2026年版・2-5

実務:債権の効力・弁済・相殺の一問一答

貸金業務取扱主任者資格試験「貸付け及び貸付けに付随する取引に関する法令及び実務に関すること」から、実務:債権の効力・弁済・相殺に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。本試験と同じく、4択で出題しています。

問12-5

金銭債務の不履行(民法第419条)に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。

  • ①債権者は、実際に生じた損害額を証明しなければ、賠償を請求することはできない
  • ②債権者は損害の証明をしなくても、法定利率又は約定利率による賠償を請求できる
  • ③債務者は、不可抗力による遅滞であれば、損害賠償の責任を免れることができる
  • ④約定利率が法定利率を超えていても、賠償額は法定利率で計算される
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正解 ②債権者は損害の証明をしなくても、法定利率又は約定利率による賠償を請求できる
解説
民法第419条第1項は、金銭の給付を目的とする債務の不履行については、損害賠償の額は債務者が遅滞の責任を負った最初の時点における法定利率によって定めるとし、ただし約定利率が法定利率を超えるときは約定利率によるとしています。同条第2項は債権者は損害の証明をすることを要しないとし、第3項は債務者は不可抗力をもって抗弁とすることができないと定めています。

他の選択肢が不適切な理由
・損害額の証明が必要:第2項により証明は不要です。
・不可抗力なら責任を免れる:第3項により、金銭債務では不可抗力を理由に責任を免れることはできません。
・約定利率が高くても法定利率:約定利率が法定利率を超えるときは約定利率によります。

覚え方のポイント
金銭債務は「証明不要・不可抗力でも免れない・利率で賠償」の3点が特則です。法定利率は、民法第404条第2項で年3%とされ、3年を一期として変動する仕組みです。貸金業の契約では、遅延損害金を約定するのが通常で、その上限は利息制限法第7条により年20%です。
問22-5

履行遅滞の時期(民法第412条)に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。

  • ①期限の定めのない債務では、債務が成立した時から直ちに遅滞の責任を負う
  • ②確定期限のある債務では、債権者から履行の請求を受けた時から遅滞の責任を負う
  • ③確定期限のある債務では、その期限が到来した時から当然に遅滞の責任を負う
  • ④不確定期限のある債務では、期限到来の有無を問わず常に遅滞の責任を負う
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正解 ③確定期限のある債務では、その期限が到来した時から当然に遅滞の責任を負う
解説
民法第412条は、(1)確定期限があるときは、その期限の到来した時から(第1項)、(2)不確定期限があるときは、期限の到来した後に履行の請求を受けた時又は期限の到来したことを知った時のいずれか早い時から(第2項)、(3)期限を定めなかったときは、履行の請求を受けた時から(第3項)、債務者は遅滞の責任を負うと定めています。

他の選択肢が不適切な理由
・確定期限では請求を受けた時から:確定期限では、請求がなくても期限の到来で遅滞になります。
・期限の定めがなければ成立時から:履行の請求を受けた時から遅滞になります。
・不確定期限は常に遅滞:期限到来後の請求を受けた時か、到来を知った時のいずれか早い時からです。

覚え方のポイント
毎月の返済日が決まっている貸付けは確定期限の典型です。返済日を過ぎた時点で遅滞となり、遅延損害金が発生します。なお、期限の定めのない消費貸借では、貸主は相当の期間を定めて返還の催告をすることができます(第591条第1項)。
問32-5

第三者の弁済(民法第474条)に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。

  • ①当事者が第三者の弁済を禁止していても、第三者は常に弁済することができる
  • ②第三者は、債務者の意思にかかわらず、いつでも自由に弁済をすることができる
  • ③保証人のように正当な利益を有する者も、債務者の意思に反して弁済できない
  • ④正当な利益を有しない第三者は、原則として債務者の意思に反して弁済できない
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正解 ④正当な利益を有しない第三者は、原則として債務者の意思に反して弁済できない
解説
民法第474条第1項は、債務の弁済は第三者もすることができるとし、第2項は、弁済をするについて正当な利益を有する者でない第三者は、債務者の意思に反して弁済をすることができないと定めています(債務者の意思に反することを債権者が知らなかったときを除く)。第3項は、正当な利益を有しない第三者は、原則として債権者の意思に反しても弁済できないとしています。

他の選択肢が不適切な理由
・いつでも自由に弁済できる:正当な利益のない第三者には制限があります。
・正当な利益を有する者も制限される:保証人や物上保証人など正当な利益を有する者は、債務者の意思に反しても弁済できます。
・禁止されていても常に弁済できる:第4項により、当事者が第三者の弁済を禁止・制限したときは適用されません。

覚え方のポイント
貸金業の実務では、債務者以外の者から返済を受けるときは、返済者と債務者の関係や経緯を記録するよう監督指針が求めています。取立て規制(第三者への弁済要求の禁止)とも関係する論点です。
問42-5

受領権者としての外観を有する者に対する弁済(民法第478条)に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。

  • ①受領権者でない者への弁済は、債権者が追認しても有効にはならない
  • ②弁済した者が善意であれば、過失があってもその弁済は有効となる
  • ③受領権者でない者への弁済は、弁済者の事情を問わず常に無効である
  • ④弁済した者が善意で、かつ無過失であれば、その弁済は有効となる
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正解 ④弁済した者が善意で、かつ無過失であれば、その弁済は有効となる
解説
民法第478条は、受領権者以外の者であって取引上の社会通念に照らして受領権者としての外観を有するものに対してした弁済は、その弁済をした者が善意であり、かつ、過失がなかったときに限り、その効力を有すると定めています。

他の選択肢が不適切な理由
・善意なら過失があっても有効:善意であることに加えて、無過失であることが必要です。
・常に無効:外観を信じた善意無過失の弁済者は保護されます。
・追認しても有効にならない:第479条は、受領権者以外の者に対してした弁済も、債権者がこれによって利益を受けた限度においてその効力を有するとしており、債権者が追認すれば有効となると解されています。

覚え方のポイント
たとえば、預金通帳と届出印を持参した者に銀行が払い戻す場面が典型です。貸金業者が債務者として弁済する場面は少ないものの、受領権限の確認は、債権の譲渡や代理人による返済の受領などでも問題になる基本的なルールです。
問52-5

弁済の充当(民法第488条〜第491条)に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。

  • ①元本・利息・費用を支払うべき場合、全額に足りない給付は費用・利息・元本の順に充当する
  • ②元本・利息・費用を支払うべき場合、全額に足りない給付は元本・利息・費用の順に充当する
  • ③元本・利息・費用を支払うべき場合、全額に足りない給付は利息・元本・費用の順に充当する
  • ④当事者間に充当の順序の合意があっても、法律の定める順序に従って必ず充当する
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正解 ①元本・利息・費用を支払うべき場合、全額に足りない給付は費用・利息・元本の順に充当する
解説
民法第489条第1項は、債務者が元本のほか利息及び費用を支払うべき場合において、弁済をする者がその債務の全部を消滅させるのに足りない給付をしたときは、これを順次に費用、利息及び元本に充当しなければならないと定めています。費用とは、弁済や契約の費用など債権者が立て替えた費用をいいます。

他の選択肢が不適切な理由
・元本・利息・費用の順:順序が逆です。
・利息・元本・費用の順:費用が最初です。
・合意があっても法律の順序:第490条は、弁済をする者と弁済を受領する者との間に弁済の充当の順序に関する合意があるときは、その順序に従うと定めています。

覚え方のポイント
「ヒ(費用)→リ(利息)→ガン(元本)」の順です。元本を後回しにすることで、利息が生じ続ける元本が減りにくくなる点に注意が必要です。貸金業法の受取証書には、受領金額のうち利息・賠償金・元本への充当額を記載します(貸金業法第18条第1項第4号)。
問62-5

相殺(民法第505条〜第512条)に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。

  • ①相殺をするには、双方の債務がいずれも弁済期にあることまでは必要ない
  • ②悪意による不法行為の損害賠償債務の債務者は、相殺をもって債権者に対抗できない
  • ③差押えを受けた債権の第三債務者は、差押え前に取得した債権でも一切相殺できない
  • ④当事者が相殺禁止の特約をしても、悪意の第三者にはその特約を対抗できない
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正解 ②悪意による不法行為の損害賠償債務の債務者は、相殺をもって債権者に対抗できない
解説
民法第509条は、(1)悪意による不法行為に基づく損害賠償の債務、(2)人の生命又は身体の侵害による損害賠償の債務、の債務者は、相殺をもって債権者に対抗することができないと定めています。被害者に現実の賠償を受けさせるためです。

他の選択肢が不適切な理由
・弁済期にある必要はない:第505条第1項は、双方の債務が弁済期にあるときに相殺できると定めています(ただし、自働債権が弁済期にあれば、受働債権の期限の利益を放棄して相殺できると解されています)。
・差押え前に取得した債権でも相殺できない:第511条第1項は、差押え前に取得した債権による相殺は差押債権者に対抗できるとしています。
・悪意の第三者に対抗できない:第505条第2項は、相殺禁止の特約は、第三者がこれを知り又は重大な過失によって知らなかったときに限り、その第三者に対抗できると定めています。

覚え方のポイント
相殺は「互いの債務を帳消しにして事実上の担保とする」機能を持ちます。差押えと相殺の優劣は「差押え前に取得した債権なら相殺できる」が原則です。
問72-5

弁済の提供と供託(民法第493条・第494条)に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。

  • ①供託をしても債権は消滅せず、債権者が供託物を受け取った時に消滅する
  • ②債権者が受領を拒んだときでも、弁済者は供託をすることはできない
  • ③弁済の提供をしたが債権者が受領を拒んだときは、目的物を供託できる
  • ④債権者を確知できないことに弁済者の過失があっても、常に供託できる
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正解 ③弁済の提供をしたが債権者が受領を拒んだときは、目的物を供託できる
解説
民法第494条第1項は、弁済者は、(1)弁済の提供をした場合において債権者がその受領を拒んだとき、(2)債権者が弁済を受領することができないとき、には債権者のために弁済の目的物を供託することができ、弁済者が供託をした時にその債権は消滅すると定めています。同条第2項は、弁済者が債権者を確知することができないときも同様とし、ただし弁済者に過失があるときは供託できないとしています。

他の選択肢が不適切な理由
・受領拒絶でも供託できない:第1号により供託できます。
・受け取った時に消滅:供託をした時に債権は消滅します。
・過失があっても常に供託できる:債権者の不確知について弁済者に過失があるときは供託できません。

覚え方のポイント
弁済の提供をすれば、債務者は債務不履行の責任を免れます(第492条)。さらに供託をすれば債権そのものが消滅します。債権譲渡で債権者が誰か分からなくなった場面などで利用されます。
問82-5

弁済による代位(民法第499条〜第501条)に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。

  • ①弁済による代位が生じると、弁済者は債務者に対する求償権を当然に失うことになる
  • ②保証人が弁済しても、債権者が有していた担保権を行使することは一切できない
  • ③債務者のために弁済した者は、債権者の承諾がなければ債権者に代位できない
  • ④保証人が弁済した場合、債権者に代位して債権者が有していた担保権を行使できる
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正解 ④保証人が弁済した場合、債権者に代位して債権者が有していた担保権を行使できる
解説
民法第499条は、債務者のために弁済をした者は、債権者に代位すると定めています。第501条第1項は、代位をした者は、債権の効力及び担保としてその債権者が有していた一切の権利を行使することができるとしています。保証人が弁済した場合、債権者が持っていた抵当権などを使って、求償権の回収を図ることができます。

他の選択肢が不適切な理由
・担保権は一切行使できない:代位により担保権を行使できます。
・債権者の承諾が必要:2020年4月施行の改正で、任意代位(正当な利益を有しない者の代位)についても債権者の承諾は不要とされました。ただし、正当な利益を有しない者が代位を債務者などに対抗するには、債権譲渡と同様の通知・承諾が必要です(第500条)。
・求償権を失う:代位は、求償権の範囲内で債権者の権利を行使するものであり、求償権を失うわけではありません(第501条第2項)。

覚え方のポイント
保証会社が代位弁済した後に「求償権」と「代位した原債権・担保権」の両方を持つのは、この制度によるものです。貸金業法でも、保証業者の求償権等に取立て規制が準用されています。
問92-5

債務不履行による損害賠償(民法第415条・第416条・第419条)に関する次のa〜dの記述のうち、適切なものの組合せはどれか。
a 金銭債務の不履行の場合でも、債務者は、不可抗力を理由として損害賠償の責任を免れることができる
b 債務の不履行が、取引上の社会通念に照らして債務者の責めに帰することができない事由によるときは、債務者は損害賠償の責任を負わない
c 特別の事情によって生じた損害は、当事者がその事情を予見すべきであったかどうかにかかわらず、すべて賠償の対象となる
d 金銭債務の不履行による損害賠償については、債権者は、損害の証明をすることを要しない

  • ①a、b
  • ②a、c
  • ③b、d
  • ④c、d
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正解 ③b、d
解説
適切なのはbとdです。

各記述の正誤
・a(不適切):民法第419条第3項は、金銭債務の不履行による損害賠償については、債務者は、不可抗力をもって抗弁とすることができないと定めています。
・b(適切):第415条第1項ただし書のとおりです。
・c(不適切):第416条第2項は、特別の事情によって生じた損害は、当事者がその事情を予見すべきであったときに限り、賠償の対象となるとしています。
・d(適切):第419条第2項のとおりです。損害賠償の額は、原則として法定利率によって定め、約定利率が法定利率を超えるときは約定利率によります(同条第1項)。

覚え方のポイント
金銭債務の特則は「不可抗力でも免責されない」「損害の証明は不要」「額は法定利率(約定利率がそれを超えれば約定利率)」の3点です。
問102-5

債権の効力・弁済・相殺に関する次のa〜dの記述のうち、適切なものの組合せはどれか。
a 債権者の預金口座への払込みによる弁済は、債権者が払込金額の払戻しを請求する権利を取得した時に効力を生ずる
b 弁済をする者は、弁済と引換えに受取証書の交付を請求することができる
c 差押え後に取得した債権は、差押え前の原因に基づいて生じたものであっても、相殺を差押債権者に対抗できない
d 利息を生ずべき債権について別段の意思表示がないときの法定利率は、年5%に固定されている

  • ①a、b
  • ②a、c
  • ③b、d
  • ④c、d
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正解 ①a、b
解説
適切なのはaとbです。いずれも、日常の返済の受領や債権管理の基礎となるルールです。

各記述の正誤
・a(適切):民法第477条のとおりです。
・b(適切):第486条第1項のとおりです。受取証書の交付と弁済は同時履行の関係に立ちます。
・c(不適切):第511条第2項は、差押え後に取得した債権が差押え前の原因に基づいて生じたものであるときは、相殺を差押債権者に対抗できるとしています(第三債務者が差押え後に他人の債権を取得した場合を除く)。
・d(不適切):2020年4月施行の改正により、法定利率は年3%とされ(第404条第2項)、3年を一期として変動する仕組みになりました。以前の民事法定利率5%・商事法定利率6%は廃止されています。

覚え方のポイント
民法の受取証書の交付請求権(第486条)は弁済者が「請求できる」ものですが、貸金業法第18条は貸金業者に「その都度、直ちに」交付する義務を課しています。一般法と特別法の関係として整理しましょう。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。

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