2026年版・1-4

熱工学:伝熱と結露の一問一答

1級管工事施工管理技術検定(第一次検定)「一般基礎(環境・流体・熱・電気・建築)」から、熱工学:伝熱と結露に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

この分野の演習

全10問/解説つき・基本無料

アプリ形式で解く(全570問) 一般基礎(環境・流体・熱・電気・建築)の要点解説を読む
問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。本試験の多くは四肢択一で、応用能力の問題は四肢択二ですが、ここでは全て4択で出題しています(四肢択二は組合せの4択に組み替えています)。

問11-4
熱の伝わり方に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
  • ①熱放射は、空気などの媒体がなくても電磁波で熱が伝わる。
  • ②熱伝導は、物体の中を高温部から低温部へ熱が伝わる現象だ。
  • ③対流は、流体が移動することによって熱が運ばれる現象である。
  • ④対流による熱の移動は、真空の中でも空気中と同様に起こる。
答えと解説を見る
正解 ④対流による熱の移動は、真空の中でも空気中と同様に起こる。
解説
対流は、空気や水などの流体が動くことで熱が運ばれる現象です。真空の中には熱を運ぶ流体がないため、対流は起こりません。真空の中でも伝わるのは、電磁波による熱放射だけです。
魔法瓶が内びんと外びんの間を真空にしているのは、伝導と対流による熱の移動を断つためです。

他の選択肢が正しい理由
・熱放射は、物体の表面から電磁波(赤外線など)として熱が放たれる現象で、媒体がなくても伝わります。太陽の熱が宇宙空間を通って地球に届くのはこのためです。
・熱伝導は、物体の中を、温度の高い部分から低い部分へ熱が伝わる現象です。
・対流は、流体の移動によって熱が運ばれる現象で、自然対流と、送風機などによる強制対流があります。

覚え方のポイント
「伝導=物体の中」「対流=流体の動き(真空では起こらない)」「放射=電磁波(真空でも伝わる、絶対温度の4乗に比例)」の3つを区別します。
問21-4
壁体の熱通過率に関する記述のうち、適当なものはどれか。
  • ①熱通過率は、壁の内外の表面の熱伝達率には影響されない。
  • ②熱通過率の単位は、熱伝導率と同じW/(m・K)で表される。
  • ③熱通過率が小さい壁ほど、熱を通しにくく断熱性能が高い。
  • ④断熱材を厚くするほど、壁体の熱通過率は大きくなっていく。
答えと解説を見る
正解 ③熱通過率が小さい壁ほど、熱を通しにくく断熱性能が高い。
解説
熱通過率(U値)は、壁の両側の空気に1Kの温度差があるとき、壁1m²を通して1秒間に流れる熱量で、単位はW/(m²・K)です。
値が小さいほど熱を通しにくく、断熱性能が高い壁であることを示します。
熱通過率の逆数(熱通過抵抗)は、室内側と屋外側の表面の熱伝達抵抗と、各材料の熱抵抗(厚さ÷熱伝導率)の合計になります。

他の選択肢が誤りである理由
・熱通過率は壁1m²あたりの値なので、単位の分母に面積(m²)が入ります。熱伝導率は材料の厚さ1mあたりの値で、分母に長さ(m)が入る別の単位です。
・熱通過率の計算には、壁の内外の表面の熱伝達率(熱伝達抵抗)が含まれます。外表面の風速などで値は変わります。
・断熱材を厚くすると熱抵抗が大きくなるので、熱通過率は小さくなります。

覚え方のポイント
「1/U=1/αo+Σ(d/λ)+1/αi」。熱通過率は面の性質なのでW/(m²・K)、熱伝導率は材料の性質なのでW/(m・K)。材料の熱抵抗は「厚さ÷熱伝導率」で、厚いほど・熱伝導率が小さいほど大きくなります。
問31-4
熱通過率2.0W/(m²・K)、面積10m²の外壁があり、室内外の温度差が10Kのとき、この外壁を通過する熱量として適当なものはどれか。
  • ①20 W
  • ②200 W
  • ③2,000 W
  • ④0.2 W
答えと解説を見る
正解 ②200 W
解説
壁を通過する熱量は、「熱通過率×面積×温度差」で求めます。
2.0W/(m²・K) × 10m² × 10K = 200W です。
空調負荷計算では、外壁・屋根・窓ガラスなどの部位ごとにこの計算を行い、合計して構造体からの熱負荷を求めます。

他の選択肢が誤りである理由
・20Wは、面積か温度差のどちらかを掛け忘れた値です。
・2,000Wは、正しい値の10倍で、桁を誤っています。
・0.2Wは、掛け算と割り算を取り違えるなどした値です。

覚え方のポイント
「熱量=U×A×Δt」。冷房負荷では、日射の影響を考えた温度差(実効温度差)を使う点も、空調負荷の分野で学びます。
問41-4
物体表面からの熱放射に関する記述のうち、適当なものはどれか。
  • ①放射で出る熱量は、表面の絶対温度の4乗に比例する。
  • ②放射で出る熱量は、表面の絶対温度に反比例して減る。
  • ③放射で出る熱量は、表面の色や材質には関係しない。
  • ④放射による熱の移動は、空気がないと起こらなくなる。
答えと解説を見る
正解 ①放射で出る熱量は、表面の絶対温度の4乗に比例する。
解説
物体の表面から放射で出る熱量は、ステファン・ボルツマンの法則により、表面の絶対温度の4乗に比例します。わずかな温度の上昇でも放射の量は大きく増えます。
また、どれだけ放射を出すかは表面の性質(放射率)で変わり、同じ温度でも黒っぽい面ほど放射をよく出し、磨いた金属の面はあまり出しません。

他の選択肢が誤りである理由
・放射の熱量は絶対温度の4乗に比例して増えます。反比例ではありません。
・表面の色や材質によって放射率が変わるので、放射の熱量も変わります。
・放射は電磁波で伝わるので、空気がない真空中でも起こります。

覚え方のポイント
「放射∝絶対温度の4乗×放射率」。アルミ箔などの放射率の低い材料が、放射を抑える遮熱材として使われる理由にもなります。
問51-4
冬季に室内側の壁表面に生じる結露(表面結露)の防止対策として、適当でないものはどれか。
  • ①室内の空気を循環させ、壁の表面付近に空気がよどまないようにする。
  • ②壁の断熱性能を高め、室内側の表面温度を下げないようにする。
  • ③室内で発生する水蒸気の量を増やして、室内の湿度を高めに保つ。
  • ④換気を行い、室内で発生した水蒸気を屋外へ排出するようにする。
答えと解説を見る
正解 ③室内で発生する水蒸気の量を増やして、室内の湿度を高めに保つ。
解説
表面結露は、壁の表面温度が室内空気の露点温度より低くなったときに起こります。
防止するには、「表面温度を上げる」か「室内空気の露点温度を下げる(水蒸気を減らす)」必要があります。
室内の水蒸気の量を増やすと露点温度が上がり、結露はかえって起こりやすくなります。

他の選択肢が正しい理由
・断熱性能を高めると、室内側の表面温度が室温に近くなり、露点温度を下回りにくくなります。
・空気がよどむと表面温度が下がりやすいため、空気を循環させることは結露の防止に有効です。
・換気で水蒸気を屋外へ排出すると、室内空気の露点温度が下がり、結露しにくくなります。

覚え方のポイント
結露の条件は「表面温度<露点温度」。対策は「表面温度を上げる(断熱・気流)」と「露点温度を下げる(換気・水蒸気の発生を抑える)」の2方向で考えます。
問61-4
冬季の壁体の内部結露を防ぐための防湿層の位置として、適当なものはどれか。
  • ①断熱材の屋外側(低温の側)に設ける。
  • ②外装材の屋外側の表面に設けておく。
  • ③断熱材の厚さの中間部分に挟み込んで設ける。
  • ④断熱材の室内側(高温高湿の側)に設ける。
答えと解説を見る
正解 ④断熱材の室内側(高温高湿の側)に設ける。
解説
内部結露は、室内の水蒸気が壁の中に入り込み、壁の中で温度が露点温度より低い部分に達して結露する現象です。
冬季は室内側が高温で水蒸気も多いため、断熱材の室内側(高温高湿の側)に防湿層を設けて、水蒸気が壁の中へ入り込むのを防ぎます。反対に屋外側は、壁の中に入った水蒸気を逃がせるよう、透湿しやすい構成にするのが基本です。

他の選択肢が誤りである理由
・屋外側(低温側)に防湿層を設けると、壁の中に入った水蒸気が抜けにくくなり、防湿層の手前でかえって結露しやすくなります。
・断熱材の中間に設けると、防湿層より室内側の断熱材の中まで水蒸気が入り込み、そこで結露するおそれがあります。
・外装材の屋外側に設けても室内からの水蒸気の侵入は防げず、壁の中の水蒸気を閉じ込めてしまいます。

覚え方のポイント
「防湿層は高温高湿の側(冬は室内側)」。保冷する配管では外側が高温多湿になるので、保温材の外側に防湿層を設けるのと同じ考え方です。
問71-4
材料の熱伝導率に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
  • ①同じ材料なら、密度や含水の状態が変わっても熱伝導率は一定だ。
  • ②断熱材は、水を含むと乾いているときより熱伝導率が大きくなる。
  • ③金属の熱伝導率は、一般に木材やコンクリートよりも大きい値だ。
  • ④断熱材は、内部に静止した空気を多く含むため熱伝導率が小さい。
答えと解説を見る
正解 ①同じ材料なら、密度や含水の状態が変わっても熱伝導率は一定だ。
解説
熱伝導率は材料ごとに決まった値ではなく、同じ材料でも密度、含水の状態、温度によって変わります。たとえば同じグラスウールでも密度によって値が異なり、水を含めば大きくなります。
そのため、断熱の計算では使用状態に合った値を用い、施工では保温材を濡らさないことが重要になります。

他の選択肢が正しい理由
・空気は動かない状態では熱を非常に伝えにくいため、細かな繊維や気泡に空気を閉じ込めた断熱材は熱伝導率が小さくなります。
・水の熱伝導率は空気の20倍以上あるため、断熱材が水を含むと熱伝導率が大きくなり、断熱性能が大きく低下します。
・金属の熱伝導率は非常に大きく、木材やコンクリートよりはるかに大きい値です。

覚え方のポイント
「静止空気は熱を伝えにくい」「水を含むと熱伝導率が大きくなる」。配管の保温や保冷を濡らさないことが施工上重要な理由です。
問81-4
対流熱伝達に関する記述のうち、適当なものはどれか。
  • ①対流熱伝達率は、表面の材料の熱伝導率だけで決まる値である。
  • ②表面付近の風速が大きいほど、対流熱伝達率は大きくなる。
  • ③対流熱伝達率は、表面付近の空気の流れには関係しない。
  • ④強制対流の熱伝達率は、自然対流の熱伝達率より小さい。
答えと解説を見る
正解 ②表面付近の風速が大きいほど、対流熱伝達率は大きくなる。
解説
対流熱伝達は、物体の表面とそれに接して流れる流体との間で熱が移動する現象です。
表面付近の流れが速いほど、表面の近くにできる温度の境界層が薄くなり、熱がよく伝わるため、対流熱伝達率は大きくなります。
このため、外壁の屋外側は室内側より風が強く、表面の熱伝達率が大きい値で計算されます。

他の選択肢が誤りである理由
・対流熱伝達率は、表面付近の流体の速さや流れ方、流体の性質で決まる値で、壁の材料の熱伝導率だけで決まるものではありません。
・対流熱伝達率は、表面付近の流体の速さや流れ方によって大きく変わります。
・送風機などで流れを起こす強制対流のほうが、温度差だけで流れが生じる自然対流より熱伝達率は大きくなります。

覚え方のポイント
「風が強いほど熱が伝わる」「熱伝導率は材料の中、熱伝達率は表面と流体の間」。熱交換器のコイルでは、面風速を上げると熱交換は良くなりますが、抵抗や水滴の飛散も増えるため、適切な範囲に抑えます。
問91-4
建物の熱容量に関する記述のうち、適当なものはどれか。
  • ①熱容量は、物体1kgの温度を1K上げるのに必要な熱量である。
  • ②熱容量が大きい建物ほど、温まりにくく冷めにくい性質を持つ。
  • ③熱容量は、材料の比熱には関係なく質量だけで決まる値である。
  • ④コンクリート造は、木造よりも一般に熱容量が小さい構造である。
答えと解説を見る
正解 ②熱容量が大きい建物ほど、温まりにくく冷めにくい性質を持つ。
解説
熱容量は、物体全体の温度を1K上げるのに必要な熱量で、「質量×比熱」で求めます。
熱容量が大きい建物は、多くの熱をためられるため、温まるのにも冷めるのにも時間がかかります。
コンクリート造の建物で、朝の空調の立ち上がりに時間がかかる一方、夜間に空調を止めても室温が急に変わらないのはこの性質によるものです。

他の選択肢が誤りである理由
・物体1kgの温度を1K上げるのに必要な熱量は比熱です。熱容量は、これに質量を掛けた物体全体の値です。
・熱容量は「質量×比熱」なので、質量だけでなく比熱にも関係します。
・コンクリートは重く、木造よりも一般に熱容量が大きい構造です。

覚え方のポイント
「比熱=1kgあたり」「熱容量=物体全体(質量×比熱)」「大きいほど温度が変わりにくい」。蓄熱式の空調や、空調の予冷・予熱の考え方につながります。
問101-4
壁の中に設けた密閉された空気層(中空層)の熱抵抗に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
  • ①熱抵抗は、空気層の厚さに正比例して大きくなり続ける。
  • ②空気層が厚くなると内部で対流が起こり、熱抵抗は頭打ちになる。
  • ③空気層の面にアルミ箔を張ると、熱抵抗は大きくなる。
  • ④熱抵抗は、厚さ2〜3cm程度までは厚いほど大きくなる。
答えと解説を見る
正解 ①熱抵抗は、空気層の厚さに正比例して大きくなり続ける。
解説
密閉された空気層は、空気が動かなければ熱を伝えにくいため、壁の断熱に役立ちます。しかし空気層が厚くなると、中で空気の対流が起こるようになって熱が運ばれやすくなるため、熱抵抗は厚さに比例して増え続けるわけではありません。一般に、厚さ2〜3cm程度までは厚いほど大きくなりますが、それ以上ではほぼ一定になります。

他の選択肢が正しい理由
・薄い範囲では空気がほとんど動かないため、厚いほど熱抵抗は大きくなります。
・厚くなると内部で対流が起こり、熱が運ばれやすくなるため、熱抵抗はほぼ一定の値で頭打ちになります。
・アルミ箔のような放射率の小さい面を設けると、空気層の中の放射による熱の移動が減り、熱抵抗は大きくなります。

覚え方のポイント
「空気層の熱抵抗は2〜3cm程度で頭打ち」「放射率の小さい面で熱抵抗アップ」。複層ガラスの中空層の厚さが一定の範囲に収められている理由と同じです。

1級管工事施工管理技士 第一次検定の対策問題(全570問)に戻る

非公式の資格試験対策サイトです。一般財団法人全国建設研修センター及び国土交通省とは一切関係ありません。

※本ページでは、アクセス解析(Googleアナリティクス)と、広告の配信・成果の計測(A8.net)のためにCookie等を利用し、閲覧に関する情報をGoogle LLC・株式会社ファンコミュニケーションズへ送信しています。詳しくはプライバシーポリシーをご覧ください。

※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。

【PR】