抵当権(民法第369条)に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。
- ①抵当権は、設定者が目的物を債権者に引き渡すことで効力を生ずる担保物権である
- ②抵当権は、設定者が占有を移転しないまま不動産を担保とする約定担保物権である
- ③抵当権は、債務者自身の不動産にしか設定することができない担保物権である
- ④抵当権は、動産にも登記なしで設定することができる担保物権である
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民法第369条第1項は、抵当権者は、債務者又は第三者が占有を移転しないで債務の担保に供した不動産について、他の債権者に先立って自己の債権の弁済を受ける権利を有すると定めています。設定者は不動産を使い続けながら担保にできるのが特徴です。抵当権は、登記によって第三者に対抗します。
他の選択肢が不適切な理由
・引き渡すことで効力を生ずる:それは質権の説明です(第344条)。
・債務者自身の不動産に限る:条文は「債務者又は第三者」としており、第三者の不動産にも設定できます(物上保証人)。
・動産にも登記なしで設定できる:抵当権の目的は不動産(及び地上権・永小作権)です。第三者に対抗するには登記が必要です(第177条)。
覚え方のポイント
抵当権は「使いながら担保にできる」、質権は「預けて担保にする」、留置権は「預かっている物を返さない」です。担保物権の違いは、占有の有無に注目すると整理しやすくなります。