2026年版・1-5

心理学:発達と心の健康の一問一答

社会福祉士国家試験「医学・心理学・社会学」から、心理学:発達と心の健康に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。本試験は五肢択一を基本とする形式ですが、ここでは4択で出題しています。

問11-5

ピアジェ(Piaget, J.)の認知発達理論において、見た目が変わっても量や数は変わらないという「保存」の概念が獲得されるとされる段階はどれか。

  • ①感覚運動期
  • ②前操作期
  • ③具体的操作期
  • ④形式的操作期
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正解 ③具体的操作期
解説
ピアジェは、子どもの認知(思考)の発達を、感覚運動期(おおむね0〜2歳)、前操作期(2〜7歳)、具体的操作期(7〜11歳)、形式的操作期(11歳以降)の4段階で説明しました。具体的操作期になると、具体的な物事については論理的に考えられるようになり、同じ量の水を細長いコップに移しても量は変わらないと理解できる「保存」の概念が獲得されます。前操作期の子どもは、見た目の変化(水面の高さ)に引きずられて「多くなった」と答えることが知られています。

他の選択肢が不適切な理由
・感覚運動期:見る、触る、なめるといった感覚と運動を通して外界を理解する段階です。見えなくなっても物は存在し続けるという「対象の永続性」を獲得します。
・前操作期:言葉やイメージを使えるようになりますが、見た目に左右されやすく、自分の視点からしか物事を捉えられない自己中心性が特徴です。
・形式的操作期:具体的な物事を離れ、抽象的な事柄についても仮説を立てて論理的に考えられるようになる段階です。

覚え方のポイント
4段階を「感覚運動(0〜2)→前操作(2〜7)→具体的操作(7〜11)→形式的操作(11〜)」と年齢とセットで覚え、各段階のキーワード(対象の永続性・自己中心性・保存・抽象的思考)を結びつけましょう。
問21-5

ピアジェの認知発達理論において、前操作期の子どもにみられる、他者の視点に立って物事を捉えることが難しいという思考の特徴を表す用語として、最も適切なものはどれか。

  • ①自己中心性
  • ②対象の永続性
  • ③仮説演繹的思考
  • ④可逆的思考
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正解 ①自己中心性
解説
自己中心性は、前操作期(おおむね2〜7歳)の子どもの思考の特徴で、自分の視点と他者の視点を区別できず、他者も自分と同じように見たり感じたりしていると捉える傾向です。ピアジェは、3つの山の模型を使い、自分とは別の位置にいる人形からどのように見えるかを子どもに答えさせる「三つ山課題」で、この特徴を示しました。ここでいう自己中心性は、わがままという意味ではなく、発達の過程でみられる思考の特徴である点に注意が必要です。

他の選択肢が不適切な理由
・対象の永続性:物が見えなくなっても存在し続けていると理解することで、感覚運動期に獲得されます。
・仮説演繹的思考:仮説を立てて、そこから論理的に結論を導く思考で、形式的操作期の特徴です。
・可逆的思考:ある操作を逆にたどれば元に戻ると考えられる思考で、具体的操作期に可能になり、保存の概念の獲得を支えます。

覚え方のポイント
「三つ山課題=自己中心性=前操作期」と実験・用語・段階をセットで覚えます。具体的操作期に入ると、他者の視点を理解できるようになる「脱中心化」が進みます。
問31-5

エリクソン(Erikson, E.)の心理社会的発達理論における発達段階と、その段階の心理社会的危機の組合せとして、正しいものはどれか。

  • ①乳児期―勤勉性対劣等感
  • ②学童期―自律性対恥・疑惑
  • ③青年期―親密性対孤立
  • ④老年期―統合対絶望
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正解 ④老年期―統合対絶望
解説
エリクソンは、人の一生を8つの段階に分け、各段階に固有の心理社会的危機(発達課題)があるとしました。老年期の危機は「統合対絶望」で、自分の人生を振り返り、よいことも悪いことも含めて受け入れることができれば「統合」に至り、そうでなければ人生のやり直しがきかないという「絶望」に陥るとされます。高齢者の支援で用いられる回想法は、人生を振り返ることを通じてこの統合を支える方法と位置づけられます。

他の選択肢が不適切な理由
・乳児期―勤勉性対劣等感:乳児期の危機は「基本的信頼対不信」です。勤勉性対劣等感は学童期の危機です。
・学童期―自律性対恥・疑惑:自律性対恥・疑惑は幼児期前期の危機です。
・青年期―親密性対孤立:青年期の危機は「同一性(アイデンティティ)対同一性拡散」です。親密性対孤立は成人期初期の危機です。

覚え方のポイント
8段階は「乳児期:信頼→幼児前期:自律→幼児後期:自発性→学童期:勤勉性→青年期:同一性→成人初期:親密性→成人期:生殖性(世代性)→老年期:統合」と、各段階の前半の言葉だけをつなげて覚えると整理しやすくなります。
問41-5

乳児と養育者が分離し、再会する場面を実験的に設定して、子どものアタッチメント(愛着)の型を分類する方法(ストレンジ・シチュエーション法)を開発した人物として、正しいものはどれか。

  • ①ボウルビィ
  • ②エインズワース
  • ③ハーロウ
  • ④ローレンツ
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正解 ②エインズワース
解説
エインズワース(Ainsworth, M.)は、見知らぬ部屋で養育者との分離と再会を経験させるストレンジ・シチュエーション法を開発し、子どものアタッチメントを、安定型、回避型、アンビバレント型などに分類しました(後に無秩序・無方向型が加えられました)。養育者を安全基地として探索し、再会で安心を取り戻せる安定型は、養育者が子どもの合図に敏感に応答してきた経験と関連するとされています。虐待や不適切な養育を受けた子どもの理解にも用いられる重要な知見です。

他の選択肢が不適切な理由
・ボウルビィ(Bowlby, J.):アタッチメント理論を提唱した人物です。特定の養育者との情緒的な結びつきが子どもの健全な発達に不可欠であることを示しましたが、この実験方法を開発したのはエインズワースです。
・ハーロウ(Harlow, H.):子ザルが、ミルクの出る針金の人形よりも柔らかい布の人形にしがみつくことを示し、接触による安心感の重要性を明らかにしました。
・ローレンツ(Lorenz, K.):ハイイロガンのひなが生まれて最初に見た動くものについていく「刷り込み(インプリンティング)」を研究しました。

覚え方のポイント
「ボウルビィ=理論を作った人」「エインズワース=測る方法を作った人」と役割で区別します。児童・家庭福祉の科目でも、社会的養護の子どもの理解の基礎として登場します。
問51-5

ストレスとその対処に関する理論についての記述として、適切でないものはどれか。

  • ①ラザルスはストレスの認知的評価を重視した
  • ②コーピングには問題焦点型と情動焦点型がある
  • ③セリエは汎適応症候群の考え方を示した
  • ④ホームズらの尺度で最も得点が高いのは結婚
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正解 ④ホームズらの尺度で最も得点が高いのは結婚
解説
ホームズ(Holmes, T.)とレイ(Rahe, R.)の社会的再適応評価尺度は、生活上の出来事(ライフイベント)に適応するために必要な労力を点数化したものです。最も高い得点(100点)が付けられているのは「配偶者の死」で、「結婚」は50点を基準として位置づけられています。この尺度は、結婚や昇進のような喜ばしい出来事であっても、生活の変化への適応を求める点でストレスになりうることを示した点に意義があります。したがってこの記述は適切ではありません。

他の選択肢が不適切な理由
※この問題は適切でないものを選ぶ問題なので、以下は適切な記述です。
・ラザルス(Lazarus, R.):同じ出来事でも、それを脅威と捉えるか(一次的評価)、自分に対処できるか(二次的評価)という認知的評価によってストレスの程度が変わるとしました。
・コーピング:問題そのものを解決しようとする問題焦点型と、問題によって生じた感情を和らげようとする情動焦点型に分けられます。
・セリエ(Selye, H.):ストレスに対する体の反応を、警告反応期・抵抗期・疲憊期の3段階からなる汎適応症候群として説明しました。

覚え方のポイント
「セリエ=体の反応(生理学的)」「ホームズとレイ=出来事の点数化」「ラザルス=受け止め方(認知的評価)とコーピング」と、理論の視点で区別しましょう。
問61-5

燃え尽き症候群(バーンアウト)の中核とされる症状で、仕事を通じて心のエネルギーを使い果たし、疲れ切ってしまったと感じる状態を表す用語として、最も適切なものはどれか。

  • ①情緒的消耗感
  • ②脱人格化
  • ③フラッシュバック
  • ④解離
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正解 ①情緒的消耗感
解説
燃え尽き症候群は、対人援助職など人と深く関わる仕事で、長期間にわたるストレスの結果、意欲や情熱を失ってしまう状態です。マスラック(Maslach, C.)らは、その症状を情緒的消耗感、脱人格化、個人的達成感の低下の3つで捉えました。このうち情緒的消耗感は、仕事を通じて心のエネルギーを使い果たし、疲れ切ってしまったと感じる状態で、燃え尽き症候群の中核とされます。社会福祉士自身が燃え尽きないよう、スーパービジョンや職場のサポート体制を整えることも専門職としての課題です。

他の選択肢が不適切な理由
・脱人格化:利用者に対して思いやりのない、機械的・否定的な態度をとるようになる状態で、燃え尽き症候群の3症状の一つですが、中核とされるのは情緒的消耗感です。
・フラッシュバック:心的外傷となった出来事の記憶が、突然ありありとよみがえる症状で、心的外傷後ストレス障害(PTSD)などでみられます。
・解離:意識、記憶、自分が自分であるという感覚などのまとまりが一時的に失われる状態で、強いストレスや心的外傷と関連してみられます。

覚え方のポイント
燃え尽き症候群の3症状は「消耗(疲れ切る)→脱人格化(冷たくなる)→達成感の低下(やりがいを失う)」の流れで覚えます。援助者のセルフケアの問題として、ソーシャルワークの科目でも取り上げられます。
問71-5

Sさん(30歳、女性)は、半年前に大きな地震で自宅が倒壊し、家族の救出を目の前で見守った。その後、地震の場面が突然よみがえる、繰り返し悪夢を見る、揺れを思い出させる場所を避ける、物音に過敏に驚くといった状態が続き、日常生活に支障が出ている。Sさんの状態として、最も考えられるものはどれか。

  • ①適応障害
  • ②パニック障害
  • ③心的外傷後ストレス障害
  • ④強迫性障害
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正解 ③心的外傷後ストレス障害
事例のポイント
Sさんは生命の危険を伴う出来事を体験しており、その後、出来事の再体験(突然よみがえる・悪夢)、回避、過覚醒(物音に過敏に驚く)が長く続いています。この3つの症状のまとまりに着目します。

解説
心的外傷後ストレス障害(PTSD)は、生命が脅かされるような出来事を体験したり目撃したりした後に、その出来事の記憶が意図せずよみがえる侵入症状(フラッシュバックや悪夢)、関連する場所や話題を避ける回避症状、神経が張りつめて眠れない・驚きやすいといった過覚醒の症状などが1か月以上続き、生活に支障をきたす状態です。災害や事故、犯罪、虐待などの被害者の支援では、PTSDの可能性を念頭に置き、専門の医療機関につなぐことや、安心・安全を感じられる環境を整えることが大切です。

他の選択肢が不適切な理由
・適応障害:生活上のはっきりしたストレス因(職場の異動など)に反応して気分や行動の症状が現れるもので、生命の危険を伴う出来事の再体験や回避を特徴とするものではありません。
・パニック障害:予期しないパニック発作(動悸、息苦しさ、強い不安)を繰り返し、また発作が起きるのではという予期不安が続くものです。
・強迫性障害:分かっていてもやめられない考え(強迫観念)や行為(手洗いの繰り返しなどの強迫行為)が特徴です。

覚え方のポイント
PTSDの症状は「侵入(再体験)・回避・過覚醒」に「否定的な認知や気分の変化」を加えた4つの群で整理されます。「出来事の後・1か月以上」も押さえましょう。
問81-5

病気の原因を探る疾病生成論に対して、人が健康を保ち回復する要因に着目する健康生成論を提唱し、その中心概念として首尾一貫感覚(SOC)を示した人物として、正しいものはどれか。

  • ①セリエ
  • ②アントノフスキー
  • ③ラザルス
  • ④マスラック
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正解 ②アントノフスキー
解説
アントノフスキー(Antonovsky, A.)は、強制収容所を生き延びた女性たちの中に、過酷な経験の後も心身の健康を保っている人がいたことに注目し、「なぜ病気になるのか」ではなく「なぜ健康でいられるのか」を問う健康生成論を唱えました。その中心概念が首尾一貫感覚(SOC)で、自分の置かれた状況を理解できる感覚(把握可能感)、何とかやっていけるという感覚(処理可能感)、そこに意味を見いだせる感覚(有意味感)の3つからなります。SOCが高い人はストレスにうまく対処できると考えられています。

他の選択肢が不適切な理由
・セリエ:ストレスに対する体の反応を汎適応症候群として示した生理学者です。
・ラザルス:ストレスの認知的評価とコーピングの理論を示しました。
・マスラック:燃え尽き症候群(バーンアウト)の研究と、その測定尺度で知られています。

覚え方のポイント
「健康生成論・SOC=アントノフスキー」、SOCの3要素は「分かる(把握可能感)・できる(処理可能感)・意味がある(有意味感)」と平易な言葉に置き換えて覚えます。ストレングス視点と同じく、弱さではなく力に着目する考え方です。
問91-5

レジリエンスに関する記述として、適切でないものはどれか。

  • ①生まれつき決まっており、後から変化はしない
  • ②困難な状況でも適応し回復していく力を指す
  • ③周囲の支えなど環境の要因も関わっている
  • ④子どもに限らず、成人や高齢者にも見られる力
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正解 ①生まれつき決まっており、後から変化はしない
解説
レジリエンスは、逆境や強いストレスにさらされても、それに適応し、しなやかに回復していく力やその過程を指します。レジリエンスは生まれつき固定されたものではなく、本人の性格や考え方などの個人の要因と、家族や友人、地域の支えなどの環境の要因とが関わり合って育まれ、経験や支援によって高めることができると考えられています。したがって「生まれつき決まっていて変化はしない」という記述は適切ではありません。

他の選択肢が不適切な理由
※この問題は適切でないものを選ぶ問題なので、以下は適切な記述です。
・適応し回復していく力:レジリエンスの基本的な意味です。「折れない強さ」ではなく「折れても回復する力」と理解されます。
・環境の要因:信頼できる大人の存在や、所属できる場など、周囲の支えがレジリエンスを支える重要な要因とされます。
・成人や高齢者にも見られる:レジリエンスは子どもの発達の研究から広まった概念ですが、成人や高齢者が病気や喪失などの困難から立ち直る過程にも用いられます。

覚え方のポイント
レジリエンスは「回復力」「個人と環境の相互作用」「育てられる」の3点で覚えます。ストレングス視点、健康生成論、首尾一貫感覚(SOC)と並ぶ、人の力に着目する考え方の一つとして整理しましょう。
問101-5

依存症(アディクション)に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①本人の意志の弱さが主な原因の病気である
  • ②ギャンブルへの依存は依存症に含まれない
  • ③自助グループへの参加が回復の助けになる
  • ④本人が問題を否認することはまれである
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正解 ③自助グループへの参加が回復の助けになる
解説
依存症の回復では、同じ問題を抱える人どうしが体験を語り合い支え合う自助グループへの参加が、大きな助けになるとされています。アルコール依存症ではAA(アルコホーリクス・アノニマス)や断酒会、薬物依存症ではNA、ギャンブル依存症ではGAなどがあります。仲間の存在が孤立を防ぎ、回復を続ける力になります。家族も家族会などを通じて支援を受けることが大切です。

他の選択肢が不適切な理由
・意志の弱さが原因:依存症は、脳の報酬の仕組みが変化することなどによって、自分の意志だけでは使用や行動をコントロールできなくなる病気です。意志の弱さの問題と捉えることは、本人を責めて孤立させ、回復を妨げます。
・ギャンブルは含まれない:ギャンブル等依存症は、ギャンブル等依存症対策基本法で対策の対象とされており、行為(行動)への依存も依存症に含まれます。
・否認はまれ:依存症では、問題があることを本人が認めない「否認」がしばしばみられ、治療や支援につながりにくい原因の一つとされています。

覚え方のポイント
依存症は「物質への依存(アルコール・薬物)」と「行為への依存(ギャンブルなど)」に分けられ、キーワードは「病気であって意志の問題ではない」「否認」「自助グループ」です。国はアルコール健康障害対策基本法やギャンブル等依存症対策基本法に基づいて対策を進めています。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。

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