2026年版・1-1

公衆衛生:水系感染症と病原微生物の一問一答

給水装置工事主任技術者試験「公衆衛生概論」から、公衆衛生:水系感染症と病原微生物に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。本試験は四肢択一式と五肢択一式が混在しますが、ここでは全て4択で出題しています。

問11-1
クリプトスポリジウムに関する次の記述ア〜エの正誤の組合せとして、適当なものはどれか。

ア 原虫の一種で、オーシストと呼ばれる硬い殻に包まれた状態でふん便とともに排出される。
イ 塩素消毒に対して強い抵抗性を持ち、通常の塩素消毒ではほとんど不活化されない。
ウ 冷却塔や循環式浴槽の水から、エアロゾルの吸入によって感染する。
エ 紫外線にも強い抵抗性を持つため、紫外線処理は対策として有効ではない。
  • ①ア:正 イ:誤 ウ:正 エ:正
  • ②ア:正 イ:正 ウ:誤 エ:誤
  • ③ア:誤 イ:正 ウ:正 エ:正
  • ④ア:誤 イ:誤 ウ:誤 エ:誤
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正解 ②ア:正 イ:正 ウ:誤 エ:誤
解説
ア 正。人や家畜の腸管に寄生する原虫で、オーシストの状態で排出され、水の中でも長く生き残ります。
イ 正。このため水道で最も警戒される病原生物の一つで、わが国でも平成8年に埼玉県越生町で水道水を原因とする大規模な集団感染が起きました。
ウ 誤。エアロゾルの吸入で感染するのは細菌のレジオネラ属菌です。クリプトスポリジウムは、オーシストを口から摂取することで感染します。
エ 誤。クリプトスポリジウムは紫外線に弱く、ろ過による除去の徹底とともに、紫外線処理による不活化が有効な対策とされています。

覚え方のポイント
クリプトスポリジウムは「原虫・オーシスト・塩素に強い・紫外線とろ過で対策」の4点セット。塩素に強いのに紫外線には弱い、という対比がよく問われます。
問21-1
レジオネラ属菌に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。
  • ①主にヒトからヒトへ飛沫感染し、家族内で次々に感染が広がる。
  • ②汚染された飲料水を口から摂取することで、主に胃腸炎を起こす。
  • ③原虫の一種で、オーシストという形で自然界に長く生存する。
  • ④冷却塔や循環式浴槽の水から、エアロゾルの吸入で感染する。
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正解 ④冷却塔や循環式浴槽の水から、エアロゾルの吸入で感染する。
解説
レジオネラ属菌は、土壌や河川などに広く存在する細菌で、冷却塔の水、循環式浴槽、加湿器、給湯設備など、人工的な環境で水が温かく滞留する場所で増殖しやすい性質があります。
菌を含んだ細かい水しぶき(エアロゾル)を吸い込むことで感染し、レジオネラ肺炎やポンティアック熱を起こします。高齢者など抵抗力の弱い人では重症化することがあります。

他の選択肢が誤りである理由
・一般に、ヒトからヒトへは感染しないとされています。
・主な感染経路は経口ではなく、エアロゾルの吸入です。主な病気も胃腸炎ではなく肺炎です。
・レジオネラ属菌は細菌で、オーシストを作る原虫ではありません(オーシストはクリプトスポリジウム)。

覚え方のポイント
「レジオネラ=温かい滞留水・エアロゾル・肺炎」。給湯設備や貯水槽では、水を滞留させない管理が大切です。
問31-1
ノロウイルスに関する次の記述のうち、適当なものはどれか。
  • ①主に経口で感染し、ふん便や吐物にウイルスが大量に排出される。
  • ②主に冷却塔のエアロゾルの吸入により感染し、肺炎を起こす。
  • ③細菌の一種で、ベロ毒素を産生して溶血性尿毒症症候群を起こす。
  • ④原虫の一種で、水道水の塩素消毒では全く不活化されない。
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正解 ①主に経口で感染し、ふん便や吐物にウイルスが大量に排出される。
解説
ノロウイルスは、主に経口で感染し、嘔吐や下痢などの急性胃腸炎を起こすウイルスです。感染者のふん便や吐物には大量のウイルスが含まれ、少ない量でも感染するため、集団発生しやすい特徴があります。冬季に多く発生します。
水を介した感染例としては、汚染された井戸水や、簡易な水道、受水槽の水などが原因となった事例が報告されています。

他の選択肢が誤りである理由
・エアロゾルの吸入で肺炎を起こすのは、レジオネラ属菌です。
・ベロ毒素を産生するのは、腸管出血性大腸菌(O157など)です。
・ノロウイルスは原虫ではなく、ウイルスです。

覚え方のポイント
病原微生物は「細菌・ウイルス・原虫」の区別がよく問われます。ノロウイルスは「ウイルス・経口感染・冬に多い」です。
問41-1
腸管出血性大腸菌(O157など)に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。
  • ①原虫の一種で、塩素消毒に対して極めて強い抵抗性を示す。
  • ②非常に多くの菌を摂取しない限り、感染や発症は起こらない。
  • ③主にエアロゾルの吸入によって感染し、重い肺炎を引き起こす。
  • ④ベロ毒素を産生し、重症化すると溶血性尿毒症症候群を起こす。
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正解 ④ベロ毒素を産生し、重症化すると溶血性尿毒症症候群を起こす。
解説
腸管出血性大腸菌は、ベロ毒素と呼ばれる強い毒素を産生する大腸菌で、O157が代表的です。激しい腹痛や水様性の下痢、血便などを起こし、重症化すると溶血性尿毒症症候群(HUS)を起こして死亡することもあります。
少ない菌数でも感染が成立するのが特徴で、食品のほか、汚染された井戸水などが原因となった事例もあります。細菌なので、適切な塩素消毒で不活化できます。

他の選択肢が誤りである理由
・大腸菌は原虫ではなく細菌で、塩素消毒が有効です。
・エアロゾルの吸入で肺炎を起こすのは、レジオネラ属菌です。
・少ない菌数でも感染・発症するのが、この菌の怖いところです。

覚え方のポイント
「O157=ベロ毒素・HUS・少量で感染」。消毒が不十分な井戸水などの自家用水で注意が必要です。
問51-1
水系感染症の一般的な特徴に関する次の記述ア〜エのうち、適当なものの数はどれか。

ア 患者の発生が、その水を使った給水区域に限られる傾向がある。
イ 短期間に多数の患者が爆発的に発生することが多い。
ウ 患者は性別・年齢・職業などにかかわりなく発生する。
エ 食物による感染に比べ、一般に致命率が高く重症例が多い。
  • ①1
  • ②2
  • ③3
  • ④4
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正解 ③3
解説
ア 適当。同じ水を飲んだ人に患者が集中するため、給水区域と患者の分布が一致します。
イ 適当。多くの人が同時に同じ水を飲むため、短期間に爆発的に発生します。
ウ 適当。水は誰もが飲むため、性別や年齢などに関係なく発生します。
エ 不適当。病原体が水で薄められるため、一般に致命率は低く、軽症例が多いとされています。
したがって、適当なものは3つです。

覚え方のポイント
水系感染症の特徴は「区域が限られる・爆発的・誰でもかかる・致命率は低い」。最後の「致命率は低い」が逆にされるひっかけが定番です。
問61-1
水系感染症の原因となる病原生物のうち、「原虫」に分類されるものはどれか。
  • ①A型肝炎ウイルス
  • ②赤痢菌
  • ③ジアルジア
  • ④コレラ菌
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正解 ③ジアルジア
解説
ジアルジア(ランブル鞭毛虫)は、クリプトスポリジウムと同じく原虫で、下痢などを起こします。シスト(嚢子)の形で排出され、塩素消毒に対して抵抗性を持つため、ろ過による除去が重要です。
水系感染症の病原生物は、大きく細菌・ウイルス・原虫に分けられます。

他の選択肢が誤りである理由
・赤痢菌は細菌です。細菌性赤痢の原因となります。
・コレラ菌は細菌です。コレラの原因となります。
・A型肝炎ウイルスは、名前のとおりウイルスです。

覚え方のポイント
原虫は「クリプトスポリジウム・ジアルジア」の2つをまず押さえます。どちらも塩素に強く、ろ過や紫外線処理で対策します。
問71-1
水質基準に関する省令に定める微生物の項目に関する次の記述ア〜エのうち、適当なものの組合せはどれか。

ア 大腸菌の基準は、1mLの検水で形成される集落数が100以下であることである。
イ 大腸菌は、ふん便による汚染の指標とされ、その基準は「検出されないこと」である。
ウ 一般細菌は、塩素消毒の副生成物の指標として基準が定められている。
エ 一般細菌の基準は、1mLの検水で形成される集落数が100以下であることである。
  • ①イ、エ
  • ②ウ、エ
  • ③ア、ウ
  • ④ア、イ
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正解 ①イ、エ
解説
ア 不適当。「1mLの検水で形成される集落数が100以下」は一般細菌の基準です。大腸菌の基準は「検出されないこと」です。
イ 適当。水から大腸菌が検出されることは、ふん便で汚染され病原生物が含まれている可能性を示すため、ふん便汚染の指標とされています。
ウ 不適当。一般細菌は水の清浄さや消毒の効果を判断する目安です。消毒の副生成物の指標となるのは、トリハロメタンなどの化学物質です。
エ 適当。水質基準に関する省令のとおりです。一般細菌の多くは病原性を持ちませんが、数が多いときは消毒が十分でないなど汚染の可能性を示します。
したがって、適当なものの組合せは「イ、エ」です。

覚え方のポイント
「大腸菌=検出されないこと」「一般細菌=1mLで集落数100以下」。2つの基準を入れ替えたひっかけに注意しましょう。
問81-1
水質基準に関する省令に定める「一般細菌」の基準として、適当なものはどれか。
  • ①100mLの検水で形成される集落数が1以下であること。
  • ②1mLの検水で形成される集落数が1,000以下であること。
  • ③1mLの検水で細菌の集落が1つも形成されないこと。
  • ④1mLの検水で形成される集落数が100以下であること。
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正解 ④1mLの検水で形成される集落数が100以下であること。
解説
一般細菌は、水中に存在する細菌の数を示す指標で、水の清浄さや消毒の効果を判断する目安になります。水質基準に関する省令では「1mLの検水で形成される集落数が100以下であること」とされています。
一般細菌そのものの多くは病原性を持ちませんが、数が多いときは、消毒が十分でないなど水が汚染されている可能性を示します。

他の選択肢が誤りである理由
・1,000以下という基準はありません。10倍ゆるい値です。
・100mLあたりで数える基準は、一般細菌の基準ではありません。
・「検出されないこと」は大腸菌の基準です。

覚え方のポイント
「一般細菌は1mLで100以下」。「大腸菌は検出されない」と対にして覚えます。
問91-1
わが国の水道の普及と感染症との関係に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。
  • ①水道が普及したことで、水系感染症の発生はわが国では全く見られなくなった。
  • ②水道が普及した後も、水系の消化器系感染症の患者数は大きく変わらなかった。
  • ③水道の普及と塩素消毒の徹底により、水系の消化器系感染症は大幅に減少した。
  • ④水道の普及で減少したのは呼吸器系の感染症で、消化器系は増加している。
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正解 ③水道の普及と塩素消毒の徹底により、水系の消化器系感染症は大幅に減少した。
解説
わが国では、水道の普及と塩素消毒の徹底によって、赤痢・腸チフス・コレラなど、水を介して広がる消化器系の感染症(水系感染症)が大幅に減少しました。水道が公衆衛生の向上に大きく貢献してきたことを示す代表的な例です。
ただし、塩素に強いクリプトスポリジウムによる集団感染や、消毒が不十分な井戸水・簡易な施設での感染など、水系感染症のリスクがなくなったわけではありません。

他の選択肢が誤りである理由
・水道の普及と消毒により、消化器系感染症は大きく減少しました。
・現在でも、クリプトスポリジウムなどによる事例は起こりえます。全く見られなくなったわけではありません。
・水道の普及で大きく減少したのは、消化器系の感染症です。

覚え方のポイント
水道法の目的である「公衆衛生の向上と生活環境の改善」は、この歴史に裏づけられています。
問101-1
給水装置が原因となる水質汚染事故を防ぐための考え方として、不適当なものはどれか。
  • ①給水装置と井戸水の配管などを直接連結しない。
  • ②行き止まり配管をつくり、水を長く滞留させておく。
  • ③水の逆流のおそれのある場所には逆流防止の措置を講じる。
  • ④汚染のおそれのある施設の近くに給水管を布設しない。
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正解 ②行き止まり配管をつくり、水を長く滞留させておく。
解説
行き止まり配管のように水が停滞する構造は、残留塩素が失われて細菌が繁殖したり、水質が悪化したりする原因になります。給水装置の構造及び材質の基準に関する省令第2条第2項でも、給水装置は末端部が行き止まりとなっていることなどにより水が停滞する構造であってはならないとされています(排水機構を設けた場合を除く)。

他の選択肢が正しい理由
・井戸水の配管などとの直接連結(クロスコネクション)は、水道法施行令第6条で禁止されています。
・水の逆流のおそれのある場所では、吐水口空間の確保や逆流防止器具の設置が求められます(同令第6条、省令第5条)。
・シアンや六価クロムなど水を汚染するおそれのある物を扱う施設の近くには、給水装置を設置してはなりません(省令第2条第3項)。

覚え方のポイント
汚染事故の3大原因は「クロスコネクション・逆流・停滞」。どれも構造・材質基準で防止策が定められています。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。

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