2026年10月版・6-4

心理学:発達・ストレスと心理的支援の一問一答

精神保健福祉士国家試験「共通:医学概論・心理学・社会学」から、心理学:発達・ストレスと心理的支援に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。本試験は五肢択一を基本とする多肢選択形式で、5つの選択肢から2つを選ぶ問題もあります。ここでは全て4択(正解は1つ)で出題し、2つを選ぶ問題は記述a〜dの組合せを選ぶ形で再現しています。

問16-4

ピアジェ(Piaget, J.)の認知発達理論で、具体的な事物については論理的に考えられるようになり、保存の概念を獲得するとされる段階はどれか。

  • ①感覚運動期
  • ②具体的操作期
  • ③前操作期
  • ④形式的操作期
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正解 ②具体的操作期
解説
ピアジェは、子どもの思考の発達を4つの段階で示しました。
感覚運動期(0〜2歳ごろ):感覚と運動を通して外界を知る。対象の永続性を獲得する。
前操作期(2〜7歳ごろ):言葉やイメージを使うが、自己中心性があり、見た目に左右される。
具体的操作期(7〜11歳ごろ):具体的な事物について論理的に考えられ、保存の概念(形が変わっても量は変わらない)を獲得する。
形式的操作期(11歳ごろ〜):抽象的・仮説的な思考ができるようになる。

他の選択肢が誤りの理由
・感覚運動期:感覚と運動で外界を知る段階です。
・前操作期:保存の概念がまだ獲得されていない段階です。
・形式的操作期:抽象的な思考ができるようになる段階です。

覚え方のポイント
感覚運動→前操作(自己中心性)→具体的操作(保存)→形式的操作(抽象的思考)。
問26-4

エインズワース(Ainsworth, M.)が、乳児と養育者の愛着の質を評価するために考案した方法はどれか。

  • ①ストレンジ・シチュエーション法
  • ②ロールシャッハ・テスト
  • ③バウムテスト
  • ④内田クレペリン精神検査
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正解 ①ストレンジ・シチュエーション法
解説
ストレンジ・シチュエーション法は、エインズワースが考案した方法で、見知らぬ部屋で、乳児と養育者との分離と再会、見知らぬ人との出会いを経験させ、そのときの乳児の反応から愛着のタイプ(安定型、回避型、アンビバレント型など)を評価します。のちに、無秩序・無方向型も加えられました。

他の選択肢が誤りの理由
・ロールシャッハ・テスト:インクのしみの図版を用いる投影法の性格検査です。
・バウムテスト:実のなる木の絵を描いてもらう投影法の検査です。
・内田クレペリン精神検査:一桁の数字の足し算を連続して行う作業検査法です。

覚え方のポイント
ボウルビィ=愛着の理論、エインズワース=ストレンジ・シチュエーション法で愛着のタイプを評価。
問36-4

キャッテル(Cattell, R.)の知能の理論で、経験や学習によって蓄積され、高齢になっても比較的維持されやすいとされる知能はどれか。

  • ①結晶性知能
  • ②流動性知能
  • ③動作性知能
  • ④感覚運動的知能
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正解 ①結晶性知能
解説
キャッテルは、知能を流動性知能と結晶性知能に分けました。
流動性知能:新しい場面に適応するための、推論や計算、情報を処理する速さなどの能力で、青年期をピークに、加齢とともに低下しやすいとされます。
結晶性知能:経験や学習によって蓄積された知識や判断力、言葉の能力などで、高齢になっても比較的維持されやすい(伸び続けることもある)とされます。

他の選択肢が誤りの理由
・流動性知能:加齢とともに低下しやすい知能です。
・動作性知能:かつてのウェクスラー式知能検査で、言語性知能と対比して用いられた区分です。
・感覚運動的知能:ピアジェの感覚運動期の知能を表す言葉です。

覚え方のポイント
流動性=その場で考える力(若い人が得意)、結晶性=経験の蓄積(高齢者も保たれる)。
問46-4

キューブラー・ロス(Kübler-Ross, E.)が示した、死にゆく人の心理の段階として、正しい順序はどれか。

  • ①抑うつ→否認→怒り→取引→受容
  • ②怒り→否認→抑うつ→取引→受容
  • ③否認→取引→怒り→受容→抑うつ
  • ④否認→怒り→取引→抑うつ→受容
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正解 ④否認→怒り→取引→抑うつ→受容
解説
キューブラー・ロスは、『死ぬ瞬間』の中で、死にゆく人へのインタビューから、心理の過程を次の5つの段階で示しました。
否認:「そんなはずはない」と事実を認めない。
怒り:「なぜ自分が」と怒りを周囲に向ける。
取引:神などと取引をして、死を先延ばしにしようとする。
抑うつ:喪失を実感し、気分が落ち込む。
受容:死を受け入れ、穏やかな心境に至る。
ただし、すべての人が順番どおりに進むわけではなく、段階を行き来することもあります。

他の選択肢が誤りの理由
・残りの3つ:いずれも順序が誤っています。

覚え方のポイント
「否・怒・取・抑・受(ひ・ど・と・よ・じゅ)」。喪失を経験した人へのかかわりの手がかりになります。
問56-4

マスラック(Maslach, C.)らが示した燃え尽き症候群(バーンアウト)の3つの要素として、正しいものはどれか。

  • ①侵入症状、回避、認知と気分の否定的変化、過覚醒
  • ②陽性症状、陰性症状、認知機能の障害
  • ③情緒的消耗感、脱人格化、個人的達成感の低下
  • ④否認、怒り、取引、抑うつ、受容の5段階
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正解 ③情緒的消耗感、脱人格化、個人的達成感の低下
解説
マスラックらは、対人援助職などにみられる燃え尽き症候群(バーンアウト)を、次の3つの要素で説明しました。
情緒的消耗感:仕事によって情緒的な力を使い果たし、疲れ果てた状態。
脱人格化:利用者に対して、思いやりのない、機械的・否定的な対応をするようになること。
個人的達成感の低下:仕事のやりがいや有能感が失われること。
この3つを測る尺度(MBI)も開発されています。精神保健福祉士自身のメンタルヘルスにかかわる重要な概念です。

他の選択肢が誤りの理由
・陽性症状、陰性症状、認知機能の障害:統合失調症の症状の分け方です。
・侵入症状、回避、認知と気分の否定的変化、過覚醒:DSM-5-TRのPTSDの症状群です。
・否認、怒り、取引、抑うつ、受容:キューブラー・ロスの死にゆく過程の段階です。

覚え方のポイント
バーンアウトの3要素=「疲れ果てる」「人を人と見なくなる」「やりがいを失う」。
問66-4

ウォルピ(Wolpe, J.)が開発した、不安を引き起こす場面を段階的に想像させながら、リラクセーションによって不安を弱めていく行動療法の技法はどれか。

  • ①自由連想法
  • ②系統的脱感作法
  • ③自律訓練法
  • ④来談者中心療法
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正解 ②系統的脱感作法
解説
系統的脱感作法は、ウォルピが開発した行動療法の技法です。まずリラクセーションの方法を身に付け、不安を引き起こす場面を弱いものから強いものへと並べた不安階層表を作り、リラックスした状態で弱い場面から順に想像(又は体験)していくことで、不安の反応を少しずつ弱めていきます(逆制止)。恐怖症などの治療に用いられます。

他の選択肢が誤りの理由
・自由連想法:フロイトの精神分析の方法です。
・自律訓練法:シュルツ(Schultz, J.)が開発した、自己暗示によって心身の緊張を緩める方法で、段階的に不安場面に向き合う技法ではありません。
・来談者中心療法:ロジャーズの心理療法です。

覚え方のポイント
系統的脱感作=「ウォルピ」「不安階層表」「リラクセーション」「弱い不安から順に」。
問76-4

ハヴィガースト(Havighurst, R.)が示した発達課題の考え方として、正しいものはどれか。

  • ①人生の各段階には心理的な危機があり、それは口唇期や肛門期など性的な発達で決まる
  • ②人生の各段階には達成すべき課題があり、達成できると次の課題も達成しやすくなる
  • ③子どもの思考は、感覚運動期から形式的操作期までの4つの段階を経て発達していく
  • ④人は経験や学習とは関係なく、生まれつきの性質だけでその後の発達が決まっていく
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正解 ②人生の各段階には達成すべき課題があり、達成できると次の課題も達成しやすくなる
解説
ハヴィガーストは、人生の各段階(乳幼児期、児童期、青年期、壮年初期、中年期、老年期)に、社会の中で健全に成長していくために達成すべき「発達課題」があるとしました。ある段階の課題を達成すると、その後の課題も達成しやすくなり、達成できないと次の段階の課題の達成も難しくなるとされます。

他の選択肢が誤りの理由
・口唇期や肛門期など性的な発達:フロイトの心理性的発達理論の説明です。
・感覚運動期から形式的操作期の4段階:ピアジェの認知発達理論の説明です。
・生まれつきの性質だけで決まる:ハヴィガーストは、身体の成熟、社会の期待、個人の価値観などから発達課題が生まれると考えました。

覚え方のポイント
ハヴィガースト=「発達課題」、エリクソン=「心理社会的危機」、フロイト=「心理性的発達」、ピアジェ=「認知の発達」。
問86-4

つらい出来事を経験した後に、人間関係の深まりや、人生観の変化など、心理的に成長したと感じられる変化を何というか。

  • ①心的外傷後成長(PTG)
  • ②心的外傷後ストレス障害(PTSD)
  • ③急性ストレス障害(ASD)
  • ④適応障害
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正解 ①心的外傷後成長(PTG)
解説
心的外傷後成長(PTG:Posttraumatic Growth)は、テデスキ(Tedeschi, R.)とカルホーン(Calhoun, L.)が示した概念で、心的外傷となるような出来事とのもがきの中で経験される、ポジティブな心理的変化をいいます。他者との関係の深まり、新たな可能性への気付き、人間としての強さの実感、精神性の変化、人生への感謝などの領域があるとされます。
苦しみがなくなるということではなく、つらさと成長が同時に存在しうるという考え方です。

他の選択肢が誤りの理由
・PTSD:出来事の後に、侵入症状や回避などが1か月を超えて続く障害です。
・急性ストレス障害:出来事の後、3日から1か月の間に症状が現れるものです。
・適応障害:はっきりしたストレス因に反応して症状が現れるものです。

覚え方のポイント
PTG=「苦しみの中での成長」。PTSD(障害)と一文字違いで中身は正反対です。
問96-4

心理検査とその種類の組合せとして、正しいものはどれか。

  • ①内田クレペリン精神検査 ― 質問紙法
  • ②YG性格検査 ― 投影法
  • ③バウムテスト ― 質問紙法
  • ④ロールシャッハ・テスト ― 投影法
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正解 ④ロールシャッハ・テスト ― 投影法
解説
性格検査は、主に次の3つに分けられます。
質問紙法:質問に「はい・いいえ」などで答える。YG性格検査(矢田部ギルフォード性格検査)、MMPI、東大式エゴグラム(TEG)など。
投影法:あいまいな刺激への反応から性格を読み取る。ロールシャッハ・テスト、TAT、バウムテスト、P-Fスタディ、文章完成法(SCT)など。
作業検査法:一定の作業をさせて、その経過から性格を読み取る。内田クレペリン精神検査など。

他の選択肢が誤りの理由
・YG性格検査:質問紙法です。
・バウムテスト:木の絵を描く投影法です。
・内田クレペリン精神検査:作業検査法です。

覚え方のポイント
質問紙法=YG・MMPI・TEG、投影法=ロールシャッハ・TAT・バウム・P-F・SCT、作業検査法=内田クレペリン。
問106-4

発達とストレスの心理学について、正しいものの組合せはどれか。
a.系統的脱感作法は、フロイトが開発した。
b.結晶性知能は、加齢とともに急速に低下しやすい。
c.バーンアウトの要素には、脱人格化が含まれる。
d.ピアジェの具体的操作期では、保存の概念が獲得される。

  • ①b・d
  • ②a・b
  • ③c・d
  • ④a・c
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正解 ③c・d
解説
d:ピアジェの具体的操作期(7〜11歳ごろ)には、保存の概念が獲得されます。
c:マスラックらのバーンアウトの3要素は、情緒的消耗感、脱人格化、個人的達成感の低下です。

他の記述が誤りの理由
b:結晶性知能は、高齢になっても比較的維持されやすいとされます。加齢とともに低下しやすいのは流動性知能です。
a:系統的脱感作法はウォルピが開発しました。フロイトは精神分析の創始者です。

覚え方のポイント
ピアジェ(保存=具体的操作期)、キャッテル(結晶性=維持)、マスラック(バーンアウト)、ウォルピ(系統的脱感作)。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。

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