑える)、減酒=ナルメフェン。
問51-5

覚醒剤の使用をやめて長期間たった後でも、少量の再使用やストレスをきっかけに幻覚や妄想が再び現れる現象を何というか。

  • ①離脱症状
  • ②フラッシュバック
  • ③耐性の形成
  • ④振戦せん妄
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正解 ②フラッシュバック
解説
覚醒剤(アンフェタミン類)を繰り返し使うと、幻覚や妄想が現れやすくなります。使用をやめて長くたってからでも、少量の再使用や飲酒、強いストレス、不眠などをきっかけに、以前の幻覚や妄想が再び現れることがあり、これをフラッシュバック(自然再燃)といいます。
症状が出やすくなっている状態は「逆耐性」とも呼ばれます。

他の選択肢が誤りの理由
・離脱症状:使用をやめた直後に出る症状で、覚醒剤ではだるさ、過眠、抑うつなどがみられます。
・耐性の形成:同じ効果のために量が増えることです。
・振戦せん妄:アルコールの離脱症状です。

覚え方のポイント
覚醒剤の特徴は「やめた後もぶり返す」。長期にわたる回復支援(ダルクなど)が必要な理由です。
問61-5

DSM-5以降で、物質を使用しない「行動の依存」として、物質関連の障害と同じ群(DSM-5の「物質関連障害及び嗜癖性障害群」)に含められたものはどれか。

  • ①ギャンブル行動症
  • ②強迫症
  • ③神経性やせ症
  • ④抜毛症
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正解 ①ギャンブル行動症
解説
DSM-5(2013年)では、それまで衝動制御の障害とされていた病的賭博が「ギャンブル障害」と改められ、アルコールや薬物と同じ「物質関連障害及び嗜癖性障害群」に分類されました。脳の報酬系のはたらきなどに、物質の依存と共通する点があるためです。DSM-5-TRの日本語版では、病名は「ギャンブル行動症」、群の名前は「物質関連症及び嗜癖症群」と訳されています。
日本では、ギャンブル等依存症対策基本法(2018年)が制定され、対策が進められています。

他の選択肢が誤りの理由
・強迫症:「強迫症及び関連症群」に分類されます。
・神経性やせ症:「食行動障害及び摂食障害群」に分類されます。
・抜毛症:「強迫症及び関連症群」に分類されます。

覚え方のポイント
DSM-5で「行動の依存」として依存症の仲間に入ったのはギャンブル行動症(ギャンブル障害)。ゲーム障害はICD-11で正式な病名になりました。
問71-5

認知症の症状のうち、BPSD(行動・心理症状)に当たるものはどれか。

  • ①介護への抵抗や、もの盗られ妄想など
  • ②新しい出来事を覚えられない記憶障害
  • ③時間や場所が分からなくなる見当識障害
  • ④段取りを立てて行動できない実行機能障害
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正解 ①介護への抵抗や、もの盗られ妄想など
解説
認知症の症状は、脳の障害から直接生じる「中核症状」と、中核症状に本人の性格や環境、体調などが影響して生じる「BPSD(行動・心理症状)」に分けられます。
BPSDには、もの盗られ妄想、幻覚、抑うつ、不安、興奮、介護への抵抗、徘徊(ひとり歩き)などがあり、環境の調整やかかわり方の工夫で軽くなることがあります。

他の選択肢が誤りの理由
・記憶障害、見当識障害、実行機能障害:いずれも中核症状です。中核症状にはほかに失語・失行・失認などがあります。

覚え方のポイント
中核症状=脳の障害そのもの(ほぼ全員にみられる)、BPSD=環境やかかわりで変わる(人によって出方が違う)。
問81-5

歩行障害、認知機能の低下、尿失禁を特徴とし、手術で症状が改善することがある病気はどれか。

  • ①クロイツフェルト・ヤコブ病
  • ②アルツハイマー型認知症
  • ③前頭側頭型認知症
  • ④正常圧水頭症
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正解 ④正常圧水頭症
解説
正常圧水頭症は、脳の中を流れる脳脊髄液がうまく吸収されずにたまり、脳室が広がることで、歩行障害(小刻みで足が開いた歩き方)、認知機能の低下、尿失禁の3つの症状が現れる病気です。
髄液を腹部などへ流すシャント手術で症状が改善することがあり、「治療可能な認知症」の代表とされます。

他の選択肢が誤りの理由
・アルツハイマー型認知症:記憶障害から始まり、ゆっくり進行します。根本的に治す手術はありません。
・前頭側頭型認知症:人格の変化や脱抑制が目立ちます。
・クロイツフェルト・ヤコブ病:プリオンによる病気で、急速に進行します。

覚え方のポイント
正常圧水頭症の3徴=「歩けない・忘れる・もれる」。慢性硬膜下血腫や甲状腺機能低下症も、治療で改善しうる認知症の原因として覚えます。
問91-5

Aさん(75歳)は、主治医からレビー小体型認知症と診断された。家族から、この病気の特徴について説明してほしいと頼まれた。レビー小体型認知症の特徴として、正しいものはどれか。

  • ①初期から人格の変化や万引きなどの反社会的な行動が目立つのが特徴である
  • ②脳梗塞の再発のたびに、症状が階段状に悪化していくのが特徴である
  • ③ありありとした幻視や認知機能の変動、パーキンソン症状がみられる
  • ④記憶障害は一生みられず、言葉の意味だけが失われていくのが特徴である
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正解 ③ありありとした幻視や認知機能の変動、パーキンソン症状がみられる
解説
レビー小体型認知症は、レビー小体という異常なたんぱく質が脳にたまることで起こる認知症です。
ありありとした幻視(人や小動物が見えるなど)、認知機能の日による変動、手のふるえや動作の遅さなどのパーキンソン症状、レム睡眠行動障害(夢に合わせて大声を出したり体を動かしたりする)が特徴です。抗精神病薬に過敏で、少量でも強い副作用が出やすいことにも注意が必要です。

他の選択肢が誤りの理由
・階段状の悪化:血管性認知症の特徴です。
・人格の変化や反社会的な行動:前頭側頭型認知症の特徴です。
・言葉の意味が失われる:前頭側頭葉変性症の一つである意味性認知症の特徴です。

覚え方のポイント
レビー小体型の4つの特徴:幻視・変動・パーキンソン症状・レム睡眠行動障害。薬への過敏性も重要です。
問101-5

Aさん(70歳)は、もの忘れを心配して受診し、軽度認知障害(MCI)と言われた。家族から説明を求められた。軽度認知障害(MCI)の説明として、正しいものはどれか。

  • ①認知機能の低下はないが、気分の落ち込みが長く続いている状態
  • ②記憶などの認知機能の低下はあるが、日常生活は概ね自立している
  • ③認知症がかなり進行し、日常生活のほとんどに介助が必要となる状態
  • ④意識がくもり、幻覚や興奮が一時的に現れている急性の状態
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正解 ②記憶などの認知機能の低下はあるが、日常生活は概ね自立している
解説
軽度認知障害(MCI)は、本人や家族からもの忘れなどの訴えがあり、年齢相応より認知機能が低下しているものの、日常生活は概ね自立しており、認知症とはいえない状態です。
一部は認知症に進みますが、正常な状態に戻る人もいるため、早めの気付きと、運動や社会参加などの生活習慣の見直しが大切とされます。

他の選択肢が誤りの理由
・認知機能の低下はなく気分の落ち込み:うつ病などの説明です。
・日常生活のほとんどに介助:進行した認知症の説明です。
・意識がくもり急に現れる:せん妄の説明です。

覚え方のポイント
MCI=「認知症の一歩手前」。生活はほぼ自立、そして戻る人もいることがポイントです。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。

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