2026年版・6-5

人間の成長と発達の一問一答

介護福祉士国家試験「こころとからだのしくみ・発達と老化の理解」から、人間の成長と発達に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。本試験は五肢択一を基本とする形式ですが、ここでは4択で出題しています。

問16-5

人間の成長・発達の原則について、最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ①発達は手先から体の中心へ向かって進む
  • ②発達の速さや時期には個人差がない
  • ③発達は頭部から脚部の方向へ進んでいく
  • ④発達の順序は人によって大きく異なる
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正解 ③発達は頭部から脚部の方向へ進んでいく
解説
成長・発達にはいくつかの共通する原則があります。その1つが方向性で、発達は頭部から脚部へ(首がすわる→おすわり→立つ→歩く)、体の中心から末端へ(肩や腕→手→指先)という方向に進みます。
このほか、発達は決まった順序で連続して進むこと(順序性)、進む速さや時期には個人差があること、ある能力を身につけるのに適した時期があること(臨界期・敏感期)なども原則とされます。

他の選択肢が不適切な理由
「発達は手先から体の中心へ向かって進む」は、発達は体の中心から末端へ向かって進みます。腕全体を動かせるようになってから、手、そして指先の細かい動きができるようになります。
「発達の速さや時期には個人差がない」は、発達の順序はおおむね共通していますが、進む速さや時期には一人ひとり個人差があります。目安の月齢より遅れても、すぐに異常とは限りません。
「発達の順序は人によって大きく異なる」は、発達は、首がすわってからおすわり、立つ、歩くというように、多くの人でおおむね同じ順序で進みます(順序性)。順序が人によって大きく異なるわけではありません。

試験の罠
「順序は共通、速さは個人差あり」の対比が問われます。方向性は「頭から足へ」「中心から末端へ」の2つをセットで覚えましょう。発達の遅れを判断するときも、この個人差の原則を踏まえて見守ることが大切です。
問26-5

ピアジェ(Piaget, J.)の認知発達理論において、具体的な物がなくても、抽象的な事柄について仮説を立てて論理的に考えられるようになる段階として、正しいものを1つ選びなさい。

  • ①感覚運動期
  • ②前操作期
  • ③具体的操作期
  • ④形式的操作期
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正解 ④形式的操作期
解説
ピアジェは、子どもの考え方(認知)の発達を4つの段階で示しました。最後の形式的操作期(おおむね11〜12歳ごろ以降)になると、目の前に具体的な物がなくても、頭の中で仮説を立てたり、抽象的な概念を使って論理的に考えたりできるようになります。
段階の順番は、感覚運動期→前操作期→具体的操作期→形式的操作期です。

他の選択肢が不適切な理由
「感覚運動期」は、誕生からおおむね2歳ごろまでの段階で、見る、触る、なめるといった感覚と体の動きを通して周りの世界を理解します。目の前から隠された物も存在し続けること(対象の永続性)を理解するようになります。
「前操作期」は、おおむね2〜7歳ごろの段階で、言葉やごっこ遊びなど物事をイメージに置き換える力が育ちますが、自分からの見方にとらわれやすい(自己中心性)のが特徴です。
「具体的操作期」は、おおむね7〜11歳ごろの段階で、目の前の具体的な物や経験があれば論理的に考えられるようになり、量や数が見た目で変わらないこと(保存の概念)を理解します。

試験の罠
4段階の順番と、「自己中心性=前操作期」「保存の概念=具体的操作期」「抽象的思考=形式的操作期」の特徴の組合せが問われます。ピアジェは「考え方の発達」、エリクソンは「心と社会との関係の発達」と、理論の対象の違いも押さえます。
問36-5

エリクソン(Erikson, E.H.)の心理社会的発達理論において、老年期の発達課題(心理社会的危機)として、正しいものを1つ選びなさい。

  • ①統合 対 絶望
  • ②生殖性 対 停滞
  • ③親密性 対 孤立
  • ④勤勉性 対 劣等感
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正解 ①統合 対 絶望
解説
エリクソンは、人の一生を8つの段階に分け、それぞれの段階で向き合う課題(心理社会的危機)を示しました。最後の老年期の課題は「統合 対 絶望」です。
自分の人生を振り返り、よいことも悪いこともふくめて意味のあるものとして受け入れられると「統合」の感覚が得られ、英知(知恵)という力が育ちます。受け入れられないと、やり直す時間がないという「絶望」に陥るとされます。回想法など人生を振り返る支援は、この課題と深く関わります。

他の選択肢が不適切な理由
「生殖性 対 停滞」は、成人期(壮年期)の課題です。次の世代を育て、社会に何かを生み出していく(生殖性)ことができないと、停滞感に陥るとされます。
「親密性 対 孤立」は、成人前期の課題です。他者と親密な関係を築けるかどうかが問われ、築けないと孤立に陥るとされます。
「勤勉性 対 劣等感」は、学童期の課題です。学習や作業に取り組んで達成感を得ると勤勉性が育ち、うまくいかないと劣等感を抱くとされます。

試験の罠
8段階のうち、とくに「青年期=同一性(アイデンティティ)対 同一性の混乱」「成人期=生殖性 対 停滞」「老年期=統合 対 絶望」が頻出です。生殖性は子を産むことだけでなく次世代を育てる広い意味です。
問46-5

エリクソン(Erikson, E.H.)の発達段階と心理社会的危機の組合せとして、最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ①幼児期前期:勤勉性 対 劣等感
  • ②乳児期:基本的信頼 対 不信
  • ③学童期:自律性 対 恥・疑惑
  • ④成人期:統合 対 絶望
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正解 ②乳児期:基本的信頼 対 不信
解説
エリクソンの理論では、最初の乳児期の課題は「基本的信頼 対 不信」です。泣けば抱いてもらえる、おなかがすけばミルクをもらえるといった、養育者からの一貫した世話を通して、「世界は信頼できる」「自分は大切にされている」という感覚を身につけます。
この基本的信頼感が、その後の人間関係や心の発達の土台になると考えられています。

他の選択肢が不適切な理由
「幼児期前期:勤勉性 対 劣等感」は、「勤勉性 対 劣等感」は学童期の課題です。幼児期前期(おおむね1〜3歳ごろ)の課題は「自律性 対 恥・疑惑」で、トイレットトレーニングなど自分で体をコントロールする経験を通して自律性が育ちます。
「学童期:自律性 対 恥・疑惑」は、「自律性 対 恥・疑惑」は幼児期前期の課題です。学童期の課題は「勤勉性 対 劣等感」です。
「成人期:統合 対 絶望」は、「統合 対 絶望」は老年期の課題です。成人期(壮年期)の課題は「生殖性 対 停滞」です。

試験の罠
段階と課題をずらした組合せ問題が定番です。乳児期「基本的信頼」、幼児期前期「自律性」、幼児期後期「自主性(積極性)」、学童期「勤勉性」、青年期「同一性」、成人前期「親密性」、成人期「生殖性」、老年期「統合」の順に言えるようにしましょう。
問56-5

ハヴィガースト(Havighurst, R.J.)が示した老年期の発達課題として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ①両親や大人から情緒的に独立すること
  • ②読み・書き・計算の基礎を身につけること
  • ③配偶者を選び、結婚生活を学ぶこと
  • ④引退と収入の減少に適応していくこと
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正解 ④引退と収入の減少に適応していくこと
解説
ハヴィガーストは、人生の各段階で達成することが望ましい課題を発達課題として具体的に示しました。老年期の課題には、体力や健康の衰えへの適応、引退と収入の減少への適応、配偶者の死への適応、同年代の人々との親しい関係を結ぶこと、社会的な役割を柔軟に引き受けることなどがあります。
老年期は、さまざまな喪失に向き合い、それに適応していくことが課題の中心となっている点が特徴です。

他の選択肢が不適切な理由
「両親や大人から情緒的に独立すること」は、青年期の発達課題です。親から精神的に自立し、自分の考えで行動できるようになることが求められます。
「読み・書き・計算の基礎を身につけること」は、児童期(学童期)の発達課題です。学校生活を通して、日常生活に必要な基礎的な学力を身につけることが求められます。
「配偶者を選び、結婚生活を学ぶこと」は、壮年初期(成人前期)の発達課題です。結婚相手を選び、家庭生活を始めることなどが挙げられています。

試験の罠
ハヴィガーストの老年期の課題は「衰え・引退・配偶者の死への適応」が中心です。エリクソン(統合 対 絶望)と混同させる問題もあるので、理論家ごとにキーワードを分けて覚えましょう。
問66-5

新生児が大きな音に驚いたとき、両腕を大きく広げ、その後に何かに抱きつくような動きをする原始反射として、正しいものを1つ選びなさい。

  • ①モロー反射
  • ②把握反射
  • ③吸啜反射
  • ④バビンスキー反射
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正解 ①モロー反射
解説
原始反射は、生まれつき備わっている反射で、脳が未熟な新生児期から乳児期にみられ、脳の発達とともに消えていきます。モロー反射は、大きな音や頭が急に下がるなどの刺激で、両腕を大きく広げ、続いて抱きつくように腕を閉じる反射です。
モロー反射は、おおむね生後4〜6か月ごろまでに見られなくなります。原始反射が消えるべき時期を過ぎても残っている場合は、脳の発達の異常を知る手がかりになります。

他の選択肢が不適切な理由
「把握反射」は、手のひらに指などが触れると、ぎゅっと握りしめる反射です。音に驚いて腕を広げる動きではありません。
「吸啜反射」は、口のまわりや唇に物が触れると、それを吸おうとする反射で、母乳やミルクを飲むのに役立ちます。刺激は口元に加わるもので、大きな音への反応ではありません。
「バビンスキー反射」は、足の裏の外側をかかとからつま先へこすると、足の親指が反り返り、ほかの指が扇のように開く反射です。成人でこの反射が見られる場合は、脳や脊髄の障害が疑われます。

試験の罠
「驚いて抱きつく=モロー」「握る=把握」「吸う=吸啜」「足の親指が反る=バビンスキー」と動作で覚えます。原始反射は「消えるのが正常」という点も問われます。
問76-5

愛着(アタッチメント)について、最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ①人見知りは愛着が形成されていない証拠である
  • ②愛着の形成は学童期になってから始まる
  • ③特定の養育者との情緒的な結びつきをいう
  • ④愛着の対象は生涯を通じて母親に限られる
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正解 ③特定の養育者との情緒的な結びつきをいう
解説
愛着(アタッチメント)は、ボウルビィ(Bowlby, J.)が提唱した概念で、子どもと特定の養育者との間に築かれる情緒的な結びつきのことです。乳児は、泣く、ほほえむ、後を追うといった行動で養育者を求め、応えてもらう経験を重ねることで、安心の土台(安全基地)を得ます。
乳幼児期に安定した愛着が築かれることは、その後の人間関係や情緒の安定に大きく影響すると考えられています。

他の選択肢が不適切な理由
「人見知りは愛着が形成されていない証拠である」は、生後6〜8か月ごろから見られる人見知りは、なじみのある養育者と見知らぬ人を区別できるようになった表れで、特定の人との愛着が形成されてきたことを示しています。
「愛着の形成は学童期になってから始まる」は、愛着は、生まれて間もない乳児期から養育者との関わりの中で形成され始めます。学童期になってから始まるものではありません。
「愛着の対象は生涯を通じて母親に限られる」は、愛着の対象は母親に限られず、父親や祖父母、保育者など、継続して世話をしてくれる人との間にも形成されます。また、成長とともに友人やパートナーなどへと広がっていきます。

試験の罠
愛着はボウルビィ、認知発達はピアジェ、心理社会的発達はエリクソンと、理論家を取り違えさせる問題に注意します。人見知りや後追いは愛着形成の「よいサイン」です。
問86-5

ダウン症候群について、最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ①母親の妊娠中の栄養不足が主な原因である
  • ②21番目の染色体が1本多いことで起こる
  • ③筋肉の緊張が強く、体が硬いことが多い
  • ④心臓の病気を合併することはほとんどない
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正解 ②21番目の染色体が1本多いことで起こる
解説
ダウン症候群は、通常2本ある21番目の染色体が3本ある(21トリソミー)ことなどによって起こる、染色体の変化による先天性の疾患です。知的な発達の遅れ、筋肉の緊張の低さ、特徴的な顔立ちなどがみられ、先天性の心臓の病気を合併することも少なくありません。
成人期以降は、一般より早い時期から老化の兆候やアルツハイマー型認知症がみられることがあるため、ライフステージに応じた健康管理の支援が大切です。

他の選択肢が不適切な理由
「母親の妊娠中の栄養不足が主な原因である」は、ダウン症候群は染色体の変化によって起こるもので、母親の妊娠中の栄養状態や育て方が原因ではありません。
「筋肉の緊張が強く、体が硬いことが多い」は、ダウン症候群では、筋肉の緊張が弱く(筋緊張低下)、体がやわらかいことが多いのが特徴です。そのため、首のすわりや歩き始めがゆっくりになることがあります。
「心臓の病気を合併することはほとんどない」は、ダウン症候群では、生まれつきの心臓の病気(先天性心疾患)を合併することが少なくありません。定期的な健康管理が必要です。

試験の罠
「21トリソミー」「筋緊張低下」「先天性心疾患の合併」「早期の老化・アルツハイマー型認知症」がキーワードです。筋緊張を「強い」とする逆の選択肢が出やすいので注意しましょう。
問96-5

エイジズムの説明として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ①高齢であることを理由とした偏見や差別のこと
  • ②高齢になっても社会に貢献し生産的に老いること
  • ③加齢にうまく適応し、幸福に年を重ねること
  • ④活動を続け社会と関わるほど幸福だとする考え
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正解 ①高齢であることを理由とした偏見や差別のこと
解説
エイジズムは、アメリカの精神科医バトラー(Butler, R.N.)が提唱した言葉で、年齢、とくに高齢であることを理由とする偏見や差別を指します。「高齢者は頑固だ」「新しいことは覚えられない」といった決めつけや、年齢だけを理由に役割や機会を奪うことがこれにあたります。
介護福祉職自身も、無意識のうちに高齢者を一律に弱い存在とみなしていないかを振り返り、一人ひとりの力と個性を尊重する姿勢が求められます。

他の選択肢が不適切な理由
「高齢になっても社会に貢献し生産的に老いること」は、高齢になっても仕事、ボランティア、家事などを通して社会に貢献し続けるという考え方は「プロダクティブ・エイジング」です。これもバトラーが提唱しました。
「加齢にうまく適応し、幸福に年を重ねること」は、加齢にうまく適応し、満足感を持って幸福に年を重ねることは「サクセスフル・エイジング」と呼ばれます。
「活動を続け社会と関わるほど幸福だとする考え」は、活動を続け、社会との関わりを保つほど高齢期の幸福感が高いとする考え方は「活動理論」です。反対に、社会から徐々に離れていくことが自然だとするのが「離脱理論」です。

試験の罠
バトラーは「エイジズム」と「プロダクティブ・エイジング」の両方を提唱しました。サクセスフル・エイジング、活動理論、離脱理論、継続性理論も含め、用語と説明の組合せで出題されます。
問106-5

日本の制度における高齢者の年齢の区分について、最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ①介護保険の第1号被保険者は60歳以上の者である
  • ②高齢化率は75歳以上の人口の割合のことをいう
  • ③前期高齢者とは60歳から69歳までの人をいう
  • ④75歳以上の人は後期高齢者医療制度の対象となる
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正解 ④75歳以上の人は後期高齢者医療制度の対象となる
解説
高齢者の医療の確保に関する法律に基づく後期高齢者医療制度は、75歳以上の人(および65歳以上75歳未満で一定の障害があると認定された人)を対象とする医療保険制度です。
日本では一般に65歳以上を高齢者とし、65歳から74歳までを前期高齢者、75歳以上を後期高齢者と区分しています。介護保険の第1号被保険者も65歳以上の人です。

他の選択肢が不適切な理由
「介護保険の第1号被保険者は60歳以上の者である」は、介護保険の第1号被保険者は、市町村に住所のある65歳以上の人です。40歳以上65歳未満の医療保険加入者は第2号被保険者となります。
「高齢化率は75歳以上の人口の割合のことをいう」は、高齢化率は、総人口に占める65歳以上の人口の割合のことです。75歳以上の割合は、後期高齢者の割合として別に示されます。
「前期高齢者とは60歳から69歳までの人をいう」は、前期高齢者は65歳から74歳までの人をいいます。60歳代前半は、制度上の前期高齢者には含まれません。

試験の罠
基準の年齢は「65歳(高齢者・介護保険第1号・前期高齢者の始まり)」と「75歳(後期高齢者)」の2つです。高齢化率が65歳以上の割合である点もあわせて押さえましょう。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。

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