2026年10月版・4-6

専門:グループワークとセルフヘルプグループの一問一答

精神保健福祉士国家試験「ソーシャルワークの理論と方法(専門)」から、専門:グループワークとセルフヘルプグループに関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。本試験は五肢択一を基本とする多肢選択形式で、5つの選択肢から2つを選ぶ問題もあります。ここでは全て4択(正解は1つ)で出題し、2つを選ぶ問題は記述a〜dの組合せを選ぶ形で再現しています。

問14-6

コノプカ(Konopka, G.)が示したグループワークの原則に含まれるものとして、正しいものはどれか。

  • ①メンバーの参加の度合いは、ワーカーがすべて決めて割り当てること
  • ②グループ内での個別化と、グループそのものの個別化を図ること
  • ③メンバーの間の葛藤は、ワーカーが表に出さないよう抑えること
  • ④グループの規則は設けず、どのような行動も制限しないこと
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正解 ②グループ内での個別化と、グループそのものの個別化を図ること
解説
コノプカは、グループワークの14の原則を示しました。その中には、グループ内での個別化、グループそのものの個別化、メンバーの受容、ワーカーとメンバーの援助関係の形成、メンバー間の協力関係の促進、グループの過程の変更、能力に応じた参加の促進、問題解決の過程へのメンバーの参加、葛藤解決の経験、新しい経験の機会、制限の原則、プログラムの意図的な活用、継続的な評価、ワーカーの自己活用などが含まれます。

他の選択肢が誤りの理由
・参加の度合いをワーカーがすべて決める:メンバーの能力に応じた参加を促すことが原則です。
・葛藤を表に出さないよう抑える:コノプカは、メンバーが葛藤を解決する経験を持てるよう支えることを原則としています。
・規則を設けず行動を制限しない:必要な範囲で行動に制限を設けることも原則の一つです。

覚え方のポイント
コノプカの原則は「個別化(個人とグループの両方)」「受容」「参加」「協力関係」「制限」「評価」などがキーワード。
問24-6

グループワークの展開過程のうち、ワーカーがメンバーと出会う前に、メンバーの状況や思いを想像し、波長を合わせておく段階はどれか。

  • ①準備期
  • ②開始期
  • ③作業期
  • ④終結期
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正解 ①準備期
解説
グループワークの展開過程は、一般に、準備期、開始期、作業期、終結期(移行期)に分けられます。
準備期は、ワーカーがメンバーと実際に出会う前に、メンバーの状況や抱えている課題、グループに対する期待や不安を想像し、理解しておく段階で、シュワルツ(Schwartz, W.)はこれを「波長合わせ」と呼びました。

他の選択肢が誤りの理由
・開始期:メンバーが初めて集まり、グループの目的や約束事を確かめ、関係づくりを始める段階です。
・作業期:メンバーが課題に取り組み、相互作用を通じて目標の達成を目指す段階です。
・終結期:グループの活動を振り返り、終わりに向けて気持ちを整理する段階です。

覚え方のポイント
準備期=「波長合わせ」(出会う前の準備)。開始期→作業期→終結期と続きます。
問34-6

B精神保健福祉士は、うつ病のAさん(40歳)にセルフヘルプグループへの参加をすすめるにあたり、その特徴を説明することにした。ボークマン(Borkman, T.)がセルフヘルプグループの特徴として示した「体験的知識」の説明として、正しいものはどれか。

  • ①同じ問題を経験した当事者が、自らの体験を通して得た知識
  • ②専門職が大学などの教育を通して身に付けた、理論的な知識
  • ③書物や論文を読むことによって得られる、一般的な知識
  • ④専門職が研修で学んだ、援助の技術についての知識
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正解 ①同じ問題を経験した当事者が、自らの体験を通して得た知識
解説
ボークマンは、セルフヘルプグループの特徴として「体験的知識」を挙げました。体験的知識は、同じ問題を経験した当事者が、自らの体験を通じて得た知識で、専門職の持つ専門的知識とは異なる性質を持ちます。
セルフヘルプグループでは、メンバーが体験的知識を分かち合うことで、互いに理解し合い、問題への対処の方法を学び合います。

他の選択肢が誤りの理由
・教育を通した理論的な知識:専門的知識の説明です。
・書物などで得る一般的な知識:体験的知識ではありません。
・研修で学んだ援助の技術:専門職の専門的知識です。

覚え方のポイント
ボークマン=「体験的知識」、リースマン=「ヘルパーセラピー原則」。セルフヘルプグループの2大キーワードです。
問44-6

地域のうつ病の当事者の会とかかわることになったB精神保健福祉士は、専門職としての関わり方を考えた。セルフヘルプグループと専門職との関係について、最も適切なものはどれか。

  • ①メンバーの安全のため、話し合いの内容は専門職が記録し、所属機関で共有しておく
  • ②グループが安定して続くよう、専門職がリーダーとなって話し合いの進め方を決めていく
  • ③専門職の支援と区別するため、専門職はグループについての情報提供も控えるようにする
  • ④グループの自主性を尊重し、必要に応じて情報提供や場の確保などを側面から支える
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正解 ④グループの自主性を尊重し、必要に応じて情報提供や場の確保などを側面から支える
解説
セルフヘルプグループは、同じ問題を抱える当事者が自主的に集まり、運営するグループです。専門職は、グループの自主性と当事者の主体性を尊重し、リーダーとして運営を取り仕切るのではなく、求めに応じて情報提供、会場の確保、立ち上げの支援、関係機関との調整などを側面から支えます。
また、相談に来た人に、必要に応じてグループの存在を紹介することも大切な役割です。

他の選択肢が誤りの理由
・専門職がリーダーとなる:当事者の自主的な運営がセルフヘルプグループの特徴です。
・情報提供も控える:主導はしませんが、求めに応じた情報提供や、相談に来た人へのグループの紹介は専門職の大切な役割です。
・記録して所属機関で共有:メンバーの話には秘密保持の約束があり、専門職が記録して共有するものではありません。

覚え方のポイント
専門職のかかわり=「主導しない」「側面から支える」「必要な人に紹介する」。
問54-6

モレノ(Moreno, J.)が創始し、即興の劇を通して、自分の気持ちや人間関係を表現し、気付きを得る集団精神療法はどれか。

  • ①森田療法
  • ②SST(社会生活技能訓練)
  • ③サイコドラマ(心理劇)
  • ④内観療法
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正解 ③サイコドラマ(心理劇)
解説
サイコドラマ(心理劇)は、モレノが創始した集団精神療法で、参加者が即興の劇の中で役割を演じ、自分の気持ちや人間関係を表現することで、気付きや自発性を高めることを目指します。監督(ディレクター)、主役、補助自我、観客、舞台の5つの要素で構成されます。

他の選択肢が誤りの理由
・SST:ロールプレイを用いますが、生活の技能を具体的に練習するもので、即興劇で内面を表現する心理劇とは目的が異なります。
・森田療法:森田正馬が創始した、不安をあるがままに受け入れる精神療法です。
・内観療法:吉本伊信が創始した、身近な人との関係を振り返る精神療法です。

覚え方のポイント
モレノ=サイコドラマ(監督・主役・補助自我・観客・舞台)とソシオメトリー。
問64-6

グループワークで、グループの凝集性が高まった状態の説明として、正しいものはどれか。

  • ①メンバー同士の意見の対立が激しくなり、グループが二つに分かれそうな状態
  • ②メンバーがグループに魅力を感じ、グループにとどまりたいと思う結び付きが強い
  • ③メンバーがそれぞれ別々の目標を持ち、グループとしての活動がまとまらない状態
  • ④ワーカーが進め方を指示しなければ、メンバーだけでは話し合うことができない状態
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正解 ②メンバーがグループに魅力を感じ、グループにとどまりたいと思う結び付きが強い
解説
凝集性は、メンバーがグループに魅力を感じ、グループにとどまりたいと思う程度、つまりグループのまとまりの強さを表します。凝集性が高いグループでは、メンバーの参加が活発になり、互いに支え合う力が強まります(ヤーロムも治療的な因子の一つに挙げています)。
一方で、凝集性が高すぎると、同調への圧力が強まり、異なる意見が出にくくなることもあります。

他の選択肢が誤りの理由
・対立が激しく分裂しそう:凝集性が低い、又は混乱している状態です。
・別々の目標でまとまらない:凝集性が低い状態です。
・指示がなければ話し合えない:凝集性ではなく、グループの自主性が育っていない状態を表しています。

覚え方のポイント
凝集性=「グループのまとまり・引きつける力」。高すぎると同調圧力に注意。
問74-6

B精神保健福祉士は、断酒を続けたいと話すAさん(48歳)に、AA(アルコホーリクス・アノニマス)を紹介することにした。アルコール依存症の自助グループAAの特徴として、正しいものはどれか。

  • ①実名で参加して会費を納め、家族も一緒に例会に参加している
  • ②匿名で参加し、回復の指針として「12のステップ」を用いる
  • ③専門職がリーダーとなり、医学的な治療を中心に行っている
  • ④参加には医師の紹介状が必要で、入院中の人に限られている
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正解 ②匿名で参加し、回復の指針として「12のステップ」を用いる
解説
AA(アルコホーリクス・アノニマス)は、1935年にアメリカで始まったアルコール依存症の自助グループです。メンバーは匿名(アノニマス)で参加し、ミーティングで自らの体験を語り合い、回復の指針として「12のステップ」を用います。
12のステップの考え方は、NA(薬物)、GA(ギャンブル)など、ほかの依存症の自助グループにも広がっています。

他の選択肢が誤りの理由
・実名で参加し家族も一緒に:日本で生まれた断酒会の特徴です。
・専門職がリーダーで医学的な治療:AAは当事者による自助グループです。
・紹介状が必要で入院中に限る:誰でも参加でき、紹介状は必要ありません。

覚え方のポイント
AA=「匿名」「12のステップ」、断酒会=「実名」「会費」「家族も参加」。
問84-6

精神科デイ・ケアのグループ活動で、ワーカーが「グループの約束事を守らないメンバー」に対応する原則として、コノプカの原則に沿ったものはどれか。

  • ①メンバーやグループを守るために、必要な範囲で行動に制限を設ける
  • ②受容の原則に従い、行動はそのまま受け入れて見守ることにする
  • ③秩序を保つため、約束事を守るまでは活動への参加を見合わせてもらう
  • ④約束事の理由は説明せずに、守るよう繰り返し伝えることにする
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正解 ①メンバーやグループを守るために、必要な範囲で行動に制限を設ける
解説
コノプカの原則には「制限の原則」があり、メンバーの行動がメンバー自身やほかのメンバー、グループを傷つけるおそれがある場合には、必要な範囲で制限を設けるとしています。制限は、罰ではなく、メンバーとグループを守り、グループの目的を達成するために用いられます。
あわせて、約束事について話し合い、メンバーが参加しやすいよう工夫することも大切です。

他の選択肢が誤りの理由
・そのまま受け入れて見守る:受容は大切ですが、受容は「何でも許す」ことではありません。
・守るまで参加を見合わせる:まず理由を確かめ、必要な範囲の制限を設けながら参加を支えます。
・理由を説明せず守るよう繰り返す:制限は、メンバーとグループを守るという目的を共有して用いるもので、一方的な命令ではありません。

覚え方のポイント
受容と制限は両立する。制限は「守るため」に使い、罰には使いません。
問94-6

精神障害のある当事者同士が対等な立場で支え合うピアサポートの意義として、最も適切なものはどれか。

  • ①支える側の当事者は負担が大きいため、ピアサポートは支えられる側にだけ利益がある
  • ②同じ経験を持つ仲間の支えがあれば、専門職による相談支援は必要がなくなっていく
  • ③回復の進んだピアサポーターが、専門職に代わって仲間の支援計画を作成し管理する
  • ④同じような経験を持つ仲間とのかかわりが、希望や役割を取り戻すきっかけになりうる
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正解 ④同じような経験を持つ仲間とのかかわりが、希望や役割を取り戻すきっかけになりうる
解説
ピアサポートは、同じような経験を持つ当事者同士が、対等な立場で支え合うことです。回復した仲間の姿に触れることは希望につながり(ロールモデル)、仲間を支える役割を担うことは、支える側の当事者の自信や回復にもつながります(ヘルパーセラピー原則)。
ピアサポートは専門職の支援の代わりではなく、専門職の支援と組み合わせて、それぞれの強みを生かすことが大切です。

他の選択肢が誤りの理由
・支えられる側にだけ利益がある:支える側にも自信や回復につながる大きな利益があるとされます(ヘルパーセラピー原則)。
・専門職による相談支援が不要になる:ピアサポートは専門職の支援を代替するものではありません。
・専門職に代わって支援計画を作成し管理:ピアサポートは対等な支え合いで、専門職の役割を代わりに担うものではありません。

覚え方のポイント
ピアサポート=「対等」「希望(ロールモデル)」「支える側も支えられる」。
問104-6

グループワークとセルフヘルプグループについて、正しいものの組合せはどれか。
a.波長合わせは、グループワークの準備期に行われる。
b.体験的知識は、ボークマンが示したセルフヘルプグループの特徴である。
c.セルフヘルプグループは、専門職がリーダーとして運営するものである。
d.断酒会は、匿名で参加し12のステップを用いる自助グループである。

  • ①a・c
  • ②c・d
  • ③a・b
  • ④b・d
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正解 ③a・b
解説
a:波長合わせは、ワーカーがメンバーと出会う前に、メンバーの状況や思いを想像して準備するもので、準備期に行われます(シュワルツ)。
b:ボークマンは、当事者が体験を通して得た「体験的知識」をセルフヘルプグループの特徴として示しました。

他の記述が誤りの理由
c:セルフヘルプグループは当事者が自主的に運営するもので、専門職は側面から支えます。
d:匿名で参加し12のステップを用いるのはAAです。断酒会は日本で生まれ、実名で参加し、家族も参加できる自助グループです。

覚え方のポイント
シュワルツ=波長合わせ、ボークマン=体験的知識、リースマン=ヘルパーセラピー原則、コノプカ=14の原則。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。

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