2026年版・4-4

食品衛生:細菌性食中毒(毒素型)とウイルス性食中毒の一問一答

調理師試験「食品衛生学」から、食品衛生:細菌性食中毒(毒素型)とウイルス性食中毒に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。本試験も多くの地域で四肢択一式のマークシートで出題されます。ここでも4択で出題しています。

問14-4

黄色ブドウ球菌による食中毒についての説明として、正しいものはどれか。

  • ①人の手指とは関係がなく、主に缶詰が原因となる
  • ②菌は海水中にすみ、真水で洗えば確実に死滅する
  • ③潜伏期間は1〜7日と長く、発熱が主な症状である
  • ④つくられる毒素は熱に強く、加熱で分解されにくい
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正解 ④つくられる毒素は熱に強く、加熱で分解されにくい
解説
黄色ブドウ球菌は、人の皮膚、鼻やのど、特に手指の傷の化膿した部分に多くいる細菌です。食品の中で増えるときにエンテロトキシンという毒素をつくり、これを食べることで食中毒が起こります。エンテロトキシンは熱に強く、100℃で30分加熱しても分解されないため、いったん毒素ができてしまうと加熱しても防げません。潜伏期間は約3時間(1〜5時間)と短く、激しい吐き気・嘔吐・腹痛が主な症状で、発熱はほとんどありません。おにぎり、弁当、和菓子などが主な原因食品です。

他の選択肢が不適切な理由
・海水中にすみ真水で死滅:腸炎ビブリオの説明です。
・潜伏期間1〜7日で発熱が主:カンピロバクターの特徴に近い説明です。
・手指と関係がなく缶詰が原因:黄色ブドウ球菌は手指から食品を汚染します。缶詰はボツリヌス菌の原因食品です。

覚え方のポイント
「黄色ブドウ球菌=手指の傷・おにぎり・毒素は熱に強い・潜伏期間が短い・嘔吐」と覚えます。予防の中心は「菌を付けない」ことです。
問24-4

黄色ブドウ球菌食中毒の予防として、最も適当なものはどれか。

  • ①できあがった食品を加熱し直せば、毒素も必ず分解できる
  • ②手指に化膿した傷がある人は、食品に素手で直接触れない
  • ③調理前の手洗いより、調理後の加熱を重視すれば十分である
  • ④手指の傷は絆創膏で覆えば、素手で握ってよい
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正解 ②手指に化膿した傷がある人は、食品に素手で直接触れない
解説
黄色ブドウ球菌は、手指の化膿した傷に特に多くいるため、手指に傷や手荒れがある人は、食品に直接触れる調理作業をしない、または使い捨て手袋を着用することが大切です。毒素(エンテロトキシン)は熱に強く、できてしまうと加熱しても分解されないため、「菌を付けない」「増やさない(10℃以下で保存し、調理後は早く食べる)」ことが予防の中心です。おにぎりは、ラップや使い捨て手袋を使って握ります。

他の選択肢が不適切な理由
・加熱し直せば毒素も分解できる:エンテロトキシンは熱に強く、再加熱では分解されにくいため誤りです。
・調理後の加熱を重視すれば十分:毒素は加熱で防げないため、手洗いで菌を付けないことが重要です。
・絆創膏で覆えば素手で握ってよい:絆創膏だけでは菌を防ぎきれません。傷のある人は食品に直接触れる作業を避けるか、使い捨て手袋を着用します。

覚え方のポイント
食中毒予防の3原則「付けない・増やさない・やっつける」のうち、黄色ブドウ球菌は「やっつける(加熱)」が効きにくいため、「付けない」と「増やさない」が特に重要になります。
問34-4

ボツリヌス菌食中毒についての説明として、正しいものはどれか。

  • ①酸素がないと増えない菌で、主に生の鶏肉が原因となる
  • ②酸素のない状態で増え、神経麻痺を起こし致命率が高い
  • ③海水中にすむ菌で、夏の生の魚介類が主な原因となる
  • ④ウイルスの一種で、人の腸の中でだけ増殖する
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正解 ②酸素のない状態で増え、神経麻痺を起こし致命率が高い
解説
ボツリヌス菌は、酸素のない環境で増える嫌気性菌で、熱に強い芽胞をつくります。缶詰、びん詰、真空パック食品、いずし(魚を米飯と漬け込んだ発酵食品)など、空気が遮断された食品の中で増殖し、強力な神経毒(ボツリヌス毒素)をつくります。食べると、物が二重に見える、まぶたが下がる、話しにくい、飲み込みにくいなどの神経の麻痺が起こり、重症では呼吸が麻痺して死亡することもあり、致命率が高い食中毒です。毒素自体は熱に弱く、80℃で30分程度(100℃なら数分)の加熱で失活します。

他の選択肢が不適切な理由
・酸素がないと増えない菌:逆で、酸素がない状態で増える嫌気性菌です。
・海水中にすむ菌:腸炎ビブリオの説明です。
・ウイルスの一種:ボツリヌス菌は細菌です。人の腸でのみ増えるのはノロウイルスです。

覚え方のポイント
「ボツリヌス=嫌気性・芽胞・神経毒・致命率が高い」と覚えます。「芽胞は熱に強い」「毒素は加熱で失活する」の違いも重要です。1歳未満にはちみつを与えない理由(乳児ボツリヌス症)ともつながります。
問44-4

カレーやシチューを大量に作り、鍋のまま室温でゆっくり冷ましたときに起こりやすい食中毒の原因菌はどれか。

  • ①サルモネラ属菌
  • ②腸炎ビブリオ
  • ③カンピロバクター
  • ④ウエルシュ菌
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正解 ④ウエルシュ菌
解説
ウエルシュ菌は、人や動物の腸の中や土の中に広く分布する嫌気性菌で、熱に強い芽胞をつくります。カレー、シチュー、煮物などを大鍋で大量に作ると、加熱しても芽胞が生き残り、鍋の中心部は酸素が少ない状態になります。これを室温でゆっくり冷ますと、温度が50℃前後まで下がったあたりから菌が急速に増殖し、翌日などに食べて食中毒が起こります。菌が腸の中で芽胞をつくるときに毒素を出すため、生体内毒素型(中間型)とも呼ばれます。給食施設や仕出し弁当など、大量調理で多く発生します。

他の選択肢が不適切な理由
・腸炎ビブリオ:生の魚介類が主な原因です。
・カンピロバクター:鶏肉の生食や加熱不足が主な原因です。
・サルモネラ属菌:鶏卵や食肉が主な原因です。

覚え方のポイント
予防は「大量に作り置きしない」「小分けにして急速に冷却する」「食べる前に十分に再加熱してかき混ぜる」です。「大鍋のカレー=ウエルシュ菌」と結びつけて覚えましょう。
問54-4

セレウス菌の嘔吐型食中毒の主な原因食品として、最も適当なものはどれか。

  • ①チャーハンや焼きそば
  • ②生の鶏肉や鶏レバー
  • ③かきなどの生の二枚貝
  • ④生の牛肉やユッケ
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正解 ①チャーハンや焼きそば
解説
セレウス菌は、土やほこりなど自然界に広く分布する菌で、熱に強い芽胞をつくります。嘔吐型と下痢型の2つのタイプがあり、日本では嘔吐型が多く見られます。嘔吐型は、米飯やめん類を加熱した後、室温に長く置いたときに芽胞から発芽した菌が増え、食品中で熱に強い嘔吐毒(セレウリド)をつくることで起こり、チャーハン、焼きそば、ピラフなどが原因になります。潜伏期間は0.5〜6時間と短く、吐き気・嘔吐が主な症状です。

他の選択肢が不適切な理由
・生の鶏肉:カンピロバクターやサルモネラ属菌の主な原因食品です。
・生の貝類:ノロウイルス(二枚貝)などの主な原因食品です。
・生の牛肉:腸管出血性大腸菌の主な原因食品です。

覚え方のポイント
予防は「炊いたご飯やゆでためんを室温に放置しない」「作り置きする場合は小分けにして速やかに冷却する」です。芽胞をつくる3つの菌(ウエルシュ菌・セレウス菌・ボツリヌス菌)は、いずれも「加熱した後の管理」が大切です。
問64-4

ノロウイルスについての説明として、正しいものはどれか。

  • ①海水中で増殖し、主に夏に多く発生する
  • ②食品の中で増殖し、熱に強い毒素をつくる
  • ③食品中では増殖せず、人の腸の中でのみ増える
  • ④芽胞をつくり、酸素のない食品の中で増殖する
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正解 ③食品中では増殖せず、人の腸の中でのみ増える
解説
ノロウイルスはウイルスなので、細菌と違って食品や水の中では増殖せず、人の腸の細胞の中でのみ増殖します。10〜100個程度のごく少量で感染し、潜伏期間は24〜48時間程度で、吐き気、嘔吐、下痢、腹痛、発熱などが起こります。主に冬に多く発生し、ノロウイルスに汚染された二枚貝(かきなど)の生食や加熱不足、感染した調理従事者の手指を介した食品の汚染が主な原因です。感染者の便や吐物には大量のウイルスが含まれ、人から人への感染も起こります。

他の選択肢が不適切な理由
・食品中で増殖し毒素をつくる:毒素型の細菌の説明です。
・海水中で増殖し夏に多い:腸炎ビブリオの説明です。
・芽胞をつくり嫌気的な食品で増殖:ボツリヌス菌などの説明です。

覚え方のポイント
「ノロ=冬・二枚貝・人の手指・少量で感染・食品中では増えない」と覚えます。食品中で増えないため「増やさない(冷蔵)」は効かず、「持ち込まない・付けない・やっつける・広げない」が予防の4原則です。
問74-4

ノロウイルスが付着したおそれのある調理器具などの消毒に適しているものとして、最も効果的なものはどれか。

  • ①消毒用エタノール
  • ②塩化ベンザルコニウム
  • ③次亜塩素酸ナトリウム
  • ④中性洗剤
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正解 ③次亜塩素酸ナトリウム
解説
ノロウイルスは、アルコールや逆性石けんが効きにくいウイルスです。調理器具やトイレのドアノブなどの消毒には、次亜塩素酸ナトリウム(塩素系漂白剤)を薄めた液が有効です。厚生労働省のノロウイルスに関するQ&Aでは、調理器具などの消毒には200ppm(0.02%)程度、吐物やふん便が付いた場所には1,000ppm(0.1%)程度の濃度の液を使うことが示されています。また、加熱による場合は、85〜90℃で90秒間以上の加熱が有効とされています。

他の選択肢が不適切な理由
・塩化ベンザルコニウム:逆性石けん(陽性石けん)の成分で、ノロウイルスに対する効果は十分ではありません。
・消毒用エタノール:細菌には有効ですが、ノロウイルスには効きにくいとされています。
・中性洗剤:汚れを落とす洗浄剤で、ウイルスを不活化する効果はほとんど期待できません。

覚え方のポイント
「ノロには塩素(次亜塩素酸ナトリウム)か熱(85〜90℃90秒)」と覚えます。次亜塩素酸ナトリウムは金属を腐食させるため、金属製の器具を消毒した後はよく水拭き・水洗いします。
問84-4

ノロウイルスに感染した人の吐物を処理するときの方法として、最も適当なものはどれか。

  • ①手袋とマスクを着け、ペーパーで覆って塩素系消毒剤で拭く
  • ②手袋とマスクを着け、消毒用アルコールを含ませて拭き取る
  • ③吐物が乾くのを待ってから、ほうきで集めて袋に捨てる
  • ④吐物を水で流して排水口に捨て、その場所は乾かすだけにする
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正解 ①手袋とマスクを着け、ペーパーで覆って塩素系消毒剤で拭く
解説
ノロウイルスに感染した人の吐物には大量のウイルスが含まれており、乾燥すると空気中に舞い上がって、それを吸い込んだ人に感染することがあります。処理する人は、使い捨ての手袋・マスク・エプロンを着け、吐物をペーパータオルなどで覆い、次亜塩素酸ナトリウム液(1,000ppm程度)を染み込ませて、外側から内側に向かって静かにふき取ります。ふき取ったものはビニール袋に入れて密封して捨て、その場所も消毒し、処理の後は十分に手を洗い、換気をします。

他の選択肢が不適切な理由
・手袋とマスクを着けアルコールで拭き取る:防護は正しいものの、アルコールはノロウイルスに効きにくいため、次亜塩素酸ナトリウム液(1,000ppm程度)を使います。
・乾くのを待ってからほうきで集める:乾いた吐物からウイルスが空気中に舞い上がり、吸い込んで感染するおそれがあります。乾く前に覆って、静かにふき取ります。
・水で流して乾かすだけ:ウイルスが残り、広がるおそれがあります。

覚え方のポイント
吐物処理は「防護する→覆う→塩素→密封して捨てる→消毒・手洗い・換気」の順です。調理施設では、吐物処理用のセットをあらかじめ準備しておくことが大切です。
問94-4

わが国の食中毒統計で、近年、1年間の患者数が最も多い病因物質はどれか。

  • ①腸炎ビブリオ
  • ②アニサキス
  • ③黄色ブドウ球菌
  • ④ノロウイルス
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正解 ④ノロウイルス
解説
厚生労働省の食中毒統計では、1年間の患者数が最も多い病因物質はノロウイルスで、例年、全体の患者数の大きな割合を占めています。たとえば令和7年(2025年)の食中毒発生状況では、患者24,727人のうち18,566人がノロウイルスによるものでした。ノロウイルスは少量で感染するうえ、給食施設や仕出し弁当などで1件あたり数十人〜数百人の大規模な食中毒を起こしやすいためです。一方、事件数(発生件数)は年によって順位が変わり、近年はアニサキスが最多の年が続いていましたが(令和6年もアニサキスが最多)、令和7年はノロウイルスが最多で、アニサキスがこれに続きました。

他の選択肢が不適切な理由
・アニサキス:事件数では毎年上位に入りますが、多くが1件につき患者1人のため、患者数は多くありません。
・黄色ブドウ球菌:毎年一定数発生し、弁当などで患者が数十人になる事例もありますが、年間の患者数はノロウイルスよりずっと少なくなっています。
・腸炎ビブリオ:かつては患者数の多い菌でしたが、低温管理の普及などで大きく減少しています。

覚え方のポイント
「患者数1位=ノロウイルス」と覚えます。事件数はノロウイルスとアニサキスが上位を争い、年によって入れ替わるため、「事件数1位」を問われたら何年の統計かを確かめましょう。最新の統計は厚生労働省の「食中毒統計資料」で確認できます。
問104-4

豚や野生のいのしし・シカの肉や内臓を、生や加熱不十分な状態で食べることで感染し、肝炎を起こすことがあるウイルスはどれか。

  • ①B型肝炎ウイルス
  • ②E型肝炎ウイルス
  • ③C型肝炎ウイルス
  • ④ノロウイルス
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正解 ②E型肝炎ウイルス
解説
E型肝炎ウイルスは、豚、いのしし、シカなどの動物が持っていることがあり、その肉や内臓(特にレバー)を生や加熱不十分な状態で食べることで感染します。潜伏期間は平均6週間程度と長く、発熱、だるさ、黄疸などの肝炎の症状が出ます。妊婦が感染すると重症化しやすいとされています。豚の肉やレバーの生食用としての販売・提供は、食品衛生法に基づく規格基準で禁止されており、中心部まで十分に加熱することが大切です。

他の選択肢が不適切な理由
・B型肝炎ウイルス:主に血液や体液を介して感染し、食品が原因となるものではありません。
・C型肝炎ウイルス:主に血液を介して感染し(かつての輸血や注射器の使い回しなど)、慢性肝炎から肝硬変・肝がんに進むことがあります。食べ物からは感染しません。
・ノロウイルス:主に二枚貝や人の手指を介して感染し、胃腸炎を起こしますが、肝炎の原因ではありません。

覚え方のポイント
経口感染する肝炎は「A型(貝など)とE型(豚・いのしし・シカ)」、血液で感染するのは「B型・C型」と区別します。「豚肉・ジビエは中心部までしっかり加熱」が予防の基本です。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。

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