2026年版・2-4

原理と政策:福祉サービスの供給と国際比較の一問一答

社会福祉士国家試験「原理と政策・社会保障・権利擁護」から、原理と政策:福祉サービスの供給と国際比較に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。本試験は五肢択一を基本とする形式ですが、ここでは4択で出題しています。

問12-4

エスピン-アンデルセン(Esping-Andersen, G.)の福祉レジーム論に関する記述として、正しいものを1つ選びなさい。

  • ①保守主義レジームは、資力調査付きの給付が中心的で、アメリカがその典型である。
  • ②社会民主主義レジームは、普遍主義的で脱商品化の度合いが高く、北欧が典型である。
  • ③自由主義レジームは、職業や地位に応じた社会保険が中心で、ドイツがその典型である。
  • ④社会民主主義レジームは、家族による福祉を最も重視し、南欧諸国が典型である。
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正解 ②社会民主主義レジームは、普遍主義的で脱商品化の度合いが高く、北欧が典型である。
解説
エスピン-アンデルセンは『福祉資本主義の三つの世界』で、脱商品化と階層化などの指標を用いて福祉国家を3つに分類しました。社会民主主義レジームは、市民としての権利に基づく普遍主義的な給付とサービスを特徴とし、市場で働けなくても一定の生活が保障される度合い(脱商品化)が高く、スウェーデンなどの北欧諸国が典型です。国がケアのサービスも広く提供するため、家族の負担を軽くする性格も持っています。

他の選択肢が不適切な理由
・保守主義レジームは資力調査付き給付でアメリカが典型:これは自由主義レジームの説明です。自由主義レジームは市場を重視し、公的な給付は資力調査付きのものが中心で、アメリカ、カナダ、オーストラリアなどが典型です。
・自由主義レジームは職業・地位に応じた社会保険でドイツが典型:これは保守主義(コーポラティズム)レジームの説明で、ドイツやフランスが典型です。
・社会民主主義レジームは家族による福祉を重視し南欧が典型:家族の役割を重視するのは保守主義レジームの特徴で、南欧諸国は家族主義的な類型として議論されます。

覚え方のポイント
「自由主義=市場・アメリカ」「保守主義=職域の社会保険と家族・ドイツ」「社会民主主義=国家の普遍的保障・北欧」。国名と「何を頼りにするか(市場・家族と職域・国家)」を結びつけて覚えます。
問22-4

エスピン-アンデルセンが福祉国家を比較する指標として用いた「脱商品化」の意味として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ①福祉サービスの提供を、公的部門から営利企業の手へ移していくこと
  • ②社会保障の給付が、職業や地位による格差をどの程度再生産するか
  • ③家族がケアを担わなくても、個人の生活が成り立つ程度
  • ④市場で労働力を売らなくても、社会的に一定の生活を維持できる程度
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正解 ④市場で労働力を売らなくても、社会的に一定の生活を維持できる程度
解説
資本主義社会では、多くの人は自分の労働力を市場で売って(働いて賃金を得て)生活しています。この意味で労働力は「商品」です。脱商品化とは、病気や失業、老齢などで労働力を売れなくなっても、社会保障によって一定水準の生活を維持できる度合いを指します。年金や失業給付などの給付水準が高く、受給の条件が緩く、対象が広いほど脱商品化の度合いは高くなります。エスピン-アンデルセンは、この指標で社会民主主義レジームが最も高いと分析しました。

他の選択肢が不適切な理由
・公的部門から営利企業へ移す:これは民営化や市場化の説明で、脱商品化とはむしろ逆の方向を指します。
・職業や地位による格差をどの程度再生産するか:これはもう一つの指標である「階層化」の説明です。保守主義レジームは職域ごとの制度により階層化の度合いが高いとされます。
・家族がケアを担わなくても生活が成り立つ程度:これは「脱家族化」の説明で、フェミニズムからの批判を受けて後に重視されるようになった指標です。

覚え方のポイント
「脱商品化=働けなくても暮らせる度合い」「階層化=制度が格差を固定する度合い」「脱家族化=家族に頼らず暮らせる度合い」。3つの指標を「脱○○=○○に頼らなくても暮らせる」という同じ型で覚えると整理できます。
問32-4

福祉サービスの供給過程で、需要が供給を上回るときに、価格のしくみによらず、待機の順番や利用要件の設定などによって限られた資源を配分することを指す用語として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ①割当(ラショニング)
  • ②所得再分配
  • ③準市場
  • ④資力調査(ミーンズテスト)
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正解 ①割当(ラショニング)
解説
割当(ラショニング)は、福祉サービスのように価格で需要と供給を調整しにくい財について、限られた資源を行政などが何らかの基準で配分することです。サービスの利用要件を厳しくする、待機者リストで順番を待たせる、提供量を薄く広く分ける、情報を積極的に知らせないといった方法があります。公的なサービスは無料または低額で提供されることが多く、需要が供給を上回りやすいため、どのような方法で割り当てるかは、公平性にかかわる重要な論点です。

他の選択肢が不適切な理由
・所得再分配:税や社会保険料で集めた財源を給付として配り直し、所得の格差を縮めたり生活を安定させたりする機能で、資源の配分方法そのものを指す言葉ではありません。
・準市場:公的財源のもとで複数の提供者が利用者の選択をめぐって競う仕組みで、価格以外の配分方法を指す言葉ではありません。
・資力調査(ミーンズテスト):給付の対象を収入や資産で判定する手続です。割当の方法の一つとして使われることはありますが、配分の仕組み全体を指す用語ではありません。

覚え方のポイント
ラショニングはもともと「配給」の意味です。「足りないものを、値段ではなくルールで配る」と言い換えると理解しやすくなります。待機児童や特別養護老人ホームの待機者は、身近なラショニングの例です。
問42-4

事例を読んで、地域包括支援センターの社会福祉士が紹介する仕組みとして、最も適切なものを1つ選びなさい。〔事例〕Aさん(80歳、女性)は要介護1の認定を受け、通所介護(デイサービス)の利用を考えている。同居する長女は「近所に事業所がいくつもあるが、どこがどんなサービスをしているのか分からず、比べようがない」と地域包括支援センターに相談した。

  • ①高額介護サービス費の支給
  • ②特定入所者介護サービス費の支給
  • ③介護サービス情報の公表制度
  • ④区分支給限度基準額の設定
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正解 ③介護サービス情報の公表制度
事例のポイント
長女は事業所ごとのサービスの内容や運営状況を知ることができず、比べて選べないことに困っています。費用の負担や給付の上限の問題ではなく、利用する側に情報が足りないこと(情報の非対称性)が課題の中心です。

解説
情報の非対称性とは、サービスの質や内容について、提供する側は多くの情報を持っているのに、利用する側はほとんど知らないという情報の偏りのことです。福祉サービスは実際に使ってみないと質が分からず、利用者が適切に選べなくなるため、準市場がうまく機能しない原因になります。介護保険法は、介護サービス事業者に対し、サービスの内容や運営状況に関する情報を都道府県知事に報告させ、それを公表する仕組みを設けています(介護保険法第115条の35)。

他の選択肢が不適切な理由
・高額介護サービス費の支給:1か月の利用者負担が上限額を超えたときに超えた分を支給する仕組みで、負担の軽減が目的です。
・特定入所者介護サービス費の支給:低所得の施設利用者などの食費・居住費の負担を軽くする給付(いわゆる補足給付)で、これも負担軽減が目的です。
・区分支給限度基準額の設定:要介護度ごとに保険給付の上限を定めるもので、給付の範囲を決める仕組みです。

覚え方のポイント
情報の非対称性への対策は「情報を公開する」「第三者が評価する」「選択を手助けする」の3方向です。介護サービス情報の公表制度、福祉サービス第三者評価事業、契約時の重要事項説明がその代表例として挙げられます。
問52-4

福祉サービスの利用に伴うスティグマに関する次の記述のうち、適切でないものを1つ選びなさい。

  • ①ゴッフマンは、スティグマを他者からの信頼や評価を損なう属性として論じた。
  • ②スティグマは、給付の申請をためらわせ、制度の捕捉率を下げる要因となる。
  • ③資力調査を伴う給付は、受給者にスティグマの意識を生じさせやすい。
  • ④スティグマは本人の意識の問題であり、制度の設計で軽減することはできない。
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正解 ④スティグマは本人の意識の問題であり、制度の設計で軽減することはできない。
解説
スティグマは、本人の気持ちの問題にとどまらず、制度の仕組みや社会の見方によって生み出され、強められるものです。そのため、制度の設計によって軽減することができます。例えば、申請の手続を簡素にする、窓口で受給者を目立たせない、給付を権利として位置づけ広く周知する、対象を普遍的にするといった工夫によって、利用をためらう気持ちを和らげることができます。スティグマへの配慮は、必要な人に支援を届けるうえで欠かせない視点です。

他の選択肢が不適切な理由
※この問題は「適切でないもの」を選ぶ問題です。以下は適切な記述です。
・ゴッフマンの論:社会学者ゴッフマン(Goffman, E.)は、ある属性が他者からの評価を大きく損ない、その人を「普通ではない」存在として扱わせる働きをスティグマとして論じました。
・申請をためらわせ捕捉率を下げる:受給資格があっても恥の意識から申請しない人が生じ、制度が本来の対象を捉えきれなくなります。
・資力調査を伴う給付で生じやすい:収入や資産を調べられること、困窮者として区別されることが、スティグマの意識を生みやすくします。

覚え方のポイント
スティグマの源流は、救済を受ける人を不名誉な存在とした新救貧法の劣等処遇にさかのぼります。「制度がスティグマを生む→制度の工夫で減らせる」という因果の向きを押さえておきましょう。
問62-4

住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律(住宅セーフティネット法)に関する記述として、正しいものを1つ選びなさい。

  • ①住宅確保要配慮者には、低額所得者は含まれるが、災害の被災者は含まれない。
  • ②住宅確保要配慮者居住支援法人になれるのは、社会福祉法人に限られている。
  • ③要配慮者の入居を拒まない賃貸住宅は、公営住宅に限って供給する仕組みである。
  • ④住宅確保要配慮者居住支援法人は、申請に基づいて都道府県知事が指定する。
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正解 ④住宅確保要配慮者居住支援法人は、申請に基づいて都道府県知事が指定する。
解説
住宅セーフティネット法は、低額所得者、被災者、高齢者、障害者、子どもを養育する者など、住宅の確保に特に配慮を要する人(住宅確保要配慮者)が、民間の賃貸住宅に円滑に入居できるようにするための法律です。入居の相談や見守りなどの生活支援を担う住宅確保要配慮者居住支援法人は、都道府県知事が指定します(住宅セーフティネット法第59条)。住まいは生活の土台であり、福祉政策と住宅政策の連携が求められる代表的な分野です。

他の選択肢が不適切な理由
・被災者は含まれない:法律上の住宅確保要配慮者には、一定の期間内の災害で住宅を失った被災者も含まれています(同法第2条)。
・社会福祉法人に限られる:居住支援法人には、特定非営利活動法人(NPO法人)、一般社団法人、一般財団法人など営利を目的としない法人のほか、居住支援を目的とする会社も指定を受けることができます。
・公営住宅に限って供給する:この法律は、要配慮者の入居を拒まない民間の賃貸住宅を登録する仕組みなどを通じて、民間住宅の活用を図るものです。

覚え方のポイント
住宅セーフティネットは「公営住宅(公的)+登録された民間賃貸住宅+居住支援法人による入居・生活支援」の組合せです。「居住支援法人の指定は都道府県知事」「対象は幅広い要配慮者」を押さえましょう。
問72-4

福祉政策と関連する教育・労働施策に関する記述として、正しいものを1つ選びなさい。

  • ①2020年度から、低所得世帯等の学生に授業料等の減免と給付型奨学金による修学支援が行われている。
  • ②スクールソーシャルワーカーは、学校教育法により全ての小学校と中学校に配置が義務づけられている。
  • ③就学援助は、生活保護を受けている世帯の児童生徒だけを対象として、市町村が実施している制度である。
  • ④求職者支援制度は、雇用保険の基本手当を受給している人を主な対象として職業訓練を行う制度である。
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正解 ①2020年度から、低所得世帯等の学生に授業料等の減免と給付型奨学金による修学支援が行われている。
解説
2020年4月から、大学等における修学の支援に関する法律に基づく高等教育の修学支援新制度が始まりました。当初は住民税非課税世帯やそれに準ずる世帯の学生を対象に、大学や専門学校などの授業料・入学金の減免と、返還の必要がない給付型奨学金の支給を組み合わせて行うものです。その後、2024年4月から多子世帯や私立の理工農系の学部等に通う中間層にも対象が広がり、2025年4月からは子どもを3人以上扶養する世帯の学生について、所得制限なく授業料・入学金が一定額まで減免されています。家庭の経済状況によって進学の機会が左右され、貧困が次の世代へ引き継がれることを防ぐための施策で、教育政策が福祉政策と深く結びついている例です。

他の選択肢が不適切な理由
・スクールソーシャルワーカーの配置が法律で義務:スクールソーシャルワーカーは国の補助事業などを通じて活用が進められていますが、全校への配置が法律で義務づけられているわけではありません。
・就学援助は生活保護世帯だけが対象:就学援助は、生活保護を受けている要保護者に加え、それに準ずる程度に困窮していると市町村が認める準要保護者も対象です。
・雇用保険の基本手当の受給者が主な対象:求職者支援制度は、雇用保険を受給できない求職者を対象に、無料の職業訓練と一定の要件のもとでの給付金の支給を行う制度です。

覚え方のポイント
関連施策は「教育(修学支援・就学援助)」「労働(求職者支援制度)」「住宅(住宅セーフティネット)」と分野ごとに一つずつ代表的な制度を押さえ、「誰が対象か」をセットで覚えます。
問82-4

福祉サービスの供給部門に関する次の記述のうち、適切でないものを1つ選びなさい。

  • ①ボランタリー部門には、NPO法人や市民活動団体など非営利の民間組織が含まれる。
  • ②インフォーマル部門には、家族や親族、友人、近隣の人々による支援が含まれる。
  • ③社会福祉法人は、税制上の優遇措置を受けるため、営利部門の主体に分類される。
  • ④介護保険の居宅サービスには、株式会社などの営利法人も事業者として参入できる。
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正解 ③社会福祉法人は、税制上の優遇措置を受けるため、営利部門の主体に分類される。
解説
社会福祉法人は、社会福祉事業を行うことを目的として社会福祉法に基づいて設立される非営利の法人です。利益を役員や出資者に分配することはできず、残余財産も国や他の社会福祉法人などに帰属します。公益性が高く非営利であるからこそ、法人税などの税制上の優遇措置が認められているのであり、営利部門に分類されるわけではありません。福祉の供給部門は、公的部門、民間の営利部門、非営利(ボランタリー)部門、インフォーマル部門に分けて捉えられます。

他の選択肢が不適切な理由
※この問題は「適切でないもの」を選ぶ問題です。以下は適切な記述です。
・ボランタリー部門にNPO法人や市民活動団体が含まれる:営利を目的としない民間の組織が自発的に活動する領域です。
・インフォーマル部門に家族や近隣の支援が含まれる:制度に基づかない身近な人間関係による支え合いの領域です。
・営利法人も居宅サービスに参入できる:介護保険制度では、居宅サービスについて法人の種類を問わず指定を受けて参入でき、多様な主体の競争が想定されています。

覚え方のポイント
「税の優遇がある=非営利だから」と因果を正しく結びつけます。福祉多元主義では4部門(公的・営利・非営利・インフォーマル)の役割分担と連携が論点になります。
問92-4

諸外国の高齢者ケア政策に関する記述として、正しいものを1つ選びなさい。

  • ①スウェーデンのエーデル改革では、高齢者ケアの責任が県から国へ一元化された。
  • ②イギリスのコミュニティケア改革は、自治体に直接のサービス提供を義務づけた。
  • ③アメリカでは、全国民を対象とする公的な介護保険制度が連邦政府によって運営されている。
  • ④ドイツは1995年に介護保険を導入し、要介護者は現金給付も選ぶことができる。
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正解 ④ドイツは1995年に介護保険を導入し、要介護者は現金給付も選ぶことができる。
解説
ドイツでは、社会保険の伝統を生かして1995年に介護保険が導入されました。在宅の要介護者は、サービスの現物給付のほか、家族などによる介護を前提とした現金給付(介護手当)を選ぶことができ、両者を組み合わせることも可能です。日本の介護保険は原則として現物給付であり、家族介護への現金給付を設けなかった点が大きな違いです。国際比較では、同じ社会保険方式でも給付の設計が異なる点に注目することが大切です。

他の選択肢が不適切な理由
・エーデル改革で国へ一元化:1992年のエーデル改革は、それまで県(ランスティング)が担っていた長期療養などの責任を、基礎自治体であるコミューンへ移し、高齢者ケアをコミューンに一元化したものです。
・自治体に直接のサービス提供を義務づけ:1990年のNHS及びコミュニティケア法による改革では、自治体はサービスを自ら提供するより、民間などから購入して調整する「条件整備者」の役割を担うことが求められました。
・アメリカの公的介護保険:アメリカには全国民を対象とする公的介護保険はありません。低所得者向けのメディケイドなどが一部の介護費用を賄っています。

覚え方のポイント
「ドイツ=介護保険+現金給付あり」「日本=介護保険・現物給付中心」「スウェーデン=税方式・コミューン中心」「イギリス=税方式・自治体は条件整備者」と、財源と担い手で国を並べて比較します。
問102-4

福祉政策の動向と課題に関する記述として、正しいものを1つ選びなさい。

  • ①地域共生社会は、支え手と受け手を明確に分け、専門職が支援を担う社会を目指す。
  • ②SDGsは2015年に国連で採択され、「誰一人取り残さない」ことを掲げている。
  • ③SDGsは2000年に国連で採択され、8つのゴールで構成される開発目標である。
  • ④地域包括ケアシステムは、医療を除き、介護と住まいと生活支援を一体で提供する。
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正解 ②SDGsは2015年に国連で採択され、「誰一人取り残さない」ことを掲げている。
解説
持続可能な開発目標(SDGs)は、2015年の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に掲げられた目標で、17のゴールと169のターゲットからなります。貧困の解消、健康と福祉、ジェンダー平等、不平等の是正など、社会福祉と深く関わる目標が含まれ、「誰一人取り残さない」という理念は、社会的包摂を目指す福祉政策の考え方と重なります。途上国だけでなく先進国も含むすべての国が取り組む目標である点も特徴です。

他の選択肢が不適切な理由
・支え手と受け手を明確に分ける:地域共生社会は、制度や分野ごとの縦割りや、「支え手」「受け手」という関係を超えて、住民や多様な主体がつながり、ともに地域をつくっていく社会を目指すものです。
・2000年採択、8つのゴール:これはSDGsの前身であるミレニアム開発目標(MDGs)の説明です。MDGsは主に途上国の課題を対象としていました。
・医療を除く:地域包括ケアシステムは、住まい、医療、介護、予防、生活支援が一体的に提供される体制を指し、医療は欠かせない要素です。

覚え方のポイント
「MDGs=2000年・8目標・途上国中心」「SDGs=2015年・17目標・全ての国・誰一人取り残さない」。数字の違い(8と17)と年号(2000と2015)をセットにすると取り違えません。

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