2026年版・4-6

理論と方法:援助の過程の一問一答

社会福祉士国家試験「ソーシャルワークの基盤と方法・調査」から、理論と方法:援助の過程に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。本試験は五肢択一を基本とする形式ですが、ここでは4択で出題しています。

問14-6

ソーシャルワークの過程におけるスクリーニングの説明として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ①相談内容が自機関の支援の対象かを見極め、他機関の紹介も判断すること
  • ②支援を必要としながら来談しない人の生活の場に出向いて働きかけること
  • ③支援の終結後に、クライエントの生活の状況を一定期間にわたり確認していくこと
  • ④支援計画に沿ってサービスが提供されているかを、継続的に確認すること
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正解 ①相談内容が自機関の支援の対象かを見極め、他機関の紹介も判断すること
解説
スクリーニングは、ケースの発見からインテークにかけての段階で、相談に訪れた人や発見された人の状況が、自分の機関の支援の対象となるか、どの程度急いで対応すべきかを見極める過程です。対象とならない場合や、他の機関のほうが適切な場合には、その機関を紹介して確実につなぎます。限られた支援の資源を、必要な人に適切に届けるための入り口の判断といえます。

他の選択肢が不適切な理由
・生活の場に出向いて働きかける:これはアウトリーチの説明です。支援の必要がありながら自ら相談に来ない人を発見し、つながるための方法です。
・終結後に生活の状況を確認:これはフォローアップ(アフターケア)の説明です。
・計画どおり提供されているかを確認:これはモニタリングの説明です。支援の実施と並行して行われます。

覚え方のポイント
援助の過程は「ケースの発見(アウトリーチ・スクリーニング)→エンゲージメント(インテーク)→アセスメント→プランニング→支援の実施→モニタリング→終結と事後評価→フォローアップ」の順です。スクリーニングは「ふるい分け」の意味で、入り口で「ここで支援すべきか」を判断する段階と覚えましょう。
問24-6

〔事例〕地域包括支援センターのV社会福祉士に、Wさん(80歳、女性)の長女から電話があった。「母の物忘れがひどくなり、一人暮らしが心配。どこに相談すればよいのか分からず電話した」という。V社会福祉士のこの段階での対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ①長女から生活の状況を聞き取り、この電話でアセスメントを終える。
  • ②長女の心配を丁寧に聴き、センターで対応できることを説明する。
  • ③本人に会う前に、要介護認定の申請を代行することを決めておく。
  • ④物忘れは医療の問題なので、最初から病院に相談するよう伝える。
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正解 ②長女の心配を丁寧に聴き、センターで対応できることを説明する。
事例のポイント
長女からの最初の電話であり、援助の過程ではエンゲージメント(インテーク)の段階に当たります。相談者は本人ではなく家族であることにも注意が必要です。

解説
インテーク(エンゲージメント)の段階では、相談者の主訴を丁寧に聴き、不安を受け止めながら援助関係の基礎をつくることが大切です。あわせて、自分の機関で何ができるのかを分かりやすく説明し、相談者が支援を受けるかどうかを判断できるようにします。地域包括支援センターは高齢者の総合相談を担う機関であり、長女の心配を受け止めたうえで、本人の意向の確認や訪問など次の段階につなげていきます。

他の選択肢が不適切な理由
・この電話でアセスメントを終える:アセスメントは、本人の思いや生活の状況を本人と一緒に多面的に確かめるものです。家族からの1本の電話だけで終えることはできず、まず本人の意向を確かめる段階に進みます。
・本人に会う前に申請の代行を決める:要介護認定の申請が必要になることはありますが、本人の状況も意向も確かめないうちに手続きを決めるのは段階を飛ばしており、支援の主体である本人を置き去りにしています。
・最初から病院を紹介:医療が必要な可能性はありますが、生活の心配を含む相談を十分に聴かずに他機関へ回すことは、総合相談の役割を果たしていません。

覚え方のポイント
インテークの事例では「傾聴」「主訴の把握」「機関の機能の説明」が正解のキーワードです。「この場でアセスメントや手続きを済ませる」「すぐに他機関へ回す」は段階を飛ばした対応として誤りになります。
問34-6

ソーシャルワークの過程におけるアセスメントに関する記述として、誤っているものを1つ選びなさい。

  • ①クライエントの問題だけでなく、その強みや資源も把握の対象とする。
  • ②本人だけでなく、家族や地域などの環境も理解の対象に含める。
  • ③支援の途中でも、状況の変化に応じて繰り返し行うものである。
  • ④ワーカーが単独で行い、クライエントの参加は求めないものである。
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正解 ④ワーカーが単独で行い、クライエントの参加は求めないものである。
解説
アセスメントは、クライエントの状況や課題、ニーズを理解し、支援の方向を見いだすための過程ですが、ワーカーが一方的に行う「評価」ではありません。クライエント自身が自分の状況をどう理解し、何を望んでいるのかを知ることが欠かせないため、クライエントとともに行う協働の作業とされています。本人が参加することで、アセスメントの結果に納得し、その後の計画にも主体的に取り組めるようになります。

他の選択肢が不適切な理由
※この問題は誤っているものを選ぶため、以下はいずれも正しい記述です。
・強みや資源も把握:問題だけに目を向けず、本人の力や周囲の支え、利用できる社会資源も含めて理解します。
・環境も理解の対象:人と環境の交互作用の視点から、家族関係、住まい、経済状況、地域とのつながりなども把握します。
・繰り返し行う:アセスメントは一度で終わるものではなく、モニタリングで変化が分かれば再アセスメントを行うなど、支援の過程を通じて繰り返されます。

覚え方のポイント
アセスメントのポイントは「本人と一緒に」「問題と強みの両方を」「人と環境の両方を」「繰り返し」の4つです。「ワーカーが単独で」「一度だけ」「問題だけを」という選択肢は誤りと判断できます。
問44-6

ソーシャルワークの過程におけるプランニングに関する記述として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ①目標はワーカーが専門的に決め、本人には実施の段階で伝える。
  • ②計画には、制度に基づくフォーマルなサービスのみを位置づける。
  • ③短期目標は、達成の度合いを評価しやすい具体的な内容にする。
  • ④効果と限界の予測は、本人の不安を招くため説明しないでおく。
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正解 ③短期目標は、達成の度合いを評価しやすい具体的な内容にする。
解説
プランニングでは、アセスメントの結果に基づき、クライエントとともに目標と支援の方法を決めます。目標は、最終的にめざす長期目標と、そこに至る段階としての短期目標に分けて設定するのが一般的です。短期目標は、何を、いつまでに、どの程度できればよいのかが分かる具体的な内容にすることで、モニタリングや事後評価で達成度を確かめやすくなり、クライエントも前進を実感しやすくなります。

他の選択肢が不適切な理由
・ワーカーが決めて後で伝える:目標は本人と話し合って決めるもので、本人の同意がなければ計画は成り立ちません。
・フォーマルなサービスのみ:家族や近隣、ボランティアなどのインフォーマルな資源も含め、本人の生活に必要な資源を幅広く位置づけます。
・効果と限界を説明しない:出題基準にもあるとおり、プランニングでは支援の効果と限界の予測を示し、支援方針と内容を説明したうえで同意を得ることが求められます。

覚え方のポイント
プランニングの要点は「本人と一緒に」「長期目標と短期目標」「具体的で評価できる目標」「効果と限界の説明と同意」です。目標の具体性は、のちのモニタリングと評価の物差しになると理解しておきましょう。
問54-6

〔事例〕Xさん(77歳、男性)は、支援計画に基づき訪問介護と配食サービスを利用しながら一人暮らしをしている。利用開始から2か月後、近くに住み毎日様子を見に来ていた娘が、急に遠方へ転勤することになった。担当のY社会福祉士の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ①計画の期間中は内容を変えないことが原則なので、様子を見る。
  • ②変化による影響は、支援の終結時にまとめて評価することにしておく。
  • ③状況の変化を把握するため、Xさんと話して再アセスメントを行う。
  • ④見守りが減るため、確認を省いて訪問介護の回数をすぐに増やす。
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正解 ③状況の変化を把握するため、Xさんと話して再アセスメントを行う。
事例のポイント
毎日様子を見に来ていた娘が転勤するという、Xさんの生活を支えていたインフォーマルな資源の大きな変化が起きています。支援の実施中の出来事であることから、援助の過程ではモニタリングの段階に当たります。

解説
モニタリングは、計画どおりに支援が提供されているか、目標に向かって進んでいるかを確かめるとともに、クライエントの状況や環境の変化をとらえる過程です。娘の見守りがなくなれば、安否確認や緊急時の対応など新たなニーズが生じる可能性があります。変化を把握したら、Xさん本人と話し合いながら再アセスメントを行い、必要に応じて計画を見直します。援助の過程は一方向に進むものではなく、必要に応じて前の段階に戻る循環的な過程です。

他の選択肢が不適切な理由
・期間中は変えないので様子を見る:計画は状況の変化に応じて見直すもので、変化を放置すると生活が立ち行かなくなるおそれがあります。
・終結時にまとめて評価:変化への対応が遅れ、必要な支援が提供されない期間が生じます。
・確認を省いてすぐに回数を増やす:変化への対応は必要ですが、Xさんの意向や新たに生じたニーズを確かめないまま手段を決めています。安否の確認であれば配食の際の見守りや緊急通報など別の方法が合うこともあるため、再アセスメントを経て、Xさんと一緒に計画を見直します。

覚え方のポイント
モニタリングの事例で「状況が変化した」と書かれていたら、正解は「再アセスメント→計画の見直し」の流れです。「様子を見る」「終結時にまとめて」は、変化への対応を先送りする誤りの選択肢と見分けましょう。
問64-6

ソーシャルワークの過程における支援の終結と事後評価に関する記述として、誤っているものを1つ選びなさい。

  • ①終結は、目標の達成やクライエントの意思などを踏まえて判断する。
  • ②終結に向けては、その時期や進め方を事前に本人と話し合っておく。
  • ③事後評価では、支援の過程と結果を振り返り、その効果を確かめる。
  • ④終結後に生活の状況を一定の期間確かめることを、事後評価という。
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正解 ④終結後に生活の状況を一定の期間確かめることを、事後評価という。
解説
支援の終結後に、クライエントの生活が安定して続いているかを一定の期間確かめ、必要があれば再び支援につなぐ過程は、フォローアップ(アフターケア)と呼ばれます。事後評価は、終結の際に、それまでの支援の過程と結果を振り返り、目標がどの程度達成されたか、支援が効果的だったかを確かめるものです。両者は終結の前後に続けて行われることが多いため混同されやすいのですが、事後評価は「支援を振り返る」こと、フォローアップは「終結後の生活を見守る」ことと、目的が異なります。したがって、この記述は誤りです。

他の選択肢が不適切な理由
※この問題は誤っているものを選ぶため、以下はいずれも正しい記述です。
・目標の達成や本人の意思で判断:終結は、目標が達成された場合のほか、本人が終結を希望した場合、他機関に支援を引き継ぐ場合、転居や死亡などによっても判断されます。
・事前に話し合う:突然の終結は不安や見捨てられた感覚を招きやすいため、時期や進め方をあらかじめ本人と話し合い、準備をします。
・事後評価:支援の過程と結果を振り返り、目標がどの程度達成されたか、支援が効果的だったかを確かめます。本人の評価も聞くことで、今後の実践の改善にもつながります。

覚え方のポイント
終結は「準備して迎える」もの、事後評価は「過程と結果を振り返る」もの、フォローアップは「終結後に見守る」ものです。出題基準でも「支援の終結と事後評価」と「フォローアップ」は別の項目として並んでいます。終結は関係の断絶ではなく、困ったときには再び相談できることを伝えたうえで区切りをつけることだと理解しておきましょう。
問74-6

〔事例〕Zさん(50歳、男性)は、アルコール依存症の治療のために入院していた病院を退院し、自立相談支援機関のA社会福祉士の支援を受けて就職した。生活が安定したため、Zさんと話し合って支援を終結することにした。終結にあたってのA社会福祉士の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ①一定期間は状況を確かめること、困ったら相談できることを伝える。
  • ②事後評価で効果を確かめたので、フォローアップは行わないと伝える。
  • ③再発を防ぐため、終結後も毎週の面接に来るよう義務づけておく。
  • ④依存症の再発は医療の領域なので、今後は病院だけに相談するよう伝える。
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正解 ①一定期間は状況を確かめること、困ったら相談できることを伝える。
事例のポイント
生活が安定し、Zさんと話し合って終結することになっています。一方で、依存症からの回復や新しい職場への適応には時間がかかり、終結後に状況が変わる可能性もあります。

解説
フォローアップ(アフターケア)は、支援の終結後に、クライエントの生活が安定して続いているかを一定期間確認し、必要があれば再び支援につなぐための過程です。終結の際に、しばらくは連絡をとって様子を確かめること、困ったときにはいつでも相談できることを伝えておくと、Zさんは安心して新しい生活に踏み出せます。問題が大きくなる前に早めに相談できる関係を残しておくことが、再発の予防にもつながります。

他の選択肢が不適切な理由
・事後評価をしたのでフォローアップは行わない:事後評価は支援を振り返るもの、フォローアップは終結後の生活を見守るもので、目的が異なります。事後評価を行ったことは、フォローアップを省く理由になりません。
・毎週の面接を義務づける:終結したにもかかわらず支援を強制するもので、Zさんの自立と自己決定を尊重していません。
・今後は病院だけに相談するよう伝える:医療機関との連携は大切ですが、再発のおそれは仕事や生活の変化とも結びついています。生活全般の相談先を医療だけに限ると、Zさんが困ったときに相談しにくくなります。

覚え方のポイント
フォローアップの事例では「一定期間の見守り」と「再び相談できることの保障」がそろった選択肢が正解です。「フォローアップを省く」「相談先を一つに限る」も「支援を続けさせる」も、終結の考え方に合わない対応と覚えましょう。
問84-6

〔事例〕病院の医療ソーシャルワーカーであるB社会福祉士は、入院中のCさん(84歳、女性)の退院支援を担当することになった。Cさんには軽い認知症があるが、自分の希望を話すことはできる。同居の息子は仕事が忙しく、面会に来ることは少ない。アセスメントの段階でのB社会福祉士の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ①まず息子の意向を確認し、それに沿って退院先の候補を絞り込む。
  • ②Cさんの思いを聴き、家族や病棟からも情報を得て全体をとらえる。
  • ③認知症の程度が確定するまで、アセスメントは始めないことにする。
  • ④最初の面接で得た情報だけで、退院後の支援方針を確定させておく。
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正解 ②Cさんの思いを聴き、家族や病棟からも情報を得て全体をとらえる。
事例のポイント
Cさんには軽い認知症がありますが、「自分の希望を話すことはできる」と明記されています。また、同居の息子は忙しく、家族の支援力も確かめる必要があります。

解説
アセスメントでは、クライエント本人の思いや希望を中心に据え、そのうえで家族、医師や看護師などの病棟スタッフ、地域の関係機関などから多面的に情報を集め、生活の全体像をとらえます。認知症があっても、本人が自分の希望を表明できる以上、その声を聴くことが出発点です。本人の意向と、家族の状況や心身の状態、住環境、利用できる資源を合わせて理解することで、Cさんにとって現実的で納得できる退院後の生活を一緒に考えられるようになります。

他の選択肢が不適切な理由
・息子の意向に沿って退院先を絞り込む:家族の意向は大切な情報ですが、希望を話せるCさんの思いを聴く前に家族の意向で方向を決めており、自己決定の尊重に反します。
・認知症の程度の確定を待つ:アセスメントは診断の確定を待たずに始められ、退院支援の時機を逃すことにもなります。
・最初の面接の情報だけで確定:情報が不十分なまま方針を決めることになり、アセスメントは継続的に行うものであるという原則にも反します。

覚え方のポイント
アセスメントの事例は「本人の思いを中心に」「多方面から情報を集め」「全体像をとらえる」がそろった選択肢を選びます。認知症や障害があっても「本人に聴く」を後回しにする選択肢は、まず誤りだと考えましょう。
問94-6

〔事例〕障害者相談支援事業所のD社会福祉士は、Eさん(29歳、男性、知的障害)と話し合い、一人暮らしに向けた支援計画の案をまとめた。Eさんは分かりやすく説明されれば、内容を理解して自分で判断することができる。計画の実施前のD社会福祉士の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ①本人は混乱しやすいので、家族の同意だけを得て支援を始める。
  • ②事業者との調整を先に済ませ、Eさんの同意は事後に得ておく。
  • ③内容と見込まれる効果を分かりやすく説明し、Eさんの同意を得る。
  • ④計画はEさんと話し合って作ったので、改めての説明は省いて始める。
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正解 ③内容と見込まれる効果を分かりやすく説明し、Eさんの同意を得る。
事例のポイント
Eさんは「分かりやすく説明されれば、内容を理解して自分で判断することができる」と明記されています。計画を実施する直前の、説明と同意の段階です。

解説
プランニングの最後には、支援計画の内容、見込まれる効果と限界、利用する資源などを本人に説明し、同意を得たうえで支援を開始します。知的障害があっても、本人が理解できるように言葉や資料を工夫して説明すれば、自分で判断できる人は多くいます。本人の理解と同意を得る過程そのものが、自己決定を支え、Eさんが計画に主体的に取り組むことにつながります。

他の選択肢が不適切な理由
・家族の同意だけで始める:Eさんは説明があれば判断できると示されており、本人を飛ばして家族の同意で進めることは自己決定の尊重に反します。
・同意を事後に得る:同意を得る前に支援の準備を進めてしまうと、Eさんが計画を拒んだり変更を望んだりしにくくなり、同意が形だけのものになります。
・話し合って作ったので説明を省く:案づくりに参加していても、実施の前には、内容、見込まれる効果と限界、利用する資源を分かりやすく説明し、改めて同意を得る必要があります。

覚え方のポイント
計画の実施前の事例では「分かりやすく説明」「効果と限界の予測」「本人の同意」の3点がそろった選択肢が正解です。障害や高齢を理由に「家族の同意だけ」で進める選択肢は、本人に判断能力が示されている限り誤りと覚えましょう。
問104-6

ソーシャルワークの過程に関する記述として、誤っているものを1つ選びなさい。

  • ①アウトリーチは、自ら支援を求めない人にも働きかける方法である。
  • ②モニタリングでは、支援が計画どおりに提供されているかを確かめる。
  • ③援助の過程は、必要に応じて前の段階に戻る循環的な過程である。
  • ④ケースの発見は、インテークとアセスメントを終えた後に行われる。
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正解 ④ケースの発見は、インテークとアセスメントを終えた後に行われる。
解説
ケースの発見は、援助の過程の入り口にあたる段階で、インテーク(エンゲージメント)やアセスメントよりも前に位置づけられます。支援が必要な人ほど、制度を知らない、相談する気力がないなどの理由で自ら来談しないことが多いため、ソーシャルワーカーは関係機関や民生委員、住民からの情報やアウトリーチを通じて、支援を必要とする人を見つけ出します。発見された人と出会い、主訴を聴いて援助関係の基礎をつくるのがインテーク、その後に状況を詳しく理解するのがアセスメントです。インテークとアセスメントの後にケースを発見するという順序は誤りです。

他の選択肢が不適切な理由
※この問題は誤っているものを選ぶため、以下はいずれも正しい記述です。
・アウトリーチ:支援者が生活の場に出向き、支援を求めない人や求められない人にも働きかけて、ニーズを掘り起こし支援につなげる方法です。
・モニタリング:支援が計画どおりに提供されているか、目標に向かって進んでいるか、新しいニーズが生じていないかを確かめます。
・循環的な過程:モニタリングで変化が見つかれば再アセスメントに戻るなど、援助の過程は一方向ではなく行きつ戻りつしながら進みます。

覚え方のポイント
援助の過程は「ケースの発見(アウトリーチ・スクリーニング)→インテーク(エンゲージメント)→アセスメント→プランニング→支援の実施→モニタリング→終結と事後評価→フォローアップ」の順です。入り口は「待つ」だけでなく「見つけに行く」ものであり、8050問題やセルフ・ネグレクトなど、本人が声を上げにくい課題が増える中で、ケースの発見とアウトリーチの重要性は高まっています。

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