2026年版・0-2

社会保障と福祉制度の全体像の一問一答

社会福祉士国家試験「最初に覚える土台知識」から、社会保障と福祉制度の全体像に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

この分野の演習

全10問/解説つき・基本無料

アプリ形式で解く(全760問) 最初に覚える土台知識の要点解説を読む
問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。本試験は五肢択一を基本とする形式ですが、ここでは4択で出題しています。

問10-2

社会保障の仕組みのうち、資産や収入の調査(資力調査)を要件として、租税を財源に最低限度の生活を保障するものはどれか。

  • ①社会保険
  • ②社会手当
  • ③公的扶助
  • ④社会福祉
答えと解説を見る
正解 ③公的扶助
解説
公的扶助は、生活に困窮する人に対し、資産や収入を調べたうえで(資力調査・ミーンズテスト)、足りない分を租税から給付して最低限度の生活を保障する仕組みです。日本では生活保護制度がこれに当たり、生活保護法は日本国憲法25条の理念に基づいて、国が困窮の程度に応じて必要な保護を行うと定めています(生活保護法1条)。困窮した原因を問わず、最後に生活を支える「最後のセーフティネット」と呼ばれる理由もここにあります。

他の選択肢が不適切な理由
・社会保険:あらかじめ保険料を拠出し、病気・老齢・失業などの事故が起きたときに給付を受ける仕組みで、資力調査は要件ではありません。
・社会手当:拠出を要件とせず、租税を財源として一定の要件(子を養育している等)に当てはまる人に定型的に金銭を支給する仕組みで、生活保護のような厳格な資力調査は行いません。
・社会福祉:高齢者や障害者などに、施設や在宅のサービスを提供する仕組みで、最低生活の保障そのものを目的とする給付ではありません。

覚え方のポイント
社会保障の4分類は「財源(保険料か税か)」と「資力調査の有無」の2つの物差しで区別します。保険料=社会保険、税+厳格な資力調査=公的扶助、税+定型給付=社会手当、サービス提供=社会福祉です。この物差しは「社会保障」「貧困に対する支援」の科目で繰り返し使います。
問20-2

日本の社会保障の分類で、一般に「社会手当」に位置づけられる制度として、適切でないものはどれか。

  • ①雇用保険の基本手当
  • ②児童手当
  • ③児童扶養手当
  • ④特別児童扶養手当
答えと解説を見る
正解 ①雇用保険の基本手当
解説
雇用保険の基本手当は、名称に「手当」とありますが、雇用保険という社会保険から、保険料を納めてきた被保険者が失業した場合などに支給される給付であり、社会手当ではありません。社会手当は、保険料の拠出を要件とせず、租税を財源として、子を養育しているなど一定の要件に当てはまる人に定型的に金銭を支給する仕組みです。所得制限が設けられることはありますが、生活保護のように資産の活用や扶養義務者の扶養を先に求める厳格な資力調査は行いません。

他の選択肢が不適切な理由
※この問題は適切でないものを選ぶ問題なので、以下は社会手当に当たる制度です。
・児童手当:子どもを養育している人に支給される手当で、児童手当法に基づきます。
・児童扶養手当:ひとり親家庭などで児童を養育している人に支給される手当で、児童扶養手当法に基づきます。
・特別児童扶養手当:精神又は身体に障害のある20歳未満の児童を養育している人に支給される手当で、特別児童扶養手当等の支給に関する法律に基づきます。

覚え方のポイント
「手当」という名前だけで社会手当と判断しないことが大切です。社会手当は「子どもの三手当(児童手当・児童扶養手当・特別児童扶養手当)」を中心に覚え、雇用保険の基本手当は保険料を払っている人が受け取る社会保険の給付、障害基礎年金は年金保険の給付、生活保護の扶助は公的扶助、と財源と仕組みで区別しましょう。
問30-2

日本の社会保険に関する記述として、誤っているものはどれか。

  • ①労災保険の保険料は事業主が全額を負担する
  • ②介護保険の第1号被保険者は65歳以上である
  • ③雇用保険は政府が管掌する社会保険である
  • ④国民年金は市町村が保険者となって運営する
答えと解説を見る
正解 ④国民年金は市町村が保険者となって運営する
解説
国民年金事業は政府が管掌します(国民年金法3条1項)。市町村長は事務の一部を行うことがありますが(同条3項)、保険者は国(政府)です。日本の社会保険は、医療保険・年金保険・雇用保険・労働者災害補償保険(労災保険)・介護保険の5つで、それぞれ運営主体が異なります。年金・雇用・労災は全国一律で運営する必要があるため国が担い、介護保険は住民に身近なサービスと結びつくため市町村が担う、という役割分担になっています。

他の選択肢が不適切な理由
※この問題は誤りを選ぶ問題なので、以下は正しい記述です。
・労災保険の保険料:業務上の災害は事業主が補償責任を負うものであるため、労災保険分の保険料は事業主が全額負担し、労働者の負担はありません(保険料は労働保険の保険料の徴収等に関する法律に基づき徴収され、雇用保険分だけは事業主と労働者が分担します)。
・介護保険の第1号被保険者:市町村の区域内に住所を有する65歳以上の者です(介護保険法9条1号)。40歳以上65歳未満の医療保険加入者は第2号被保険者です。
・雇用保険:政府が管掌します(雇用保険法2条1項)。労災保険も同様に政府が管掌します(労災保険法2条)。

覚え方のポイント
保険者は「年金・雇用・労災=国(政府)」「介護保険=市町村」「国民健康保険=都道府県と市町村」「後期高齢者医療=広域連合」と整理します。社会保障の科目で頻出の土台知識です。
問40-2

いわゆる「福祉六法」を構成する法律として、適切でないものはどれか。

  • ①老人福祉法
  • ②介護保険法
  • ③知的障害者福祉法
  • ④身体障害者福祉法
答えと解説を見る
正解 ②介護保険法
解説
福祉六法とは、生活保護法、児童福祉法、身体障害者福祉法、知的障害者福祉法、老人福祉法、母子及び父子並びに寡婦福祉法の6つを指します。これらはいずれも福祉事務所が担当する援護・育成・更生の措置の根拠となる法律で、社会福祉法も市町村の福祉事務所の所掌事務としてこの6法を挙げています(社会福祉法14条6項)。介護保険法(1997年制定、2000年施行)は社会保険の仕組みで介護を提供する法律であり、福祉六法には含まれません。

他の選択肢が不適切な理由
※この問題は適切でないものを選ぶ問題なので、以下は福祉六法に含まれる法律です。
・老人福祉法:1963年に制定された福祉六法の一つです。介護保険が始まった現在も、やむを得ない事由による措置などの根拠として重要です。
・知的障害者福祉法:1960年に精神薄弱者福祉法として制定され、1998年の法改正で現在の名称に改められました。
・身体障害者福祉法:1949年に制定された、戦後最初期の「福祉三法」の一つでもあります。

覚え方のポイント
まず戦後すぐの「福祉三法」(生活保護法・児童福祉法・身体障害者福祉法)を覚え、1960年代に加わった3法(知的障害者・老人・母子)を足して「福祉六法」と覚えます。社会福祉の歴史の科目でも年代順に問われます。
問50-2

第二次世界大戦後の早い時期(1940年代)に制定された、いわゆる「福祉三法」の組合せとして、正しいものはどれか。

  • ①生活保護法・児童福祉法・身体障害者福祉法
  • ②生活保護法・老人福祉法・知的障害者福祉法
  • ③児童福祉法・老人福祉法・母子福祉法
  • ④生活保護法・児童福祉法・老人福祉法
答えと解説を見る
正解 ①生活保護法・児童福祉法・身体障害者福祉法
解説
戦後の混乱期、戦災孤児や傷痍軍人、生活困窮者の救済が急務となり、まず生活保護法(旧法1946年、現行法1950年)、児童福祉法(1947年)、身体障害者福祉法(1949年)が制定されました。これを「福祉三法」と呼びます。その後、高度経済成長期の1960年代に知的障害者(当時は精神薄弱者)福祉法、老人福祉法、母子福祉法が加わり「福祉六法」体制ができあがりました。制度が「目の前の困窮への対応」から「対象者ごとの福祉」へ広がった流れを示しています。

他の選択肢が不適切な理由
・生活保護法・老人福祉法・知的障害者福祉法:老人福祉法(1963年)と知的障害者福祉法(1960年制定時は精神薄弱者福祉法)は1960年代の法律です。
・児童福祉法・老人福祉法・母子福祉法:老人福祉法と母子福祉法(1964年)は1960年代の法律です。
・生活保護法・児童福祉法・老人福祉法:老人福祉法が1960年代の法律で、三法には入りません。

覚え方のポイント
「40年代=三法(生保・児童・身障)」「60年代+三法(知的・老人・母子)=六法」と年代で2つに分けて覚えます。社会福祉の原理と政策の「日本の社会福祉の歴史」で必ず出てきます。
問60-2

生活保護法がその目的を定める規定の中で、基づくべき理念として明示している日本国憲法の条文はどれか。

  • ①第13条
  • ②第14条
  • ③第25条
  • ④第27条
答えと解説を見る
正解 ③第25条
解説
生活保護法1条は「日本国憲法第二十五条に規定する理念に基き」、国が生活に困窮するすべての国民に、その困窮の程度に応じて必要な保護を行い、最低限度の生活を保障するとともに、その自立を助長することを目的とすると定めています。憲法25条1項は「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」(生存権)、2項は国の社会福祉・社会保障・公衆衛生の向上増進の努力義務を定めており、社会保障制度全体の土台となる条文です。

他の選択肢が不適切な理由
・第13条:個人の尊重と生命・自由・幸福追求の権利(幸福追求権)を定めた条文です。自己決定の尊重などの根拠として語られますが、生活保護法1条が直接掲げる条文ではありません。
・第14条:法の下の平等を定めた条文です。生活保護の無差別平等の原理(生活保護法2条)と関連しますが、目的規定が掲げるのは憲法25条です。
・第27条:勤労の権利と義務を定めた条文で、労働・雇用政策の根拠となります。

覚え方のポイント
「25条=生存権=社会保障の土台」「13条=個人の尊重」「14条=平等」「27条=勤労」と4つの条文をセットで覚えると、権利擁護や社会保障の科目でも役立ちます。
問70-2

福祉に関する国・都道府県・市町村の役割分担について、適切でないものはどれか。

  • ①介護保険の保険者は市町村と特別区である
  • ②後期高齢者医療は広域連合が運営主体となる
  • ③児童相談所は都道府県が設置義務を負う
  • ④福祉事務所はすべての町村に設置義務がある
答えと解説を見る
正解 ④福祉事務所はすべての町村に設置義務がある
解説
福祉事務所は、都道府県と市(特別区を含む)には設置義務がありますが、町村は条例で「設置することができる」とされており、任意です(社会福祉法14条1項・3項)。福祉事務所を設置しない町村の区域については、都道府県の福祉事務所が生活保護などの事務を担います。規模の小さい町村に専門職をそろえた機関の設置を一律に義務づけるのは難しいため、都道府県が補う仕組みになっているのです。

他の選択肢が不適切な理由
※この問題は適切でないものを選ぶ問題なので、以下は適切な記述です。
・介護保険の保険者:市町村及び特別区が介護保険を行います(介護保険法3条1項)。
・後期高齢者医療:都道府県の区域ごとに、区域内のすべての市町村が加入する広域連合が運営します(高齢者医療確保法48条)。
・児童相談所:都道府県に設置義務があります(児童福祉法12条1項)。指定都市なども特例により設置します。

覚え方のポイント
「設置義務」を問う問題は頻出です。福祉事務所=都道府県・市は義務/町村は任意、児童相談所・身体障害者更生相談所・知的障害者更生相談所・女性相談支援センター=都道府県は義務、と「都道府県が必ず置く専門機関」をまとめて覚えましょう。
問80-2

社会保険の一般的な特徴に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①原則として保険料の拠出が給付の要件となる
  • ②給付の前に必ず資産や収入の調査が行われる
  • ③財源は全額が租税でまかなわれている
  • ④加入するかどうかを本人が自由に選べる
答えと解説を見る
正解 ①原則として保険料の拠出が給付の要件となる
解説
社会保険は、病気・老齢・障害・失業・労働災害・要介護といった誰にでも起こりうる生活上のリスクに備え、加入者があらかじめ保険料を出し合い、リスクが現実になったときに給付を受ける仕組みです。そのため、原則として保険料の拠出が給付の要件になります。民間保険と違うのは、法律で加入を義務づける強制加入であることと、保険料だけでなく公費(租税)も投入されていることです。強制加入にすることで、リスクの高い人だけが集まって制度が成り立たなくなることを防いでいます。

他の選択肢が不適切な理由
・必ず資力調査:資産や収入の調査を給付の前提とするのは公的扶助(生活保護)の特徴です。
・全額が租税:社会保険の財源の中心は保険料です。年金や介護保険などに公費が投入されていても、全額が租税というわけではありません。
・加入を自由に選べる:社会保険は強制加入が原則です。任意加入は民間保険の特徴です。

覚え方のポイント
「社会保険=拠出あり・強制加入・資力調査なし」「公的扶助=拠出なし・税財源・資力調査あり」と対比で覚えます。社会保障の科目では、この違いを使って各制度の性格を問う問題が多く出ます。
問90-2

国民健康保険の保険者に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①保険者は国(政府)だけと定められている
  • ②主に75歳以上の人を対象として運営される
  • ③会社員とその被扶養者を主な対象とする
  • ④都道府県が市町村とともに保険者となる
答えと解説を見る
正解 ④都道府県が市町村とともに保険者となる
解説
国民健康保険は、都道府県が当該都道府県内の市町村(特別区を含む)とともに行うものとされています(国民健康保険法3条1項)。2018年度から、財政運営の責任主体として都道府県が加わりました。小規模な市町村では医療費の高い加入者が少し増えるだけで財政が不安定になるため、都道府県単位で財政を支え、資格管理や保険料の徴収など住民に身近な事務は市町村が担う役割分担にしたのです。このほか国民健康保険組合も国民健康保険を行うことができます(同条2項)。

他の選択肢が不適切な理由
・国(政府)だけ:国民健康保険の保険者は都道府県・市町村と国民健康保険組合です。政府が管掌するのは年金・雇用保険・労災保険などです。
・75歳以上が対象:75歳以上の人は原則として後期高齢者医療制度の被保険者となり、広域連合が運営します。
・会社員とその被扶養者:会社員などの被用者とその被扶養者は、健康保険(協会けんぽ・健康保険組合)の対象です。

覚え方のポイント
医療保険は「会社員=健康保険」「自営業・無職など=国民健康保険(都道府県+市町村)」「75歳以上=後期高齢者医療(広域連合)」の3本柱で覚えます。
問100-2

2000年前後に進められた社会福祉基礎構造改革の方向性として、最も適切なものはどれか。

  • ①社会福祉事業法を廃止し介護保険法に統合
  • ②行政の措置から利用者の選択による契約へ
  • ③措置制度を廃止してすべてを契約に一本化
  • ④事業の担い手を社会福祉法人だけに限定
答えと解説を見る
正解 ②行政の措置から利用者の選択による契約へ
解説
社会福祉基礎構造改革では、行政がサービスの内容や提供先を決める「措置制度」から、利用者が事業者と対等な関係でサービスを選び契約して利用する仕組みへの転換が進められました。2000年には社会福祉事業法が社会福祉法に改正・改称され、同じ年に始まった介護保険制度も契約による利用を基本としています。障害福祉でも2003年に支援費制度が導入されました。利用者の選択と自己決定を尊重し、多様な事業者の参入でサービスの量と質を高めることが狙いでした。

他の選択肢が不適切な理由
・介護保険法に統合:社会福祉事業法は2000年に改正・改称されて社会福祉法となりました。介護保険法(1997年制定)は別の法律であり、社会福祉事業法が介護保険法に統合されたわけではありません。
・措置制度を廃止して一本化:措置制度は廃止されていません。虐待を受けている場合など、契約による利用が期待できないときは、現在も市町村が措置を行います(老人福祉法10条の4・11条など)。
・社会福祉法人だけに限定:改革では、株式会社やNPO法人など多様な事業者の参入が進められました。福祉サービスを一部の困窮者のためのものから、必要とするすべての人が利用できるものへ広げる方向でした。

覚え方のポイント
「措置から契約へ」「社会福祉事業法→社会福祉法(2000年)」「介護保険(2000年)・支援費制度(2003年)」をセットで覚えます。契約による利用を支えるために、日常生活自立支援事業や苦情解決の仕組みが整えられた点も、権利擁護の科目につながります。

社会福祉士国家試験の対策問題(全760問)に戻る

非公式の資格試験対策サイトです。公益財団法人社会福祉振興・試験センター及び厚生労働省とは一切関係ありません。

※本ページでは、アクセス解析(Googleアナリティクス)と、広告の配信・成果の計測(A8.net)のためにCookie等を利用し、閲覧に関する情報をGoogle LLC・株式会社ファンコミュニケーションズへ送信しています。詳しくはプライバシーポリシーをご覧ください。

※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。

【PR】