規則を守ること自体が目的化してしまう「目標の転移」など、官僚制がもたらす逆機能を指摘した人物として、正しいものはどれか。
- ①マートン
- ②ウェーバー
- ③デュルケム
- ④テンニース
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マートン(Merton, R.)は、官僚制が本来の目的を果たすために定めた規則や手続きが、それを守ること自体が目的となってしまう「目標の転移」を起こし、融通の利かない形式主義や、前例のない事態への対応の遅れを生むことを、官僚制の逆機能として指摘しました。福祉の現場でも、「規則だから」と利用者一人ひとりの事情に合わせた対応ができなくなる状態は、この逆機能の典型例です。
他の選択肢が不適切な理由
・ウェーバー(Weber, M.):官僚制を、規則に基づく職務の遂行、階層的な権限の構造、文書による事務処理、専門的な訓練を受けた職員などを特徴とする、最も合理的で効率的な組織の形態として理論化しました。逆機能を指摘した人物ではありません。
・デュルケム(Durkheim, É.):社会を個人の外にあって個人を拘束する「社会的事実」として研究する方法を示し、『自殺論』などを著しました。
・テンニース(Tönnies, F.):社会の結びつきを、自然な愛情に基づくゲマインシャフトと、利害に基づくゲゼルシャフトに区別しました。
覚え方のポイント
「ウェーバー=官僚制の理論化(合理性)」「マートン=官僚制の逆機能(目標の転移)」とセットで覚えます。マートンは準拠集団、予言の自己成就、アノミー論(緊張理論)でも知られ、試験に何度も登場する人物です。