2026年版・1-1

発達理論と主な研究者の一問一答

保育士 筆記試験「保育の心理学」から、発達理論と主な研究者に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

この分野の演習

全10問/解説つき・基本無料

アプリ形式で解く(全1000問) 保育の心理学の要点解説を読む
問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問11-1

ピアジェの認知発達理論において、見た目が変わっても量や数は変わらないという「保存の概念」が成立し、具体的な物事については論理的に考えられるようになる段階はどれか。

  • ①具体的操作期
  • ②前操作期
  • ③感覚運動期
  • ④形式的操作期
答えと解説を見る
正解 ①具体的操作期
解説

ピアジェは、子どもが自分の持っている認識の枠組み(シェマ)を使って外界を取り入れ(同化)、うまくいかないときは枠組みを作り変える(調節)ことを繰り返しながら、思考の質が段階的に変わっていくと考えました。段階はおおむね、感覚運動期(0〜2歳頃)、前操作期(2〜7歳頃)、具体的操作期(7〜11、12歳頃)、形式的操作期(11、12歳頃以降)の4つです。具体的操作期になると、細長いコップに移した水の量は変わっていない、と見た目にだまされずに判断できるようになります。これが保存の概念の成立で、小学校の算数で量や数を扱う学習の土台にもなります。ただし、論理的に考えられるのは目の前にある具体的な物事に限られ、抽象的な仮説の検討はまだ難しい段階です。

他の選択肢が不適切な理由

・感覚運動期:見る・触る・なめるといった感覚と運動を通して外界を知る時期です。この時期の終わり頃に、見えなくなった物も存在し続けるという「対象の永続性」が獲得されます。
・前操作期:言葉やイメージ(表象)を使えるようになりますが、見た目に左右されやすく、保存の課題にはまだ正答できません。自己中心性やアニミズムが見られるのもこの時期です。
・形式的操作期:具体物がなくても、仮説を立てて筋道立てて考える抽象的な思考ができるようになる段階です。

【覚え方のポイント】
「感覚運動→前操作→具体的操作→形式的操作」の順番をまず固めます。キーワードは、対象の永続性=感覚運動期、自己中心性・アニミズム・三つ山課題=前操作期、保存=具体的操作期、仮説演繹的思考=形式的操作期、と1対1で結びつけておくと、本番で段階名を問われても迷いません。
問21-1

子どもが一人で課題を解決できる水準と、大人の援助や、より有能な仲間との協同によって解決できる水準との間の範囲を「発達の最近接領域」と呼び、教育はこの領域に働きかけるべきだと考えた研究者はだれか。

  • ①ブルーナー
  • ②ピアジェ
  • ③ヴィゴツキー
  • ④エリクソン
答えと解説を見る
正解 ③ヴィゴツキー
解説

旧ソビエト連邦の心理学者ヴィゴツキーは、人の高次の精神機能は、まず人と人との間(社会的なやり取り)で現れ、それが個人の内側に取り込まれていくと考えました。この考えから、子どもの発達を「一人でできること」だけで測るのではなく、「援助があればできること」まで含めて捉えることの大切さを示したのが発達の最近接領域です。今は手助けがあればできることが、やがて一人でできるようになるため、教育や保育は子どもが少し背伸びすれば届く課題を用意し、適切に援助することが重要だとされます。保育の現場で、保育士が子どもの「もう少しでできそう」を見極めて関わることは、この考え方と深く結びついています。

他の選択肢が不適切な理由

・ピアジェ:子どもが環境と関わる中で、同化と調節を通して自ら認識を構成していく過程を重視し、認知発達を4つの段階で示しました。発達の最近接領域はピアジェの概念ではありません。
・ブルーナー:大人が必要な分だけ手助けをし、できるようになるにつれて援助を外していく「足場かけ(スキャフォールディング)」の考え方で知られます。発達の最近接領域と相性のよい考え方ですが、この用語を提唱したのはヴィゴツキーです。
・エリクソン:人生を8つの段階に分け、各段階に心理社会的な危機(発達課題)があるとする心理社会的発達理論を唱えました。

【覚え方のポイント】
ヴィゴツキーは「社会・文化」「他者との関わり」がキーワードで、発達の最近接領域のほか、外言(人に向けた言葉)から内言(考えるための頭の中の言葉)へ、という言語発達の考え方でも出題されます。ブルーナーの「足場かけ」とセットで覚え、提唱者を取り違えないようにしましょう。
問31-1

エリクソンの心理社会的発達理論における、発達段階と心理社会的危機の組み合わせとして、誤っているものはどれか。

  • ①乳児期-基本的信頼 対 不信
  • ②学童期-自主性 対 罪悪感
  • ③青年期-同一性 対 同一性拡散
  • ④幼児前期-自律性 対 恥・疑惑
答えと解説を見る
正解 ②学童期-自主性 対 罪悪感
解説

エリクソンは、人の一生を8つの段階に分け、それぞれの段階に、社会との関わりの中で乗り越えるべき心理社会的危機があると考えました。危機とは「悪いこと」ではなく、どちらに傾くかの分かれ道という意味です。学童期の危機は勤勉性 対 劣等感で、学校で課題に取り組み、やり遂げる経験を重ねることで勤勉性が育つ一方、失敗や比較の経験から劣等感が生まれやすい時期とされます。「自主性(積極性)対 罪悪感」は、その前の幼児後期(遊戯期、おおむね3〜6歳頃)の危機です。よって、この組み合わせが誤りです。

他の選択肢が不適切な理由

・乳児期-基本的信頼 対 不信:正しい組み合わせです。養育者から一貫した応答的な世話を受けることで、世界や人は信頼できるという感覚が育ちます。
・幼児前期-自律性 対 恥・疑惑:正しい組み合わせです。排泄のしつけなどを通して、自分で自分をコントロールしようとする時期で、失敗を強く責められると恥や疑惑が強まるとされます。
・青年期-同一性 対 同一性拡散:正しい組み合わせです。「自分は何者か」という自我同一性(アイデンティティ)の確立が課題となる時期です。

【覚え方のポイント】
前半の4段階は「信頼→自律→自主→勤勉」と頭の字をつなげて覚えるのが定番です。後半は「同一性(青年期)→親密性(成人前期)→生殖性・世代性(成人期)→統合(老年期)」と続きます。「自律」と「自主」、「自主」と「勤勉」の入れ替えがよく狙われるので、年齢と一緒に確認しましょう。
問41-1

ボウルビィの愛着理論に関する記述として、誤っているものはどれか。

  • ①養育者との関係の経験から内的作業モデルが形づくられる
  • ②母性的養育の剥奪が子どもの発達に及ぼす影響を指摘した
  • ③泣きや微笑、後追いは養育者を近くに引き寄せる行動である
  • ④愛着は、授乳で空腹が満たされることから二次的に生じる
答えと解説を見る
正解 ④愛着は、授乳で空腹が満たされることから二次的に生じる
解説

イギリスの精神科医ボウルビィは、乳児が特定の人に近づき、くっついていようとする傾向(愛着・アタッチメント)は、生き延びるために生まれつき備わった行動の仕組みであると考えました。つまり、愛着は食べ物をもらえるから生じる副産物ではなく、それ自体が一次的な欲求だという立場です。「授乳で空腹が満たされることから二次的に愛着が生じる」という考え方(二次的動因説)は、ボウルビィが批判した従来の見方なので、この記述が誤りです。この立場は、ハーロウのアカゲザルの実験(授乳できる針金製の母親よりも、布製の母親にしがみついた)によっても支持されました。

他の選択肢が適切な理由

・内的作業モデル:正しい記述です。養育者との関わりの経験から、「自分は大切にされる存在か」「他者は頼れるか」という心の中のモデルが作られ、その後の対人関係に影響するとされます。
・泣きや微笑、後追い:正しい記述です。ボウルビィは、泣く・微笑む・声を出すといった信号を送る行動や、後追い・しがみつきなどを、養育者との近さを保つための愛着行動と位置づけました。
・母性的養育の剥奪:正しい記述です。ボウルビィは世界保健機関(WHO)の依頼による報告書で、乳幼児期に継続的な養育を受けられないことの影響を指摘しました。

【覚え方のポイント】
ボウルビィ=愛着の理論をつくった人(内的作業モデル、母性的養育の剥奪)、エインズワース=愛着の個人差を測る方法(ストレンジ・シチュエーション法)、ハーロウ=布製と針金製の代理母の実験、と役割を分けて覚えます。「愛着は授乳の副産物ではない」がボウルビィとハーロウに共通する結論です。
問51-1

ブロンフェンブレンナーの生態学的システム理論において、子ども自身は直接参加していないが、子どもの発達に間接的に影響を与える環境(例えば、親の職場や、きょうだいの通う学校)を指す語はどれか。

  • ①マイクロシステム
  • ②エクソシステム
  • ③メゾシステム
  • ④マクロシステム
答えと解説を見る
正解 ②エクソシステム
解説

ブロンフェンブレンナーは、子どもの発達を、子どもを取り巻く何層もの環境との相互作用として捉えました。子どもが直接参加していないけれども、そこでの出来事が回り回って子どもに影響する環境をエクソシステムと呼びます。例えば、親の職場で残業が増えれば、家庭で子どもと過ごす時間や親の心の余裕が変わり、子どもの生活に影響が及びます。このように、子どもの姿の背景には、目に見える家庭や園だけでなく、その外側の環境も関わっているという見方は、保護者支援や地域との連携を考えるうえで役立ちます。

他の選択肢が不適切な理由

・マイクロシステム:家庭、保育所、友達関係など、子どもが直接参加し、その中で日々やり取りをする最も身近な環境です。
・メゾシステム:家庭と保育所の関係のように、子どもが参加している複数のマイクロシステム同士のつながりを指します。連絡帳での家庭との情報共有は、メゾシステムを良くする働きといえます。
・マクロシステム:その社会の文化、価値観、制度など、すべての層の背景にある最も外側の枠組みです。

【覚え方のポイント】
内側から「マイクロ(直接参加)→メゾ(マイクロ同士のつながり)→エクソ(直接は参加しない外側)→マクロ(文化・制度)」の順です。エクソ(exo)は「外」という意味なので、「子どもは外にいて直接関わらない場」と覚えると、メゾとの区別がつきます。
問61-1

フロイトの心理性的発達段階を、早い順に正しく並べたものはどれか。

  • ①口唇期→肛門期→潜伏期→男根期→性器期
  • ②口唇期→男根期→肛門期→潜伏期→性器期
  • ③肛門期→口唇期→男根期→性器期→潜伏期
  • ④口唇期→肛門期→男根期→潜伏期→性器期
答えと解説を見る
正解 ④口唇期→肛門期→男根期→潜伏期→性器期
解説

精神分析の創始者フロイトは、心のエネルギー(リビドー)が向かう身体の部位が年齢とともに移っていくと考え、発達を口唇期→肛門期→男根期→潜伏期→性器期の順に示しました。乳児期は吸うこと・なめることに満足を得る口唇期、排泄のしつけが始まる1〜3歳頃は肛門期、3〜6歳頃は男根期(エディプス・コンプレックスが現れるとされる時期)、学童期は性的な関心が表に出にくく学習や友人関係にエネルギーが向かう潜伏期、思春期以降が性器期です。フロイトの理論は、乳幼児期の経験がその後の人格に影響するという考え方を広めた点で、保育の心理学の出発点の一つになっています。

他の選択肢が不適切な理由

・口唇期→男根期→肛門期→…:肛門期と男根期の順序が逆です。排泄のしつけに関わる肛門期が先に来ます。
・肛門期→口唇期→…→性器期→潜伏期:最初の2つと最後の2つがそれぞれ逆です。発達の最初は、授乳と結びつく口唇期です。
・口唇期→肛門期→潜伏期→男根期→…:潜伏期と男根期の順序が逆です。潜伏期は学童期にあたります。

【覚え方のポイント】
「口→肛門→男根→潜伏→性器」を「こう・こう・だん・せん・せい」とリズムで覚えます。エリクソンは、フロイトの段階をもとに社会との関わりを加えて8段階に広げたので、口唇期=基本的信頼、肛門期=自律性、男根期=自主性、潜伏期=勤勉性とおおよそ対応させて整理すると、両方まとめて覚えられます。
問71-1

ブルーナーらが用いた「足場かけ(スキャフォールディング)」の説明として、最も適切なものはどれか。

  • ①難しい課題を大人が支え、できるにつれて支えを減らすこと
  • ②新しい経験を今ある認識の枠組みに取り込んで理解すること
  • ③他者の行動を見るだけで、その行動を身につけて行えること
  • ④望ましい行動の直後にほめて、その行動を起こりやすくすること
答えと解説を見る
正解 ①難しい課題を大人が支え、できるにつれて支えを減らすこと
解説

足場かけ(スキャフォールディング)は、ブルーナーらが示した考え方で、建物を建てるときの足場になぞらえています。子どもが一人ではまだ難しい課題に取り組むとき、大人が注意を向けるポイントを示したり、難しい部分だけを手伝ったりして支え、子どもができるようになるにつれて、その支えを少しずつ外していきます。最終的に足場がなくても子どもが自分でできるようになることが目的です。ヴィゴツキーの「発達の最近接領域」で、援助があればできる水準に働きかける具体的な方法として理解すると、両者のつながりがよく分かります。保育では、手を出しすぎず、放っておきすぎず、子どもの様子を見ながら援助の量を調整することにあたります。

他の選択肢が不適切な理由

・今ある認識の枠組みに取り込む:これはピアジェの同化の説明です。取り込めないときに枠組み自体を作り変えることを調節といいます。
・他者の行動を見るだけで身につける:これはバンデューラの観察学習(モデリング)の説明です。自分で直接行動して報酬を受けなくても学習が成立する点が特徴です。
・望ましい行動の直後にほめる:これはスキナーのオペラント条件づけにおける強化の説明です。

【覚え方のポイント】
足場かけのポイントは「支える」と「外していく」の2つがそろっていることです。「ずっと手伝い続ける」「最初から一人でやらせる」はどちらも足場かけではありません。ブルーナーは、発見学習や、表象の3つの様式(動作的・映像的・象徴的)でも出題されるので、あわせて覚えておきましょう。
問81-1

道徳的なジレンマ(例えば、病気の妻を救うために薬を盗むべきかという話)を子どもや大人に示し、その判断の理由づけを分析して、道徳性の発達を3水準6段階で示した研究者はだれか。

  • ①ピアジェ
  • ②ギリガン
  • ③コールバーグ
  • ④セルマン
答えと解説を見る
正解 ③コールバーグ
解説

コールバーグは、ハインツのジレンマに代表される道徳的な葛藤場面を示し、「盗むべきか否か」という結論ではなく、「なぜそう考えるのか」という理由づけに注目して、道徳性の発達を3水準6段階で示しました。3水準は、罰を避けることや自分の利益が判断の基準となる前慣習的水準、周囲の期待や社会の規則を守ることが基準となる慣習的水準、社会の規則をも超えた普遍的な原理に基づいて判断する脱慣習的(後慣習的)水準です。幼児期の子どもの多くは前慣習的水準にあり、「叱られるから悪い」と考えやすいとされます。

他の選択肢が不適切な理由

・ピアジェ:子どもの道徳判断を研究し、大人の決めた規則に従う他律的道徳から、仲間同士の合意で規則を考える自律的道徳へ、また結果で善悪を判断する結果論から動機を重視する動機論へ移ると示しました。3水準6段階はピアジェではありません。
・ギリガン:コールバーグの理論が「正義」の視点に偏っていると批判し、人との関係や思いやりを重視する「配慮(ケア)の倫理」を示しました。
・セルマン:他者の立場に立って考える力(役割取得、社会的視点取得)の発達段階を示した研究者です。

【覚え方のポイント】
「ジレンマ+3水準6段階=コールバーグ」「他律→自律、結果論→動機論=ピアジェ」「配慮の倫理=ギリガン」「役割取得=セルマン」と、キーワード1つで研究者が浮かぶようにしておくと、組合せ問題でも迷いません。
問91-1

次のA〜Dの研究者と、その研究者に関係の深い語句の組み合わせについて、正しいものを○、誤ったものを×とした場合の正しい組み合わせはどれか。
A ピアジェ-シェマ
B ヴィゴツキー-内言
C エリクソン-心理社会的危機
D ハヴィガースト-発達の最近接領域

  • ①A○ B○ C○ D×
  • ②A○ B× C○ D○
  • ③A× B○ C○ D×
  • ④A○ B○ C× D○
答えと解説を見る
正解 ①A○ B○ C○ D×
解説

A ○:シェマは、ピアジェが用いた「外界を理解するための認識の枠組み」のことです。シェマを使った同化と、シェマを作り変える調節によって認識が発達するとしました。
B ○:ヴィゴツキーは、言葉はまず他者とのコミュニケーションのための外言として使われ、やがて声に出さずに頭の中で考えるための内言へと移っていくと考えました。幼児のひとり言は、その移行の途中の姿だと捉えました。
C ○:エリクソンは、人生の8つの段階それぞれに、社会との関わりの中で乗り越えるべき心理社会的危機があるとしました。
D ×:ハヴィガーストは、人生の各時期に達成しておくべき課題を発達課題として具体的に示した研究者です。発達の最近接領域はヴィゴツキーの概念です。
したがって「A○ B○ C○ D×」が正解です。

他の選択肢が不適切な理由

・A○ B× C○ D○:内言はヴィゴツキーの重要な概念なのでBは○であり、Dは×です。
・A× B○ C○ D×:シェマはピアジェ理論の中心的な用語なので、Aは○です。
・A○ B○ C× D○:心理社会的危機はエリクソンの用語なのでCは○、発達の最近接領域はハヴィガーストではないのでDは×です。

【覚え方のポイント】
ピアジェ(シェマ・同化・調節)、ヴィゴツキー(発達の最近接領域・内言と外言)、エリクソン(心理社会的危機・アイデンティティ)、ハヴィガースト(発達課題)と、研究者ごとに「持ち物」の語句を2〜3個ずつ決めておきましょう。組合せ問題は、確実に分かる記号から判断して選択肢を絞るのがコツです。
問101-1

研究者と、その研究者に関係の深い事項の組み合わせとして、誤っているものはどれか。

  • ①ポルトマン-生理的早産
  • ②ハーロウ-代理母を用いた実験
  • ③ローレンツ-刻印づけ
  • ④スピッツ-ストレンジ・シチュエーション法
答えと解説を見る
正解 ④スピッツ-ストレンジ・シチュエーション法
解説

ストレンジ・シチュエーション法は、エインズワースが考案した、愛着の個人差を調べる実験的な観察方法です。見知らぬ部屋で、養育者との分離と再会、見知らぬ人との出会いを段階的に経験させ、特に再会の場面での子どもの反応から、愛着のタイプを分類しました。一方、スピッツは、施設で継続的な養育を受けられない乳児に発達の遅れなどが見られる「ホスピタリズム(施設病)」の研究や、生後8か月頃の人見知り(8か月不安)の研究で知られます。したがって、この組み合わせが誤りです。

他の選択肢が不適切な理由

・ポルトマン-生理的早産:正しい組み合わせです。人間は、他の高等哺乳類に比べて約1年早く、未熟な状態で生まれてくるとし、これを生理的早産と呼びました。
・ハーロウ-代理母を用いた実験:正しい組み合わせです。アカゲザルの子どもが、ミルクの出る針金製の代理母よりも、柔らかい布製の代理母にしがみついて過ごしたことから、接触による安心感の重要性を示しました。
・ローレンツ-刻印づけ:正しい組み合わせです。ハイイロガンなどのひなが、孵化後の限られた時期に見た動くものを追いかけるようになる現象を研究しました。

【覚え方のポイント】
愛着に関わる研究者は役割で区別します。理論はボウルビィ、測定方法(ストレンジ・シチュエーション法)はエインズワース、動物実験はハーロウ(サル)とローレンツ(鳥)、施設の乳児の研究はスピッツ、人間の生まれ方はポルトマンです。「方法=エインズワース」を最優先で固めましょう。
保育士 筆記試験の問題を続けて解く(全1000問) 保育の心理学の一問一答

同じ章の他のテーマもどうぞ。

【PR】