2026年版・3-2

地域福祉:福祉行財政システムの一問一答

社会福祉士国家試験「地域福祉・障害者福祉・刑事司法」から、地域福祉:福祉行財政システムに関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。本試験は五肢択一を基本とする形式ですが、ここでは4択で出題しています。

問13-2

市町村が処理する次の事務のうち、地方自治法上の第一号法定受託事務に当たるものはどれか。

  • ①要介護認定
  • ②生活保護の決定・実施
  • ③障害福祉サービスの支給決定
  • ④地域支援事業の実施
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正解 ②生活保護の決定・実施
解説
法定受託事務は、法律又はこれに基づく政令により地方公共団体が処理することとされる事務のうち、国が本来果たすべき役割に係るものであって、国においてその適正な処理を特に確保する必要があるものとして法律又は政令に特に定めるものです(地方自治法2条9項)。生活保護の決定・実施は、憲法25条の生存権を国の責任で保障する制度の中核であり、全国で公平に行われる必要があるため、第一号法定受託事務とされています(生活保護法84条の5)。

他の選択肢が不適切な理由
・要介護認定:介護保険の保険者である市町村が行う自治事務です。
・障害福祉サービスの支給決定:障害者総合支援法に基づき市町村が行う自治事務です。
・地域支援事業の実施:介護保険法に基づき市町村が地域の実情に応じて行う自治事務です。

覚え方のポイント
福祉分野の法定受託事務の代表は「生活保護の決定・実施」と覚えます。1999年の地方分権一括法(2000年施行)で機関委任事務が廃止され、地方公共団体の事務は自治事務と法定受託事務の2つに整理されました。自治事務は「法定受託事務以外のもの」と定義されている(地方自治法2条8項)点も押さえましょう。
問23-2

地方自治法における自治事務と法定受託事務に関する記述として、適切でないものはどれか。

  • ①自治事務は法定受託事務以外の事務をいう
  • ②法定受託事務は国が本来果たすべき役割に係る
  • ③法定受託事務も地方公共団体が処理する事務である
  • ④法定受託事務は国の出先機関が処理する事務である
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正解 ④法定受託事務は国の出先機関が処理する事務である
解説
法定受託事務は、国が本来果たすべき役割に係るものであっても、法律又は政令によって都道府県・市町村・特別区が処理することとされた事務であり、あくまで地方公共団体の事務です(地方自治法2条9項)。国の出先機関が処理する事務ではないため、この記述は適切ではありません。かつての機関委任事務は、知事や市町村長を国の機関として扱い、国の事務を処理させるものでしたが、地方分権改革で廃止され、地方公共団体自身の事務として整理し直されました。

他の選択肢が不適切な理由
※この問題は適切でないものを選ぶ問題なので、以下は適切な記述です。
・自治事務の定義:自治事務とは、地方公共団体が処理する事務のうち、法定受託事務以外のものをいいます(同法2条8項)。
・国が本来果たすべき役割:第一号法定受託事務は、国が本来果たすべき役割に係るもので、国においてその適正な処理を特に確保する必要があるものです(同条9項1号)。
・地方公共団体が処理:法定受託事務も地方公共団体の事務であり、地方議会の関与も一定の範囲で及びます。

覚え方のポイント
「機関委任事務(廃止)→自治事務と法定受託事務(2000年〜)」と改革の流れで覚えます。法定受託事務には、国の役割に係る第一号と、都道府県の役割に係る第二号がある点もあわせて押さえましょう。
問33-2

福祉事務所において、所の長の指揮監督を受けて現業事務の指導監督をつかさどる所員の一般的な呼び方として、正しいものはどれか。

  • ①査察指導員
  • ②現業員
  • ③身体障害者相談員
  • ④生活支援員
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正解 ①査察指導員
解説
福祉事務所には、所の長のほか、指導監督を行う所員、現業を行う所員、事務を行う所員を置かなければなりません(社会福祉法15条1項)。このうち指導監督を行う所員は、一般に査察指導員と呼ばれ、所の長の指揮監督を受けて、現業員の業務の進行管理や、援助の方針への助言・指導(スーパービジョン)を行います(同条3項)。査察指導員と現業員は、社会福祉主事でなければならないとされています(同条6項)。

他の選択肢が不適切な理由
・現業員:現業を行う所員で、援護を要する人の家庭を訪問するなどして面接し、資産や環境を調査して保護の要否などを判断し、生活指導を行います(同条4項)。いわゆるケースワーカーです。
・身体障害者相談員:身体障害者福祉法に基づき、身体障害者の相談に応じ援助を行う民間の協力者として市町村などが委託するもので、福祉事務所の所員ではありません。
・生活支援員:障害福祉サービス事業所などで日常生活上の支援を行う職員などを指す言葉で、福祉事務所の指導監督の所員ではありません。

覚え方のポイント
福祉事務所の所員は「所長・査察指導員(SV)・現業員(CW)・事務職員」の4種類で、査察指導員と現業員は社会福祉主事、と覚えます。査察指導員と現業員は原則としてその職務にのみ従事する(同法17条)点も問われます。
問43-2

社会福祉法に定める、市の設置する福祉事務所の現業を行う所員(現業員)の数の標準として、被保護世帯数が240を超える場合に1人を加える世帯数の単位はどれか。

  • ①被保護世帯65ごと
  • ②被保護世帯100ごと
  • ③被保護世帯80ごと
  • ④被保護世帯120ごと
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正解 ③被保護世帯80ごと
解説
現業員の数は各事務所ごとに条例で定めますが、社会福祉法16条は標準数を示しています。市の設置する福祉事務所では、被保護世帯の数が240以下のときは3人とし、被保護世帯が80増すごとに1人を加えた数が標準です。都道府県の設置する福祉事務所では、被保護世帯が390以下のときは6人とし、65増すごとに1人を加えた数が標準とされています。都道府県の福祉事務所は、管轄区域が広く訪問に時間がかかる郡部を担当するため、1人当たりの担当世帯数が少なく設定されています。

他の選択肢が不適切な理由
・65ごと:都道府県の設置する福祉事務所の標準です。
・100ごと:社会福祉法の標準数に定められた単位ではありません。
・120ごと:社会福祉法の標準数に定められた単位ではありません。

覚え方のポイント
「市部=80世帯に1人」「郡部(都道府県)=65世帯に1人」と覚えます。この数は法律上「標準」であり、「定数」として必ず守らなければならない数ではない点も、過去に論点となったことのある知識です。
問53-2

専門職の配置に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①身体障害者福祉司は市町村の福祉事務所に必置である
  • ②知的障害者福祉司は市町村の福祉事務所に必置である
  • ③福祉事務所のない町村にも社会福祉主事は必置
  • ④児童福祉司は都道府県の児童相談所に必置である
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正解 ④児童福祉司は都道府県の児童相談所に必置である
解説
都道府県は、その設置する児童相談所に児童福祉司を置かなければなりません(児童福祉法13条1項)。児童福祉司は、児童相談所長の命を受けて、子どもの保護その他子どもの福祉に関する事項について相談に応じ、専門的技術に基づいて必要な指導を行います(同条4項)。児童虐待の相談の増加を受けて、児童福祉司の数は、管轄区域の人口や虐待相談の件数などを勘案して政令で定める基準を標準として定めることとされています(同条2項)。

他の選択肢が不適切な理由
・身体障害者福祉司は市町村に必置:都道府県は身体障害者更生相談所に身体障害者福祉司を置かなければなりませんが、市町村はその福祉事務所に置くことが「できる」とされています(身体障害者福祉法11条の2)。
・知的障害者福祉司は市町村に必置:知的障害者福祉司も、都道府県の知的障害者更生相談所には必置ですが、市町村の福祉事務所には任意です(知的障害者福祉法13条)。
・福祉事務所のない町村にも社会福祉主事は必置:社会福祉主事を必ず置くのは都道府県・市・福祉事務所を設置する町村で、それ以外の町村は置くことが「できる」とされています(社会福祉法18条1項・2項)。

覚え方のポイント
各種福祉司は「都道府県の専門機関(児童相談所・更生相談所)に必置、市町村の福祉事務所には任意」と覚えます。福祉事務所に必置なのは査察指導員と現業員(社会福祉主事)です。
問63-2

社会福祉法に規定する地方社会福祉審議会に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①都道府県・指定都市・中核市に置かれる
  • ②すべての市町村に置かれる機関である
  • ③児童福祉の事項を中心として調査審議する
  • ④精神障害者福祉の事項も調査審議する
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正解 ①都道府県・指定都市・中核市に置かれる
解説
地方社会福祉審議会は、社会福祉に関する事項(児童福祉及び精神障害者福祉に関する事項を除く)を調査審議するため、都道府県、指定都市、中核市に置かれる合議制の機関です(社会福祉法7条1項)。都道府県知事や指定都市・中核市の長の監督に属し、その諮問に答え、又は関係行政庁に意見を具申します(同条2項)。行政の判断に専門家などの意見を反映させる仕組みで、身体障害者福祉に関する事項を調査審議するため、身体障害者福祉専門分科会を置くこととされています。

他の選択肢が不適切な理由
・すべての市町村に置かれる:設置されるのは都道府県・指定都市・中核市です。
・児童福祉の事項を中心:児童福祉に関する事項は調査審議の対象から除かれており、児童福祉審議会(児童福祉法)が扱います。精神障害者福祉に関する事項も除かれています。
・精神障害者福祉の事項も審議:精神障害者福祉に関する事項は、児童福祉に関する事項とともに調査審議の対象から除かれています(同法7条1項)。精神保健福祉については、都道府県が条例で置くことができる地方精神保健福祉審議会(精神保健福祉法9条)が扱います。

覚え方のポイント
「地方社会福祉審議会=都道府県・指定都市・中核市」「児童福祉と精神障害者福祉は除く」の2点を押さえます。身体障害者手帳の交付に関わる医師の指定にも、この審議会の意見を聴く仕組みがあります(身体障害者福祉法15条2項)。
問73-2

地方公共団体の福祉の財源に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①地方交付税は地方公共団体が自ら徴収する財源である
  • ②国庫支出金は使いみちが自由な一般財源である
  • ③地方交付税は使いみちが自由な一般財源である
  • ④国庫支出金は地方税と同じく自主財源である
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正解 ③地方交付税は使いみちが自由な一般財源である
解説
地方交付税は、地方公共団体の間の財政力の格差を調整し、どの地域でも一定の行政サービスを提供できるよう、国税の一定割合を財源として国から地方公共団体に交付されるもので、使いみちが特定されていない一般財源です。地方交付税法も、国は交付税の交付に当たって条件を付けたり、その使途を制限したりしてはならないと定めています(同法3条2項)。一方、国庫支出金(国庫負担金・国庫補助金など)は、生活保護費の国庫負担のように、特定の事業に使うことを条件として国から交付される特定財源です。財源の性格を理解することは、地域の福祉施策がどのような財政の仕組みで支えられているかを把握する基礎になります。

他の選択肢が不適切な理由
・地方公共団体が自ら徴収:地方交付税は、国税の一定割合を財源として国から交付されるもので、地方公共団体が自ら徴収する自主財源ではありません。自ら徴収する財源の代表は地方税です。
・国庫支出金は一般財源:国庫支出金は使いみちが特定された特定財源です。
・国庫支出金は自主財源:国から交付される国庫支出金や地方交付税は依存財源です。地方公共団体が自ら徴収する地方税などが自主財源です。

覚え方のポイント
財源は「自主財源か依存財源か」「一般財源か特定財源か」の2つの物差しで整理します。地方税=自主・一般、地方交付税=依存・一般、国庫支出金=依存・特定、と表にして覚えましょう。
問83-2

生活保護法に定める、市町村及び都道府県が支弁した保護費についての国の負担割合として、正しいものはどれか。

  • ①2分の1
  • ②4分の3
  • ③3分の2
  • ④10分の10
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正解 ②4分の3
解説
国は、市町村及び都道府県が支弁した保護費、保護施設事務費及び委託事務費の4分の3を負担しなければなりません(生活保護法75条1項)。残りの4分の1は、保護の実施機関である都道府県又は市町村が負担します。生活保護は、憲法25条に基づいて国が最低生活を保障する制度であり、その事務も国が本来果たすべき役割に係る法定受託事務とされていることから、国が費用の大部分を負担する仕組みになっています。

他の選択肢が不適切な理由
・2分の1:介護保険の給付費では公費と保険料がおおむね半分ずつなど、2分の1という割合は他の制度で見られますが、生活保護費の国の負担割合ではありません。
・3分の2:生活保護法では、市町村や都道府県が行う被保護者就労準備支援事業や被保護者家計改善支援事業などの費用について、国がその3分の2以内を補助できるとされています(同法75条2項)が、保護費の負担割合ではありません。
・10分の10:保護費の全額を国が負担する仕組みではありません。

覚え方のポイント
「生活保護費=国4分の3・地方4分の1」と覚えます。社会保障や貧困に対する支援の科目でも問われる数字です。生活困窮者自立支援法の自立相談支援事業の国庫負担(4分の3)とも同じ割合です。
問93-2

介護保険の保険給付(介護給付及び予防給付)に要する費用の財源構成に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①利用者負担を除き公費と保険料で半分ずつ賄う
  • ②利用者負担を除き公費で4分の3を賄っている
  • ③利用者負担を除き全額を保険料で賄っている
  • ④公費部分は国と市町村が同じ割合で負担する
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正解 ①利用者負担を除き公費と保険料で半分ずつ賄う
解説
介護保険の保険給付に要する費用は、利用者負担を除いた部分について、おおむね公費(税)で50%、保険料で50%を賄う仕組みです。公費の内訳は、居宅給付費では国25%(調整交付金を含む)、都道府県12.5%、市町村12.5%で、施設等給付費では国20%、都道府県17.5%、市町村12.5%です(介護保険法121条・122条・123条・124条)。保険料の部分は、第1号被保険者と第2号被保険者の人口比に応じて負担が按分されます。社会保険でありながら公費が半分を占める点が、介護保険の財政の大きな特徴です。

他の選択肢が不適切な理由
・公費で4分の3:公費の割合は給付費のおおむね2分の1です。4分の3は生活保護費の国の負担割合と混同しやすい数字です。
・全額を保険料:保険料で賄うのは給付費の半分で、第1号被保険者と第2号被保険者の双方が負担します。
・国と市町村が同じ割合:市町村の負担は12.5%(同法124条1項)ですが、国の負担は居宅給付費で25%、施設等給付費で20%であり、同じ割合ではありません。

覚え方のポイント
「公費50%・保険料50%」を基本に、市町村の負担はどの給付でも12.5%、国と都道府県の割合が居宅と施設で入れ替わる(国25→20、都道府県12.5→17.5)と覚えると整理しやすくなります。
問103-2

Yさん(28歳、女性)は知的障害があると思われるが、これまで療育手帳を取得していない。家族とともに市の障害福祉課に相談に来て、療育手帳の取得を希望している。療育手帳の交付に必要な障害の判定を行う機関として、最も適切なものはどれか。

  • ①児童相談所
  • ②精神保健福祉センター
  • ③発達障害者支援センター
  • ④知的障害者更生相談所
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正解 ④知的障害者更生相談所
事例のポイント
Yさんは28歳で、18歳以上の成人です。療育手帳の判定は、対象者の年齢によって行う機関が異なる点が判断の手がかりです。

解説
療育手帳は、国の通知に基づき都道府県・指定都市が交付するもので、交付にあたっての障害の判定は、18歳未満の場合は児童相談所が、18歳以上の場合は知的障害者更生相談所が行います。知的障害者更生相談所は、都道府県に設置が義務づけられた専門機関で(知的障害者福祉法12条1項)、知的障害者に関する医学的・心理学的・職能的な判定を行い、市町村への技術的援助なども担います。市の障害福祉課は申請の窓口となり、判定機関と連携して手続きを進めます。

他の選択肢が不適切な理由
・児童相談所:療育手帳の判定を行うのは18歳未満の場合です。28歳のYさんの判定は行いません。
・精神保健福祉センター:精神保健福祉の専門機関で、精神障害者保健福祉手帳の判定などに関わりますが、療育手帳の判定機関ではありません。
・発達障害者支援センター:発達障害者とその家族への相談支援や就労支援などを行う機関で、療育手帳の判定機関ではありません。

覚え方のポイント
判定機関は「18歳未満=児童相談所」「18歳以上=知的障害者更生相談所」と年齢で分けて覚えます。身体障害者手帳の判定や補装具の判定を担う身体障害者更生相談所とあわせ、「更生相談所=都道府県の判定機関」と整理しましょう。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。

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