2026年版・1-3

医学概論:疾病と障害・公衆衛生の一問一答

社会福祉士国家試験「医学・心理学・社会学」から、医学概論:疾病と障害・公衆衛生に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。本試験は五肢択一を基本とする形式ですが、ここでは4択で出題しています。

問11-3

心房細動によって心臓内にできた血栓が血流に乗って脳の血管に詰まることで起こる脳梗塞として、最も適切なものはどれか。

  • ①ラクナ梗塞
  • ②アテローム血栓性脳梗塞
  • ③心原性脳塞栓症
  • ④くも膜下出血
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正解 ③心原性脳塞栓症
解説
心原性脳塞栓症は、心房細動などの心臓の病気によって心臓内にできた血栓がはがれ、血流に乗って脳の血管に詰まることで起こる脳梗塞です。比較的太い血管が突然詰まるため、発症が急激で、症状が重くなりやすいという特徴があります。心房細動のある人には、血栓を予防する薬(抗凝固薬)による治療が行われます。脳血管疾患は要介護状態の主な原因の一つであり、その種類と特徴を知ることは高齢者や障害者の支援に欠かせません。

他の選択肢が不適切な理由
・ラクナ梗塞:脳の深い部分の細い血管が、主に高血圧による変化で詰まって起こる小さな梗塞です。症状が軽いことも多いのが特徴です。
・アテローム血栓性脳梗塞:脳や首の比較的太い血管の動脈硬化(アテローム)によって血管が狭くなり、そこに血栓ができて詰まる脳梗塞です。
・くも膜下出血:脳の表面の動脈瘤が破裂するなどして、くも膜の下に出血するもので、脳梗塞ではなく、血管が破れて起こる出血性の脳卒中です。突然の激しい頭痛が典型的な症状です。

覚え方のポイント
脳梗塞は「どこで血栓ができたか」で区別します。心臓でできて飛んでくる=心原性脳塞栓症、太い血管の動脈硬化の場所でできる=アテローム血栓性、細い血管が詰まる=ラクナ、と整理しましょう。
問21-3

糖尿病の三大合併症(細い血管の障害による合併症)の組合せとして、正しいものはどれか。

  • ①網膜症・腎症・神経障害
  • ②網膜症・肝炎・神経障害
  • ③白内障・腎症・脳梗塞
  • ④緑内障・腎症・心筋梗塞
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正解 ①網膜症・腎症・神経障害
解説
糖尿病では、高い血糖値が長く続くことで全身の血管が傷つきます。特に細い血管が障害されて起こる糖尿病網膜症、糖尿病腎症、糖尿病神経障害を三大合併症と呼びます。網膜症は視力の低下や失明の、腎症は人工透析の導入の主な原因の一つとなり、神経障害では手足のしびれや感覚の低下が起こって、足の傷に気づかず壊疽に至ることもあります。いずれも生活に大きな影響を与えるため、早期からの血糖の管理と定期的な検査が重要です。

他の選択肢が不適切な理由
・網膜症・肝炎・神経障害:肝炎は主にウイルスやアルコールなどによる肝臓の病気で、糖尿病の三大合併症ではありません。
・白内障・腎症・脳梗塞:脳梗塞は太い血管の動脈硬化による合併症(大血管障害)で、三大合併症(細小血管障害)とは区別されます。白内障も三大合併症ではありません。
・緑内障・腎症・心筋梗塞:心筋梗塞も大血管障害に当たり、緑内障も三大合併症ではありません。

覚え方のポイント
三大合併症は、頭文字をとって「し・め・じ(神経障害・目=網膜症・腎症)」と覚えます。脳梗塞や心筋梗塞は「太い血管の合併症」として別のグループに整理しましょう。
問31-3

認知症の原因となる主な疾患の特徴に関する記述として、適切でないものはどれか。

  • ①レビー小体型認知症では幻視がみられやすい
  • ②前頭側頭型認知症では脱抑制がみられやすい
  • ③血管性認知症は段階的に悪化することがある
  • ④アルツハイマー型認知症は急に発症しやすい
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正解 ④アルツハイマー型認知症は急に発症しやすい
解説
アルツハイマー型認知症は、いつ始まったのか分からないほど緩やかに発症し、ゆっくりと進行するのが特徴です。初期には、新しいことを覚えられないといった記憶障害(特に近時記憶の障害)が目立ちます。「急激に発症する」という記述は適切ではありません。原因疾患によって症状の現れ方や経過が異なるため、診断を踏まえて本人の状態に合った関わり方や環境の調整を考えることが、認知症の人の支援の基本になります。

他の選択肢が不適切な理由
※この問題は適切でないものを選ぶ問題なので、以下は適切な記述です。
・レビー小体型:実際にはいない人や動物がありありと見える幻視、手足のふるえなどのパーキンソン症状、日によって認知機能が大きく変動することが特徴です。
・前頭側頭型:社会のルールを守れなくなる脱抑制、同じ行動を繰り返す常同行動、人格の変化などが目立ちます。
・血管性:脳梗塞などが起こるたびに段階的に悪化することがあり、できることとできないことの差が大きい「まだら」な症状がみられます。

覚え方のポイント
4大認知症は「アルツハイマー=記憶・緩やか」「レビー=幻視・パーキンソン症状・変動」「前頭側頭=脱抑制・人格変化」「血管性=段階的・まだら」とキーワードで覚えます。
問41-3

パーキンソン病の主な症状に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①体を動かしたときにだけ手がふるえる
  • ②じっとしているときに手足がふるえる
  • ③発症は若年期に多く急速に進行する
  • ④歩幅が大きくなり速く歩くようになる
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正解 ②じっとしているときに手足がふるえる
解説
パーキンソン病は、脳の中脳にある黒質の神経細胞が減少し、神経伝達物質のドパミンが不足することで起こる神経の病気です。主な症状は、じっとしているときに手足がふるえる安静時振戦、筋肉がこわばる筋固縮、動きが遅く少なくなる無動(寡動)、体のバランスを保ちにくくなる姿勢反射障害の4つで、四大症状と呼ばれます。ゆっくり進行する病気で、転倒の予防や薬の効果の変動への配慮など、生活面の支援が重要になります。

他の選択肢が不適切な理由
・動かしたときにだけふるえる:パーキンソン病のふるえは安静時に目立ち、動作をすると軽くなるのが特徴です。動作時にふるえるのは本態性振戦などの特徴です。
・若年期に多く急速に進行:パーキンソン病は50歳以上での発症が多く、ゆっくり進行する病気です。
・歩幅が大きく速く歩く:前かがみで小刻みに歩く小刻み歩行、歩き出しの一歩が出ないすくみ足などがみられます。

覚え方のポイント
四大症状は「振戦・固縮・無動・姿勢反射障害」です。パーキンソン病は介護保険の特定疾病(パーキンソン病関連疾患)であり、指定難病でもあるため、医療と介護・福祉の制度をまたぐ支援の事例で登場します。
問51-3

主な感染経路が空気感染(飛沫核感染)である感染症として、最も適切なものはどれか。

  • ①結核
  • ②インフルエンザ
  • ③ノロウイルス感染症
  • ④疥癬
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正解 ①結核
解説
結核は、結核菌を含む非常に小さな粒子(飛沫核)が空気中を漂い、それを吸い込むことで感染する空気感染(飛沫核感染)の代表的な感染症です。空気感染する感染症には、結核のほか麻しん(はしか)や水痘(水ぼうそう)があります。空気感染では同じ空間にいるだけで感染する可能性があるため、患者の隔離や、感染を防ぐ性能の高い専用のマスクの着用などの対策が必要になります。結核は現在も高齢者を中心に患者が発生しており、福祉施設でも注意が必要な感染症です。

他の選択肢が不適切な理由
・インフルエンザ:主な感染経路は、せきやくしゃみで飛び散るしぶきを吸い込む飛沫感染と、ウイルスが付いた手などを介する接触感染です。
・ノロウイルス感染症:汚染された食品や、患者の嘔吐物・便に含まれるウイルスが手などを介して口に入る経口感染・接触感染が中心です。
・疥癬:ヒゼンダニが皮膚に寄生して起こり、肌と肌の接触や寝具などを介した接触感染でうつります。

覚え方のポイント
空気感染は「結核・麻しん・水痘」の3つをまず覚えます。感染経路によって対策(空気感染はマスクと隔離、飛沫感染はマスク、接触感染は手洗い)が変わる点も、施設の感染対策の問題で問われます。
問61-3

リハビリテーションの分野(領域)として一般に挙げられる4つの分野に関して、適切でないものはどれか。

  • ①医学的リハビリテーション
  • ②職業的リハビリテーション
  • ③経済的リハビリテーション
  • ④社会的リハビリテーション
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正解 ③経済的リハビリテーション
解説
リハビリテーションは、一般に医学的・教育的・職業的・社会的の4つの分野に分けて説明されます。経済的リハビリテーションという分野は、この4分野には含まれません。リハビリテーションの語源は「再び適した状態にすること」であり、単なる機能訓練ではなく、障害のある人が人間としての権利や尊厳を回復する「全人間的復権」を目指すものと理解されています。そのため、医療の場にとどまらず、教育、就労、社会生活の各場面での支援を含むのです。

他の選択肢が不適切な理由
※この問題は適切でないものを選ぶ問題なので、以下は4分野に含まれるものです。
・医学的リハビリテーション:医師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などが、心身の機能の回復や維持を図るものです。
・職業的リハビリテーション:職業評価や職業訓練、職業紹介などを通じて、障害のある人の就労を支援するものです。
・社会的リハビリテーション:社会生活を送るうえで必要な力を身に付け、地域での生活や社会参加を実現するための支援です。
このほか、障害のある子どもなどへの教育的リハビリテーションがあります。

覚え方のポイント
4分野は「医・教・職・社」と覚えます。リハビリテーションの目的が「全人間的復権」であることもセットで押さえると、障害者福祉の理念の問題にも対応できます。
問71-3

健康の社会的決定要因(Social Determinants of Health)の考え方の説明として、最も適切なものはどれか。

  • ①健康状態は主に遺伝的な素因によって決まる
  • ②健康格差は主に個人の生活習慣の違いから生じる
  • ③医療の提供体制が整えば健康格差は解消する
  • ④所得や教育などの社会的条件が健康を左右する
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正解 ④所得や教育などの社会的条件が健康を左右する
解説
健康の社会的決定要因は、人々の健康状態が、個人の体質や生活習慣だけでなく、所得、教育、雇用・労働条件、住まい、地域のつながり、社会的な孤立など、その人が生まれ育ち、暮らし、働く社会的な条件によって大きく左右されるという考え方です。WHOもこの考え方に基づいて健康格差の是正を提唱しています。生活習慣の改善を個人の努力だけに求めるのではなく、社会環境を整えることが健康づくりに必要だとする点で、ソーシャルワークの視点と深く結びついています。

他の選択肢が不適切な理由
・主に遺伝的な素因:遺伝的な要因も健康に関わりますが、それを主な要因とするのは社会的決定要因の考え方とは異なります。
・主に個人の生活習慣の違い:生活習慣そのものが、所得や労働環境、住んでいる地域などの社会的条件に影響されるという点を見落としています。
・医療の提供体制が整えば解消:医療は健康を支える要因の一つにすぎず、この考え方は、健康格差の主な背景を医療の外にある社会経済的な条件の違いに求めます。

覚え方のポイント
「健康の格差は社会の格差から生まれる」と一文で覚えます。健康日本21(第三次)が掲げる「健康格差の縮小」や「社会環境の質の向上」も、この考え方と結びついています。
問81-3

健康増進法に基づく国民の健康の増進の推進に関する基本的な方針として示されている「健康日本21(第三次)」に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①2013年度から10年間の計画として始まった
  • ②健康寿命の延伸と健康格差の縮小を目指す
  • ③計画期間は2024年度からの5年間である
  • ④平均寿命の延伸を最上位の目標に掲げる
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正解 ②健康寿命の延伸と健康格差の縮小を目指す
解説
健康日本21(第三次)は、健康増進法7条に基づく基本方針として、2024年度から始まった国民の健康づくり運動です。全ての国民が健やかで心豊かに生活できる持続可能な社会の実現をビジョンとし、健康寿命の延伸と健康格差の縮小を最も上位の目標に掲げています。そのための方向性として、個人の行動と健康状態の改善、社会環境の質の向上、人の生涯を経時的に捉えるライフコースアプローチを踏まえた健康づくりが示されています。

他の選択肢が不適切な理由
・2013年度から10年間:2013年度に始まったのは健康日本21(第二次)です。第三次は2024年度から始まりました。
・計画期間は5年間:第三次の計画期間は、2024年度から2035年度までの12年間です。
・平均寿命の延伸が最上位の目標:最上位の目標は、平均寿命ではなく、健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間である「健康寿命」の延伸と、健康格差の縮小です。

覚え方のポイント
健康日本21は「第一次(2000年〜)→第二次(2013年度〜)→第三次(2024年度〜)」と続いています。根拠は健康増進法、大目標は「健康寿命の延伸と健康格差の縮小」と覚えましょう。
問91-3

精神疾患の主な症状に関する記述として、適切でないものはどれか。

  • ①統合失調症の陽性症状には幻覚や妄想がある
  • ②うつ病では興味や喜びの喪失がみられやすい
  • ③統合失調症の陰性症状の代表は幻聴である
  • ④双極性障害では躁状態とうつ状態が現れる
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正解 ③統合失調症の陰性症状の代表は幻聴である
解説
統合失調症の症状は、陽性症状と陰性症状に大きく分けられます。陽性症状は、本来ないものが現れる症状で、幻覚(特に幻聴)や妄想、まとまりのない会話や行動がこれに当たります。陰性症状は、本来あるものが失われる症状で、感情の平板化、意欲の低下、会話の乏しさ、引きこもりがちになることなどです。幻聴は陽性症状の代表であり、陰性症状ではないため、この記述は適切ではありません。陰性症状は周囲から「怠けている」と誤解されやすく、生活面の支援で配慮が必要です。

他の選択肢が不適切な理由
※この問題は適切でないものを選ぶ問題なので、以下は適切な記述です。
・陽性症状の幻覚や妄想:統合失調症の急性期に目立つ症状です。
・うつ病の興味や喜びの喪失:抑うつ気分とともに、うつ病の中核的な症状です。
・双極性障害の躁とうつ:気分が高揚する躁状態(または軽躁状態)と、うつ状態を繰り返す病気です。

覚え方のポイント
「陽性=プラスされる症状(幻覚・妄想)」「陰性=マイナスされる症状(意欲・感情の低下)」と覚えます。精神障害者の生活支援を考える障害者福祉や保健医療と福祉の科目でも使う知識です。
問101-3

Rさん(45歳、男性)は交通事故で頭部を強く打ち、救命された。退院後、身体の麻痺はほとんどないが、新しいことを覚えられない、一つの作業に集中できない、ささいなことで怒りを抑えられないといった状態が続き、元の職場に復帰できずにいる。Rさんの状態として、最も考えられるものはどれか。

  • ①高次脳機能障害
  • ②知的障害
  • ③統合失調症
  • ④発達障害
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正解 ①高次脳機能障害
事例のポイント
Rさんの困難は、45歳という成人期に、交通事故による頭部外傷をきっかけとして始まっています。記憶・注意・感情のコントロールといった脳の働きの障害で、身体の麻痺はほとんどない点に着目します。

解説
高次脳機能障害は、事故による脳の損傷や脳血管疾患などによって、記憶障害、注意障害、遂行機能障害、社会的行動障害などが生じる状態です。外見からは障害が分かりにくいため「見えない障害」と呼ばれ、本人も周囲も気づきにくく、職場や家庭で誤解されやすいという特徴があります。高次脳機能障害は精神障害者保健福祉手帳の対象となり、障害者総合支援法のサービスや就労支援を利用して社会復帰を目指すことができます。

他の選択肢が不適切な理由
・知的障害:知的機能の障害が発達期(おおむね18歳まで)に現れるもので、成人後の事故によって生じた状態は知的障害とはいいません。
・統合失調症:幻覚や妄想などを特徴とする精神疾患で、脳の外傷を直接の原因とするものではありません。
・発達障害:自閉スペクトラム症や注意欠如・多動症など、脳の機能の特性が通常は低年齢で現れるものです。

覚え方のポイント
障害の区別では「いつ・何をきっかけに始まったか」が決め手です。発達期に現れる=知的障害・発達障害、成人後の脳損傷=高次脳機能障害、と整理しましょう。高次脳機能障害の4つの症状(記憶・注意・遂行機能・社会的行動)も必ず覚えます。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。

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