2026年版・7-6

障害特性に応じた生活支援と連携・家族支援の一問一答

介護福祉士国家試験「認知症の理解・障害の理解」から、障害特性に応じた生活支援と連携・家族支援に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。本試験は五肢択一を基本とする形式ですが、ここでは4択で出題しています。

問17-6

視覚障害のある人の生活支援として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ①物の置き場所を決め、本人の了解なく動かさない
  • ②部屋のドアは、通りやすいよう半開きにしておく
  • ③話しかけるときは、名乗らずに肩を軽くたたく
  • ④歩くときは、白杖を持つ手を引いて誘導する
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正解 ①物の置き場所を決め、本人の了解なく動かさない
解説
視覚障害のある人は、物の位置を記憶し、手で触れて確かめながら生活しています。物の置き場所をいつも同じに決めておくことで、自分で探して使うことができ、生活の自立につながります。
掃除や片付けで物を動かしたときは必ず元の位置に戻し、どうしても変える場合は本人に伝えて了解を得ます。家具の配置を変えるときも、本人と一緒に確かめながら行います。

他の選択肢が不適切な理由
「部屋のドアは、通りやすいよう半開きにしておく」は、ドアが半開きになっていると、開いているのか閉まっているのかが分からず、ドアの端に顔や体をぶつける危険があります。ドアは全開にするか、きちんと閉めておくかのどちらかにします。
「話しかけるときは、名乗らずに肩を軽くたたく」は、名乗らずに体に触れると、誰が話しかけてきたのか分からず、驚かせたり不安にさせたりします。話しかけるときは、正面から声をかけて名乗ります。
「歩くときは、白杖を持つ手を引いて誘導する」は、白杖は、足元の安全を確かめ、周囲に視覚障害があることを知らせる大切な道具です。誘導するときは、白杖を持たない側に立ち、介助者の肘の少し上を本人に持ってもらい、半歩前を歩きます。

試験の罠
視覚障害の生活支援は「物の位置を変えない」「ドアは半開きにしない」「声をかけて名乗る」「白杖を持つ手はふさがない」が基本です。誘導は介助者が半歩前で、本人に肘を持ってもらう形である点も問われます。
問27-6

障害者総合支援法に基づき、地域における相談支援の中核的な役割を担い、総合的な相談や、相談支援事業者への助言・指導などを行う機関として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ①地域包括支援センター
  • ②基幹相談支援センター
  • ③発達障害者支援センター
  • ④精神保健福祉センター
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正解 ②基幹相談支援センター
解説
基幹相談支援センターは、障害者総合支援法第77条の2に定められた、地域における相談支援の中核的な役割を担う機関です。障害の種別にかかわらない総合的な相談、地域の相談支援事業者への助言や指導、人材の育成、地域の関係機関の連携の促進などを行います。
市町村は基幹相談支援センターを設置するよう努めるものとされており、一般相談支援事業者などに委託して設置することもできます。

他の選択肢が不適切な理由
「地域包括支援センター」は、介護保険法に基づいて市町村が設置する、高齢者の総合相談、権利擁護、介護予防ケアマネジメント、包括的・継続的ケアマネジメント支援を行う機関です。障害者総合支援法に基づく機関ではありません。
「発達障害者支援センター」は、発達障害者支援法に基づいて都道府県などが設置し、発達障害のある人とその家族への相談支援、発達支援、就労支援などを行う専門的な機関です。
「精神保健福祉センター」は、精神保健福祉法に基づいて都道府県などに置かれ、精神保健と精神障害者の福祉に関する知識の普及、調査研究、複雑で困難な相談への対応などを行う機関です。

試験の罠
「障害の相談の中核=基幹相談支援センター(障害者総合支援法)」「高齢者の相談の中核=地域包括支援センター(介護保険法)」の区別が定番です。根拠となる法律とセットで覚えましょう。
問37-6

障害者総合支援法に規定される協議会について、最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ①障害福祉サービスの個別の支給決定を行う機関
  • ②障害支援区分の審査判定を行う合議体の機関
  • ③関係機関が地域の課題を共有し体制整備を協議する場
  • ④サービス等利用計画を作成して支給申請を支援する機関
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正解 ③関係機関が地域の課題を共有し体制整備を協議する場
解説
協議会は、障害者総合支援法第89条の3に基づき、地方公共団体が単独または共同して置くよう努めるものとされています。関係機関、関係団体、障害のある人とその家族、福祉・医療・教育・雇用などの関係者で構成されます。
関係機関等が互いに連絡をとり、地域の障害のある人への支援に関する情報や、支援体制の課題を共有し、連携を深めるとともに、地域の実情に応じた支援体制の整備について協議を行う場です。個別の事例の検討から見えてきた地域の課題を、仕組みづくりにつなげる役割を持ちます。

他の選択肢が不適切な理由
「障害福祉サービスの個別の支給決定を行う機関」は、障害福祉サービスの支給決定は、市町村が行います。協議会は、個別の支給決定を行う機関ではありません。
「障害支援区分の審査判定を行う合議体の機関」は、障害支援区分の審査判定は、市町村に置かれる市町村審査会が行います。
「サービス等利用計画を作成して支給申請を支援する機関」は、サービス等利用計画を作成し、支給申請やサービスの利用を支援するのは、指定特定相談支援事業者の相談支援専門員です。

試験の罠
「支給決定=市町村」「区分の審査判定=市町村審査会」「計画作成=相談支援専門員」「地域課題の協議=協議会」と役割を分けて覚えましょう。協議会の設置は地方公共団体の努力義務です。
問47-6

血液透析を受けている人の生活支援として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ①シャントのある腕では、血圧を測らないようにする
  • ②のどの渇きがなくても、水分をできるだけ多くとる
  • ③カリウムを多く含む生野菜や果物を多めにとる
  • ④透析のない日は、食事の制限を気にしなくてよい
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正解 ①シャントのある腕では、血圧を測らないようにする
解説
血液透析を受ける人の腕には、多くの血液を取り出せるように動脈と静脈をつないだシャントがつくられています。シャントは透析を続けるための「命綱」であり、圧迫すると血流が止まって詰まってしまうおそれがあります。
そのため、シャントのある腕では血圧を測らない、重い荷物をかけない、きつい衣服や腕時計で締めつけない、腕枕をしないといった配慮が必要です。シャントの音や拍動がいつもと違うときは、医療職に報告します。

他の選択肢が不適切な理由
「のどの渇きがなくても、水分をできるだけ多くとる」は、腎臓のはたらきが低下している透析患者は、尿として水分を十分に出せないため、とった水分が体にたまってむくみや心不全の原因になります。水分は医師の指示に従って制限します。
「カリウムを多く含む生野菜や果物を多めにとる」は、腎臓のはたらきが低下すると、カリウムを尿に出せず血液中にたまり、不整脈など命に関わる状態を招くことがあります。生野菜や果物はカリウムが多いため、ゆでこぼすなど調理の工夫をし、医師や管理栄養士の指示に従います。
「透析のない日は、食事の制限を気にしなくてよい」は、透析のない日も、腎臓のはたらきが回復しているわけではありません。水分、塩分、カリウム、リンなどの制限は、透析のない日も続ける必要があります。

試験の罠
透析の人の支援は「シャントを守る(血圧測定・圧迫を避ける)」「水分・塩分・カリウム・リンの制限」がキーワードです。透析のない日も制限は続く点がひっかけになりやすいところです。
問57-6

在宅酸素療法を行っている人の生活支援として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ①息苦しいときは、自分の判断で酸素流量を上げる
  • ②入浴は呼吸への負担が少ないので、長湯を勧める
  • ③外出時は酸素を使わず、帰宅後にまとめて吸入する
  • ④ガスこんろなどの火気からは2m以上離れて過ごす
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正解 ④ガスこんろなどの火気からは2m以上離れて過ごす
解説
酸素そのものは燃えませんが、物が燃えるのを強く助けるはたらきがあります。酸素を吸入している人がたばこやガスこんろ、ストーブなどの火気に近づくと、チューブや衣服、髪の毛などに火が燃え移り、やけどや火災につながる危険があります。
そのため厚生労働省は、酸素濃縮装置などの使用中は装置の周囲2m以内に火気を置かないこと、酸素吸入中は絶対に喫煙しないことを繰り返し注意喚起しています。ただし、正しく使えば酸素が原因で火災になることはないため、過度に恐れず医師の指示どおりに吸入することも大切です。

他の選択肢が不適切な理由
「息苦しいときは、自分の判断で酸素流量を上げる」は、酸素の流量は、医師が病状に合わせて指示したものです。自分の判断で流量を上げると、体に二酸化炭素がたまって意識がもうろうとする状態(CO2ナルコーシス)を起こす危険があります。息苦しさが強いときは医療職に連絡します。
「入浴は呼吸への負担が少ないので、長湯を勧める」は、入浴は、体を洗う動作や湯の圧力によって呼吸に大きな負担がかかります。長湯を避け、ぬるめの湯で半身浴にするなど負担を減らし、医師の指示があれば入浴中も酸素を使います。
「外出時は酸素を使わず、帰宅後にまとめて吸入する」は、外出時も、携帯用の酸素ボンベなどを使って、医師の指示どおりに酸素を吸入し続けます。必要な酸素が不足すると体に大きな負担がかかります。

試験の罠
在宅酸素療法の注意は「火気から2m以上離す・喫煙しない」「流量を自分で変えない」「入浴は負担が大きい」です。酸素は燃えないが燃焼を助ける、という理由まで説明できるようにしましょう。
問67-6

聴覚障害のある人の生活環境を整える支援として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ①来客や電話は、大きなブザー音で知らせるようにする
  • ②来客や電話を、光や振動で知らせる機器を活用する
  • ③災害時の情報は、館内放送の音声で伝えれば十分である
  • ④呼びかけるときは、後ろから大きな声で名前を呼ぶ
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正解 ②来客や電話を、光や振動で知らせる機器を活用する
解説
聴覚障害のある人は、玄関のチャイムや電話の呼び出し音、火災報知器の警報音などの音による情報を受け取りにくいため、生活の中で気づくべき情報を逃してしまうことがあります。
来客や電話、警報などを、ランプの点滅(光)や、身に着けた機器の振動で知らせる屋内信号装置などを活用すると、音に頼らずに情報を得られ、自立した生活と安全の確保につながります。こうした機器は、日常生活用具として給付の対象となることがあります。

他の選択肢が不適切な理由
「来客や電話は、大きなブザー音で知らせるようにする」は、聴覚障害の程度によっては、ブザー音を大きくしても聞き取れないことがあります。音だけに頼らず、光や振動など目や体で分かる方法を組み合わせます。
「災害時の情報は、館内放送の音声で伝えれば十分である」は、聴覚障害のある人は、館内放送の音声だけでは情報を得られないおそれがあります。災害時は、文字の表示、筆談、身振り、直接知らせに行くなど、目で分かる方法で確実に伝えます。
「呼びかけるときは、後ろから大きな声で名前を呼ぶ」は、後ろから大きな声で呼びかけても聞こえにくいうえ、急に気づくと驚かせてしまいます。相手の視界に入る位置から、軽く合図をしてから話しかけます。

試験の罠
聴覚障害のある人の生活支援は「音の情報を光・振動・文字に置き換える」ことが基本です。災害時に情報が届きにくい「情報障害」であることも、事例問題でよく問われます。
問77-6

Tさん(35歳、男性、統合失調症)は共同生活援助(グループホーム)で暮らし、日中は就労継続支援B型事業所に通っている。最近、夜に眠れない日が続き、一人でぶつぶつと独り言を言う姿が見られるようになった。また、「薬を飲むと体が重くなるから、もう飲みたくない」と世話人に話している。このときの世話人の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ①本人が嫌がるので、服薬はやめてもよいと伝える
  • ②独り言の内容を否定し、現実のことを説明する
  • ③再発のサインと考えて、医療職などに相談する
  • ④疲れているだけと考えて、しばらく様子を見る
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正解 ③再発のサインと考えて、医療職などに相談する
解説
統合失調症では、眠れなくなる、独り言が増える、落ち着かなくなるといった変化が、再発の前触れ(再発のサイン)として現れることがあります。また、服薬の中断は再発の大きな原因になります。
Tさんには不眠、独り言、服薬への拒否がそろっているため、世話人は変化を記録し、サービス管理責任者や主治医、訪問看護などの医療職に速やかに報告・相談することが大切です。薬の副作用のつらさについても、医師に相談すれば薬の種類や量の調整を検討してもらえる場合があります。

他の選択肢が不適切な理由
「本人が嫌がるので、服薬はやめてもよいと伝える」は、服薬の中止は再発の大きな原因になり、介護職や世話人が判断してよいことではありません。「体が重い」というつらさは受け止め、医師に相談できるよう支援します。
「独り言の内容を否定し、現実のことを説明する」は、幻聴などに対して独り言を言っている場合、その内容を否定しても本人には現実として感じられているため、不安や混乱を強めることがあります。否定も肯定もせず、本人のつらさに寄り添います。
「疲れているだけと考えて、しばらく様子を見る」は、不眠、独り言、服薬の拒否は、再発のサインの可能性があり、様子を見るだけでは対応が遅れるおそれがあります。早めに気づいて医療につなぐことで、再発や悪化を防げることがあります。

試験の罠
精神障害のある人の地域生活支援では「再発のサイン(不眠・独り言・服薬中断)に早く気づき、医療職につなぐ」ことが問われます。服薬の中止や変更を支援者が判断してはいけません。
問87-6

高次脳機能障害による遂行機能障害のある人への支援として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ①複数の作業を同時に進められるように練習する
  • ②予定は、本人が覚えられるよう口頭で一度伝える
  • ③失敗しないよう、作業はすべて職員が代わりに行う
  • ④作業の手順を1つずつ書いた手順書を用意しておく
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正解 ④作業の手順を1つずつ書いた手順書を用意しておく
解説
遂行機能障害は、目標を決め、計画を立て、順序よく実行し、うまくいかなければ修正するといった一連の流れがうまくできなくなる状態です。たとえば、料理で段取りが立てられない、いくつかの作業を効率よく進められないといった困りごとが生じます。
作業の手順を1つずつ番号をつけて書いた手順書やチェックリストを用意し、それを見ながら1つずつ進めてもらうと、自分で最後までやり遂げやすくなります。

他の選択肢が不適切な理由
「複数の作業を同時に進められるように練習する」は、遂行機能障害のある人は、複数の作業を同時に進めることが特に苦手です。作業は1つずつ順番に行えるように工夫します。
「予定は、本人が覚えられるよう口頭で一度伝える」は、口頭で一度伝えるだけでは、記憶障害や注意障害を伴う場合も多く、忘れたり混乱したりしやすくなります。予定表やメモなど、目で見て確認できる形で示します。
「失敗しないよう、作業はすべて職員が代わりに行う」は、すべてを代わりに行うと、本人ができることまで奪い、自信や意欲の低下につながります。手順書などの手がかりを使って、自分でできるように支援します。

試験の罠
高次脳機能障害の支援は症状ごとに「記憶障害=メモリーノート」「遂行機能障害=手順書・1つずつ」「注意障害=静かな環境・短時間」「社会的行動障害=ルールを明確に」と整理すると解きやすくなります。
問97-6

Zさん(62歳、女性)は脊髄小脳変性症と診断され、自宅で夫と暮らしている。手足の筋力は保たれているが、歩くときに体がふらついて左右に揺れ、最近は屋内で転びそうになることが増えてきた。Zさんの生活支援として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ①手すりを付け、つかまりながら移動できるようにする
  • ②転倒を防ぐため、歩くことはやめて車いすを使う
  • ③ふらつかないよう、歩幅を大きくし速く歩いてもらう
  • ④両足をそろえて、足の幅を狭くして歩いてもらう
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正解 ①手すりを付け、つかまりながら移動できるようにする
解説
脊髄小脳変性症は、小脳や脊髄の神経細胞が少しずつ障害され、体のバランスをとったり動きを調整したりすることが難しくなる運動失調を主な症状とする進行性の難病です。筋力は保たれていても、ふらついて転倒しやすくなります。
屋内の移動経路に手すりを付ける、つかまれる家具を配置するなど、体を支えながら安全に移動できる環境を整えることで、自分で歩く力をできるだけ長く保ちながら転倒を防ぐことができます。

他の選択肢が不適切な理由
「転倒を防ぐため、歩くことはやめて車いすを使う」は、歩ける力が残っているのに歩くことをやめると、筋力や体力が低下し、廃用症候群を招いて、できることがさらに減ってしまいます。安全な環境を整えて、できる限り歩く機会を保ちます。
「ふらつかないよう、歩幅を大きくし速く歩いてもらう」は、歩幅を大きくして速く歩くと、体が不安定になって、かえって転倒しやすくなります。ゆっくりと安定した歩き方を心がけてもらいます。
「両足をそろえて、足の幅を狭くして歩いてもらう」は、両足をそろえて足の幅を狭くすると、体を支える面(支持基底面)が狭くなり、ふらつきが強まります。足を少し開いて歩くほうが安定します。

試験の罠
脊髄小脳変性症の中心症状は「運動失調(ふらつき)」で、支援は「手すりなどの環境整備」「支持基底面を広く」「できる限り歩く機会を保つ」です。すぐに歩行を禁止する選択肢は誤りと判断しましょう。
問107-6

重症心身障害のあるVさん(10歳)の母親は、Vさんの介護を一手に担っており、疲れた様子が目立つ。Vさんの兄(12歳)は、母親に「ぼくのことは誰も見てくれない」と話しているという。障害児の家族への支援として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ①家族の負担は、母親が中心となって担うよう助言する
  • ②兄も支援の対象と考え、思いを受け止める場をつくる
  • ③兄には、Vさんの世話の役割を積極的に担ってもらう
  • ④家族会は他の家族と比べて傷つくので参加を控える
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正解 ②兄も支援の対象と考え、思いを受け止める場をつくる
解説
障害のある子どもの家族への支援では、主に介護を担う親だけでなく、そのきょうだいも支援の対象として考えることが大切です。きょうだいは、親の関心が障害のある子に向きやすいことから寂しさを感じたり、我慢を重ねたり、将来への不安を抱えたりすることがあります。
兄の「誰も見てくれない」という思いを受け止め、兄が自分の気持ちを話せる機会や、同じ立場のきょうだい同士が交流できる場(きょうだい会など)につなげることが支援になります。あわせて、母親には短期入所などを利用したレスパイトケアで休息をとってもらうことも検討します。

他の選択肢が不適切な理由
「家族の負担は、母親が中心となって担うよう助言する」は、母親はすでに疲れが目立っており、負担を母親に集中させると、心身の健康を損ない、家族全体の生活が立ち行かなくなるおそれがあります。サービスの活用や家族内での分担を考えることが大切です。
「兄には、Vさんの世話の役割を積極的に担ってもらう」は、兄はすでに寂しさを訴えています。世話の役割を積極的に担わせると、兄の子どもとしての生活や気持ちがさらに後回しになるおそれがあります。兄自身の思いに目を向けることが必要です。
「家族会は他の家族と比べて傷つくので参加を控える」は、家族会では、同じ立場の家族同士で悩みを分かち合い、情報を交換することができ、孤立を防ぐ大きな支えになります。参加を控えるよう勧めるのは適切ではありません。

試験の罠
障害児・者の家族支援は「レスパイトケア(休息)」「きょうだい支援」「家族会などのピアサポート」がキーワードです。きょうだいも支援の対象であることが見落とされやすく、事例で問われます。

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