2026年版・2-14

権利擁護:相続・遺言と消費者保護の一問一答

社会福祉士国家試験「原理と政策・社会保障・権利擁護」から、権利擁護:相続・遺言と消費者保護に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。本試験は五肢択一を基本とする形式ですが、ここでは4択で出題しています。

問12-14

事例を読んで、民法に定める法定相続分として、正しいものを1つ選びなさい。〔事例〕Dさん(79歳、男性)が病気で亡くなった。Dさんには妻のEさん(76歳)がいるが、子はいない。Dさんの父母はすでに亡くなっており、Dさんには、父母を同じくする兄(82歳)と妹(74歳)がいる。Dさんは遺言を残していなかった。Eさんは、地域包括支援センターの社会福祉士に「夫の財産は、すべて私が相続するのでしょうか」と尋ねた。

  • ①妻が4分の3、兄と妹が各8分の1
  • ②妻が3分の2、兄と妹が各6分の1
  • ③妻が2分の1、兄と妹が各4分の1
  • ④妻が全部で、兄と妹は相続人でない
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正解 ①妻が4分の3、兄と妹が各8分の1
事例のポイント
Dさんには子がなく、父母(直系尊属)もすでに亡くなっています。遺言もないため、民法の定める順位と割合で相続人と相続分が決まります。

解説
配偶者は常に相続人となり(民法第890条)、血族は、第1順位が子、第2順位が直系尊属、第3順位が兄弟姉妹です(同法第887条・第889条)。Dさんには子も直系尊属もいないため、妻Eさんと兄・妹が相続人になります。配偶者と兄弟姉妹が相続人のとき、法定相続分は配偶者4分の3、兄弟姉妹4分の1です(同法第900条第3号)。兄弟姉妹が複数いるときは等分するので(同条第4号)、兄と妹は各8分の1です。長く生活を共にしてきた配偶者の生活を守るため、血縁が遠くなるほど配偶者の取り分が大きくなる仕組みです。

他の選択肢が不適切な理由
・妻3分の2、兄妹各6分の1:3分の2は、配偶者と直系尊属が相続人のときの配偶者の相続分です(同条第2号)。
・妻2分の1、兄妹各4分の1:2分の1は、配偶者と子が相続人のときの割合です(同条第1号)。
・妻が全部:子や直系尊属がいなくても、兄弟姉妹は第3順位の相続人になります。

覚え方のポイント
配偶者の取り分は「子と=2分の1、親と=3分の2、兄弟姉妹と=4分の3」と、順位が下がるほど増えます。なお、父母の一方だけを同じくする兄弟姉妹の相続分は、父母の双方を同じくする兄弟姉妹の2分の1です(同号ただし書)。
問22-14

民法の相続人と代襲相続に関する次の記述のうち、誤っているものを1つ選びなさい。

  • ①子が相続を放棄した場合には、その放棄した子の子が代わりに相続人となる。
  • ②被相続人の子が相続開始以前に死亡していれば、その子の子が代襲相続する。
  • ③兄弟姉妹が相続人となる場合、その子である甥や姪までは代襲相続をする。
  • ④胎児は、相続については既に生まれたものとみなされ、相続人となりうる。
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正解 ①子が相続を放棄した場合には、その放棄した子の子が代わりに相続人となる。
解説
代襲相続が起こるのは、相続人となるはずだった子が、相続開始以前に死亡したとき、相続欠格にあたるとき、廃除によって相続権を失ったときに限られます(民法第887条第2項)。相続の放棄をした者は、その相続について初めから相続人とならなかったものとみなされるため(同法第939条)、放棄は代襲の原因にならず、その子が代わりに相続人になることはありません。放棄は本人の意思で相続から離れる選択であり、その効果を子にまで及ぼさない考え方です。

他の選択肢が不適切な理由
※この問題は「誤っているもの」を選ぶ問題です。以下は正しい記述です。
・子の子が代襲相続:同法第887条第2項のとおりです。子の系統では、孫も亡くなっていればひ孫が再代襲します(同条第3項)。
・甥や姪までは代襲:兄弟姉妹の場合は同条第2項が準用されますが(同法第889条第2項)、再代襲の規定(第887条第3項)は準用されないため、代襲は甥・姪の1代限りです。
・胎児は既に生まれたものとみなす:同法第886条第1項。ただし死体で生まれたときは適用されません(同条第2項)。

覚え方のポイント
代襲の原因は「死亡・欠格・廃除」の3つで、「放棄」は入りません。代襲の範囲は「子の系統は何代でも、兄弟姉妹の系統は甥・姪まで」と覚えます。
問32-14

民法に定める遺留分に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

  • ①遺留分を侵害する遺言は、侵害する部分について当然に無効となる。
  • ②直系尊属のみが相続人である場合、遺留分は財産の2分の1である。
  • ③兄弟姉妹が相続人の場合、その兄弟姉妹には遺留分が認められない。
  • ④相続開始前の遺留分の放棄は、家庭裁判所の許可を得てもできない。
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正解 ③兄弟姉妹が相続人の場合、その兄弟姉妹には遺留分が認められない。
解説
遺留分は、遺言や生前贈与があっても、一定の相続人に最低限の取り分を保障する制度です。遺留分があるのは「兄弟姉妹以外の相続人」、つまり配偶者・子(代襲者を含む)・直系尊属です(民法第1042条第1項)。兄弟姉妹は被相続人と生計を別にしていることが多く、遺産に生活を頼る必要性が低いと考えられるため、遺留分が認められていません。

他の選択肢が不適切な理由
・当然に無効:遺留分を侵害する遺言も無効にはなりません。遺留分権利者は、受遺者・受贈者に対し、遺留分侵害額に相当する金銭の支払を請求できます(同法第1046条第1項)。
・直系尊属のみなら2分の1:直系尊属のみが相続人のときは3分の1、それ以外のときは2分の1です(同法第1042条第1項)。
・家庭裁判所の許可を得てもできない:相続開始前の遺留分の放棄は、家庭裁判所の許可を受ければ効力を生じます(同法第1049条第1項)。本人が親族から放棄を強いられることを防ぐため、許可を要件としています。

覚え方のポイント
遺留分は「兄弟姉妹にはない」「親だけなら3分の1、それ以外は2分の1」「侵害されたら金銭で請求(遺言は有効のまま)」の3点です。相続の放棄は相続開始前にはできませんが、遺留分の放棄は家庭裁判所の許可があれば相続開始前にできる、という違いも頻出です。
問42-14

事例を読んで、社会福祉協議会の相談員(社会福祉士)のFさんへの説明として、最も適切なものを1つ選びなさい。〔事例〕Fさん(45歳、男性)の父親が2か月前に亡くなった。Fさんには弟がいる。父親は一人暮らしで、わずかな預金のほかに、消費者金融からの多額の借入れを残していたことが、最近届いた督促状で分かった。Fさんは「借金まで引き継ぐことになるのか。どうすればよいか」と相談に来た。

  • ①相続放棄は、父親の債権者に対し、放棄する旨を書面で通知すれば効力を生じると伝える。
  • ②父親の死亡を知った時から3か月以内に、家庭裁判所に相続放棄を申述する方法があると伝える。
  • ③限定承認であれば、弟の同意がなくても、Fさん一人だけで申し立てることができると伝える。
  • ④3か月の熟慮期間は、家庭裁判所に申し立てたとしても延長することはできない決まりだと伝える。
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正解 ②父親の死亡を知った時から3か月以内に、家庭裁判所に相続放棄を申述する方法があると伝える。
事例のポイント
父親の死亡から2か月がたっており、預金よりも借入れのほうが多い状況です。相続の放棄・限定承認の方法と期限を、正確に伝えることが求められています。

解説
相続人は、自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内(熟慮期間)に、単純承認・限定承認・放棄のいずれかを選ばなければなりません(民法第915条第1項)。相続を放棄するには家庭裁判所に申述する必要があり(同法第938条)、放棄した人は初めから相続人でなかったものとみなされるため、借金も引き継ぎません(同法第939条)。期間内に何もしないと単純承認したものとみなされるので(同法第921条第2号)、期限が近いことを伝え、必要に応じて熟慮期間の伸長の申立て(同法第915条第1項ただし書)や、弁護士・法テラスへの相談につなぎます。

他の選択肢が不適切な理由
・債権者に書面で通知:放棄は家庭裁判所への申述によって行います。債権者への通知では効力を生じません。
・限定承認はFさん一人で:相続人が数人あるときは、限定承認は共同相続人の全員が共同してのみ行えます(同法第923条)。
・熟慮期間は延長できない:利害関係人または検察官の請求により、家庭裁判所は3か月の熟慮期間を伸長することができます(同法第915条第1項ただし書)。財産や借入れの調査に時間がかかる場合に使われます。

覚え方のポイント
「知った時から3か月・家庭裁判所に申述」が相続放棄の基本です。限定承認は「全員で」、放棄は「一人ずつ」できます。遺産を処分すると単純承認とみなされることがある(同法第921条第1号)点にも注意します。
問52-14

民法に定める遺言の方式に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

  • ①自筆証書遺言は、添付する財産目録も含めて全文を自書しなければならない。
  • ②公正証書遺言は、証人1人の立会いがあれば作成することができる方式である。
  • ③公正証書遺言は、家庭裁判所での検認の手続を経ることを要しない方式である。
  • ④遺言は、満18歳に達した者でなければ、単独で行うことができない行為である。
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正解 ③公正証書遺言は、家庭裁判所での検認の手続を経ることを要しない方式である。
解説
遺言書の保管者や発見した相続人は、相続の開始を知った後、遅滞なく家庭裁判所に遺言書を提出して検認を請求しなければなりませんが、公正証書遺言にはこの規定が適用されません(民法第1004条第1項・第2項)。公正証書遺言は、公証人が遺言者の口授を受けて作成し、原本も公証役場で保管されるため、偽造・変造のおそれが小さいからです。検認は遺言書の状態を確認して証拠を保全する手続で、遺言が有効かどうかを判断する手続ではありません。

他の選択肢が不適切な理由
・財産目録も自書:自筆証書遺言は全文・日付・氏名を自書して押印するのが原則ですが(同法第968条第1項)、添付する財産目録はパソコンでの作成や通帳の写しでもよく、その場合は目録の各ページに署名・押印します(同条第2項)。
・証人1人:公正証書遺言には証人2人以上の立会いが必要です(同法第969条第1号)。
・満18歳:遺言は15歳に達すればすることができます(同法第961条)。

覚え方のポイント
普通の方式は自筆証書・公正証書・秘密証書の3つ(同法第967条)。検認が不要なのは「公正証書遺言」と「法務局に保管された自筆証書遺言」です。遺言能力は「15歳」。なお、2026年6月に公布された民法等の一部を改正する法律により、自筆証書遺言の押印要件の廃止など遺言の方式の見直しが予定されています(2026年9月現在は未施行のため、現行の規定で解答します)。
問62-14

法務局における遺言書の保管等に関する法律に基づく自筆証書遺言書保管制度に関する次の記述のうち、誤っているものを1つ選びなさい。

  • ①保管の申請は、遺言者本人が遺言書保管所に自ら出頭して行う必要がある。
  • ②この制度で保管の対象となるのは、自筆証書によってした遺言書である。
  • ③遺言書保管所に保管されている遺言書は、家庭裁判所の検認を要しない。
  • ④保管の申請は、遺言者から委任を受けた代理人によって行うこともできる。
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正解 ④保管の申請は、遺言者から委任を受けた代理人によって行うこともできる。
解説
自筆証書遺言書保管制度では、遺言者が保管の申請をするときは、遺言書保管所に自ら出頭して行わなければなりません(法務局における遺言書の保管等に関する法律第4条第6項)。遺言書保管官が本人であることを確認し、本人の意思に基づく遺言書であることを確かなものにするためで、代理人による申請は認められていません。

他の選択肢が不適切な理由
※この問題は「誤っているもの」を選ぶ問題です。以下は正しい記述です。
・本人が自ら出頭:同法第4条第6項のとおりです。申請先は、遺言者の住所地・本籍地・所有不動産の所在地を管轄する遺言書保管所です(同条第3項)。
・対象は自筆証書遺言:同法の「遺言書」は、民法第968条の自筆証書による遺言書に限られます(法務局における遺言書の保管等に関する法律第1条)。公正証書遺言は公証役場で保管されるため対象外です。
・検認を要しない:遺言書保管所に保管されている遺言書には、民法第1004条第1項の検認の規定が適用されません(法務局における遺言書の保管等に関する法律第11条)。紛失や改ざんのおそれがなく、相続人の手続の負担も軽くなります。

覚え方のポイント
保管先は「法務局(法務大臣が指定した遺言書保管所)」で、家庭裁判所や公証役場ではありません(同法第2条)。「本人出頭」「自筆証書だけ」「検認不要」の3点をセットで押さえます。なお、2026年6月に公布された民法等の一部を改正する法律により、電子データ等で作成して法務局で保管する「保管証書遺言」の創設など遺言制度の見直しが予定されています(2026年9月現在は未施行のため、現行の規定で解答します)。
問72-14

消費者契約法に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

  • ①同法による取消しは、契約書面を受け取った日から8日以内に限って行える。
  • ②勧誘者に退去を求めたのに居座られ、困惑して結んだ契約は取消しができる。
  • ③個人事業主が事業のために結んだ契約にも、消費者としてこの法律が適用される。
  • ④事業者の損害賠償責任を全部免除する条項も、消費者が署名すれば有効となる。
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正解 ②勧誘者に退去を求めたのに居座られ、困惑して結んだ契約は取消しができる。
解説
消費者契約法は、事業者と消費者の間の情報の質・量や交渉力の格差に着目し、不適切な勧誘による契約から消費者を守る法律です。事業者が、消費者が住居などから退去すべき旨を示したのに退去しない(不退去)ことで消費者が困惑し、契約の申込みや承諾をしたときは、これを取り消すことができます(消費者契約法第4条第3項第1号)。重要事項について事実と異なることを告げる不実告知などの「誤認」による場合も同様に取り消せます(同条第1項・第2項)。

他の選択肢が不適切な理由
・書面受領から8日以内:これは特定商取引法のクーリング・オフの考え方です。消費者契約法の取消権は、追認をすることができる時から1年間(霊感等による知見を用いた告知の場合は3年間)、契約の締結の時から5年(同じく10年)で消滅します(同法第7条第1項)。
・個人事業主の事業のための契約:「消費者」は、事業として又は事業のために契約の当事者となる場合を除く個人です(同法第2条第1項)。
・署名すれば有効:事業者の損害賠償責任の全部を免除する条項は、無効です(同法第8条第1項)。

覚え方のポイント
消費者契約法は「取消し(誤認・困惑)」と「不当条項の無効」の2本柱で、理由を問わずに契約を解除できる権利(クーリング・オフ)は持ちません。取消しの期間は「1年・5年」と覚えます。
問82-14

特定商取引に関する法律に定めるクーリング・オフの期間に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

  • ①電話勧誘販売の期間は、法定の書面を受け取った日から起算して20日である。
  • ②訪問購入の期間は、法定の書面を受け取った日から起算して20日である。
  • ③業務提供誘引販売取引の期間は、法定の書面を受け取った日から8日である。
  • ④連鎖販売取引の期間は、法定の書面を受け取った日から起算して20日である。
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正解 ④連鎖販売取引の期間は、法定の書面を受け取った日から起算して20日である。
解説
連鎖販売取引(いわゆるマルチ商法)は、法定の書面を受領した日から起算して20日を経過するまで、クーリング・オフによる契約の解除ができます(特定商取引に関する法律第40条第1項。再販売する商品の最初の引渡しが書面の受領より後になる場合は、その引渡しの日から起算します)。「人を勧誘すれば利益が得られる」という仕組みは内容の理解に時間がかかり、加入者が冷静に判断するまでに長い期間が必要だと考えられるため、8日より長い20日とされています。

他の選択肢が不適切な理由
・電話勧誘販売は20日:電話勧誘販売は8日です(同法第24条第1項)。
・訪問購入は20日:自宅に来た業者が貴金属などを買い取る訪問購入は8日です(同法第58条の14第1項)。
・業務提供誘引販売取引は8日:「仕事を紹介するので収入が得られる」と誘って商品などを買わせる業務提供誘引販売取引は、連鎖販売取引と同じく20日です(同法第58条第1項)。

覚え方のポイント
20日は「儲け話」の2類型(連鎖販売取引・業務提供誘引販売取引)、ほかの訪問販売・電話勧誘販売・特定継続的役務提供・訪問購入は8日と整理します。クーリング・オフの通知は書面または電磁的記録で行い、発した時に効力を生じます(訪問販売について同法第9条第2項)。なお、通信販売にはクーリング・オフはなく、返品の可否は広告の特約で決まり、特約がなければ商品の受領から8日以内に解除できます(同法第15条の3)。
問92-14

事例を読んで、成年後見人である社会福祉士の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。〔事例〕Gさん(88歳、女性)は特別養護老人ホームに入所しており、社会福祉士が成年後見人に選任されていた。Gさんが施設で亡くなり、施設から、遺体の引取りと火葬の手配、未払いとなっている先月分の施設利用料の支払について相談があった。Gさんの相続人は遠方に住む甥1人で、連絡はとれるが、高齢で当面は相続財産を管理できない状況にある。甥は、成年後見人が手続を進めることに反対していない。

  • ①家庭裁判所の許可を得たうえで、Gさんの遺体の火葬に関する契約を締結する。
  • ②後見は本人の死亡で終わっているため、未払いの利用料を支払う権限はないと伝える。
  • ③火葬に関する契約は、家庭裁判所の許可を得ずに成年後見人の判断で締結する。
  • ④相続財産を管理する立場になったとして、預金を甥に分配する手続を進める。
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正解 ①家庭裁判所の許可を得たうえで、Gさんの遺体の火葬に関する契約を締結する。
事例のポイント
成年被後見人が亡くなると後見は終了しますが、相続人がすぐに相続財産を管理できない状況です。甥は手続に反対しておらず、「相続人の意思に反することが明らか」ではありません。

解説
成年後見人は、成年被後見人が死亡した場合に必要があるときは、相続人の意思に反することが明らかなときを除き、相続人が相続財産を管理できるようになるまで、一定の死後事務を行うことができます(民法第873条の2)。火葬または埋葬に関する契約の締結は同条第3号の行為にあたり、家庭裁判所の許可が必要です(同条ただし書)。身寄りの少ない人が亡くなったときに、遺体の引取りや火葬が滞らないよう、2016年の改正で設けられた規定です。

他の選択肢が不適切な理由
・利用料を支払う権限はない:弁済期が到来している相続財産の債務の弁済(同条第2号)は、家庭裁判所の許可なしに行えます。先月分の施設利用料はこれにあたります(ただし、支払のために本人名義の預貯金を払い戻すことは第3号の行為として家庭裁判所の許可が必要です)。
・許可を得ずに火葬の契約:第3号の行為には家庭裁判所の許可が必要です。
・預金を甥に分配:遺産の分配は相続人が行うことで、成年後見人の死後事務の範囲には含まれません。

覚え方のポイント
死後事務は「特定の財産の保存(許可不要)」「弁済期が来た債務の弁済(許可不要)」「火葬・埋葬の契約など(家庭裁判所の許可が必要)」の3つです。この規定は「成年後見人」についての規定で、保佐人・補助人は対象になっていません。なお、2026年6月に公布された民法等の一部を改正する法律により、後見・保佐は補助に一元化されることになっています(公布から2年6か月以内に施行予定。2026年9月現在は未施行のため、現行の3類型で解答します)。
問102-14

消費者被害の相談や救済に関わる機関・団体に関する次の記述のうち、誤っているものを1つ選びなさい。

  • ①都道府県は、消費生活相談員を置く消費生活センターを設置しなければならない。
  • ②市町村は、必要に応じて消費生活センターを設置するよう努めなければならない。
  • ③適格消費者団体は、事業者の不当な勧誘行為の差止めを請求することができる。
  • ④国民生活センターは、市町村が条例に基づき設置する消費生活相談の窓口である。
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正解 ④国民生活センターは、市町村が条例に基づき設置する消費生活相談の窓口である。
解説
国民生活センターは、独立行政法人国民生活センター法に基づく独立行政法人で、全国の消費生活センターへの情報提供や相談の支援、商品テスト、全国の相談情報の収集・分析などを行う国レベルの機関です。市町村が条例に基づいて設置する相談窓口は、消費生活センターです(消費者安全法第10条第2項、第10条の2)。

他の選択肢が不適切な理由
※この問題は「誤っているもの」を選ぶ問題です。以下は正しい記述です。
・都道府県は設置義務:都道府県は、消費生活相談員を相談等の事務に従事させる消費生活センターを設置しなければなりません(同法第10条第1項)。
・市町村は努力義務:市町村は、必要に応じて消費生活センターを設置するよう努めなければならず、設置しない市町村も消費生活相談員を置くよう努めます(同条第2項・第3項)。
・適格消費者団体は差止請求:内閣総理大臣の認定を受けた適格消費者団体は、不特定かつ多数の消費者に対する不当な勧誘や不当な契約条項の使用の差止めを請求できます(消費者契約法第2条第4項、第12条)。

覚え方のポイント
「消費生活センター=都道府県は必置・市町村は努力義務」「国民生活センター=国の独立行政法人」と区別します。身近な相談先につながる消費者ホットラインは「188(いやや)」です。高齢者の被害では、本人の了解を得て消費生活センターと連携し、見守りの体制も整えます。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。

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