2026年版・7-2

システム企画の一問一答

基本情報技術者試験 科目A「システム戦略」から、システム企画に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。科目Aの本試験と同じく、4択で出題しています。

問17-2

システムの調達に先立ち、発注者がベンダに対して、提供できる技術や製品、実績などの情報の提供を依頼する文書はどれか。

  • ①RFI(情報提供依頼書)
  • ②RFP(提案依頼書)
  • ③SLA(サービスレベル合意書)
  • ④NDA(秘密保持契約)
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正解 ①RFI(情報提供依頼書)
解説
RFI(Request For Information)は、システムの調達の準備段階で、発注者がベンダに対して、ベンダの持つ技術・製品・サービス・導入の実績などの情報の提供を依頼する文書です。集めた情報をもとに、実現可能な方法を検討したり、RFPを出すベンダの候補を絞り込んだりします。

他の選択肢が不適切な理由
・RFP(提案依頼書):システムの目的や要件、調達の条件などを示して、ベンダに具体的な提案を依頼する文書です。RFIの後に作成します。
・SLA:サービスの提供者と顧客の間で、サービスの品質の目標を合意した文書です。
・NDA:取引の中で知り得た秘密を外部に漏らさないことを約束する契約です。

覚え方のポイント
調達の順番は「RFI(情報をください)→RFP(提案をください)→提案書(ベンダが提出)→選定→契約」。
問27-2

RFP(提案依頼書)の説明として、最も適切なものはどれか。

  • ①ベンダが開発したシステムの操作方法を、利用者向けにまとめた文書
  • ②ベンダが発注者に対して、自社の製品の価格表を一方的に送付してくる文書
  • ③発注者とベンダが、完成したシステムの受入れの結果を確認して署名する文書
  • ④発注者がシステムの目的や要件を示し、ベンダに具体的な提案を求める文書
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正解 ④発注者がシステムの目的や要件を示し、ベンダに具体的な提案を求める文書
解説
RFP(Request For Proposal)は、発注者が、導入したいシステムの目的・概要、要求する機能や性能、納期、予算、提案の評価の方法などの調達の条件をまとめて、複数のベンダに具体的な提案書の提出を依頼する文書です。条件をそろえて依頼することで、各ベンダの提案を公平に比較・評価できます。

他の選択肢が不適切な理由
・ベンダが価格表を一方的に送付:RFPは発注者が作成してベンダに提案を依頼する文書です。
・受入れの結果を確認して署名する文書:検収書などの説明です。
・利用者向けの操作方法をまとめた文書:利用者マニュアル(操作手順書)の説明です。

覚え方のポイント
「RFP=Proposal(提案)をください」。要件を明確にしたRFPを作ることが、よい提案を受けるための前提です。
問37-2

複数のベンダから提出された提案書を評価して、発注先を選定するときの進め方として、最も適切なものはどれか。

  • ①見積金額だけを比較して、金額が最も安いベンダを必ず選ぶことにする
  • ②提案書を受け取った後で、最も印象のよかったベンダに合うように基準を決める
  • ③評価の項目と基準を事前に定めておき、それに基づいて公平に比較する
  • ④評価の基準は定めずに、担当者の経験と勘に任せて自由に選ぶことにする
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正解 ③評価の項目と基準を事前に定めておき、それに基づいて公平に比較する
解説
ベンダの選定では、提案書を受け取る前に、評価の項目(機能、技術力、実績、体制、費用、保守の条件など)と、それぞれの重み付けや評価の基準を決めておき、その基準に基づいて各社の提案を公平・客観的に比較します。これにより、選定の結果を関係者に合理的に説明でき、特定のベンダに有利になるような不公平も防げます。

他の選択肢が不適切な理由
・受け取った後で基準を決める:特定のベンダに合わせた基準になりやすく、公平性が損なわれます。
・見積金額だけで選ぶ:品質や実績、保守の体制などを考えないと、結果的に高くつくことがあります。
・担当者の経験と勘に任せる:客観性がなく、選定の理由を説明できません。

覚え方のポイント
「基準は先に決める(RFPに評価の方法も示す)」。後出しの基準は、公平性を失う原因です。
問47-2

システム化計画の立案の段階で行う作業として、最も適切なものはどれか。

  • ①稼働中のシステムの利用状況を監視して、障害の対応を行っていく
  • ②システム化の目的と範囲、全体の日程、概算の費用と効果をまとめる
  • ③完成したシステムのテストを行い、発見した不具合を修正していく
  • ④プログラムの詳細な処理の手順を決め、モジュールの仕様書を作成する
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正解 ②システム化の目的と範囲、全体の日程、概算の費用と効果をまとめる
解説
システム化計画は、経営戦略や情報システム戦略に基づいて、個々のシステムを企画する段階です。システム化の目的、対象とする業務の範囲、全体のスケジュール、概算の費用と期待される効果(投資対効果)、開発の体制などをまとめ、経営者の承認を得ます。この後、要件定義に進みます。

他の選択肢が不適切な理由
・詳細な処理の手順とモジュールの仕様書を作る:開発の段階の詳細設計の作業です。
・テストを行い不具合を修正する:開発の段階のテストの作業です。
・利用状況を監視して障害に対応する:運用の段階の作業です。

覚え方のポイント
「システム化計画=何のために・どこまでを・いつまでに・いくらで」。開発の詳細に入る前に、全体の枠組みを決める段階です。
問57-2

新しいシステムに1,000万円を投資したところ、毎年250万円の利益の増加が見込まれる。回収期間法による投資の回収期間は何年か。利益の増加は毎年同額とする。

  • ①0.25年
  • ②4年
  • ③5年
  • ④25年
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正解 ②4年
解説
回収期間法は、投資した金額を、その投資によって得られる利益(キャッシュフロー)で何年かけて取り戻せるかを求める評価の方法です。
回収期間 = 投資額 ÷ 毎年の利益の増加額 = 1,000 ÷ 250 = 4年
回収期間が短いほど、投資のリスクが小さいと判断します。ただし、この方法は、お金の時間的な価値や、回収した後に得られる利益を考慮しないという弱点があります。

他の選択肢が不適切な理由
・0.25年:割り算の向きを逆にした値(250÷1,000)です。
・5年:4年目の終わりに回収が済んでいるのに、その翌年(5年目)まで数えた誤りです。
・25年:毎年の利益÷投資額×100(250÷1,000×100=25%)で求める投資利益率の数値を、年数と取り違えた値です。

覚え方のポイント
「回収期間=投資額÷毎年の利益」。お金の時間的な価値を考慮する方法には、NPV(正味現在価値)法があります。
問67-2

情報システムの導入による効果のうち、定性的効果にあたるものはどれか。

  • ①顧客への対応の質が上がって、顧客の満足度が向上する
  • ②伝票の処理にかかる時間が、年間で500時間短縮される
  • ③紙の使用量が削減され、印刷の費用が年間50万円減る
  • ④在庫の量が適正になり、在庫の保管費用が年間で2割減る
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正解 ①顧客への対応の質が上がって、顧客の満足度が向上する
解説
システムの導入効果は、定量的効果と定性的効果に分けられます。
・定量的効果:金額や時間、数量など、数値で測定できる効果(費用の削減額、作業時間の短縮など)
・定性的効果:数値で直接表しにくい効果(顧客満足度の向上、意思決定の迅速化、従業員の意欲の向上など)
顧客の満足度の向上は、数値で直接表しにくいため、定性的効果にあたります。

他の選択肢が不適切な理由
・処理時間が年間500時間短縮:時間という数値で測れるので、定量的効果です。
・印刷の費用が年間50万円減る:金額で測れるので、定量的効果です。
・在庫の保管費用が年間2割減る:割合(金額)で測れるので、定量的効果です。

覚え方のポイント
「数字で言えるか」で判断します。言えれば定量的、言いにくければ定性的です。定性的効果も、アンケートなどで数値化して評価する工夫がされます。
問77-2

情報システムの導入を検討する際に、導入の費用だけでなく、運用・保守・教育・廃棄などにかかる費用まで含めて評価する考え方はどれか。

  • ①ROI(投資利益率)
  • ②PBP(回収期間)
  • ③NPV(正味現在価値)
  • ④TCO(総保有コスト)
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正解 ④TCO(総保有コスト)
解説
TCO(Total Cost of Ownership:総保有コスト)は、情報システムを導入してから廃棄するまでにかかる費用の総額です。ハードウェアやソフトウェアの購入などの初期費用(イニシャルコスト)だけでなく、運用・保守・利用者の教育・障害の対応などの運用費用(ランニングコスト)や、廃棄の費用まで含めて評価します。初期費用が安くても、運用費用が高くつく場合があるためです。

他の選択肢が不適切な理由
・ROI(投資利益率):投資額に対して、どれだけの利益が得られたかを表す指標です。
・NPV(正味現在価値):将来得られるキャッシュフローを現在の価値に割り引いて合計し、投資額を差し引いた値で投資を評価する方法です。
・PBP(回収期間):投資額を、得られる利益で回収するまでの期間です。

覚え方のポイント
「TCO=一生分のコスト(買う・使う・直す・捨てる)」。導入時の価格だけで判断しないための考え方です。
問87-2

製品やサービスを調達するときに、品質や価格だけでなく、環境への負荷ができるだけ小さいものを優先して選ぶことを何というか。

  • ①リバースオークション
  • ②オフショア開発
  • ③グリーン調達
  • ④ジャストインタイム
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正解 ③グリーン調達
解説
グリーン調達は、製品や部品、サービスなどを調達するときに、品質や価格に加えて、環境への負荷が小さいもの(省エネルギー、有害物質を含まない、リサイクルしやすいなど)を優先して選ぶことです。IT機器の調達でも、消費電力の少ない機器を選ぶなどの取組みが行われています。

他の選択肢が不適切な理由
・オフショア開発:人件費の安い海外の企業などに、システムの開発を委託することです。
・リバースオークション:買い手が調達の条件を示し、売り手が価格を競り下げていく方式の競売です。
・ジャストインタイム:必要なものを、必要なときに、必要な量だけ生産・調達して、在庫を減らす生産方式です。

覚え方のポイント
「グリーン=環境にやさしい」。企業の社会的責任(CSR)や持続可能性への取組みの一つです。
問97-2

要件定義の段階で、業務要件を明確にするための進め方として、最も適切なものはどれか。

  • ①要件は開発の後半に決めることとし、まずプログラムの作成から始める
  • ②開発の担当者だけで話し合い、技術的に作りやすい機能から要件を決めていく
  • ③利用部門の担当者も参加して、現状の課題と新しい業務の流れを確認する
  • ④利用部門の要望は全て受け入れて、優先順位を付けずに要件に含める
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正解 ③利用部門の担当者も参加して、現状の課題と新しい業務の流れを確認する
解説
業務要件は、新しいシステムを使って業務をどのように行うかを定めたもので、システムの要件の出発点になります。業務を最もよく知る利用部門の担当者に参加してもらい、現状の業務の課題を洗い出したうえで、新しい業務の流れを関係者の間で確認・合意することが重要です。要件には優先順位を付け、費用や期間とのバランスをとります。

他の選択肢が不適切な理由
・開発の担当者だけで作りやすい機能から決める:利用者の業務に合わないシステムになるおそれがあります。
・要望を全て受け入れて優先順位を付けない:費用や期間が膨らみ、本当に重要な機能が後回しになるおそれがあります。
・要件を後回しにしてプログラムから作り始める:何を作るかが決まらないまま作ることになり、大きな手戻りの原因になります。

覚え方のポイント
「要件定義は利用部門と一緒に」。要件の誤りは後の工程ほど修正の費用が大きくなるため、最初の段階で関係者の合意を得ることが大切です。
問107-2

システムの開発を、人件費の比較的安い海外の企業や子会社などに委託する形態を何というか。

  • ①インソーシング
  • ②オフショア開発
  • ③ニアショア開発
  • ④クラウドソーシング
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正解 ②オフショア開発
解説
オフショア開発は、システムやソフトウェアの開発を、人件費が比較的安い海外の企業や海外の子会社などに委託する形態です。開発費用を抑えられる一方で、言葉や文化、商習慣の違い、時差などによる意思疎通の難しさや、品質の管理が課題になります。

他の選択肢が不適切な理由
・ニアショア開発:国内の地方都市など、比較的近い地域の企業に開発を委託する形態です。
・インソーシング:外部に委託していた業務を、自社の中に戻して行うことです。
・クラウドソーシング:インターネットを通じて、不特定多数の人に業務を発注する形態です。

覚え方のポイント
「オフショア=海外(沖合い)」「ニアショア=国内の近く」。距離の違いで区別しましょう。

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