2026年10月版・9-5

集団・地域への支援とスーパービジョンの一問一答

精神保健福祉士国家試験「共通:ソーシャルワークの基盤・方法・調査」から、集団・地域への支援とスーパービジョンに関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。本試験は五肢択一を基本とする多肢選択形式で、5つの選択肢から2つを選ぶ問題もあります。ここでは全て4択(正解は1つ)で出題し、2つを選ぶ問題は記述a〜dの組合せを選ぶ形で再現しています。

問19-5

シュワルツ(Schwartz, W.)が提唱したグループワークの考え方で、ワーカーの役割をグループのメンバーと社会(グループ)との間を仲介することとしたモデルはどれか。

  • ①相互作用モデル
  • ②治療モデル
  • ③社会的目標モデル
  • ④医学モデル
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正解 ①相互作用モデル
解説
シュワルツは、個人と社会は互いに必要とし合う関係にあるという考え方に立ち、ワーカーの役割を、メンバーとグループ(社会)との間の相互作用を仲介する「媒介者」とする相互作用モデル(媒介モデル)を提唱しました。
グループワークのモデルは、パペルとロスマンにより、社会的目標モデル、治療モデル(矯正モデル)、相互作用モデルの3つに整理されています。

他の選択肢が誤りの理由
・治療モデル:ヴィンター(Vinter, R.)らが示した、メンバーの問題の解決や行動の変容を目指すモデルです。
・社会的目標モデル:セツルメントの流れをくみ、民主的な市民の育成や社会の変革を目指すモデルです。
・医学モデル:問題の原因を個人の病理に求めて治療しようとする考え方で、グループワークのモデルの分類ではありません。

覚え方のポイント
グループワークの3モデル=社会的目標(セツルメント)、治療(ヴィンター)、相互作用(シュワルツ・媒介)。
問29-5

ロス(Ross, M.)が示したコミュニティ・オーガニゼーションの考え方として、正しいものはどれか。

  • ①地域社会のニーズと社会資源とを効果的に調整し、両者を適合させていくことを最も重視した
  • ②地域の中の諸集団の間の関係を調整して、協力関係をつくり出すことを最も重視した
  • ③不利な立場に置かれた住民が組織化し、権力の再配分や制度の変革を求めることを最も重視した
  • ④地域社会が自ら問題やニーズを発見し、協力して解決に取り組む力を高めていく過程を重視した
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正解 ④地域社会が自ら問題やニーズを発見し、協力して解決に取り組む力を高めていく過程を重視した
解説
ロスは、コミュニティ・オーガニゼーションを、地域社会が自らその必要性と目標を発見し、それらに順位をつけて分類し、それを達成する確信と意志を開発し、必要な資源を内部外部に求め、実際行動を起こし、地域社会の協力的・協働的な態度と実践を育てる過程と説明しました。目標の達成よりも、住民が協力して取り組む力を高める過程(プロセス・ゴール)を重視した点が特徴です。

他の選択肢が誤りの理由
・ニーズと社会資源の調整:1939年のレイン報告が示したニーズ・資源調整説の考え方です。
・諸集団の間の関係の調整:ニューステッターが示したインターグループワーク説の考え方です。
・権力の再配分や制度の変革を求める:ロスマンが示したソーシャル・アクションのモデルなどの考え方です。ロスは、住民の協力・協働の態度を育てる過程を重視しました。

覚え方のポイント
ロス=「地域社会自らが発見し取り組む過程」「プロセス・ゴール」。
問39-5

1939年にアメリカで発表され、コミュニティ・オーガニゼーションを、地域のニーズと社会資源とを効果的に調整することとしてとらえた報告はどれか。

  • ①グリフィス報告
  • ②ベヴァリッジ報告
  • ③シーボーム報告
  • ④レイン報告
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正解 ④レイン報告
解説
レイン報告は、1939年にアメリカの全国社会事業会議で発表された報告で、コミュニティ・オーガニゼーションを、地域社会のニーズと社会資源とを効果的に調整し、適合させることとしてとらえる「ニーズ・資源調整説」を示しました。
その後、ニューステッター(Newstetter, W.)のインターグループワーク説、ロスの地域組織化説(統合化説)などが示されています。

他の選択肢が誤りの理由
・ベヴァリッジ報告:1942年にイギリスで発表された、社会保障の体系を示した報告です。
・シーボーム報告:1968年にイギリスで発表された、地方自治体の対人福祉サービスの再編を提言した報告です。
・グリフィス報告:1988年にイギリスで発表された、コミュニティケアの改革を提言した報告です。

覚え方のポイント
コミュニティ・オーガニゼーションの理論=レイン報告(ニーズ・資源調整説)→ニューステッター(インターグループワーク説)→ロス(地域組織化説)。
問49-5

B精神保健福祉士は、当事者の会のメンバーとともに、精神障害のある人の暮らしにかかわる制度の改善に取り組むことにした。ソーシャル・アクションの説明として、正しいものはどれか。

  • ①地域の住民や団体が話し合いを重ね、地域の福祉課題の解決に向けた活動計画を自主的に作る活動
  • ②当事者や住民などが個別に専門職に相談して、自分の生活上の課題について助言を受けるための活動
  • ③当事者や住民などが組織的に行政や議会などに働きかけ、制度やサービスの創設・改善を求める活動
  • ④当事者同士が集まり、それぞれの体験を分かち合って互いに支え合うことを主な目的とする活動
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正解 ③当事者や住民などが組織的に行政や議会などに働きかけ、制度やサービスの創設・改善を求める活動
解説
ソーシャル・アクションは、当事者や住民、支援者などが組織的に、行政や議会、社会に働きかけ、制度やサービスの創設・改善、社会の意識の変革などを求める活動です。署名活動、陳情・請願、集会、マスメディアへの働きかけなどの方法がとられます。
ソーシャルワーカーは、当事者が主体となって活動できるよう支え、ともに取り組むことが求められます。

他の選択肢が誤りの理由
・活動計画を自主的に作る:地域福祉活動計画づくりなどの説明で、行政や議会に組織的に働きかけて制度の創設・改善を求める活動とは異なります。
・個別に専門職に相談して助言を受ける:個別の相談援助の説明です。
・体験を分かち合い互いに支え合う:セルフヘルプグループの説明です。

覚え方のポイント
ソーシャル・アクション=「組織的に」「行政や議会、社会へ働きかけ」「制度の創設・改善」「当事者が主体」。
問59-5

スーパービジョンの形態のうち、スーパーバイザーがスーパーバイジーの実際の援助場面に同席し、その場で指導を行う形態を何というか。

  • ①グループ・スーパービジョン
  • ②ライブ・スーパービジョン
  • ③セルフ・スーパービジョン
  • ④個人スーパービジョン
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正解 ②ライブ・スーパービジョン
解説
スーパービジョンの主な形態には、次のようなものがあります。
・個人スーパービジョン:スーパーバイザーとスーパーバイジーが1対1で行う
・グループ・スーパービジョン:1人のスーパーバイザーが複数のスーパーバイジーに対して行う
・ピア・スーパービジョン:スーパーバイザーを置かず、仲間同士で行う
・ライブ・スーパービジョン:スーパーバイザーが実際の援助場面に同席し、その場で行う
・セルフ・スーパービジョン:スーパーバイジー自身が自分の実践を振り返る

他の選択肢が誤りの理由
・グループ・スーパービジョン:1人のスーパーバイザーが複数のスーパーバイジーに対して行う形態です。
・セルフ・スーパービジョン:自分自身で実践を振り返る形態です。
・個人スーパービジョン:1対1で行う形態で、援助場面への同席を前提とするものではありません。

覚え方のポイント
ライブ=「その場で」、グループ=「1対複数」、ピア=「仲間同士」、セルフ=「自分で」。
問69-5

精神科デイ・ケアで3か月続いたグループワークが、来月で終わることになった。グループワークの展開過程における「終結期」のワーカーの役割として、最も適切なものはどれか。

  • ①メンバーがグループでの経験を振り返り、別れの感情を分かち合い、今後の生活に生かせるよう支える
  • ②メンバーの不安や緊張を和らげて、グループの目的や約束事をメンバーと一緒に確かめ合うよう支える
  • ③メンバーと出会う前に、メンバーの状況や思いを想像して、波長を合わせておく準備をしておく
  • ④メンバー同士の相互作用が活発になるよう、グループの課題への取組を中心となって進めていく
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正解 ①メンバーがグループでの経験を振り返り、別れの感情を分かち合い、今後の生活に生かせるよう支える
解説
グループワークの展開過程は、一般に、準備期→開始期→作業期→終結期(移行期)と整理されます。
終結期では、ワーカーは、メンバーがグループでの経験や成果を振り返り、別れに伴うさまざまな感情を表現し分かち合えるよう支え、グループで得たものを今後の生活に生かしていけるよう援助します。

他の選択肢が誤りの理由
・不安や緊張を和らげ目的や約束事を確かめる:開始期の役割です。
・出会う前に波長を合わせる:準備期の役割です。
・相互作用を活発にし課題に取り組む:作業期の役割です。

覚え方のポイント
準備期=波長合わせ、開始期=目的と約束の確認、作業期=相互作用と課題、終結期=振り返りと別れ・移行。
問79-5

コミュニティワークの展開において、地域の課題を把握するために行う方法として、最も適切なものはどれか。

  • ①統計資料の分析に加え、住民や当事者への聞き取りや座談会などにより地域の声を集める
  • ②統計資料の分析を中心とし、聞き取りは結果を説明する段階で住民の理解を得るために行う
  • ③専門職の経験に基づいて課題を決め、住民には決定した計画の内容を説明して協力を求める
  • ④地域の代表者の会議で課題を決め、その意見を地域全体の課題として採用することとする
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正解 ①統計資料の分析に加え、住民や当事者への聞き取りや座談会などにより地域の声を集める
解説
コミュニティワークでは、地域の課題を把握する(地域アセスメント)にあたり、人口や世帯、社会資源などの統計資料の分析に加えて、住民や当事者、関係機関への聞き取り、アンケート調査、座談会などにより、地域の声を幅広く集めることが大切です。
統計に表れにくい課題や、声を上げにくい人の課題をとらえるためにも、量的な情報と質的な情報の両方を用います。

他の選択肢が誤りの理由
・統計中心で聞き取りは説明の段階:課題の把握の段階から住民や当事者の声を集めることが大切です。
・専門職の経験で決めて説明:住民の主体的な参加を重視するコミュニティワークの考え方に反します。
・代表者の会議で決める:地域の多様な声、とくに声を上げにくい人の声を反映できないおそれがあります。

覚え方のポイント
地域アセスメント=「統計(量)+聞き取り・座談会(質)」「声を上げにくい人の声も」。
問89-5

スーパービジョンの機能のうち、スーパーバイジーの不安やストレスを受け止め、燃え尽きを防ぐなど、心理的に支える機能を何というか。

  • ①評価的機能
  • ②管理的機能
  • ③教育的機能
  • ④支持的機能
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正解 ④支持的機能
解説
スーパービジョンの機能として、一般に、管理的機能、教育的機能、支持的機能の3つが挙げられます(カデューシンの整理)。
支持的機能は、スーパーバイジーが業務の中で抱える不安やストレス、葛藤などを受け止め、自信や意欲を支え、燃え尽き(バーンアウト)を防ぐ機能です。

他の選択肢が誤りの理由
・管理的機能:組織の方針に沿って業務が適切に行われるよう、業務の配分や点検などを行う機能です。
・教育的機能:援助に必要な知識や技術、価値を伝え、専門職としての成長を促す機能です。
・評価的機能:3つの機能としては挙げられていません(評価は管理的機能に含めて論じられることがあります)。

覚え方のポイント
スーパービジョンの3機能=「管理的」「教育的」「支持的(燃え尽きの予防)」。
問99-5

A市の地域活動支援センターのB精神保健福祉士は、利用者から「近所の人に病気のことを知られて、陰で悪く言われているようでつらい」という声を複数聞いた。B精神保健福祉士が地域に働きかける取組として、最も適切なものはどれか。

  • ①利用者の意向を確かめたうえで、精神疾患に関する医師の講演会を企画し、正しい知識の普及を図っていく
  • ②利用者の同意を得たうえで、近所の人を一人ずつ訪ねて病気について説明し、理解を求めて回る
  • ③利用者の意向を確かめたうえで、当事者が体験を語る機会を含む交流の場を地域の人と一緒に企画する
  • ④利用者が病気のことを知られにくいよう、センターの名称を伏せた送迎車で通所するよう勧める
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正解 ③利用者の意向を確かめたうえで、当事者が体験を語る機会を含む交流の場を地域の人と一緒に企画する
解説
精神障害に対する偏見や誤解を減らすためには、当事者と地域住民が直接ふれあい、交流する機会をつくることが効果的とされています。
B精神保健福祉士は、利用者の意向を確かめたうえで、当事者が自らの体験を語る場や、地域住民との交流の機会を、地域の人々と一緒に企画するなど、地域に働きかける取組を行います。個別の声を地域の課題としてとらえ直すことが、コミュニティワークの視点です。

他の選択肢が誤りの理由
・医師の講演会で知識を普及する:知識の普及も大切ですが、偏見を減らすには当事者と住民が直接ふれあう機会をつくることがより効果的とされています。
・近所の人を一人ずつ訪ねて説明する:個人の病気を一軒ずつ説明して回ることは、利用者のプライバシーを損なうおそれが大きく、地域の課題への働きかけとしても適切ではありません。
・名称を伏せた送迎車で通所:偏見を避ける工夫にはなりますが、地域の側の偏見に働きかける取組ではなく、偏見を温存することにつながります。

覚え方のポイント
偏見への取組=「当事者と住民の直接の交流」「本人の意向を確かめる」「個別の声を地域の課題へ」。
問109-5

集団・地域への支援とスーパービジョンについて、正しいものの組合せはどれか。
a.レイン報告は、インターグループワーク説を示した。
b.シュワルツは、相互作用モデル(媒介モデル)を提唱した。
c.ライブ・スーパービジョンは、スーパーバイザーが実際の援助場面に同席して行う。
d.スーパービジョンの支持的機能は、業務の配分や点検を行う機能である。

  • ①a・d
  • ②b・c
  • ③a・b
  • ④c・d
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正解 ②b・c
解説
b:シュワルツは、ワーカーをメンバーとグループの間の媒介者とする相互作用モデル(媒介モデル)を提唱しました。
c:ライブ・スーパービジョンは、スーパーバイザーが実際の援助場面に同席し、その場で行う形態です。

他の記述が誤りの理由
a:レイン報告が示したのはニーズ・資源調整説です。インターグループワーク説はニューステッターが示しました。
d:業務の配分や点検を行うのは管理的機能です。支持的機能は、スーパーバイジーを心理的に支える機能です。

覚え方のポイント
シュワルツ=媒介、レイン=ニーズ・資源調整、ニューステッター=インターグループワーク、ライブ=同席、支持的=心理的な支え。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。

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