2026年版・3-6

金属材料(合金・熱処理・腐食)の一問一答

消防設備士試験(甲種第1類)「基礎的知識(機械)」から、金属材料(合金・熱処理・腐食)に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。筆記試験は本試験と同じ四肢択一です。記述式の実技(鑑別・製図)の論点も、ここでは4択に置き換えて出題しています。

問13-6
焼入れした鋼を、適当な温度に再加熱して冷却し、硬さを少し下げて粘り強さ(じん性)を与える熱処理として正しいものはどれか。
  • ①焼なまし
  • ②焼ならし
  • ③焼戻し
  • ④浸炭
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正解 ③焼戻し
解説
焼戻しは、焼入れによって硬くもろくなった鋼を、変態点以下の適当な温度に再加熱してから冷却し、粘り強さを与える熱処理です。
焼入れと焼戻しはセットで行われることが多く、硬さと粘り強さのバランスのとれた鋼にします。

他の選択肢が誤りである理由
・「焼なまし」は誤りです。焼なましは、鋼を加熱した後、炉の中などでゆっくり冷やして、軟らかくしたり内部のひずみを取り除いたりする熱処理です。
・「焼ならし」は誤りです。焼ならしは、鋼を加熱した後、大気中で冷やして、組織を均一で細かくする熱処理です。
・「浸炭」は誤りです。浸炭は、鋼の表面に炭素をしみ込ませて、表面だけを硬くする表面硬化の方法です。

覚え方のポイント
熱処理の4つは「焼入れ=急冷で硬く」「焼戻し=焼入れ後に粘りを」「焼なまし=ゆっくり冷やして軟らかく」「焼ならし=空気中で冷やして均一に」。
問23-6
鋼を加熱した後、炉の中などでゆっくりと冷却し、軟らかくしたり内部のひずみを取り除いたりする熱処理として正しいものはどれか。
  • ①焼なまし
  • ②焼入れ
  • ③焼戻し
  • ④焼ならし
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正解 ①焼なまし
解説
焼なまし(焼鈍)は、鋼を適当な温度に加熱した後、炉の中などでゆっくり冷却する熱処理です。
鋼を軟らかくして加工しやすくしたり、加工や溶接で生じた内部のひずみ(残留応力)を取り除いたりする目的で行います。

他の選択肢が誤りである理由
・「焼入れ」は誤りです。焼入れは、加熱後に水や油で急冷して硬くする熱処理です。
・「焼戻し」は誤りです。焼戻しは、焼入れした鋼を再加熱して粘り強さを与える熱処理です。
・「焼ならし」は誤りです。焼ならしは、加熱後に大気中で冷却して組織を均一にする熱処理です。

覚え方のポイント
冷やし方で区別します。「急冷(水・油)=焼入れ」「空冷=焼ならし」「炉冷(ゆっくり)=焼なまし」。
問33-6
炭素鋼の炭素の含有量が増えたときの性質の変化として、正しいものはどれか。
  • ①硬さと引張強さは小さくなり、伸びは大きくなる
  • ②硬さも引張強さも伸びも、すべて大きくなる
  • ③硬さと引張強さは変わらず、溶接性だけが良くなる
  • ④硬さと引張強さは大きくなり、伸びは小さくなる
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正解 ④硬さと引張強さは大きくなり、伸びは小さくなる
解説
炭素鋼は、炭素の含有量が多くなるほど、硬さと引張強さが大きくなります。
一方で、伸び(延性)や衝撃に対する粘り強さは小さくなり、溶接もしにくくなります。
配管に使う鋼管などには、加工や溶接がしやすい炭素の少ない低炭素鋼(軟鋼)が使われます。

他の選択肢が誤りである理由
・「硬さと引張強さは小さくなり、伸びは大きくなる」は誤りです。炭素が増えると、硬さと引張強さは大きくなり、伸びは小さくなります。逆になっています。
・「硬さも引張強さも伸びも、すべて大きくなる」は誤りです。炭素が増えると伸びは小さくなります。すべてが大きくなるわけではありません。
・「硬さと引張強さは変わらず、溶接性だけが良くなる」は誤りです。炭素が増えると硬さと引張強さは大きくなり、溶接性は悪くなります。

覚え方のポイント
炭素が多い鋼=「硬く強いが、伸びにくく溶接しにくい」。刃物には炭素の多い鋼、配管には炭素の少ない鋼が使われます。
問43-6
ステンレス鋼が腐食しにくい理由として、最も適当なものはどれか。
  • ①表面に亜鉛のめっきが施されているため
  • ②クロムが表面に不動態皮膜を作るためである
  • ③炭素を多く含み、表面が非常に硬いため
  • ④銅を多く含んでいて、電気を通しにくいため
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正解 ②クロムが表面に不動態皮膜を作るためである
解説
ステンレス鋼は、鉄にクロム(約10.5%以上)を加えた合金で、ニッケルなどを加えたものもあります。
クロムが空気中の酸素と結びついて、表面にごく薄く緻密な酸化皮膜(不動態皮膜)を作るため、腐食しにくくなります。
この皮膜は、傷ついても酸素があれば再び作られる性質があります。

他の選択肢が誤りである理由
・「表面に亜鉛のめっきが施されているため」は誤りです。亜鉛めっきは、鋼管(白管)などのさび止めの方法で、ステンレス鋼の耐食性の理由ではありません。
・「炭素を多く含み、表面が非常に硬いため」は誤りです。炭素の量や硬さは、耐食性の理由ではありません。
・「銅を多く含んでいて、電気を通しにくいため」は誤りです。ステンレス鋼の耐食性は、銅や電気の通しにくさによるものではありません。

覚え方のポイント
ステンレス=「鉄+クロム(+ニッケル)」。クロムが作る「不動態皮膜」が、さびない理由です。
問53-6
合金とその主な成分の組合せとして、正しいものはどれか。
  • ①黄銅 ― 銅とすず
  • ②青銅 ― 銅と亜鉛
  • ③ジュラルミン ― 鉄とクロム
  • ④黄銅 ― 銅と亜鉛
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正解 ④黄銅 ― 銅と亜鉛
解説
黄銅(真ちゅう)は、銅と亜鉛の合金です。加工しやすく、バルブや配管の継手などに使われます。
青銅は銅とすずの合金で、鋳造しやすく耐食性がよいため、バルブや軸受などに使われます。
ジュラルミンは、アルミニウムに銅・マグネシウムなどを加えた、軽くて強い合金です。

他の選択肢が誤りである理由
・「黄銅 ― 銅とすず」は誤りです。銅とすずの合金は青銅です。
・「青銅 ― 銅と亜鉛」は誤りです。銅と亜鉛の合金は黄銅です。
・「ジュラルミン ― 鉄とクロム」は誤りです。鉄とクロムを主成分とするのはステンレス鋼です。ジュラルミンはアルミニウムの合金です。

覚え方のポイント
「黄銅=銅+亜鉛」「青銅=銅+すず」。黄色い真ちゅうは亜鉛、と色と結びつけて覚えましょう。
問63-6
鋼管と銅管を直接接続して水を流したとき、腐食しやすいのはどちらの側か。また、その理由として正しいものはどれか。
  • ①鋼管(鉄)の側が腐食する。鉄のほうがイオン化傾向が大きいため
  • ②銅管の側が腐食する。銅のほうがイオン化傾向が大きいため
  • ③どちらも同じように腐食する。異なる金属を接続しても影響はない
  • ④鋼管の側が腐食する。鉄のほうが電気を通しやすく、熱をためるため
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正解 ①鋼管(鉄)の側が腐食する。鉄のほうがイオン化傾向が大きいため
解説
異なる種類の金属が電解質(水など)を介して接触すると、イオン化傾向の大きい(卑な)金属が陽極となって溶け出し、腐食します。これを異種金属接触腐食(ガルバニック腐食)といいます。
鉄は銅よりイオン化傾向が大きいため、鋼管の側が腐食します。
異なる金属の配管を接続するときは、絶縁継手(絶縁フランジなど)を使って電気的に絶縁します。

他の選択肢が誤りである理由
・「銅管の側が腐食する。銅のほうがイオン化傾向が大きいため」は誤りです。イオン化傾向が大きいのは鉄で、腐食するのは鋼管の側です。
・「どちらも同じように腐食する。異なる金属を接続しても影響はない」は誤りです。異なる金属を接続すると、イオン化傾向の大きい側が腐食しやすくなります。
・「鋼管の側が腐食する。鉄のほうが電気を通しやすく、熱をためるため」は誤りです。腐食の側は正しいですが、理由は電気の通しやすさや熱ではなく、イオン化傾向の違いです。

覚え方のポイント
異種金属接触腐食は「イオン化傾向の大きい方(卑な金属)が溶ける」。鉄と銅なら鉄が負けます。対策は絶縁継手です。
問73-6
鋳鉄に関する記述として、適当なものはどれか。
  • ①炭素の含有量が少なく、粘り強いので、引張に強い
  • ②鋳造性はよいが、もろく、引張や衝撃には弱い材料
  • ③鉄にクロムとニッケルを加えた、さびにくい合金である
  • ④軟らかく伸びやすいので、薄い板に圧延して使われる
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正解 ②鋳造性はよいが、もろく、引張や衝撃には弱い材料
解説
鋳鉄は、炭素を一般に約2%以上含む鉄の合金で、溶かしたときの流動性がよいため、複雑な形の鋳物を作るのに適しています(鋳造性がよい)。
一方で、もろく、引張荷重や衝撃に弱いという性質があります。圧縮には比較的強く、振動を吸収しやすい特徴もあります。
バルブの本体やポンプのケーシングなどに使われます。

他の選択肢が誤りである理由
・「炭素の含有量が少なく、粘り強いので、引張に強い」は誤りです。鋳鉄は炭素を多く含み、もろく、引張には弱い材料です。
・「鉄にクロムとニッケルを加えた、さびにくい合金である」は誤りです。鉄にクロムとニッケルを加えた合金はステンレス鋼です。
・「軟らかく伸びやすいので、薄い板に圧延して使われる」は誤りです。鋳鉄は延性が乏しく、板に圧延して使う材料ではありません。

覚え方のポイント
鋳鉄=「炭素が多い・鋳造しやすい・もろい・圧縮に強く引張に弱い」。ポンプのケーシングやバルブの本体に使われます。
問83-6
鋼管の表面に亜鉛めっきを施す防食方法に関する記述として、正しいものはどれか。
  • ①亜鉛は鉄よりイオン化傾向が小さいので、鉄の代わりに腐食しない
  • ②亜鉛めっきは塗装の下地を作るためのもので、防食の効果はない
  • ③亜鉛は鉄よりイオン化傾向が大きく、鉄より先に腐食して鉄を守る
  • ④亜鉛めっきは、鋼管の内面だけに施すことが定められているもの
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正解 ③亜鉛は鉄よりイオン化傾向が大きく、鉄より先に腐食して鉄を守る
解説
亜鉛は鉄よりイオン化傾向が大きい(卑な)金属です。
そのため、めっきに傷がついて鉄が露出しても、亜鉛が先に溶け出して鉄の腐食を防ぎます。これを犠牲防食作用といいます。
亜鉛めっき鋼管(白管)は、この性質を利用した防食の代表例です。

他の選択肢が誤りである理由
・「亜鉛は鉄よりイオン化傾向が小さいので、鉄の代わりに腐食しない」は誤りです。亜鉛は鉄よりイオン化傾向が大きいので、先に腐食して鉄を守ります。
・「亜鉛めっきは塗装の下地を作るためのもので、防食の効果はない」は誤りです。亜鉛めっきには、犠牲防食による防食の効果があります。
・「亜鉛めっきは、鋼管の内面だけに施すことが定められているもの」は誤りです。亜鉛めっきを内面だけに施すという決まりはありません。内外面に施したものがあります。

覚え方のポイント
亜鉛めっき=「亜鉛が身代わりに溶けて鉄を守る(犠牲防食)」。異種金属接触腐食と同じ原理を、良い方向に使っています。
問93-6
合金の一般的な性質として、正しいものはどれか。
  • ①合金の融点は、成分となる金属の融点より低くなることが多い
  • ②合金は、成分の純金属より軟らかく、強さも下がることが多い
  • ③合金の電気抵抗は、成分となる純金属より小さくなることが多い
  • ④合金の熱伝導率は、成分となる純金属より大きくなることが多い
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正解 ①合金の融点は、成分となる金属の融点より低くなることが多い
解説
合金は、2種類以上の金属(又は金属と非金属)を溶かし合わせたもので、成分となる純金属とは異なる性質を持ちます。
一般に、合金の融点は成分金属の融点より低くなることが多く、はんだなどはこの性質を利用しています。
また、合金は純金属より硬く強くなり、電気抵抗は大きくなる傾向があります。

他の選択肢が誤りである理由
・「合金は、成分の純金属より軟らかく、強さも下がることが多い」は誤りです。合金は、一般に成分の純金属より硬く強くなります。黄銅や青銅が純銅より硬いのはこのためです。
・「合金の電気抵抗は、成分となる純金属より小さくなることが多い」は誤りです。合金の電気抵抗は、一般に純金属より大きくなります。電熱線にニッケルとクロムの合金が使われるのはこのためです。
・「合金の熱伝導率は、成分となる純金属より大きくなることが多い」は誤りです。合金の熱伝導率は、一般に純金属より小さくなります。純銅に比べて黄銅のほうが熱を伝えにくいのはこのためです。

覚え方のポイント
合金の一般的な性質は「融点が下がる・硬く強くなる・電気抵抗が大きくなる・耐食性などが変わる」。
問103-6
次の金属のうち、イオン化傾向が最も大きいものはどれか。
  • ①銅
  • ②鉄
  • ③金
  • ④亜鉛
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正解 ④亜鉛
解説
イオン化傾向(陽イオンになりやすさ)の大きさは、主な金属では K>Ca>Na>Mg>Al>Zn>Fe>Ni>Sn>Pb>(H)>Cu>Hg>Ag>Pt>Au の順です。
この中では亜鉛(Zn)が最も大きく、次に鉄(Fe)、銅(Cu)、金(Au)の順になります。
イオン化傾向の大きい金属ほど、腐食しやすい(さびやすい)性質があります。

他の選択肢が誤りである理由
・「銅」は誤りです。銅はイオン化傾向が小さく、鉄や亜鉛より腐食しにくい金属です。
・「鉄」は誤りです。鉄は亜鉛よりイオン化傾向が小さい金属です。
・「金」は誤りです。金はイオン化傾向が非常に小さく、ほとんど腐食しません。

覚え方のポイント
イオン化傾向は「貸そうかな、まあ、あてにすな、ひどすぎる借金」(K Ca Na Mg Al Zn Fe Ni Sn Pb H Cu Hg Ag Pt Au)の語呂合わせで覚えるのが定番です。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。

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