2026年版・6-1

社会的養護の理念と基本原理の一問一答

保育士 筆記試験「社会的養護」から、社会的養護の理念と基本原理に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問16-1

こども家庭庁の資料などで示されている「社会的養護の基本理念」の組み合わせとして、正しいものはどれか。

  • ①こどもの最善の利益のために / 社会全体でこどもを育む
  • ②保護者の意向の最大限の尊重 / 社会全体でこどもを育む
  • ③こどもの最善の利益のために / 施設による集団的な養育
  • ④家族との連携・協働 / 社会全体でこどもを育む
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正解 ①こどもの最善の利益のために / 社会全体でこどもを育む
解説

社会的養護の基本理念は、「こどもの最善の利益のために」と「社会全体でこどもを育む」の2つです。前者は、児童福祉法第1条や児童の権利に関する条約第3条(児童に関するすべての措置において、児童の最善の利益が主として考慮される)に根拠を持ちます。後者は、社会的養護が、保護者の適切な養育を受けられないこどもを公的責任で社会的に保護・養育するとともに、養育に困難を抱える家庭への支援を行うものであることを表しています。2012年に厚生労働省が示した児童養護施設運営指針などの各施設種別の運営指針で整理され、現在のこども家庭庁の資料にも引き継がれています。

他の選択肢が不適切な理由

・保護者の意向の最大限の尊重:社会的養護では保護者との協働も大切ですが、基本理念は保護者の意向ではなく「こどもの最善の利益」を最優先することです。
・施設による集団的な養育:現在の社会的養護は家庭養育優先原則に立ち、里親等の家庭養護や、施設の小規模化・地域分散化を進めています。
・家族との連携・協働:これは6つの「原理」の一つであり、2つの「基本理念」には含まれません。理念と原理を取り違えさせる選択肢です。

【覚え方のポイント】
基本理念は「最善の利益」と「社会全体で育む」の2つ、原理は6つ。「理念2・原理6」と数で覚えておくと、組合せ問題で迷いません。
問26-1

児童養護施設運営指針などで示されている「社会的養護の原理」に含まれないものはどれか。

  • ①発達の保障と自立支援
  • ②回復をめざした支援
  • ③家族との連携・協働
  • ④養護と教育の一体性
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正解 ④養護と教育の一体性
解説

社会的養護の原理は、(1)家庭養育と個別化(2012年の運営指針では「家庭的養護と個別化」)、(2)発達の保障と自立支援、(3)回復をめざした支援、(4)家族との連携・協働、(5)継続的支援と連携アプローチ、(6)ライフサイクルを見通した支援、の6つです。いずれも、一人一人のこどもを大切にし、その育ちと回復、家族との関係、将来の自立までを見通して支援するという考え方に立っています。「養護と教育の一体性」は、保育所保育指針が保育所保育の特性として示す考え方(養護及び教育を一体的に行う)であり、社会的養護の原理には含まれません。

他の選択肢が適切な理由

・発達の保障と自立支援:こども期の健全な心身の発達を保障し、愛着関係や基本的な信頼関係を土台に、自立した社会生活に必要な基礎的な力を育てる原理です。
・回復をめざした支援:虐待や分離体験などによる悪影響からの癒しや回復をめざし、専門的ケアや心理的ケアを行う原理です。
・家族との連携・協働:親と共に、親を支えながら、あるいは親に代わって、こどもの発達や養育を保障していく原理です。

【覚え方のポイント】
6原理は「個別化(家庭養育)→発達・自立→回復→家族→継続・連携→ライフサイクル」の順。「養護と教育を一体的に行う」は保育所保育の特性で、社会的養護の6原理とは別の枠組みです。
問36-1

社会的養護の原理のうち、「虐待や分離体験などによる悪影響からの癒しや回復をめざした専門的ケアや心理的ケアを行い、安心感を持てる場所で大切にされる体験を積み重ねて、信頼関係や自己肯定感を取り戻していく」という考え方を示すものはどれか。

  • ①家族との連携・協働
  • ②継続的支援と連携アプローチ
  • ③回復をめざした支援
  • ④ライフサイクルを見通した支援
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正解 ③回復をめざした支援
解説

設問の内容は、社会的養護の原理のうち「回復をめざした支援」です。社会的養護のもとで暮らすこどもの多くは、虐待を受けた経験や、親から離れて暮らすことになった分離体験をもっています。そうした経験は、自分は大切にされる存在だという感覚や大人への信頼を傷つけます。そのため、生活の場で安心感を持てることを土台に、心理療法担当職員などによる専門的なケアも組み合わせて、自己肯定感や人との信頼関係を取り戻していく支援が求められます。

他の選択肢が不適切な理由

・家族との連携・協働:親と共に、親を支えながら、あるいは親に代わって、こどもの発達や養育を保障していく取組を示す原理です。
・継続的支援と連携アプローチ:アフターケアまでの継続した支援と、できる限り特定の養育者による一貫性のある養育、さまざまな担い手の連携を示す原理です。
・ライフサイクルを見通した支援:入所や委託を終えた後も長くかかわりを持ち続け、虐待や貧困の世代間連鎖を断ち切っていけるような支援を示す原理です。

【覚え方のポイント】
原理はキーワードで見分けます。「癒し・回復・心理的ケア・自己肯定感」=回復をめざした支援、「親と共に・親を支え・親に代わって」=家族との連携・協働、「アフターケア・一貫性・連携」=継続的支援と連携アプローチ、「世代間連鎖を断ち切る」=ライフサイクルを見通した支援。
問46-1

次の文は、社会的養護の原理に関する説明である。(A)(B)にあてはまる原理の組み合わせとして正しいものはどれか。
(A):アフターケアまでの継続した支援と、できる限り特定の養育者による一貫性のある養育が望まれる。様々な社会的養護の担い手の連携により、トータルなプロセスを確保する。
(B):入所や委託を終えた後も長くかかわりを持ち続ける。虐待や貧困の世代間連鎖を断ち切っていけるような支援が求められる。

  • ①A 家族との連携・協働 B 発達の保障と自立支援
  • ②A 継続的支援と連携アプローチ B 発達の保障と自立支援
  • ③A 家族との連携・協働 B ライフサイクルを見通した支援
  • ④A 継続的支援と連携アプローチ B ライフサイクルを見通した支援
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正解 ④A 継続的支援と連携アプローチ B ライフサイクルを見通した支援
解説

(A)は「継続的支援と連携アプローチ」です。社会的養護では、児童相談所、施設、里親、学校、医療機関など多くの担い手が関わり、こどもが措置変更などで生活の場を移ることもあります。そのため、支援が途切れないよう関係者が連携し、アフターケアまで一貫して支えることが求められます。(B)は「ライフサイクルを見通した支援」です。社会的養護の役割は18歳で終わるのではなく、こどもが大人になり、やがて自分が親になる時期まで見通して、長く関わり続けることが求められます。そうした支援が、虐待や貧困が次の世代に繰り返される世代間連鎖を断ち切ることにつながります。

他の選択肢が不適切な理由

・A 家族との連携・協働 B 発達の保障と自立支援:(A)は親との協働ではなく、担い手の連携と一貫性の説明、(B)は将来の世代まで見通した長期的な関わりの説明です。
・A 継続的支援と連携アプローチ B 発達の保障と自立支援:(B)の「入所や委託を終えた後も長くかかわる」「世代間連鎖を断ち切る」は、ライフサイクルを見通した支援のキーワードです。
・A 家族との連携・協働 B ライフサイクルを見通した支援:(A)が誤りです。

【覚え方のポイント】
「継続=途切れさせない(横のつながりと時間のつながり)」「ライフサイクル=一生と次の世代まで」。どちらも「アフターケア」に関わりますが、「連鎖を断ち切る」はライフサイクル、「一貫性・連携」は継続的支援、と区別しましょう。
問56-1

社会的養護における「家庭養護」と「家庭的養護」の用語の使い分けに関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①里親やファミリーホームの養育を家庭養護、地域小規模児童養護施設等の養育を家庭的養護という。
  • ②地域小規模児童養護施設等の養育を家庭養護、里親やファミリーホームの養育を家庭的養護という。
  • ③乳児院と児童養護施設での養育を家庭養護、里親や養子縁組での養育を家庭的養護という。
  • ④実親による家庭での養育を家庭的養護、里親やファミリーホームでの養育を施設養護という。
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正解 ①里親やファミリーホームの養育を家庭養護、地域小規模児童養護施設等の養育を家庭的養護という。
解説

こども家庭庁の資料では、養育者の家庭にこどもを迎え入れて養育を行う里親やファミリーホームを「家庭養護」とし、児童養護施設や乳児院などの施設で、できる限り小規模かつ地域分散化された家庭的な養育環境の形態(地域小規模児童養護施設や小規模グループケアなど)で行う養育を「家庭的養護」と呼んで区別しています。家庭養育優先原則のもとでは、家庭での養育が困難な場合、まず家庭養護を優先し、施設養護についても家庭的養護へと変えていくことが目指されています。

他の選択肢が不適切な理由

・施設を家庭養護、里親を家庭的養護:用語が逆になっています。
・乳児院と児童養護施設を家庭養護:乳児院や児童養護施設は施設養護です。里親や養子縁組は家庭と同様の養育環境です。
・里親やファミリーホームを施設養護:里親やファミリーホームは、養育者の住居で行う家庭養護です。

【覚え方のポイント】
「家庭養護=家庭そのもの(里親・ファミリーホーム)」「家庭的養護=施設だが家庭的(小規模化・地域分散化)」。「的」がつくと施設、と覚えると、児童福祉法第3条の2の「家庭と同様の養育環境」「良好な家庭的環境」の区別にも対応できます。
問66-1

社会的養護に関する記述として、誤っているものはどれか。

  • ①社会的養護は、公的責任で社会的に養育・保護するとともに、養育に困難を抱える家庭への支援も行う。
  • ②家庭での養育が困難な場合は、養育者の家庭にこどもを迎え入れる里親等を優先することとされている。
  • ③児童養護施設等についても、できる限り小規模かつ地域分散化された養育環境へ変えていくとされている。
  • ④社会的養護は、保護者のいないこどもだけを対象としており、保護者がいる家庭への支援は含まれない。
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正解 ④社会的養護は、保護者のいないこどもだけを対象としており、保護者がいる家庭への支援は含まれない。
解説

社会的養護は、保護者のないこどもだけでなく、保護者に監護させることが適当でないこども(虐待を受けているこどもなど)を公的責任で社会的に養育・保護するとともに、養育に大きな困難を抱える家庭への支援を行うものです。実際に、社会的養護のもとで暮らすこどもの多くには保護者がおり、虐待などを理由に家庭から離れています。そのため、家庭復帰に向けた親子関係の再構築や、家庭に戻った後の見守りなど、保護者を含めた家族全体への支援が欠かせません。

他の選択肢が適切な理由

・公的責任での養育と家庭支援:こども家庭庁が示す社会的養護の定義どおりで、正しい記述です。
・里親等を優先:児童福祉法第3条の2の家庭養育優先原則に沿った内容で、正しい記述です。
・施設の小規模化・地域分散化:施設養護についても、できる限り小規模で家庭的な養育環境(家庭的養護)に変えていくとされており、正しい記述です。施設には、地域の社会的養護の拠点として高機能化・多機能化も求められています。

【覚え方のポイント】
社会的養護の対象は「保護者のないこども」と「保護者に監護させることが適当でないこども(要保護児童)」、そして「その家庭」。「家族との連携・協働」という原理があることからも、保護者への支援が含まれると判断できます。
問76-1

児童養護施設に入所したばかりの小学2年生のAさんは、夜になると泣き出したり、担当の保育士にわざと反抗的な態度をとって反応を確かめるような行動を繰り返したりしている。保育士の関わりとして、最も適切なものはどれか。

  • ①施設の規則を早く身につけさせるため、反抗的な態度をとるたびに厳しく叱って改めさせる。
  • ②行動の背景にある不安を理解し、一貫した態度で受け止めて、安心できる関係を築いていく。
  • ③他のこどもとの公平を保つため、Aさんの行動には反応せず、あえて距離をとって見守る。
  • ④家族を思い出して不安定にならないよう、家族の話題は職員の側から避けるようにする。
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正解 ②行動の背景にある不安を理解し、一貫した態度で受け止めて、安心できる関係を築いていく。
解説

家庭から離れて施設に入所したこどもは、分離体験による不安や、これまでの養育環境で大人を信頼できなかった経験から、大人がどこまで自分を受け入れてくれるのかを確かめるような行動(いわゆる試し行動)をとることがあります。こうした行動には、見捨てられることへの不安や、大切にされたいという思いが隠れています。保育士は、行動の背景にある気持ちを理解し、叱責や突き放しではなく、一貫した態度で受け止め続けることで、「この大人は自分を見捨てない」という安心感と信頼関係を育てていきます。これは社会的養護の原理である「回復をめざした支援」「発達の保障と自立支援」(愛着関係や基本的な信頼関係の形成)の実践にあたります。

他の選択肢が不適切な理由

・そのたびに厳しく叱る:叱責を繰り返すと、「やはり大人は自分を受け入れない」という思いを強め、不安や問題行動をかえって深めるおそれがあります。
・反応せず距離をとる:こどもの訴えに応えないことは、見捨てられ不安を強めます。公平とは、一人一人の必要に応じて関わることです(個別化)。
・家族の話題を避ける:家族への思いはこどもにとって大切なものです。話題を避けると、こどもは家族のことを口にしてはいけないと感じてしまいます。気持ちを受け止め、家族との関係について適切に支えることが求められます。

【覚え方のポイント】
試し行動への対応は「背景を理解する→一貫して受け止める→安心感と信頼を育てる」。問題行動そのものより「なぜそうするのか」に目を向ける、というのが社会的養護の実践の基本です。
問86-1

児童養護施設などの社会的養護関係施設における第三者評価に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①施設が希望する場合に限って受ける任意の評価であり、結果を公表する必要はない。
  • ②3年に1回以上の受審と、その結果の公表が、国の通知により義務づけられている。
  • ③都道府県知事が施設ごとに毎年行う指導監査と同じものであり、別に受ける必要はない。
  • ④5年に1回以上の受審と、その結果の公表が、国の通知により義務づけられている。
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正解 ②3年に1回以上の受審と、その結果の公表が、国の通知により義務づけられている。
解説

児童養護施設、乳児院、児童心理治療施設、児童自立支援施設、母子生活支援施設の社会的養護関係施設は、3年に1回以上第三者評価を受審し、その結果を公表することが義務づけられています(受審の周期は国の通知によるもの。児童福祉施設の設備及び運営に関する基準第45条の3なども、定期的に外部の者による評価を受けて結果を公表することを定めています)。また、第三者評価を受ける年以外の年度は、毎年度、自己評価を行わなければならないとされています。社会的養護のこどもは施設を自ら選べず、また虐待を受けた経験のあるこどもが多いため、外部の目を入れて養育の質を確かめ、改善し続けることが特に重要だからです。

他の選択肢が不適切な理由

・任意で公表不要:一般の福祉サービスの第三者評価は任意の受審が基本ですが、社会的養護関係施設では受審と公表が義務とされています。
・指導監査と同じもの:指導監査は行政が基準の遵守を確認するものです。第三者評価は、専門の評価機関がサービスの質を評価し、改善を促すもので、両者は別の仕組みです。
・5年に1回以上:受審の周期は「3年に1回以上」です。受審しない年度も、毎年度の自己評価が求められます。

【覚え方のポイント】
社会的養護関係施設は「第三者評価=3年に1回以上・義務・公表」「自己評価=毎年度」。2022年の児童福祉法改正で創設された里親支援センターにも、第三者評価の受審などが求められることになっています。
問96-1

社会的養護のもとでの養育に関する記述として、不適切なものはどれか。

  • ①こどもが特定の養育者と安定した愛着関係を築けるよう、担当制などの工夫を行う。
  • ②こどもの意見や意向を聴き、年齢や発達に応じて支援の計画や内容に反映させる。
  • ③家庭復帰が可能な場合は、保護者と協力して親子関係の再構築を支援していく。
  • ④公平のため、全てのこどもに同じ日課と同じ支援を画一的に行うことが原則である。
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正解 ④公平のため、全てのこどもに同じ日課と同じ支援を画一的に行うことが原則である。
解説

社会的養護の原理の第一は、一人一人のこどもの個別的な状況を十分に考慮しながら養育する「個別化」です。こどもはそれぞれ異なる生い立ちや傷つき、発達の状況、家族との関係をもっているため、同じ日課・同じ支援を画一的に行うことは原則ではありません。社会的養護のもとでも、一般家庭のこどもと同じような「あたりまえの生活」を保障し、その子に合った関わりをすることが求められています。

他の選択肢が適切な理由

・特定の養育者との愛着関係:「発達の保障と自立支援」「継続的支援と連携アプローチ」の原理に沿った適切な記述です。担当養育制などで、できる限り特定の大人が継続して関わることが大切です。
・こどもの意見の反映:児童福祉法第33条の3の3の意見聴取等措置や、児童養護施設の自立支援計画の策定(児童福祉施設の設備及び運営に関する基準第45条の2)でも求められており、適切な記述です。
・親子関係の再構築:「家族との連携・協働」の原理に沿った適切な記述です。基準第45条第4項も、家庭環境の調整は親子関係の再構築等が図られるように行うとしています。

【覚え方のポイント】
社会的養護のキーワードは「個別化」「あたりまえの生活」「愛着・信頼関係」「こどもの意見」「親子関係の再構築」。「画一的」「集団の規律優先」「管理」は、いずれも現在の考え方とは逆だと判断しましょう。
問106-1

こども家庭庁の資料で示されている、今後の社会的養護における施設の役割に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①施設は入所児童の養育の質を高めることに専念し、地域の家庭への支援は児童家庭支援センターに委ねる。
  • ②施設は大舎制を基本に専門職を集約し、ケアの必要なこどもを大きな集団で手厚く養育する拠点となる。
  • ③施設は地域の拠点として、里親支援やアフターケア、地域の子育て支援などの高機能化・多機能化を図る。
  • ④施設は乳幼児の短期的な受け入れに特化し、学童期以降の養育は里親とファミリーホームが担う。
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正解 ③施設は地域の拠点として、里親支援やアフターケア、地域の子育て支援などの高機能化・多機能化を図る。
解説

こども家庭庁の資料では、施設は、社会的養護の地域の拠点として、家庭に戻ったこどもへの継続的なフォロー、里親支援、自立支援やアフターケア、地域の子育て家庭への支援などを行い、高機能化及び多機能化・機能転換を図るとされています。家庭養育優先原則のもとで里親委託が進められる一方、施設には、専門的なケアが必要なこどもへの手厚い養育や、施設で培った専門性を地域の家庭や里親の支援に生かす役割が期待されているのです。あわせて、施設の養育環境も小規模かつ地域分散化していくとされています。

他の選択肢が不適切な理由

・入所児の養育に専念し、地域支援は他機関に委ねる:入所児童の養育の質を高めることは大切ですが、こども家庭庁の資料は、施設自身が地域の拠点として、里親支援や地域の子育て家庭への支援などを担うとしています。地域支援を他機関に任せきりにする方向ではありません。
・大舎制を基本に大きな集団で養育する:専門性を高めること自体は求められていますが、養育の形態は、大規模な施設での養育を中心とした形態から、できる限り小規模かつ地域分散化された家庭的な養育環境(家庭的養護)へ変えていくとされています。
・乳幼児の短期受け入れに特化し、学童期以降は里親等が担う:年齢で役割を割り振る方針は示されていません。「こどもまんなか実行計画2025」でも学童期以降の里親等委託率の目標は50%以上とされており、学童期以降のこどもの施設での養育もなくなるわけではありません。

【覚え方のポイント】
これからの施設は「小規模かつ地域分散化(家庭的養護)」と「高機能化・多機能化(地域の拠点)」の2本柱。施設が里親を支える側に回る、というイメージをもつと理解しやすくなります。
保育士 筆記試験の問題を続けて解く(全1000問) 社会的養護の一問一答

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