2026年版・6-4

理論と方法(専門):援助関係と面接技術の一問一答

社会福祉士国家試験「ソーシャルワーク専門・福祉サービス経営」から、理論と方法(専門):援助関係と面接技術に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。本試験は五肢択一を基本とする形式ですが、ここでは4択で出題しています。

問16-4

バイステックの7原則のうち、ワーカーがクライエントの感情を感じ取り、その意味を理解したうえで、自らの感情を自覚しながら適切に反応することを表すものとして、正しいものを1つ選びなさい。

  • ①意図的な感情表出
  • ②統制された情緒的関与
  • ③非審判的態度
  • ④クライエントの自己決定
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正解 ②統制された情緒的関与
解説
統制された情緒的関与とは、ワーカーがクライエントの感情に敏感に気づき、その意味を理解したうえで、ワーカー自身の感情を自覚し、コントロールしながら、援助の目的に沿って適切に反応することです。クライエントの感情に巻き込まれて一緒に怒ったり落ち込んだりするのでも、感情を無視して冷淡に接するのでもなく、専門職として意図的に関わることを示しています。自己覚知はこの原則の前提となります。

他の選択肢が不適切な理由
・意図的な感情表出:クライエントが、否定的な感情も含めて自由に感情を表現できるよう、ワーカーが意図的に働きかけることです。主語はクライエントの表出です。
・非審判的態度:クライエントの言動や態度について、ワーカーが善悪を一方的に判断したり責めたりしないことです。
・クライエントの自己決定:クライエントが自らの意思で選択し決定することを尊重し、そのために必要な情報の提供などを行うことです。

覚え方のポイント
バイステックの7原則は「個別化・意図的な感情表出・統制された情緒的関与・受容・非審判的態度・自己決定・秘密保持」です。感情に関する2つは「表出=クライエントが出す」「統制された関与=ワーカーが応える」と、主語の違いで区別しましょう。
問26-4

〔事例〕生活困窮者自立相談支援機関のY社会福祉士は、消費者金融からの借金を繰り返してきたZさん(42歳、男性)の相談を受けた。Zさんは「また借りてしまった。自分でもどうしようもない」とうつむいている。バイステックの非審判的態度に基づくY社会福祉士の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ①借金を繰り返したことの責任をはっきりと指摘し、反省を促す。
  • ②「借金は誰にでもある」と伝え、借りたことを肯定して励ます。
  • ③二度と借りないと約束するまでは、支援を保留すると伝えておく。
  • ④善悪を判断せずに、借金に至った事情や今の思いを丁寧に聴く。
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正解 ④善悪を判断せずに、借金に至った事情や今の思いを丁寧に聴く。
事例のポイント
Zさんは自ら「どうしようもない」と自分を責めています。非審判的態度に基づくと明記されており、ワーカーが評価や判断を下すかどうかが問われています。

解説
非審判的態度とは、クライエントの言動について、ワーカーが善悪や責任を一方的に判断したり、非難したりしないことです。借金を繰り返す背景には、収入の不安定さ、依存の問題、孤立、判断力の低下など、さまざまな事情が隠れていることが多く、責められると人は本当の事情を話せなくなります。Y社会福祉士は、評価を下さずに事情や思いを丁寧に聴き、Zさんが安心して状況を話せる関係をつくることが、支援の出発点となります。

他の選択肢が不適切な理由
・責任を指摘し反省を促す:ワーカーが審判を下しており、Zさんはさらに自分を責め、支援から遠ざかるおそれがあります。
・約束するまで支援を保留:条件を付けて支援を拒むもので、受容の原則にも反します。
・借りたことを肯定して励ます:非審判的態度は、行動を裁かないことであって、行動をよいと認めることではありません。問題を軽く扱うと、Zさんが自分の状況に向き合う機会も失われます。

覚え方のポイント
非審判的態度は「行動を認める」ことではなく、「ワーカーが裁かない」ことです。ワーカーが問題行動に同意する必要はありませんが、責める・条件を付ける・問題の行動を肯定してしまう選択肢は誤りと判断しましょう。
問36-4

援助関係において、ワーカーが自分の過去の重要な人物との関係の中で抱いた感情を、無意識のうちにクライエントに向けてしまうことを表す用語として、正しいものを1つ選びなさい。

  • ①逆転移
  • ②転移
  • ③投影
  • ④昇華
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正解 ①逆転移
解説
逆転移とは、ワーカー(援助者)が、自分の親や家族など過去の重要な人物との関係の中で抱いた感情や態度を、無意識のうちにクライエントに向けてしまうことです。たとえば、厳しかった父親に似た高齢男性の利用者に対して、理由もなく苛立ちや恐れを感じる場合などが当たります。逆転移に気づかないままでいると、クライエントを公平に理解できず、支援が偏ってしまうため、自己覚知やスーパービジョンを通して自分の感情の由来を振り返ることが大切です。

他の選択肢が不適切な理由
・転移:クライエントが、過去の重要な人物に対して抱いた感情を、無意識のうちにワーカーに向けることです。向ける方向が逆転移とは反対です。
・投影:自分の中にある受け入れがたい感情や欲求を、他者がもっているものとみなしてしまう防衛機制です。
・昇華:社会的に認められにくい欲求や衝動を、芸術やスポーツなど社会的に価値のある活動に向けかえる防衛機制です。

覚え方のポイント
「転移=クライエント→ワーカー」「逆転移=ワーカー→クライエント」と、感情が向かう矢印で覚えます。どちらも精神分析に由来する概念で、援助関係を振り返るうえで重要です。
問46-4

〔事例〕児童家庭支援センターのA社会福祉士は、子どもへの養育が行き届いていないBさん(28歳、女性)との面接の後、Bさんに対して強い怒りを感じ、次の面接が気の重いものになっていることに気づいた。A社会福祉士の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ①怒りを抑え込み、次回からは感情を交えずに事務的に面接を進める。
  • ②怒りの原因を探るため、次回の面接でBさんの生育歴を詳しく聞き取る。
  • ③自分の感情の由来と支援への影響を振り返り、スーパービジョンで検討する。
  • ④怒りを感じる相手は担当に向かないため、すぐに上司に担当の交代を申し出る。
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正解 ③自分の感情の由来と支援への影響を振り返り、スーパービジョンで検討する。
事例のポイント
A社会福祉士は、Bさんへの強い怒りと、面接が気の重いものになっていることに自分で気づいています。この気づきをどう扱うかが問われています。

解説
自己覚知とは、ワーカーが自分の価値観や感情の傾向、偏見などに気づき、それが援助関係や支援にどのような影響を与えるかを理解することです。援助者も人間であり、クライエントに対して怒りや苦手意識を抱くことはあります。大切なのは、その感情をなかったことにするのではなく、自分の生い立ちや価値観とどう結びついているのかを振り返り、支援に偏りが生じないよう点検することです。一人で抱え込まず、スーパービジョンで検討することで、感情を整理し、Bさんを理解する新たな視点を得ることができます。

他の選択肢が不適切な理由
・怒りを抑え込み事務的に進める:感情を押し込めても消えるわけではなく、冷淡な関わりとして支援に表れるおそれがあります。統制された情緒的関与は、感情を無視することではありません。
・Bさんの生育歴を詳しく聞き取る:振り返るべきなのは、怒りを感じているA社会福祉士自身の感情の由来です。Bさんの側に原因を探しに行くことは、自己覚知とは方向が逆です。
・すぐに担当の交代を申し出る:交代が必要な場合もありますが、まず自分の感情を振り返り、スーパービジョンで検討することが先です。

覚え方のポイント
自己覚知の事例では「感情を否定しない」「振り返る」「スーパービジョンを活用する」の3点がそろった選択肢を選びます。感情を「押し込める」「相手の側に原因を探す」はいずれも誤りです。
問56-4

ソーシャルワークにおける援助関係に関する記述として、誤っているものを1つ選びなさい。

  • ①援助関係は、目的をもって形成される専門的な関係とされる。
  • ②クライエントシステムには、本人だけでなく家族なども含まれうる。
  • ③ワーカーが最善を判断して決めることが、援助関係の原則である。
  • ④ラポールは、相互の信頼に基づく心の通い合った関係を指す。
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正解 ③ワーカーが最善を判断して決めることが、援助関係の原則である。
解説
ワーカーが「本人のため」と考えて、本人の意思にかかわらず決定することをパターナリズム(温情的父権主義)といいます。ソーシャルワークの援助関係では、クライエントを自分の人生の主体として尊重し、自己決定を支えることが原則であり、ワーカーが最善を判断して決めることを原則とするのは誤りです。生命の危険が差し迫っている場合など、例外的に介入が必要な場面はありますが、その場合でも本人の意思の確認と説明は欠かせません。

他の選択肢が不適切な理由
※この問題は誤っているものを選ぶため、以下はいずれも正しい記述です。
・目的をもった専門的な関係:援助関係は友人関係とは異なり、クライエントの課題の解決という目的のために、期間や役割を意識して形成される専門的な関係です。
・クライエントシステム:支援の対象となるのは本人だけでなく、家族やグループ、地域など、支援を求める人々のまとまりとしてとらえられます。
・ラポール:ワーカーとクライエントの間の、相互の信頼に基づく心の通い合った関係のことで、援助の基盤になります。

覚え方のポイント
援助関係のキーワードは「専門的関係」「クライエント主体」「パートナーシップ」「ラポール」です。パターナリズムは、それらとは反対の考え方として出題されます。
問66-4

面接技法に関する記述として、誤っているものを1つ選びなさい。

  • ①開かれた質問は、「はい」「いいえ」で簡潔に答えられる質問である。
  • ②閉じられた質問は、事実を確かめたいときなどに特に有効な質問である。
  • ③要約は、クライエントの話の要点をまとめて伝え返す技法である。
  • ④言い換えは、話の内容をワーカーの言葉で表して返す技法である。
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正解 ①開かれた質問は、「はい」「いいえ」で簡潔に答えられる質問である。
解説
「はい」「いいえ」や一言で答えられるのは、閉じられた質問です。開かれた質問は、「最近の生活について、どのように感じていますか」のように、クライエントが自分の言葉で自由に答えられる質問です。開かれた質問は、クライエントの思いや考えを幅広く引き出し、話の主導権をクライエントに委ねることができるため、面接の導入や、気持ちを語ってもらいたい場面で用いられます。

他の選択肢が不適切な理由
※この問題は誤っているものを選ぶため、以下はいずれも正しい記述です。
・閉じられた質問:「昨夜は眠れましたか」「ご家族は何人ですか」のように、事実を確かめたり、話を具体的に絞ったりするときに有効です。ただし多用すると、尋問のようになり、クライエントが受け身になります。
・要約:話の要点をまとめて伝え返すことで、ワーカーの理解が正しいかを確かめ、クライエントが自分の話を整理する助けになります。
・言い換え:クライエントの話の内容を、ワーカーの言葉で簡潔に表して返す技法で、話を聴いていることを伝え、理解を確かめる働きがあります。

覚え方のポイント
「開かれた質問=どのように・どう感じて(自由に答える)」「閉じられた質問=はい・いいえ、数や日時(限定して答える)」と覚えます。面接では両者を目的に応じて組み合わせて使います。
問76-4

〔事例〕特別養護老人ホームのC生活相談員(社会福祉士)は、入所しているDさん(86歳、女性)から「息子はもう半年も面会に来てくれない」と話しかけられた。Dさんは窓の外を見ながら小さな声で話している。感情の反射の技法を用いたC生活相談員の応答として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ①息子さんにも仕事などの事情がきっとあるのでしょうね。
  • ②息子さんに会えなくて、寂しい思いをされているのですね。
  • ③息子さんに面会に来るよう、私から連絡してみましょうか。
  • ④ほかの入所者の方も、同じようなことをよく言われますよ。
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正解 ②息子さんに会えなくて、寂しい思いをされているのですね。
事例のポイント
Dさんは事実(半年間面会がない)を話していますが、窓の外を見ながら小さな声で話す様子からは、言葉の奥にある感情がうかがわれます。感情の反射の技法を用いると明記されています。

解説
感情の反射とは、クライエントの言葉や表情、しぐさなどから、その背後にある感情を読み取り、それを言葉にして伝え返す技法です。「寂しい思いをされているのですね」と感情を言葉にして返すことで、Dさんは自分の気持ちを分かってもらえたと感じ、さらに思いを語りやすくなります。自分の感情に気づき、整理することにもつながります。

他の選択肢が不適切な理由
・息子さんにも事情があるのでしょう:息子の側に立って説明しており、Dさんの気持ちを受けとめていません。Dさんは自分の寂しさを否定されたと感じるおそれがあります。
・私から連絡しましょうか:解決策を急いで提案しており、まずDさんの気持ちを受けとめるという段階を飛ばしています。本人の意向を確かめずに連絡することにもなりかねません。
・ほかの方も同じことを言います:一般化によってDさんの個別の思いを軽く扱っており、個別化の原則にも反します。

覚え方のポイント
感情の反射は「〜という気持ちなのですね」と、感情の言葉を含めて返すのが特徴です。事実だけを返すのは言い換え、話全体をまとめて返すのは要約です。応答の選択肢では「感情の言葉」が入っているかを確かめましょう。
問86-4

〔事例〕精神科病院の医療ソーシャルワーカーであるE社会福祉士は、アルコール依存症で通院しているFさん(48歳、男性)と面接している。Fさんは「もう1か月、酒は一滴も飲んでいない」と話したが、面接室にはお酒のにおいが漂っている。E社会福祉士は「お酒はやめていると話してくださいましたが、今日は少しお酒のにおいがします。どのように考えたらよいでしょうか」と伝えた。E社会福祉士が用いた面接技法として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ①要約
  • ②言い換え
  • ③直面化
  • ④明確化
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正解 ③直面化
事例のポイント
Fさんの「一滴も飲んでいない」という言葉と、面接室に漂うお酒のにおいという事実との間に、食い違いがあります。E社会福祉士は、その食い違いを責めずに示し、Fさんに考えを尋ねています。

解説
直面化(対決)は、クライエントの言葉と行動、あるいは言葉どうしの間にある矛盾や食い違いを、ワーカーが指摘し、クライエント自身がそれに向き合えるよう促す技法です。責めたり問い詰めたりするためではなく、クライエントが自分の状況を見つめ直し、変化へのきっかけをつかむために用います。そのため、十分な信頼関係があることが前提であり、相手を尊重する伝え方が求められます。E社会福祉士の応答は、この直面化に当たります。

他の選択肢が不適切な理由
・要約:クライエントの話の要点をまとめて伝え返す技法です。矛盾を指摘するものではありません。
・言い換え:クライエントが話した内容を、ワーカーの言葉で表して返す技法です。
・明確化:クライエントがうまく言葉にできていない考えや感情を、ワーカーが言葉にして示し、はっきりさせる技法です。

覚え方のポイント
直面化のキーワードは「矛盾」「食い違い」「向き合う」です。信頼関係ができていない段階で用いると、クライエントが防衛的になりやすい点にも注意します。事例で「〜と話していますが、〜です」という形の応答が出てきたら、直面化を疑いましょう。
問96-4

〔事例〕地域包括支援センターのG社会福祉士は、民生委員から「一人暮らしのHさん(74歳、男性)の家の周りにごみがあふれ、本人もやせてきている。声をかけても『放っておいてくれ』と言われる」と相談を受けた。G社会福祉士の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ①民生委員に見守りを続けてもらい、変化があれば連絡をもらう。
  • ②本人の同意がなくても、ごみをすべて撤去する業者を手配しておく。
  • ③判断能力の低下が疑われ、成年後見制度の市町村長申立てを先に考える。
  • ④拒まれても訪問を重ね、本人が困っていることから関係を築いていく。
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正解 ④拒まれても訪問を重ね、本人が困っていることから関係を築いていく。
事例のポイント
Hさんは支援を拒んでいますが、ごみがあふれ、やせてきているなど、セルフ・ネグレクト(自己放任)の状態がうかがわれます。自ら支援を求めない人への関わり方が問われています。

解説
アウトリーチは、支援が必要でありながら自ら相談に来ない人や、支援を拒んでいる人に対して、ワーカーが生活の場に出向いて働きかける方法です。セルフ・ネグレクトの状態にある人は、支援を拒むことが多く、その背景には、認知機能の低下や抑うつ、過去に支援で嫌な思いをした経験などがある場合があります。G社会福祉士は、拒まれても訪問を重ね、健康や食事など本人が困っていることに寄り添いながら、少しずつ信頼関係を築いていくことが適切です。生命の危険が高い場合には、関係機関と連携した緊急の対応も検討します。

他の選択肢が不適切な理由
・民生委員の見守りに任せる:民生委員の協力は大切ですが、やせてきているなど健康の悪化がうかがわれる中で、センターが直接関わらずに連絡を待つだけでは、支援が遅れるおそれがあります。
・同意なくごみを撤去:本人の意思を無視した対応であり、信頼関係を損ない、支援をさらに拒む結果になりかねません。
・成年後見制度の市町村長申立てを先に考える:判断能力の状態をまだ確かめておらず、本人との関係もできていない段階で申立てを先に考えるのは、段階を飛ばしています。まず本人と会い、関係を築きながら状況を把握します。

覚え方のポイント
アウトリーチの事例では「拒否されても関わり続ける」「本人の困りごとから関係をつくる」が正解の方向です。「他者に任せて待つ」も「同意なく強行する・制度の利用を先に決める」も、どちらも誤りと覚えましょう。
問106-4

〔事例〕中学校のスクールソーシャルワーカーであるI社会福祉士は、学校からの勧めで来談したJさん(40歳、女性、中学生の母親)と面接を始めた。Jさんは腕を組み、「学校に言われたから来ただけ。話すことなんてない」と強い口調で話した。I社会福祉士の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ①子どものために協力が必要だと説明し、まず家庭の状況を尋ねる。
  • ②怒りが収まるまで、面接の目的には触れずに雑談だけを続けるようにする。
  • ③来談の意思がないと判断して面接を打ち切り、学校に報告しておく。
  • ④来たくなかった気持ちを受けとめ、面接の目的と選べることを伝える。
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正解 ④来たくなかった気持ちを受けとめ、面接の目的と選べることを伝える。
事例のポイント
Jさんは自ら望んでではなく、学校に勧められて来談した非自発的なクライエントです。腕を組み、強い口調で話す様子から、不信感や警戒心がうかがわれます。

解説
非自発的なクライエントは、他者から勧められたり求められたりして来談するため、支援に抵抗を示すことが少なくありません。I社会福祉士は、まず来たくなかったという気持ちを否定せずに受けとめ、この面接の目的や、ワーカーが何をする人なのか、Jさんにはどのような選択肢があるのかを率直に説明することが大切です。Jさん自身が選べることを伝えることで、自分がコントロールされているという感覚が和らぎ、Jさん自身の関心や困りごとから関係を築いていけるようになります。

他の選択肢が不適切な理由
・協力が必要だと説明し家庭の状況を尋ねる:来たくなかったという気持ちを受けとめないまま情報を集めようとしており、Jさんの不信感を強めかねません。まず抵抗を受けとめ、面接の目的と選べることを伝えます。
・目的に触れず雑談を続ける:目的を説明しないままでは、Jさんは何のための面接か分からず、不信感が残ります。率直さも援助関係の大切な要素です。
・面接を打ち切り学校に報告:非自発的なクライエントの抵抗は当然のものであり、すぐに関わりをやめることは、子どもや家庭への支援の機会を失わせます。

覚え方のポイント
非自発的なクライエントへの対応は「抵抗を受けとめる」「目的と役割を率直に説明する」「本人が選べることを示す」の3点です。「気持ちを飛ばして本題に入る」「ごまかす」「あきらめる」選択肢はいずれも誤りと判断しましょう。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。

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