2026年版・5-10

貧困に対する支援:生活困窮者支援と実際の一問一答

社会福祉士国家試験「高齢者・児童家庭・貧困・保健医療」から、貧困に対する支援:生活困窮者支援と実際に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。本試験は五肢択一を基本とする形式ですが、ここでは4択で出題しています。

問15-10

生活困窮者自立支援法における「生活困窮者」に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

  • ①生活保護を受けている者だけが、同法の生活困窮者に当たると法律で定められている。
  • ②65歳以上の高齢者は、同法の支援の対象からあらかじめ除かれている。
  • ③現に経済的に困窮し、最低限度の生活を維持できなくなるおそれのある者をいう。
  • ④仕事をしていない者に限られ、就労している者は支援の対象とならない。
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正解 ③現に経済的に困窮し、最低限度の生活を維持できなくなるおそれのある者をいう。
解説
生活困窮者自立支援法第3条第1項は、生活困窮者を、就労の状況、心身の状況、地域社会との関係性その他の事情により、現に経済的に困窮し、最低限度の生活を維持することができなくなるおそれのある者と定義しています。生活保護に至る前の段階にある人を早期に支援し、生活保護という最後のセーフティネットの手前で、いわば第2のセーフティネットとして支えることが、この法律のねらいです。年齢や就労の有無、障害の有無などで対象を限定していない点が特徴です。

他の選択肢が不適切な理由
・生活保護を受けている者だけ:同法の中心となる対象は、生活保護に至る前の段階にある人です。
・65歳以上の高齢者は除かれる:年齢による対象の制限はなく、高齢者も支援の対象となります。
・就労している者は対象外:収入が少ない、不安定な就労をしているなど、就労していても経済的に困窮している人は対象になります。

覚え方のポイント
生活困窮者自立支援制度は「第2のセーフティネット」「対象を限定しない包括的な相談支援」「早期の支援」。基本理念(同法第2条)の「尊厳の保持」「包括的かつ早期に」「地域の関係機関との緊密な連携」もあわせて覚えましょう。
問25-10

生活困窮者自立支援法に基づく事業に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

  • ①自立相談支援事業と住居確保給付金の支給は、都道府県等の必須の事業である。
  • ②家計改善支援事業は、全ての都道府県等に実施が義務づけられている事業である。
  • ③子どもの学習・生活支援事業は、都道府県等が必ず実施すべき事業である。
  • ④就労準備支援事業は、国が直接実施する事業として位置づけられている。
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正解 ①自立相談支援事業と住居確保給付金の支給は、都道府県等の必須の事業である。
解説
生活困窮者自立支援法では、福祉事務所を設置する自治体(都道府県、市、福祉事務所を設置する町村。都道府県等)が実施主体となります。このうち、生活困窮者自立相談支援事業(同法第5条)と生活困窮者住居確保給付金の支給(同法第6条)は必須の事業です。どの地域に住んでいても、困窮した人がまず相談できる窓口と、住まいを失わないための給付が確保されるようにするためです。その他の事業は、地域の実情に応じて努力義務や任意の事業として実施されます。

他の選択肢が不適切な理由
・家計改善支援事業は実施が義務:就労準備支援事業、家計改善支援事業、居住支援事業は、必要があると認めるものを行うよう努める努力義務の事業です(同法第7条第1項)。
・子どもの学習・生活支援事業は必須:子どもの学習・生活支援事業は、都道府県等が行うことができる任意の事業です(同条第2項)。
・就労準備支援事業は国が直接実施:就労準備支援事業も都道府県等が実施するもので、委託することもできます。

覚え方のポイント
事業は3段階で整理します。「必須=自立相談支援事業・住居確保給付金」「努力義務=就労準備支援事業・家計改善支援事業・居住支援事業」「任意=子どもの学習・生活支援事業など」。実施主体は福祉事務所設置自治体です。
問35-10

生活困窮者住居確保給付金に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

  • ①住宅の購入に必要な費用を、一括して生活困窮者に支給する給付金である。
  • ②生活保護を受けている世帯を対象に、家賃を上乗せして支給する給付金である。
  • ③社会福祉協議会が貸し付ける資金で、後で全額を返済しなければならない。
  • ④離職などで住居を失うおそれのある人に、家賃相当額を一定期間支給する。
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正解 ④離職などで住居を失うおそれのある人に、家賃相当額を一定期間支給する。
解説
生活困窮者住居確保給付金は、離職や廃業、またはそれに準ずる収入の減少などにより経済的に困窮し、住居を失った、または失うおそれのある人に対し、家賃に相当する額を、原則として一定の期間支給する給付金です(生活困窮者自立支援法第3条第3項・第6条)。また現在は、収入が著しく減少し、家計を改善するために新たな住居へ移る必要がある人も支給の対象に加えられています(同項第2号)。住まいを失うと、就職活動や生活の立て直しが一層難しくなるため、住まいを確保しながら就労などによる自立を支援することを目的としています。貸付けではなく給付であるため、返済の必要はありません。

他の選択肢が不適切な理由
・住宅の購入費用を一括支給:住居確保給付金は賃貸住宅の家賃に相当する額を支給するもので、住宅の購入費用は対象になりません。
・生活保護世帯の家賃を上乗せ:生活保護を受けている世帯の家賃は、生活保護の住宅扶助で賄われます。住居確保給付金は、生活保護に至る前の生活困窮者を対象としています。
・社会福祉協議会の貸付金:住居確保給付金は都道府県等が支給する給付金で、返済は不要です。社会福祉協議会が貸し付けるのは生活福祉資金です。

覚え方のポイント
「住居確保給付金=家賃相当額の給付(返済不要)・都道府県等の必須事業」「生活福祉資金=社会福祉協議会の貸付け(返済が必要)」。給付か貸付けかの区別が頻出のひっかけです。
問45-10

生活困窮者自立支援制度の実施体制に関する次の記述のうち、誤っているものを1つ選びなさい。

  • ①自立相談支援事業は、社会福祉協議会やNPO法人などに委託できる。
  • ②自立相談支援事業の費用は全額を市などが負担し、国の負担はない。
  • ③関係機関で情報を交換するため、支援会議を組織するよう努める。
  • ④認定生活困窮者就労訓練事業の認定は、都道府県知事が行っている。
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正解 ②自立相談支援事業の費用は全額を市などが負担し、国の負担はない。
解説
生活困窮者自立支援法第15条は、市などが支弁する自立相談支援事業の費用(政令で定める額)と住居確保給付金の費用について、その4分の3を国が負担すると定めています。必須の事業について国が大きく負担しているのは、全国どこでも一定の水準で支援が行われるようにするためです。努力義務の事業や任意の事業については、国が予算の範囲内で補助する仕組みになっています。

他の選択肢が不適切な理由
※この問題は「誤っているもの」を選ぶ問題です。以下は正しい記述です。
・自立相談支援事業は委託できる:都道府県等は、事務の全部または一部を、社会福祉法人、社会福祉協議会、NPO法人などに委託することができます(同法第5条第2項)。委託を受けた者には秘密保持義務が課されます。
・支援会議を組織するよう努める:都道府県等は、関係機関などで構成する支援会議を組織するように努めるものとされ(同法第9条第1項)、支援会議では生活困窮者に関する情報の交換や支援体制の検討を行います(同条第2項)。
・就労訓練事業の認定は都道府県知事:雇用による就業が困難な人に就労の機会と訓練を提供する事業(いわゆる中間的就労)は、都道府県知事が認定します(同法第16条)。

覚え方のポイント
国庫負担は「生活保護=4分の3」「自立相談支援事業・住居確保給付金=4分の3」と同じ数字です。支援会議は「構成員に守秘義務があり、本人の同意がなくても情報共有できる場」として押さえましょう。
問55-10

生活福祉資金貸付制度に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

  • ①生活福祉資金は給付金であり、貸付けを受けた後の返済は必要ない。
  • ②貸付けの対象は、生活保護を受けている世帯だけに限られている。
  • ③実施主体は都道府県社会福祉協議会で、市町村社協が窓口となる。
  • ④生活福祉資金の貸付けの実施主体は、市町村の福祉事務所である。
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正解 ③実施主体は都道府県社会福祉協議会で、市町村社協が窓口となる。
解説
生活福祉資金貸付制度は、低所得世帯、障害者世帯、高齢者世帯に対し、資金の貸付けと必要な相談支援を行うことにより、経済的な自立や生活意欲の向上、社会参加の促進を図る制度です。実施主体は都道府県社会福祉協議会で、申込みの窓口などの業務は市町村社会福祉協議会が担い、民生委員も相談支援などで協力します。資金には、総合支援資金、福祉資金、教育支援資金、不動産担保型生活資金があり、総合支援資金の貸付けに当たっては、原則として自立相談支援事業の利用が要件とされています。

他の選択肢が不適切な理由
・給付金で返済不要:生活福祉資金は貸付金であり、返済が必要です。低利または無利子で貸し付けられます。
・生活保護世帯だけが対象:対象は低所得世帯、障害者世帯、高齢者世帯です。生活保護を受けている世帯が利用できる資金は限られています。
・実施主体は福祉事務所:実施主体は都道府県社会福祉協議会です。

覚え方のポイント
生活福祉資金は「都道府県社協(実施主体)・市町村社協(窓口)・民生委員(協力)」「低所得・障害者・高齢者世帯」「貸付け(返済あり)」。生活困窮者自立支援制度の自立相談支援事業と連携して使われることも覚えておきましょう。
問65-10

低所得者対策に関わる事業と社会福祉法上の位置づけに関する次の記述のうち、誤っているものを1つ選びなさい。

  • ①無料低額宿泊所は、生活保護法に定める保護施設の一つである。
  • ②無料低額診療事業は、社会福祉法の第二種社会福祉事業である。
  • ③生計困難者に低利で資金を融通する事業は、第一種社会福祉事業である。
  • ④無料低額宿泊所を経営する事業は、第二種社会福祉事業に当たる。
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正解 ①無料低額宿泊所は、生活保護法に定める保護施設の一つである。
解説
無料低額宿泊所は、生計困難者のために、無料または低額な料金で簡易住宅を貸し付けたり、宿泊所などの施設を利用させたりする事業を行う施設で、社会福祉法の第二種社会福祉事業として位置づけられています(社会福祉法第2条第3項)。生活保護法に定める保護施設(救護施設、更生施設、医療保護施設、授産施設、宿所提供施設)とは別のものです。住まいを失った人の一時的な受け皿となる一方、劣悪な環境で保護費を搾取する、いわゆる貧困ビジネスが問題となり、設備や運営の基準が法令で定められています。

他の選択肢が不適切な理由
※この問題は「誤っているもの」を選ぶ問題です。以下は正しい記述です。
・無料低額診療事業は第二種社会福祉事業:生計困難者のために、無料または低額な料金で診療を行う事業です(同法第2条第3項)。医療費の支払いが困難な人が受診できるようにするための事業です。
・資金を融通する事業は第一種社会福祉事業:生計困難者に対して無利子または低利で資金を融通する事業は、第一種社会福祉事業とされています(同条第2項)。
・無料低額宿泊所の事業は第二種社会福祉事業:前述のとおりです。

覚え方のポイント
第一種社会福祉事業は「入所施設が中心+資金の融通」、第二種は「在宅・通所サービスや相談、無料低額診療・無料低額宿泊所など」。無料低額宿泊所と保護施設(宿所提供施設)を混同しないことが大切です。
問75-10

事例を読んで、自立相談支援機関の相談支援員(社会福祉士)の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。〔事例〕HHさん(38歳、男性)は、半年前に勤め先の倒産で失業した。雇用保険の給付も終わり、家賃を2か月滞納している。消費者金融からの借金もあり、「どうしていいか分からない」と市の相談窓口に来所した。

  • ①借金があるため、自己破産の手続を相談支援員が代わりに進めていく。
  • ②家賃の滞納があるため、住居確保給付金の対象にはならないと説明する。
  • ③今は仕事をしていないので、自立相談支援の対象にはならないと本人に伝える。
  • ④状況を把握して支援プランを一緒に作り、住居と家計の支援を組み合わせる。
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正解 ④状況を把握して支援プランを一緒に作り、住居と家計の支援を組み合わせる。
事例のポイント
HHさんは失業、家賃の滞納、借金という複数の課題を同時に抱え、混乱しています。住まいを失う危険が迫っていることと、本人が自ら相談に来たことが手がかりです。

解説
自立相談支援事業では、相談支援員が本人の状況を丁寧に聞き取ってアセスメントを行い、本人と一緒に自立に向けた支援プランを作成します。HHさんの場合、住まいを失わないための住居確保給付金、家計の状況を整理して債務の問題にも対応する家計改善支援事業、就労支援などを組み合わせることが考えられます。借金の整理については、弁護士や司法書士、法テラスなどの専門機関につなぎます。複合的な課題を一体的に支援することが、この制度の強みです。

他の選択肢が不適切な理由
・自己破産の手続を相談支援員が代わりに進める:債務整理の手続は法律の専門家が担うもので、相談支援員が代行するのは不適切です。専門機関につなぐのが相談支援員の役割です。
・家賃の滞納があるので対象外:家賃を滞納していることは、住居確保給付金の支給の対象から外れる理由にはなりません。離職後の期間や収入・資産、求職活動などの要件を確認して申請につなぎます。
・仕事をしていないので対象外:働いていない人も生活困窮者として支援の対象です。

覚え方のポイント
自立相談支援の流れは「相談受付→アセスメント→支援プランの作成(本人と一緒に)→支援会議などでの調整→支援の提供→モニタリング・評価」。住まい・家計・就労・債務を組み合わせて考えるのが事例問題の定石です。
問85-10

事例を読んで、自立相談支援機関の就労支援員(社会福祉士)の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。〔事例〕IIさん(30歳、男性)は、大学を中退した後、10年近く自宅にひきこもっている。母親から相談を受けて何度か訪問を重ねたところ、IIさんは「働かなければとは思うが、人と話すのが怖いし、朝も起きられない」と話すようになった。

  • ①すぐにハローワークで正社員の求人に応募するよう、IIさんに強く指示する。
  • ②生活習慣の改善や社会参加から段階的に取り組む就労準備支援事業を検討する。
  • ③本人が自分で来所しない限り、支援を続けることはできないと母親に伝える。
  • ④就労経験がない人は就労準備支援事業を利用できないので、職業訓練を勧める。
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正解 ②生活習慣の改善や社会参加から段階的に取り組む就労準備支援事業を検討する。
事例のポイント
IIさんは長期間ひきこもっており、働く意思はあるものの、人と話すことへの不安や生活リズムの乱れがあります。訪問を重ねる中で本音を話し始めたという、関係づくりが進みつつある段階です。

解説
生活困窮者就労準備支援事業は、直ちに一般就労することが難しい人に対し、生活習慣の形成(日常生活自立)、社会的な能力の形成(社会生活自立)、就労に向けた訓練(就労自立)という段階を踏んで、一般就労に向けた基礎的な能力の向上を支援する事業です(事業の定義は生活困窮者自立支援法第3条第4項、実施は同法第7条第1項の努力義務。3つの段階の考え方は国が示す事業の手引などによる)。IIさんのように、朝起きることや人と関わることに困難がある人には、本人のペースに合わせて、小さな成功体験を積み重ねられる支援が適しています。

他の選択肢が不適切な理由
・すぐに正社員の求人に応募するよう指示:本人の状態を無視した指示であり、失敗体験によってひきこもりが長期化するおそれがあります。
・来所しない限り支援を続けられない:自ら来所することが難しい人にはアウトリーチ(訪問)による支援が重要で、既に訪問で関係づくりが進んでいます。
・就労経験がない人は利用できない:就労準備支援事業は、直ちに一般就労することが難しい人を対象とするもので、就労経験の有無は要件ではありません。長期間ひきこもっていた人もまさに対象です。

覚え方のポイント
就労準備支援事業は「日常生活自立→社会生活自立→就労自立」の3段階で支援します。ひきこもりの事例では「アウトリーチ」「本人のペース」「段階的な支援」「家族への支援」がキーワードです。
問95-10

事例を読んで、福祉事務所の現業員(社会福祉士)の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。〔事例〕生活保護を受けている世帯のJJさん(中学2年生)は、学校の授業についていけなくなっており、家でも落ち着いて勉強できる場所がない。JJさんは「高校に行きたい」と話しているが、母親は「うちにはお金がないから無理だ」と言っている。

  • ①高校に進学するには、JJさんを世帯分離する必要があると説明する。
  • ②学習塾の費用は、全額が生活保護の扶助として支給されると説明する。
  • ③子どもの進路選択支援事業などで、進学に向けた相談に応じて支援する。
  • ④高校の就学に必要な費用は、生活保護からは支給されないことを伝える。
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正解 ③子どもの進路選択支援事業などで、進学に向けた相談に応じて支援する。
事例のポイント
JJさんは高校進学を希望していますが、学習の遅れと家庭の学習環境の問題を抱え、母親は経済的な理由で進学を諦めかけています。貧困の連鎖を防ぐ視点が求められます。

解説
生活保護法は、保護の実施機関(福祉事務所を管理する都道府県知事・市町村長等)が、被保護者である子どもの進路選択における教育・就労・生活習慣に関する問題について、訪問などにより子どもと保護者の相談に応じ、必要な情報の提供や助言、関係機関との連絡調整を行う「子どもの進路選択支援事業」を実施できると定めています(同法55条の10第1項)。
また、高等学校等への就学に必要な費用は、生業扶助の高等学校等就学費として支給されます。現業員は、JJさんと母親の思いを聴き、こうした事業を活用して進学に向けた相談に応じるとともに、進学に必要な費用が保護で賄えることを母親に説明し、JJさんの希望の実現を支援します。

他の選択肢が不適切な理由
・世帯分離が必要:高校への就学は、世帯の中で保護を受けながら認められています。世帯分離が問題になるのは、主に大学などへの進学の場合です。
・学習塾の費用は全額支給される:学習塾の費用が一般的に全額扶助されるわけではなく、誤った説明です。
・高校の就学費用は支給されない:高等学校等就学費が生業扶助として支給されます。誤った説明は、子どもの進学の機会を閉ざしてしまいます。

覚え方のポイント
生活保護世帯の子どもの進学を支える仕組みは「子どもの進路選択支援事業(生活保護法55条の10)」「高等学校等就学費(生業扶助)」「進学・就職準備給付金(大学等への進学時・同法55条の5)」。生活困窮世帯の子どもには、生活困窮者自立支援法の子どもの学習・生活支援事業(任意事業・同法7条2項)があります。
問105-10

貧困に対する支援に関わる機関と専門職に関する次の記述のうち、誤っているものを1つ選びなさい。

  • ①福祉事務所は、全ての町村での設置が義務づけられている。
  • ②福祉事務所の現業員は、社会福祉主事の資格が必要である。
  • ③福祉事務所の査察指導員は、現業事務の指導監督をつかさどる。
  • ④都道府県と市は、条例で福祉事務所を設置しなければならない。
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正解 ①福祉事務所は、全ての町村での設置が義務づけられている。
解説
社会福祉法第14条は、都道府県と市(特別区を含む)は条例で福祉に関する事務所(福祉事務所)を設置しなければならず、町村は条例で設置することができると定めています。町村の設置は任意であり、福祉事務所を設置していない町村の区域は、都道府県の福祉事務所が所管します。福祉事務所は、生活保護法をはじめとする福祉六法に定める援護、育成、更生の措置に関する事務を担う、社会福祉行政の第一線の機関です。

他の選択肢が不適切な理由
※この問題は「誤っているもの」を選ぶ問題です。以下は正しい記述です。
・現業員は社会福祉主事:福祉事務所の指導監督を行う所員(査察指導員)と現業を行う所員(現業員)は、社会福祉主事でなければなりません(社会福祉法第15条第6項)。
・査察指導員は現業事務の指導監督:所の長の指揮監督を受けて、現業事務の指導監督をつかさどります(同条第3項)。
・都道府県と市は設置義務:同法第14条第1項の規定です。

覚え方のポイント
福祉事務所は「都道府県・市=義務、町村=任意」。職員は「所長・査察指導員・現業員(ケースワーカー)・事務職員」で、査察指導員と現業員は社会福祉主事の資格が必要です。児童相談所(都道府県・指定都市が義務)と設置主体を比べて覚えましょう。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。

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