2026年版・1-2

公衆衛生:化学物質の健康影響と水質基準の一問一答

給水装置工事主任技術者試験「公衆衛生概論」から、公衆衛生:化学物質の健康影響と水質基準に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。本試験は四肢択一式と五肢択一式が混在しますが、ここでは全て4択で出題しています。

問11-2
水道水の水質基準に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。(令和8年4月1日以降の基準による)
  • ①水質基準は水道法に基づく国土交通省令で定められ、51項目について基準値がある。
  • ②水質基準は水道法に基づく厚生労働省令で定められ、46項目について基準値がある。
  • ③水質基準は水道法に基づく環境省令で定められ、51項目について基準値がある。
  • ④水質基準は水道法に基づく環境省令で定められ、52項目について基準値がある。
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正解 ④水質基準は水道法に基づく環境省令で定められ、52項目について基準値がある。
解説
水道法第4条第2項により、水質基準に関して必要な事項は環境省令(水質基準に関する省令)で定められます。令和6年4月に水道の整備・管理に関する行政は国土交通省へ移管されましたが、水質基準の策定は環境省が担っています。
令和8年4月1日から、PFOS(ペルフルオロオクタンスルホン酸)及びPFOA(ペルフルオロオクタン酸)が水質基準の項目に加わり、項目数は52になりました。

他の選択肢が誤りである理由
・水質基準は国土交通省令ではなく、環境省令で定められています。
・51項目は、PFOS及びPFOAが加わる前の項目数です。
・厚生労働省令は移管前の形で、46項目という数も現在の基準とは異なります。

覚え方のポイント
「施設・給水装置は国土交通省、水質は環境省」。水質基準は令和8年4月から52項目です。
問21-2
令和8年4月1日から水質基準の項目に加えられた物質として、適当なものはどれか。
  • ①ジェオスミン
  • ②総トリハロメタン
  • ③PFOS及びPFOA
  • ④六価クロム化合物
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正解 ③PFOS及びPFOA
解説
PFOS(ペルフルオロオクタンスルホン酸)とPFOA(ペルフルオロオクタン酸)は、有機フッ素化合物(PFAS)の一種で、撥水剤や泡消火薬剤などに使われてきた、環境中で分解されにくい物質です。
水道では以前から水質管理目標設定項目として監視されていましたが、令和8年4月1日から水質基準の項目になり、PFOSとPFOAの量の合計で0.00005mg/L(50ng/L)以下とされています。

他の選択肢が誤りである理由
・総トリハロメタンは、以前から水質基準の項目です。
・ジェオスミン(かび臭の原因物質)も、以前から水質基準の項目です。
・六価クロム化合物も以前からの項目で、令和2年に基準値が0.02mg/Lに強化されています。

覚え方のポイント
最新の改正として「PFOS・PFOA=令和8年4月から水質基準・合計50ng/L」を押さえておきます。
問31-2
鉛に関する次の記述ア〜エの正誤の組合せとして、適当なものはどれか。

ア 水質基準値は、鉛の量に関して0.01mg/L以下である。
イ 主に、原水中の有機物と消毒用の塩素が反応して生成する。
ウ 古い鉛製給水管から、特に長時間水が滞留したあとに溶け出すことがある。
エ 体内に蓄積しやすく、特に乳幼児への影響が懸念される。
  • ①ア:誤 イ:正 ウ:正 エ:誤
  • ②ア:正 イ:正 ウ:誤 エ:誤
  • ③ア:誤 イ:誤 ウ:誤 エ:正
  • ④ア:正 イ:誤 ウ:正 エ:正
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正解 ④ア:正 イ:誤 ウ:正 エ:正
解説
ア 正。水質基準に関する省令のとおりです。
イ 誤。塩素と有機物の反応で生成するのはトリハロメタンなどの消毒副生成物です。鉛は、主に古い鉛製給水管などから溶け出します。
ウ 正。このため水道事業者は鉛製給水管の布設替えを進めており、残っている場合は朝一番の水など滞留水を飲用以外に使うよう呼びかけられています。
エ 正。鉛は体内に蓄積しやすく、神経系などに影響を及ぼすおそれがあり、特に乳幼児への影響が懸念されています。

覚え方のポイント
鉛は「0.01mg/L・鉛製給水管・滞留水・乳幼児」。鉛製給水管が残っている家では、朝一番の水を飲用以外に使うのが基本の対策です。
問41-2
水道水に含まれるおそれのある化学物質とその健康影響に関する次の記述ア〜エのうち、適当なものの組合せはどれか。

ア ヒ素は、地質に由来して地下水に含まれることがあり、慢性中毒では皮膚の色素沈着などを起こす。
イ 硝酸態窒素は、主に消毒の副生成物として生成し、イタイイタイ病の原因となった。
ウ カドミウムは、慢性中毒により腎臓の障害や骨軟化症を起こし、イタイイタイ病の原因となった。
エ ジェオスミンは、発がん性が疑われる消毒の副生成物として、総トリハロメタンに含めて規制されている。
  • ①ウ、エ
  • ②ア、ウ
  • ③ア、イ
  • ④イ、エ
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正解 ②ア、ウ
解説
ア 適当。ヒ素は地質や鉱山排水などに由来し、長期間の摂取で皮膚の色素沈着や角化、がんなどを起こすことが知られています。水質基準値は0.01mg/L以下です。
イ 不適当。硝酸態窒素は肥料や家畜のふん尿などに由来し、乳児にメトヘモグロビン血症を起こしうる物質です。イタイイタイ病の原因はカドミウムです。
ウ 適当。鉱山の排水などに由来するカドミウムが、富山県の神通川流域でイタイイタイ病を引き起こしました。
エ 不適当。ジェオスミンは藻類などが作り出すかび臭の原因物質です。総トリハロメタンは、クロロホルムなど4物質の合計です。
したがって、適当なものの組合せは「ア、ウ」です。

覚え方のポイント
化学物質は「由来」と「健康影響」をセットで。ヒ素=地質・皮膚、カドミウム=鉱山・イタイイタイ病、硝酸態窒素=肥料・メトヘモグロビン血症、ジェオスミン=藻類・かび臭。
問51-2
硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。
  • ①肥料や家畜のふん尿などに由来し、乳児にメトヘモグロビン血症を起こしうる。
  • ②鉱山や工場の排水に由来し、腎臓の障害と骨軟化症によるイタイイタイ病を起こす。
  • ③塩素と有機物の反応で生成し、発がん性が疑われる消毒の副生成物として扱われる。
  • ④藻類が作り出す物質で、健康への影響はないが水にかび臭い異臭味を与える。
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正解 ①肥料や家畜のふん尿などに由来し、乳児にメトヘモグロビン血症を起こしうる。
解説
硝酸態窒素は、窒素肥料、家畜の排せつ物、生活排水などに由来して地下水などに含まれることがあります。体内で亜硝酸態窒素に変わると、血液中のヘモグロビンが酸素を運べないメトヘモグロビンに変わり、特に乳児では、皮膚が青紫色になるチアノーゼなどを起こすことがあります(メトヘモグロビン血症)。
水質基準値は、硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素の合計で10mg/L以下、亜硝酸態窒素単独で0.04mg/L以下です。

他の選択肢が誤りである理由
・イタイイタイ病を起こすのはカドミウムです。
・塩素と有機物の反応で生成する消毒の副生成物は、トリハロメタンなどです。
・かび臭の原因は、藻類などが作るジェオスミンや2-メチルイソボルネオールです。

覚え方のポイント
「硝酸態窒素=肥料・乳児・メトヘモグロビン血症・10mg/L」。井戸水を使う農村部などで問題になりやすい物質です。
問61-2
トリハロメタンに関する次の記述ア〜エのうち、適当なものの数はどれか。

ア 原水中のフミン質などの有機物と、消毒用の塩素が反応して生成する。
イ クロロホルム、ブロモジクロロメタン、ジブロモクロロメタン、ブロモホルムの4物質について、それぞれ基準値がある。
ウ 4物質の合計である総トリハロメタンの水質基準値は、0.1mg/L以下である。
エ 浄水場では、前駆物質の除去や塩素の注入点の工夫などにより、生成を抑える対策がとられている。
  • ①1
  • ②2
  • ③3
  • ④4
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正解 ④4
解説
ア 適当。トリハロメタンは、有機物(前駆物質)と塩素が反応して生成する消毒の副生成物です。
イ 適当。4物質それぞれに水質基準値が定められています。
ウ 適当。水質基準に関する省令のとおりです。発がん性が疑われるため、合計値にも基準が設けられています。
エ 適当。前駆物質を減らしたり、塩素を注入する位置を工夫したりすることで、生成量を抑えています。
したがって、適当なものは4つです。

覚え方のポイント
「適当なものの数」の問題は、すべて適当という答えもありえます。トリハロメタンは「有機物+塩素→生成・4物質・総0.1mg/L」をまとめて覚えましょう。
問71-2
化学物質とその主な健康影響(公害病など)の組合せとして、適当なものはどれか。
  • ①カドミウム ― イタイイタイ病
  • ②有機水銀 ― イタイイタイ病
  • ③カドミウム ― 水俣病
  • ④六価クロム ― 水俣病
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正解 ①カドミウム ― イタイイタイ病
解説
イタイイタイ病は、鉱山から排出されたカドミウムが原因で起きた公害病で、腎臓の障害や骨軟化症を特徴とします。カドミウムの水質基準値は、カドミウムの量に関して0.003mg/L以下です。
水俣病は、工場排水に含まれたメチル水銀(有機水銀)が魚介類に蓄積し、それを食べた人に中枢神経系の障害を起こした公害病です。水銀の水質基準値は、水銀の量に関して0.0005mg/L以下です。

他の選択肢が誤りである理由
・水銀(有機水銀)が原因となったのは水俣病です。
・カドミウムが原因となったのはイタイイタイ病です。
・六価クロムは水俣病の原因物質ではありません。六価クロムは、めっき工場などの排水に由来する有害物質です。

覚え方のポイント
「カドミウム=イタイイタイ病(骨)」「メチル水銀=水俣病(神経)」。公害病と原因物質の対応は頻出です。
問81-2
水質基準のうち、水の性状に関する項目とその基準の組合せとして、適当なものはどれか。
  • ①pH値 ― 5.8以上8.6以下
  • ②色度 ― 10度以下
  • ③濁度 ― 5度以下
  • ④pH値 ― 6.5以上7.5以下
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正解 ①pH値 ― 5.8以上8.6以下
解説
水質基準に関する省令では、水の性状に関する項目として、pH値は5.8以上8.6以下、色度は5度以下、濁度は2度以下、味と臭気は異常でないこと、などが定められています。
これらは主に、生活上の支障(見た目・におい・味など)を生じないための基準で、水道法第4条の「異常な酸性又はアルカリ性を呈しないこと」「外観は、ほとんど無色透明であること」などの要件を具体化したものです。

他の選択肢が誤りである理由
・色度の基準は5度以下です。
・濁度の基準は2度以下です。
・pH値の基準は5.8以上8.6以下で、6.5〜7.5ではありません。

覚え方のポイント
「pH 5.8〜8.6、色度5度、濁度2度」。給水装置の浸出性能基準では、末端の給水用具の色度0.5度・濁度0.2度と、ちょうど10分の1の値が使われている点も関連づけて覚えます。
問91-2
水質基準のうち、健康に関する項目の基準値を設定する際の基本的な考え方として、適当なものはどれか。
  • ①1回だけ多量に摂取した場合に、急性の中毒症状が出ない水準とする。
  • ②生涯にわたり毎日摂取しても、人の健康に影響が生じない水準とする。
  • ③原水の水質を浄水処理で除去できる限界の濃度を基準として定める。
  • ④水道水の味や臭いに異常が感じられない濃度を基準として定める。
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正解 ②生涯にわたり毎日摂取しても、人の健康に影響が生じない水準とする。
解説
水質基準のうち健康に関する項目は、その物質を含む水を生涯にわたって飲み続けても、人の健康に影響が生じない水準を基本として設定されています。1日に飲む水の量や、水以外(食品など)からの摂取も考慮して決められます。
水道水は毎日、一生涯飲み続けるものであるため、長期間の摂取による影響(慢性影響)を基準にしているのが特徴です。

他の選択肢が誤りである理由
・1回の多量摂取による急性影響ではなく、長期間の連続摂取による影響を基本にしています。
・浄水処理で除去できる限界ではなく、健康への影響をもとに設定しています。
・味や臭いは、健康に関する項目ではなく、性状に関する項目の考え方です。

覚え方のポイント
水質基準は「生涯・毎日飲んでも安全」が基本。だから微量の物質にも厳しい値が定められています。
問101-2
水道水のかび臭の原因となる物質として、水質基準の項目に定められているものはどれか。
  • ①トリクロロエチレン
  • ②ホルムアルデヒド
  • ③ジェオスミン
  • ④陰イオン界面活性剤
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正解 ③ジェオスミン
解説
ジェオスミンと2-メチルイソボルネオールは、湖やダムで増殖した藍藻類や放線菌などが作り出す物質で、ごく微量でも水道水にかび臭い異臭味を与えます。水質基準ではどちらも0.00001mg/L以下とされています。
これらは健康への影響というより、生活上の支障を防ぐための項目で、浄水場では活性炭処理などで除去します。

他の選択肢が誤りである理由
・トリクロロエチレンは、金属の洗浄などに使われた有機溶剤で、地下水汚染の原因物質です。かび臭の原因ではありません。
・ホルムアルデヒドは、消毒の副生成物などとして基準が設けられている物質です。
・陰イオン界面活性剤は、洗剤に由来し、泡立ちの原因となる物質です。

覚え方のポイント
かび臭の2物質は「ジェオスミンと2-MIB(2-メチルイソボルネオール)」。どちらも藻類などが原因です。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。

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